1. 小松正史『耳の保養』
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2024-08-14 23:47

僕が音楽の道を選んだ理由⑦〜大ベスト&ロングセラー【耳トレ!】誕生秘話の話。

編集者さんの何気ないアイデアから大ヒット作『耳トレ!』シリーズが生まれました。僕の「音」「音楽」「教育」活動が一般普及するための本メディアとして誕生した瞬間の話をお聞き下さい。
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みなさんこんにちは。作曲家で大学教員の小松正史です。この放送は、音や音楽の話題を1日1つずつ話しておりますボイシーです。
今日はですね、連続で喋っております、小松が音楽の道を選んだ理由ということで、今日は第6回目になりますかね。
かなり長い連載的な配信になっておりますけれども、今回はですね、音を教育というか、音のコンテンツで耳トレがね、偶然生まれたわけなんですけど、
なぜ耳トレが生まれて、それが音楽と関係あるのかというような、そういう偶然性の強いお話を次のチャプターでしていきましょう。
この耳トレっていう言葉、みなさん聞いたことおわりでしょうかね。
これは耳のトレーニングっていう言葉の略語なんですけど、耳でトレーニングって、耳を動かすとかそういう技じゃないですよ。
脳をトレーニングするっていうことなんですね。音をきっかけにして脳のトレーニング、そして音をよく聞き分けることによって普段の生活の質を上げていくっていうような、そこをひっくるめたコンテンツなんですけど、そもそもそれがなんでできたかなっていうのをね、ちょっと話してみたいなって思います。
この連載的な配信ね、いよいよ今日が最終回になるとは思うんですけども、どうして耳トレ生まれたか。これもともと自分が作ったというわけじゃないんですね。
サウンドスケープの話、こちらでも結構しておる感じですけども、音の教育っていうのがその一つの部分にあって、それで大学に入ってからというか、大学で就職してから音をきっかけに教育していくっていうことを続けていたってことは前々回でお伝えしたところだと思うんですけど、
それでですね、そうした本とか書籍って日本でなかなかないんですよ。いろいろ探してみてもですね、マリーシェファーが書いた本以外はそれほどなくて、一般に普及もしてないような、そんな感じなんですよね。
それで、そこの本を作るっていうよりもですね、僕の場合は本がこれまでに多分その時点で5、6冊は書いてたと思うんですけども、音の環境とかサウンドスケープとか、理論も実践も含めて専門書をちゃんと出してですね、かなりクオリティの高いものを続けてきたわけなんですね。
で、僕の頭の中でその専門書的なものはね、書けるんだけども、その一般の方に向けて、一般の生活者に向けて、その音の活動っていうのがよりわかりやすく、的確に伝わるやり方みたいなのをね、ずっと自分の中でどうしたらいいのかな、いわゆる一般普及ですよね。
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それに向けて何かないかなって思った時にですね、本がやっぱり一番手っ取り早いし、書店っていう場所っていうのは多くの方々が出入りする。
しかも今はネットで販売してるという、Amazonとかね、いろいろありますけど、そういうメディアでも普段のネット上でも見れるような、そういうコンテンツとしてはやっぱり本がすごくいいかなって思ってですね。
それでちょうど2013年にですね、サウンドスケープの扉っていう本を出したんですけども、そのすぐ後に何度か東京に行く機会があってですね、それでいくつかの本屋さんをですね、本屋さんじゃないわ、編集してる出版社ですね、いくつか渡り歩いたんですよ。
いくつ、3つ、4つぐらい渡り歩いたかな。えっとね、日経BP社っていうところと、あとは音楽の友社というところと、ヤマハミュージックメディアエンターテイメントっていうヤマハの本ですよね。
そこにですね、まさしくノーアポで行ってですね、それで編集者とかね、アポイントなしで行くんですよ。アポイントあったらまず受け取ってくれないとか話してくださらないですからね。
もう本書きたい、本でコンテンツ出したいっていう人がですね、世の中5万人いるので、その1人にね、認識されてしまってですね、まずはもう全然話にならないなっていうね、どこの馬の骨かわからんやつなんかの本なんか出さないっていうことは普通ですから。
まあこうなったら僕の場合はこうね、攻略法としてはもう直球でそこにぶち当たれっていうことをね、やっぱりしてるっていうか、そういうのがフィールドワーカーなんで、それやったんですね。
するとですね、まず日経BP社に行った時に問全払い食らってですね、それで一応資料を作ってきたので、編集者の方に渡してくれませんかっていうふうに渡したらですね、渡しておくって警備員のスタッフさんがおっしゃられて、それで本当渡したんかなってわからなかったんですけど、一応それで問全払いやなと思ったんですね。
