失恋ストレスからお酒を煽るショウジョウバエと、夫婦間の飲む量のすれ違いから絆を崩壊させてしまうネズミ。2つの実験を通して、アルコールが生き物の欲求や関係性を狂わせていくメカニズムをお届けします。
生き物がお酒を求める衝動と、大切な相手との絆は、脳の中でどう繋がっているのでしょうか?
フラれたハエの脳内で底をつく「NPF」や、夫だけが飲む環境では麻痺してしまうネズミの「オキシトシン」など、実験で明らかになった脳の報酬系のバグを徹底解説。お酒のすれ違いに負けるオスと、お酒を与えられても愛を守るメスの違いなど、小さなモデル生物たちの行動から、人間の生きづらさや人間関係のトラブルを冷静に見つめ直すヒントを紐解くエピソードです。
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生命科学の冒険者
ようこそ、生命科学の冒険者へ。
プレゼンターのあきです。
アシスタントのとみーです。
今週は、科学系ポッドキャストの日。
ホストは、工業高校農業部の牛若さんが、テーマを選んでくれております。
テーマはですね、アルコールになります。
アルコールなんですけれども、僕自身はですね、結構大酒のみでしょっちゅう飲みすぎてですね、いろいろと失敗があります。
反省してください。
はい、反省はいつもしてますが、またします。
それは、反省してるのかな。
はい、ということでですね、今回はですね、アルコールと恋愛ということをテーマにですね、
動物を使ったアルコールの実験をですね、2つご紹介したいと思います。
人間以外にですね、アルコールを好む生き物ということでですね、
実は人間以外にもアルコールが大好きな生き物っていうのが結構います。
自然界にはですね、果物を食べる生物っていうのは結構いると思うんですけれども、
あと花の蜜を吸う生物とかですね、
自然界に存在する糖分っていうのは、自然界に存在する、やっぱりコウボにですね、
アルコールを発酵して、コウボがアルコールに自然界の中でしているというような形で、
自然の中にも結構アルコールって存在してるんですね。
なので、そういったアルコールをですね、普通に摂取している動物たちがいますよっていうような形になります。
そんな中でですね、今回ですね、2つ生物をご紹介したいと思うんですけれども、
その1個目がショウジョウバエになります。
ショウジョウバエって聞いて、どんな生き物かなとかって何かあります?
不愉快です。
不愉快。わかる?ショウジョウバエって言われて。
ハエの一種なんですけれども、いわゆるコバエですね。
コバエが、ショウジョウバエがコバエと呼ばれる中の1種類になります。
生虫の体長がですね、およそ2、3ミリメートルと非常に小さなハエで、
台所にですね、腐ったフルーツとか飲みかけのビールとかワインとか生ゴミとかを置いておくとですね、
いつの間にかブンブン飛び回っているやつがですね、
こいつらのうちの1種類がこのショウジョウバエになります。
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彼らがですね、フルーツとかビールとかワインなんかのアルコール臭がするものにたかってくるわけなんですけれども、
それはですね、彼らはアルコールがあるところに栄養があるということを知っているからなんですね。
野生の環境下では発酵したですね、果物とか樹液にですね、彼らは集まってくるんですけれども、
実際はですね、そこの果肉とかを食べたいというわけではなくて、
彼らが求めているのは果物が腐敗するプロセスですね。
発酵するプロセスで大繁殖しているイーストを食べたいからなんですね。
イーストっていうのは非常に貴重なタンパク源になります。
またビタミンも豊富です。
なのでそのイーストを摂ることによってですね、
栄養が摂れるということで、イーストがいっぱいいるアルコール臭がする場所に彼らは引き寄せられるということになります。
症状バイはですね、あとメスの症状バイなんですけれども、
好んでアルコール濃度の高い場所に卵を産むという習性があります。
多くの昆虫にとってはアルコールっていうのは有害で近づきたくないものなんですけれども、
それを逆手にとった戦略になりまして、症状バイの幼虫は高いアルコール耐性を持っています。
アルコールで普通の虫なら死んでしまうような濃度でも、症状バイの幼虫は生き残ることができます。
なのでアルコールが含まれる環境はですね、
点滴が来ないということで幼虫が安全に育つことができるということで、
アルコールが多い場所に卵を産むということが知られています。
あとですね、実験の世界ではですね、100年以上にわたって遺伝学の研究材料としても扱われてきた歴史があります。
なので結構バイオ系の実験をやっている人だとですね、症状バイっていうのは身近な生物ですね。
扱ったことがある人も結構いらっしゃるんじゃないかなと思います。
いろんな変異体が作られててですね、
例えば通常だと目が赤いんですけれども白い目を持つ個体とかですね、
あと触覚が通常だと2本なのが、それが4本生えてるとか8本生えてるとかそういったのもいますし、
目から触覚が生えてるやつとかがいたりもしますし、
そんな感じでいろいろな変異体っていうのが作られてて、
