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2025-12-12 16:45

#854【記憶促進効果】記憶に残ることばの条件:韻と感情のコンボ効果 (Pițur et al., 2025)

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【本日の一語】
mnemonic effect(記憶促進効果):ある特徴や工夫(韻、リズム、イメージ、語呂合わせなど)が 記憶を助け、思い出しやすくする働き

【本日の論文】
Pițur, S., Willems, R., Miu, A. C., & Blohm, S. (2025). “Memorable speech”: Formal and affective determinants of memory for poetry. Psychology of Aesthetics, Creativity, and the Arts. Advance online publication. https://doi.org/10.1037/aca0000792

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サマリー

記憶促進効果に関する研究が紹介され、韻を踏むことや感情の高まりが記憶の定着に与える影響が分析されています。特に、韻の効果が記憶の精度を向上させ、感情が動く表現が記憶に残りやすいことが強調されています。このエピソードでは、詩や俳句に対する研究の重要性が取り上げられ、感情やウェルビングに関連したトピックが紹介されます。また、高橋しんぺい氏の経験に基づく実績とその影響についての見解が述べられています。

記憶促進効果とは
おはようございます。心理学者のじんぺーです。心理学に触れる一日一語のお時間です。
この番組では心理学の専門用語を毎日一つずつ論文と合わせて紹介しています。
今日の一語は、記憶促進効果という言葉です。そのままなんですけど、
記憶に関する、自分の研究の専門ともすごく近い、
知能研究を今日は久しぶりに紹介してみたいと思います。
記憶促進効果の定義を簡単にまとめてみたいんですけど、
記憶を自然に強くし、思い出しやすくする働き全般のことを言います。
英語だとニーモニックエフェクトというそうです。
今回の論文に照らし合わせて紹介すると、ある特徴や工夫、
例えば知能、韻を踏むこと、リズム、イメージ、語呂合わせなどが記憶を助け、
思い出しやすくなる働きのことを言います。
今回の研究は、知能、どういう特徴がそのまま記憶につながるかということを調べています。
そもそも、知っていうのが日常的な会話と違って、
知の背景、起源に迫った時に覚えやすくするというのが主要な役割だったわけですよね。
紙がない、ペンがないという時代の中で、
いろんな物事を口で言い伝えていた、伝承していた時に、
紙に載せることによって、その記憶の定着だったりとか、記憶が定着したことによって、
それが長く続いていく、より多くの人に広まっていくということを意図して、
知っていうものが使われていたという背景もあったりするぐらいなので、
知というものと記憶というのは関係が深いわけです。
韻と感情の影響
今回の研究はルーマニアの研究者がやっているので、ルーマニア語の知なんですけど、
もちろんと言っていいのかな、俳句にはあまりないんだけども、
リズムがあったりとか、あとは韻ですね。
韻も俳句にはあまりないんだけども、韻を踏む、踏まないというその区別が、
記憶の定着にどう影響しているかということを調べています。
あとはいくつか観点があって、感情ですね。感情の高まり、
特に覚醒度って我々は言ったりしますけど、より覚醒する、逆は眠くなるみたいなことですけど、
覚醒する、その感情の高まりみたいなものが記憶の定着につながっているんじゃないかとか、
あとは個人差としての聴覚イメージ能力というものも聞いています。
これは個人差ですよ。自分とこれを聞いている皆さんの聴覚イメージの鮮明度の違いみたいなのを質問して測れるわけです。
例えば、家のインターホンが鳴るみたいなことを言われたときに、
イメージできましたか?今聴覚で再現できるというか、頭の中で鳴っている感じが鳴りましたかということとか、
セミの鳴き声とかね、川のせせらぎとか、この間の小松先生との対談じゃないですけど、
そういったいろんな音を、その言葉を聞くだけでイメージできるかという聴覚イメージ能力というのがあるんですけど、
それも高い人の方が詩の記憶、成績良さそうじゃないですか、ということとかを調べています。
やったこととしては、170名ぐらいの参加者の人にひたすら詩を読んでもらって、
各行の、配句ほど短くないので、基本的には何行とか十何行とかで構成されている詩を何遍も読んでもらうんですけど、
何遍もってややこしいな、いくつもね、いろんな種類の詩を読んでもらうんですけど、
その詩の各行の感情の高まりみたいなことを評価させます。結構大変ですよね、やってもらうと。
ブラストで、そもそも詩に改編を加えて、韻が踏まれているところを、
意味はほとんど変わらないんだけども、言葉を変えることによって韻を踏ませなくするという、
そういった改編を加えたバージョンというのを用意して、その韻の効果を調べたりとかしている、そんな研究になっています。
大事な話を忘れていました。それを読んだ後に、今度は記憶のテストですね。