で、音楽の共写はですね、ありがたいことに小松の話を聞いてやるわって感じで、女性の編集者さんがですね、ノーアップにもかかわらず聞いてくださったんですね。
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それで後日ちょっと無理っぽいっていうお返事が来たっていうのが音楽の共写なんですね。
それでその足でですね、高田の場場にありますヤマハのミュージックエンタテインメントというところに行ってですね、そこもかなり敷居が高いですよね。
音楽の本でも日本の中では最高峰、音楽の共写にも及ばないかね、そんな足元にもないぐらいのと言ったら失礼ですけど、すごく売上としてはもう本当にピカイチですよね。
そういう超一流の音楽系の出版会社で、僕はノーアップに行くわけなんですけど、それでですね、無理かなと思ったら話を聞いてやろうっていう編集者の方がいらっしゃってですね、それでありがたいことに話を30分ぐらいかな聞いてくださったんですね。
それでですね、いずれダメだなとは思うというか、ダメ元なんで人に僕は一切期待しない人なので、伝えてですね。
それで京都に戻って数日、1週間ぐらいしたときかな、編集長さんから連絡が来たというかメールが来たんですよ。
山野編集長さんから来たみたいな感じで、実はその文号を見るとですね、なんと僕のことを知ってらっしゃったというか、ありえない話じゃないですか、そんなね、そんなお偉い編集者さんが僕のことなどみたいな。
で、よくよくそれを聞いてみるとですね、音ってすごいねっていう本を紅葉書房から出したんですけど、2004年にそれを見ていただいたのと、あと佐藤明さんの漫画のミュージコフィリアっていう漫画が今というか、これは映画館になりましたけどね、僕が主人公のモデルになったと言われるミュージコフィリアですけど、
その漫画を見てて、陰陽とかですね、後ろのクレジットに僕の名前が載ってるんですけど、それ見られてですね、なんか小松ってちょっと気になるなって実は思ってらっしゃったみたいで、その後の僕のアプローチですよ。
多分その編集者さんがですね、編集長にこんなやつが来たよ、ちょっと怪しいけどっていうふうに多分おっしゃったんだと思うんですけど、それでね、わざわざ返事をくださってですね。で、まあいずれ将来的に本作れるかどうかわかんないけど、すごくこのご縁を大事にしたいみたいなことが書いてあってですね。
それで行ってよかったなと思ったんですね。別に本作るとか関係なく。それでちょっとね、本の執筆というかその山本の話が長くなっちゃうんですけどね。すみませんね、本当にどんどんこの回長くなっておりますが。
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で、数ヶ月後に東京に行く機会があって、編集長さんと出会ったんですよ。片山さんという方なんですけどね。このご縁でも何度か対談してるような仲になりましたけど。
で、その片山さんと出会って話してね、自分のこととかどんな方針なのかっていうのは話を数回していくうちに、なんかね、いい感じ。僕はそこですぐ本を作りますとかっていうことをやめました。もうそうじゃなくて、いろんな情報交換をするためにね、ありがたいことですよね。そういう感じで出会ったりとか。
で、僕が東京でレクチャーやったりとか、催し物やることがあって、その都度連絡したらですね、結構頻繁に来てくださってですね、すごいなんかお忙しいのに来てくださるの嬉しいなとか思いながらこう話をしているうちに、すごいね、なんかいい仲というかすごくリスペクトし合えるような感じの、別に本作るとかって関係なしにね、つながりのご縁が出てきたんですよ。
すごくそれっていいことやなと思って。ガツガツね、本を作るとかなんとかして有名になるってこともさらっさら僕は思ってないですからね。人の出会いができてめっちゃ良かったなっていうふうに思ったんですね。
で、何回か出会ったりしていくうちに片山さんの方からですね、ちょっと本ね、せっかく僕が音活動とかサウンドスケープやってるので、せっかくなったら山の方からそういう本をね、子供に対する子供対象の音の教育の本を作ってみたいなっていうふうに思われた感じで、そこで生まれたのがですね、賢い子が育つ耳の体操という本だったんですよ。
この本、CD付きで出している本なんですけれども、子供さんに対して親御さんがですね、音の身近な音を楽しみながら感性を育んでいくっていう、これ音のメニューっていうことなんですけど、それをね、子供向けに作ってみよう、親御さんが分かりやすい形で作ってみようっていうふうになったのがですね、先ほどの賢い子が育つ耳の体操という本です。
この本ね、すごく画期的で、大判だし絵で見やすいし、しかもちょっと理論的なものを書いてるんですよね。すごく僕は良いなと思った本で、結果的に結構流通しましてですね、それなりの実績が出てきたんですよね。
で、出会ってから、片山さんと出会ってからですね、何年かな、2年後ぐらいに出来ましたね。だからすぐに出来た本じゃなかったんですけど、ゆっくりしっかりね、じっくり出来たがゆえに良い本だったなというふうに思うんですよね。