人間ともですね遺伝子結構似てる部分があるので、
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病気のモデルとしても使われてたりとかします。
それでですね、そんなモデル生物として使われてて、
しかもアルコールをよく摂取するモデル動物ということでですね、
ガリット・ショハット・オフィール博士という方がですね、
この方イスラエル人で、
彼女がですね学生の時にアメリカのカルフォルニア大学のサンフランシスコ校にですね、
留学しまして、この症状倍を使ってとある実験に取り組みます。
彼女の研究テーマっていうのは孤独や拒絶がですね、脳をどう破壊するのかというですね、
人間の社会の中でよく起こるような問題を症状倍で解明したいということでですね。
その症状倍が失恋をする場合にやけ酒に走るのかというような、そういう実験を組み立てます。
急に人みたいな扱いを受け始めてますね。
そうですね、本当に人の行動のモデルをですね、症状倍でやってみようということですね。
症状倍に落とし込んでみようということをします。
彼女がですね、考えた実験のデザインなんですけれども、症状倍のオスをですね、2つのグループに分けます。
1つのグループですね、これは天国グループなんですけれども、
症状倍の交尾経験のないメスがいるグループの中にオスを入れます。
そうするとですね、交尾経験のないメスっていうのは、オスを簡単に受け入れてくれるということで、
オスは何度も交尾をすることに成功します。
こういったハーレム状態の中でですね、4日間過ごさせるということですね。
これが天国グループになります。
天国グループ。
地獄グループですね。
これは一度交尾をしたメスっていうのはですね、数日間オスを拒絶します。
なので、交尾を経験したメスだけを集めたメスの中にですね、オスを入れると。
そうするとですね、そのオスたちは一生懸命メスをですね、くどくわけですけれども、
くどいてもくどいても足下にされたり逃げられたりとかして、交尾が成功することがありません。
こんな感じでですね、4日間も全力で振られ続けるという状態が作り出されます。
これが地獄グループですね。
この天国グループと地獄グループは、
秋さんが名付けたんじゃなくて、ガリッド・ショハトフィール博士が名付けてるんだよね。
わかりやすいように書いただけなんですけれども、天国グループと地獄グループですね。
これは別に彼女の論文にこの名前で書いてあるわけじゃなくて。
天国とか地獄とか書いてあるわけじゃなくて、ちょっとわかりやすく書いただけです。
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とにかく天国グループと地獄グループですね。
ハーレム状態なのか、振られまっくり状態なのかというようなオスを作り出します。
4日間そういった状態に置かれたオスを、今度はアルコールを含む餌とアルコールなしの餌という2パターンを用意しまして、
どちらでも自由に獲れるというような状態にそのオスたちを置いてあげます。
そうすると、後尾に成功した天国グループのハエはストレスがそんなに脳の中にないのか、
別に普通の餌を好むということで、アルコール入りの餌を一生懸命獲るというグループはあまりいなかったんですけれども、
振られ続けたハエは15パーセント入りのアルコールの餌を好んで獲ると、
結構たくさんこっちの方を摂取するというような形になりました。
要は振られ続けているのでストレスがかかって、焼酒を煽るハエがほとんどだったという形になります。
では、こういった人間でもよく見られるような振られたらお酒に走るというような行動が
ハエでも観察できたというところで、ハエの脳みそを調べてやります。
そうするとニューロペプチドという脳内物質が関与しているということがわかります。
このニューロペプチドは脳の報酬系になります。
交尾に成功しているグループは脳内でニューロペプチドがガンガン分泌されている状態、満足している状態になります。
なので特にお酒を必要としないと考えられます。
対して振られ続けている状態ですと脳内のニューロペプチドが全然ない状態になりますので
脳がご褒美が欲しいというようなストレス状態になっています。
これを手っ取り早く埋めるのにアルコールが利用されると
アルコールを取ることによってニューロペプチドが分泌されて満足感が得られるということになります。
ちなみに実際こういうことが脳内で起こっていることがわかりまして
裏付けのための実験も行われます。
人工的にハエの中の脳内のニューロペプチド量を減らすことを
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遺伝子改変をして実験をします。
そうすると後尾に成功したハエでもニューロペプチド量がないために
お酒を欲することが起こります。
逆にニューロペプチドを増やしてやるようなことをすると
フラれたハエも脳の中では満足感が得られていますので
お酒を飲まなくなるということになります。
ニューロペプチドがお酒の衝動を脳内でコントロールしていることが証明されました。
この成果は2012年にサイエンスというかなり有名な論文に掲載されまして
