公開処刑中止とトランプ政権の世論判断
日替わりコメンテーターが独自の切り口で多様な視点を提案するCatch Up.
毎週火曜日は国際政治学者の三牧聖子さんです。
三牧さん、おはようございます。
おはようございます。よろしくお願いします。
ちょうど先週のCatch Upのコーナーで懸念していた公開処刑の話なんですけど、
結局生配信はなくなったようですね。
当然の判断だと思いますね。
今回も中間選挙が2週間後で、
共和党議員の中からもですね、
こんなことはしてもマイナスになるだけだと。
とりわけですね、キリスト教カトリックの方々からですね、
強い反対が出たと。
そもそも公開以前に死刑もかなり論争的なことで、
とりわけ今のですね、トランプ政権はバンス副大統領はルビオ国務長官、
カトリックなのにこんなことを黙認していいのかと、
2008年の大統領選も見せている人たちですので、
さまざまな政治的な考慮、そしてトランプ大統領自身もですね、
反発を見てやめたということなんでしょうね。
なるほど。
中間選挙も控えていて、やっぱりその反応が、
国民の反対があまりにも大きいというのは、
そういう決断に影響したんですか?
ただトランプ政権の世論を見る力が落ちているなという印象ですよね。
そもそもですね、イランが抗議者を公開処刑して、
それを批判してきた経緯もありますし、
民主主義の国、大国アメリカがこんなことをしたらというふうに、
普通は思うと思いますし、公開処刑ということが
アメリカ国民に受けるわけがないと思うはずだと思うんですが、
そのあたりですね、イラン戦争に関しても主要政策について、
トランプ政権は国民の不安を汲み取れてきませんでしたが、
こうした劇的なことをひょっとしたら国民は喜ぶと思っていたのかもしれませんが、
大きい大いに外れたというところですね。
ロシア制裁解除とウクライナへの圧力
そしてロシアとウクライナの戦闘行為が続いている中で、
トランプ大統領がロシアの経由の制裁解除という動きと、
あとエネルギー施設への攻撃をやめようという提選で合意した、
でもウクライナのゼレンスキー大統領は初耳だなんていうことがありましたけど、
これ一体どうなってたんですかね。
アメリカウクライナとの関係がいよいよ悪化してきているわけなんですが、
大きな背景としてはですね、またこれもやはり中間選挙が絡んでいて、
もう2週間後に選挙があるのに、原油そしてディーゼル燃料の価格が非常に高騰したまま、
これは本当に様々な運輸コストが増すということなので、
本当に人々の生活に深く関わることなんですね。
農業をやっている人たちも農業のコストが高すぎると不満を出していて、
そこでトランプ大統領はですね、
本来このディーゼル燃料の価格に最も影響しているのはイラン戦争、
まだトランプ大統領が終わらせられていないイラン戦争なんですが、
これはウクライナがロシアのエネルギー施設を攻撃しているから、
ディーゼル燃料価格が上がっているんだと。
まずそこでウクライナに不当な批判を行ったんですね。
そしてですね、ウクライナ側にはそうしたエネルギー施設を攻撃するなと、
自分の燃料価格高騰とも念頭にあって厳しく行動を制限しながら、
さらにディーゼル燃料の価格が少しでも下がればということで、
ロシアさんのディーゼル燃料の制裁解除に踏み切ったと。
侵略された国には非常に厳しく行動を制限して、
侵略まだ続けている国には、
ちょっと侵略を助けるような戦費を稼げてしまうようなですね、
そういう制裁解除に踏み切ったということで、
非常に外交として切裂。
これもあんまりアメリカ国内でもですね、
トランプ大統領が燃料費を下げるために頑張ってくれているという
後遺的な反応よりは、
もう外交がですね、
もう尻滅裂になっていると。
ロシアのディーゼル燃料の制裁解除したと言っても、
非常にわずかな量ですし、
その割に非常に外交的インパクトが大きい決定を、
選挙が近づいているということで、
非常にですね、
あまり考えずにやってしまったという評価が一般的ですね。
なるほどですね。
ただウクライナとしても、
アメリカから支援がなくなってしまうというのも困るので、
立ち位置としてすごく難しい状況ですね。