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ここでまだ耳トレっていう言葉がないんですよね。で、その本がちょうどリリースした2016年ぐらいかな。16年、まだ出来上がってないかもしれない。
その時にちょっと音を使って脳トレみたいな本を出してみたいなっていうような要望が片山さんの方からあって、まだその時耳トレって言葉はなかったんですけど。
音で、すごく様々な音を聞いてですね、実際にリアルな音というよりも付属の音源を使ってですね、音源を作って、それでそれを聞くとですね、音のトレーニングになる、音の聞き分けが出来るみたいなそんな本を作ってみたら良いんじゃないかなっていうね。
これマジカルアイっていう目のトレーニングって皆さん知ってますかね。3D、平面の絵を見て3Dみたいに立体視が出来るようなそういう本のシリーズがあるんですね。
それがマジカルアイシリーズって言って結構いろんな著者が出しててですね、すごく売れてる本みたいなんですけど、それの音バージョンを作ってみたいなっていうような話になったんですね。
これ僕が発想したというよりも編集者さん、ヤマハさんがですね、そんな本を出したいなっていうような要望があって、それでいろいろ考えてみたところですね、これ耳のトレーニングだから耳トレが良いんじゃないみたいな話がどっかから出てきて、この言葉がね、今忘れちゃいました。
僕が耳トレって名付けたのか、編集者さんが名付けたのかちょっと今も覚えてないんですけど、じゃあ耳トレでちょっと本を出してみようかっていうことになったんですね。これも音道で考えると、自分の意図でやったというよりも他社の方々がより良く需要を見染めて、それで提案してきたっていうことだから、自分じゃないんだよね、これ。
ということで耳トレということが出てきたんですね。
それで耳トレといってもすごく曖昧というかあまり対象が定まってないので、さらにエッジをかけるっていう意味で、高齢の方、シニアの方が、聞こえの衰えっていうのが誰しもありますけれども、それを認知機構を活用して耳の生理的な衰えはすごくあるんだけれども、
それを補う形で脳の活性化というか、音への注意力を増すことによって認知能力を上げていって、より鋭敏に聞こえやすくするようなそういうコンテンツを作ってみたらっていうことになってきてですね、それで1分で聞こえが変わる耳トレというそういう本を出したんですね。
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これシニア向けというかシルバー向けの本になったわけなんですね。
それが自分が録ったフィールドレコーディングした音と、あと音源は僕の曲も結構使ってます。
僕は耳トレ用に作曲した曲ではないんですけど、それはあえてもう一度耳トレ用に編曲して作ったりした曲ですね。
それを入れてですね、トラック数では何本かな30とか40ぐらいトラック数入れたと思うんですけど、それでCD付きのコンテンツで耳のトレーニング、1分で聞こえが変わる耳トレっていうのを2017年の10月ぐらいに出したのかな。
それがですね、とんでもなく売れちゃったんですよ。
僕の名前を知っておられる方で耳トレからっていう人が結構いらっしゃって、そうですね、何万部売れたかな。結構数万部、2万とか3万とか売れたと思いますね。
で、その第2弾、第3弾ということで耳トレがめちゃくちゃ売れたんで、それから毎日耳トレっていうね、1ヶ月でトレーニングのメニューを完成させていくっていうような、
これ、若い方とか忙しい方、特に女性向けに作ったらですね、それが1作目の1分耳トレよりもすっごく売れちゃって、めちゃくちゃ売れたんですよね。
本当にそれで恐ろしくなったというかね。
で、第3弾、第4弾、今第5弾まで行っておりますけれども、そんな感じで僕がやってきた音の教育的なものと、それと録音っていうフィールドレコーディングの部分と、
あとは音楽を作るっていうところがまたここでもクロスして、コンテンツとして耳トレっていうのが生まれて、それで一般普及していったっていうのが2017年以降のことなんですね。
なので音道を考えていくと、自分の意図をせず、どんどん広がっていったり重ね合わさったりとかしていって、今もその状況がどんどん膨らんでる状態なんですよね。
なので何かこう、僕は別に宣伝あんまりしてないんですよ。
自分の活動がこうだからこんな風にしませんかみたいなことは、もうヤマハに飛び込みで営業に行った以来は一度もしてないです。
もう本当にね、もう芋づる式的な感じで、どんどんどんどん需要と言いますか、したい人がどんどん出てきてるっていうようなね、そんな感じの状況になってしまってるっていうのがやっぱりあるわけで、これ本当に不思議な現象ですよね。
やっぱり音っていうのがね、多くの人の感性を揺さぶったりとか、満足させたりとか、あまり敷居がないっていうものだし、今までそれぞれの分野で音の観点とか音の切り口から何かこうクオリティ高いものを作ろうと思っても、