ガリット・ショハット・オフィール博士は世界的な評価を得ることができました。
現在ではイスラエルに戻られまして
農学研究センターで教授となっています。
彼女はハエの脳を見ることで人間の社会不安や依存症の謎を解き明かしたいということで
最前線で今でも活躍されています。
あともう一つの動物をご紹介したいと思います。
もう一つの動物はゲッシュ類なんですけれども
プレーリーボールという日本語でいうとプレーリーハタネズミというネズミの仲間になります。
生虫が12センチメートルから15センチメートルぐらいという形でほとんど見た目もネズミですね。
北米の草原に生息しております。
彼らもアルコールを摂る動物として知られているんですけれども
通常ゲッシュ類というのはアルコールを摂りませんが
彼らはアルコールを好んで摂るという性質があります。
飼育課でアルコールとアルコール入りの水と
それから通常の水を置いておくと
必ずアルコールの入りの方を飲むという習性があるそうです。
普通のマウスとかラットとか多くのネズミの仲間は
アルコールを本能的に嫌って避ける傾向があります。
ネズミにとっては高濃度のアルコールは
強い苦みとか喉を刺すようなカーッとなる感じですね。
焦熱感が伴いますので、それが非常に彼らにとっては深いです。
アルコールは毒として認識されて
彼らはアルコールに近づかないという形ですけれども
プレリーボールに関しましては
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アルコール臭がする果物は糖度が高いということになりますので
栄養価が高いということで
それを好んで食べるということになります。
ですので、下肢類の中でも非常に珍しく
アルコールを望む動物ということで
この動物を使って研究をしてみようということになります。
あともう一つは、彼らの生態的な特徴で
彼らは一夫一妻性を強く守るという下肢類でもあります。
これは哺乳類全体の中でわずか数パーセントしか存在しません。
通常の哺乳類はほとんど97%ぐらいだったかな
乱婚性というか必ず浮気をします。
人間も含めてですね、残念ながら。
なんですけれども、彼らは一夫一妻性を
かなり厳格に守る動物として知られておりまして
そういったところからも面白い実験が組み立てられます。
ちなみにこのプレーリーボールなんですけれども
実験の世界では家族の問題とかを取り扱うのに
非常に良いモデルということで
夫婦の絆とかを研究するのに非常によく使われている動物になります。
このアルコールとプレーリーボールの
一夫一妻性の関係を使って
どういう実験が組み立てられたのかというふうに言いますと
これはアンドレイ・リビニアンという研究者の方が
やられた実験になりますけれども
これも2つのグループに分けた実験を行います。
グループAは夫婦ともにお酒を飲める環境にしてやるという形です。
もう一つのグループは夫だけが
お酒を飲める環境にするということをします。
これは夫婦として強い絆を作らせた後に
同じゲージの中の真ん中をしきって
金網でしきって
オスとメスを別々に姿は見えて
お互いの匂いとか声も聞こえるような状態にしてやるんだけれども
行き来はできないというような状態を作り出して
そこからオスメス両方にアルコールを与えてやるグループと
オスだけにアルコールを与えてやるグループに分けるということです。
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1週間そういった状態においた後で
今度はオスのゲージの中に
新しいメスを入れてやるということをいたします。
そうするとどのようなことが起こったのかというところですが
夫婦で同じようにお酒を飲んでいたオスメスのグループは
相変わらず元のパートナーのメスに対してのみ愛着を持っているようで
見知らぬメスには全然寄りつかないということが起こりました。
ですがオスだけが飲んでいたグループに関しては
見知らぬメスにばかり好んで近づいていくというような現象が見られました。
夫婦の絆が崩壊したというような形です。
なぜ夫婦の飲む量にずれがあると絆が崩壊するのかというところですが
研究チームがオスの脳を調べたところ
オキシトシンという愛情ホルモンという脳内物質の量が
鍵を握っていることが分かりました。
オキシトシンは脳の愛着や社会的な絆を司る物質だということが知られていますが
夫婦で同じようにお酒を飲んでいる場合
脳内でオキシトシンシステムが正常に働いて
パートナーへの愛が維持されるということになります。
2人で楽しく飲んでいると
そのまま夫婦としても円滑にいくのかなというところです。
ただ一方でオスだけがお酒を飲んで
パートナーとすれ違いが起きると
脳内のオキシトシンの働きがかなり低下しまして
パートナーへの愛着の回路が麻痺していってしまっているのではないかということが分かりました。
これは実験の裏付けとしては
このオキシトシンの低下を
単にお酒を飲んだこと自体だけでなく
夫婦の間でお酒の飲む量にすれ違いが起きたときにだけ
この問題がピンポイントに発生するということで
環境の不一致がダイレクトに
脳内への愛着システムを麻痺させるということが分かってきております。
ちなみにメスだけ飲ませた場合はどうなるの?