全面式大統領は。
はい、しかしトランプ政権はこのディーゼル燃料の制裁解除に加えて、
議会で成立したですね、
ロシアの製品に500%の関税かけるとか、
ロシアと取引する国に関税かけるとか、
やっぱり議会ではまだ、
やはりロシアは侵略しているわけだからということで、
トランプ政権としてはかなりロシアに優和的なんですが、
議会はやっぱりちゃんと制裁続けようというスタンスで、
法律も成立させたんですね。
しかしこの制裁を大統領の権限でやれる範囲で免除してしまうと、
さらなる大陸制裁の解除に踏み込もうとしていると。
もしですね、ロシアが非常に反省して、
侵略の手を緩めているとか、
領土変換の意思を見せたとか、
そういう大きなことがあれば、
制裁解除ということも当然検討に余地があるわけなんですが、
何もそうしたですね、ウクライナに関する情報もしていない。
トランプ大統領としては迫る中間選挙への焦りという、
自分、国内の理由で非常にですね、
国民から見ても納得できないロシアへの情報に突き進もうとしていると。
そういう状況があるんですね。
北海道新聞記者の拘束とロシアの意図
そうなると理するのはロシアということになりますけど、
このところちょっとロシアで不穏な動きがあって、
ロシア国内サハリン州の方で、
日本の北海道新聞の駐在員が帰国直前というタイミングで
拘束されるということが起きましたけど、
これ狙い何なんでしょうね。
本当にこれはまだ押し量ることしかできないという状況なんですが、
今回警告やですね、取材拒否ではなく、
拘束ということにいきなり踏み込んだ。
これもかなり異例なことですし、
北海道新聞はですね、地元紙として様々にですね、
ロシア、北方領土、北海道、そうした関係を
取材してきた。そういう意味ではロシアも非常に重要性というものはですね、
理解している。ここの記者を拘束することが、
日本にどういうインパクトを与えるかもよく理解して、
拘束というですね、劇的な措置に踏み切ったと。
そしてまだ今ですね、領事の面会も果たせていないということで、
今のところはまだ本当にこれは推測することしかできないんですが、
ロシアとしてはですね、日本に対してさらなる強硬なですね、
政治的な意思を見せたという可能性もあると。
実際にスパイ容疑というものがどれほどですね、ロシアが言うようなものかも分かりませんし、
そうした政治的な意図に基づいて、
本当にですね、悲劇的なことに記者の方が拘束された可能性もあるという段階ですね。
日露関係と日本の安全保障環境
なるほど、ちょうどロシアとの関係で言うと、
旧ソ連時代の日蘇共同宣言から昨日がちょうど70年という締めを迎えましたけど、
依然北方領土に関しても返還されないままの状況で、
加えてウクライナ侵攻が始まってからというのは制裁をまた強めていって、
なかなかロシアとの対話のチャンネルというのが作れない状況ですよね、日本は。
はい、その間ですね、ロシアは中国や北朝鮮と非常に関係を強化していると。
ウクライナ戦争でも様々な取り上げ北朝鮮とは協力関係をしているわけですよね。
さらに我々にとっての懸念材料はやはりアメリカで、
トランプ大統領の非常にロシアに対する優和的な姿勢、
ちょっと国際社会から見てもですね、ウクライナ戦争の手を全く弱めていないのに、
それほどの措置を取ろうとしているわけですよね。
なのでロシアとしては今極めて強気な状況と。
中国、北朝鮮、さらにはアメリカだって自分の思いのままに動かせると。
トランプ大統領やトランプ大統領周辺のですね、クシュナー、ウィトコフ氏、
彼らはみんなロシアと優和的で、ロシアとビジネスしたいんだからっていうですね、
ちょっと足元を見られているような感じで、
日本にとってはですね、今実は非常に厳しい外交関係、安全保障環境があると言えるかもしれないですね。
そうですね。
このトランプ政権がロシアに優和的っていうのはウクライナだけじゃなくて、
ヨーロッパ、そしてここ日本にも影響を与えているっていうことですね。
はい、おっしゃる通りです。
分かりました。ミマキさんありがとうございました。
ありがとうございました。
この時間は国際政治学者のミマキセイコさんでした。