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そのアドバイザーであるとかですね、何か編集的な、重ね合わせることに特化した、このイタコのような人っていうのがなかなかいなかったんですよね。
僕まさにイタコみたいな形の人なので、すっぽりそこにはまっていったっていうのが多分その音道をより進化させていくようなきっかけとなっているのかなというふうに思うんですよ。
で、巷には多くの作曲者、そして教育者、そして音に関わる人って結構たくさんいる。サウンドデザイナーもたくさんいますよ。
なんだけど僕のところになぜかこう繋がりがあって、自分のコンテンツが人と全く違うところを放っているっていうのは、自分のキャラクターによることが多いんじゃないかなって思うんですね。
感性ですよ。感性的なものっていうのが、このボイシーでも都度都度たくさん言ってきているけど、それがたまたまあることによって、
ご縁があったり他の人がなかなか達成できない様々なところでの音の活動っていうのが多分できてきているのかなっていうふうに思うので、
このあたりがですね、音道、僕は選んできたというよりも選ばれてしまっていると。しかもそれが途絶えることがないっていうのは、音が持っている独特のその式の無さっていうところと、
僕のその憑依しちゃう、自分自身がコンテンツメディアっていうふうに思っちゃうんで、別に自分の意図が強いわけじゃ全くないんですよね。
強いことじゃないからこそ広がっていくような、そういう音の活動っていうのが多分僕の道で、選んできたっていうふうに僕はこのタイトル一貫して書いてますけど、いや選んでないんですよね。
一回このフラグは立ててるけれども、そこから選ばれてしまってるというか、自分が能力があるとか偉いとか全くそういう意味じゃないですよ。
なぜか選ばれるような性格みたいなところがあって、それでこの音活動が続いているっていうことなんですね。
このコンテンツ、このボイシーもそういうところがあると思うんですけどね。
そこから最後、もう一度ぐらい喋ろうかな、明日ぐらいに。
コンテンツとか発信とかね、今ってボイシーとかYouTubeで発信してますけど、そこのあたりでなんでそういうふうになっていくのかっていうね。
そこで広がるところって何があるのかっていうことで、配信系で明日は締めていきたいなと思っております。
ということで今日はですね、教育部分が耳トレになっていったという話をさせていただきました。
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この小松が音楽の道を選んだ理由、長いですね。もう一回やるのかっていうね。
喋れば喋るほどこの分野広がるなっていうので、ちょっとこの配信って一応毎回毎回はあるんだけど、
ちょっと絞り出すだけ絞り出して喋ってみようかなっていうふうに思っちゃいましたね。
このボイシーって10分の作じゃないですか。
でせいぜいね、本題で喋るの2コマぐらいだと思うんですよ。20分だと思うんですよ。
それより長かったら多分すごく長すぎて聞けないなっていうことになるので。
なんか僕の場合そういうのがあるので、なんか1週間に1回ぐらい、例えば即興編で5回分喋ってみようとかね。
あとなんだろう、耳トレのある部分で5回分喋ってみようとかね。
音と庭園の部分で5回喋ってみようみたいな、そんな感じの使い方もちょっとあるのかなって思って、
ちょっと実験的に作ったこのコンテンツ的な配信、これいいなと思ってね。
そんな感じでまた配信してみたいなと思います。
最後お知らせをさせていただきます2点ございます。
まずはですね、漢方音楽2が今週の5月の15日にリリースすることになりました。
すでに多くの方で聴いていただきつつCDが届いていて本当にありがとうございます。
今回特にですね、絵画のような映像のようなノイズとか環境音を多用しているので、
何かある特定の視覚的な世界観に没入していくみたいな、そういう印象があるという方の感想をいただいているので、
なるほどいいなと思って自分の意図が伝わってきたなということで、
こちらの方にリンクを貼っておりますので、紙ジャケットの18センチなので届いた方はびっくりされていると思うんですけど、
よろしかったらこちらの方リンクをご覧いただけましたら幸いでございます。
そしてお知らせ2つ目でございます。
今週の5月18日の土曜日、京都府よさ郡稲町の方で午後3時からピアノの即興と後は演奏ですね。
単語にちなんだ演奏を、そして小松が30年前に録音した音、稲町の音をね、聴きながら即興的な朗読をするという、
そういう特別な会がありますので入場無料となっております。
こちらのチャプターに画像を貼っておきますのでご覧いただけましたら幸いでございます。
それでは今日もここまで聞いていただきましてありがとうございました。
それでは今日も良い音の一日をお過ごしください。
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