ということが疑問になるかなと思うんですけれども
メスだけ飲ませてオスに飲ませないという場合には
メスはちゃんとオスのことを愛し続けるみたいなんですね。
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という形でこれもすごい人間っぽいなと思うんですけれども
男は自分勝手ってことですかね?
そういうふうにも言えるのかなと。
自分一人で酒を飲んで
自分一人で勝手に嫁さんとすれ違ったことに対して腹を立てて
他の女に走るみたいな。
それを調べて今その発言をしているアキさんはどんな気持ちなの?
そういう人もいるんだな。
よくあるよね。俺は違うけどって思ってます。
俺は違うけどなのね。
ちなみに私は妊娠しているのでお酒が飲めなくて
アキさんはお酒を日々飲んでいるという状況がありますね。
私たち夫婦にはね。
夫婦の絆が今
試されている
壊れかかっているのかな?
壊れかかっているのかな?
壊れません。
はい。
ということでですね。
お酒をですね。
お互いに飲む夫婦っていうのは仲がいいけれども
妊娠した時に夫だけがお酒を飲んでいる状態っていうのは
望ましくはない。
今日から禁止しよう。
今日から禁止しよう、もう。
この実験、動物実験では
示唆されたのかなというところですね。
非常に私に有用なあれですね。
実験とデータ。
ただ俺はそうならない自信があるんで大丈夫です。
はい。
ただね、プレリーボールぐらいなんで
哺乳類で浮気しないのは。
それ言ってどうするの?
言って、だから浮気をしない俺は偉いでしょって言ってる。
だから俺は浮気をする生き物だからね
みたいな話かと思ってドキドキしちゃったよ。
ということですね。
今回ご紹介した症状場合とプレリーボールですね。
2つの動物実験から見えてくるのが
生き物がアルコールに溺れたりとかですね。
それによって夫婦関係ですね。
カップルの関係が壊れたりとかする現象っていうのは
単にですね、その個体の意思の弱さとか
モラルとかの問題ではなくて
脳内の化学物質とか神経回路が
深く関わっているということなんですね。
はい。
なので人間性を疑ったりとか
なんだらかんだらって揉めますけれども
それよりそもそも脳がそういうふうに
させてるんだなっていうところはちょっと
まず一回ご理解していただければなと
いうふうには思います。
だからといって腹立つことは変わらないと
思うんですけれどもですね。
こういった実験をしていくことで
動物の行動が人間の行動の理解につながっていくと
なかなか人間の脳を直接調べるっていうのは難しいので
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こういった実験をすることによって
人間の方に返していくということで
より理解が深まって
いろいろな問題を解明する
何て言うんですかね。
無理やり我慢しなさいよとかではなくてですね
だったらどうすればいいんだっていうようなですね
やり方にまたつながっていくのかなというふうに
思います。
はい。
どうですかね。こんなお話。
いやー禁止しよう。
禁止するのは大事だと思うけど
禁止も多分脳がさせてくれないんだよねきっとね。
ちょっと何言ってるかわかんないから
一回もうこれで終わりにしようかな。
はいわかりました。
ということで次回はですねまたワクチン会に戻りまして
最後ですねHPVの後編をお伝えしたいと思います。
はい。
ありがとうございました。
25:20
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