オリジナルの詩のある行を、さっき読んだ詩の中で使われていたのはどっちですかという感じで、
実際に使われていた行と、それをちょっと改編した、またここでも改編した行を見せて、
実際に使われていたのはどっちでしたかということを聞くようなこともしています。
なんとなくわかりましたかね。そんなに難しいことはしていないと思います。
詩を読んで感情の評価してもらって、記憶テストをしてもらうという、そういった流れです。
結果いきましょう。まずは韻の効果です。
韻のある詩、というか行ですね。各行で記憶のテストをしていたので、
韻のある詩の行というのは、韻のない詩の行よりも正しく覚え出されやすかったというのが結果になっています。
これはなんとなくこれまで言われてきたことを確かにそうなんだということを実験で明らかにした、とても重要な結果かなと思います。
詩の応韻というのは、とても記憶の定着に役立っているということです。
これね、次の結果個人的にめっちゃ面白いんですけど、個人的にね、マニアックかも。
韻って一行だけで韻を踏んだって言わないわけですよ。もちろん一行の中だけで韻を踏めるんですけど、
そうじゃなくて大体の詩って、特に英語とか今回ルーマニア語も大体そうだと思うんですけど、
前の行とか前の前の行とかの同じ語尾みたいなものをもう一回持ってくるわけですよね。
だから一行だけで完成するというよりも、前の行があってもう一回出てくることによって、
あ、韻が踏まれたなってわかるわけです。
この時に後に出てきた行よりも前に出てきた行、だから一回目に出てきた時の記憶成績の方が良かったですよね。
韻の効果がより強かったというのが研究結果になっています。
面白くないですか。
なんでこういうことが起こっているかというと、一回目出てくるじゃないですか。
その後にもう一回出てくる。もう一回出てくるって別に内容は違うんだけども、
この韻が踏まれたことによって前の行がもう一度活性化するわけですよ。
再活性化って言葉使われてましたね。
聴覚イメージの役割
もしかしたらリハーサルって言葉を言うかもしれません。
とにかくもう一回意識するわけですよ。
それによって記憶の定着につながっていたんじゃないかということです。
なかなか詩を読んでいて前の行のことまで思い出していないと思うんですよね、意識的には。
だけどその韻の効果というのは前の方をより思い出させるという力を働かせるというのが
とても面白いなと個人的には思いました。
基本的には記憶って後の方が覚えていられるんですよ。
親近性効果って言ったりします。
これまた後で別な回で紹介できたらと思いますけど、記憶の話も奥が深いので。
後の方が覚えやすいって言われてるんですけど、
応韻の場合は韻を踏むときはそうじゃなくて前の方を強く記憶に残させるというのがすごく面白いなと思いました。
ちょっと長いですけど、感情の話もさせてください。
感情が動いた行ほど記憶テストの精度率が高かったと。
なので感情の効果もあった。
これもあり得ますよね。
だいたい感動した詩、もしかして詩ってあまり馴染みがないかもしれませんが、
感動した音楽とか感動した映画とかそういったものの方が記憶に残ってるじゃないですか。
あれが詩の行という短いパーツでもわかったというのはとても興味深いなと思います。
最後聴覚イメージの話でいきますね。
聴覚イメージの鮮明度が高い個人というのは、実は記憶がより強かったということは出なかったんですよ。
その結果は出なかったんですけど、聴覚イメージが鮮明な人ほど感情の高まりが見られたという研究結果です。
感情の高まりはさっき言ったように記憶の成績と関連しているので、
間接的には聴覚イメージの鮮明度の個人差というのも効いているというのが今回の結果でございました。
陰を踏めば記憶しやすくなるってだけ覚えてください。
いろいろ言いましたけど、詩ってそういう素晴らしい効果があります。
なので自分で何か覚えたいときは詩みたいにしてください。
そうだね、陰を踏むっていい例出しておいたらよかったですよね。
何が思いつきます?
クリーピーナッツですか?今の時代は。
バンバンボンはどんな詩だったっけ?
詩と俳句の研究
僕の好きなずっと真夜中でいいのにも結構陰踏みますね。
パッと出てこないですね。
まあいいや、それだけ覚えてください。
詩を触れる機会もあんまりないと思うんですけど、
ちょっとでも興味を持ってもらえると、
詩の研究、俳句ですね、僕の場合は、研究しているものとしては嬉しいです。
最近美学の分野でも、
詩の研究をやっている人はあまり多くないんですよ。
だけど今回の論文も、
我々が読んでいる経験美学の雑誌の中では一番有名な雑誌に載っているんですけど、
これだけじゃなくていくつか数が増えてきているなと思っていて、
とても嬉しいと思っているんですよね。
これは完全に冗談ですけど。
絵画の研究とか音楽の研究はすごく多いんですけど、
詩の研究は少なくて、
自分は俳句の研究ばっかりやってきたので、
最近俳句の研究をしてくれる人もちょこちょこ出てきているんですよね。
それも嬉しい。
めちゃくちゃ僕の論文を引用してくれるし、
嬉しいなと思いながらやってますけど。
たまにこういった会もあります。
できるだけ興味を持っていただけるコツがあったら話とか、
感情の話とか、
ウェルビングの話とか、
レジリエンスの話とかしていきたいと思うんですけど、
たまにこの個人的興味丸出しの会を挟ませてください。
ごく一部の方には響いていてほしいなと思っています。
もういらない話もしてしまっているし。
捨て替えかもしれません。
すみませんでした。
聞いていただいて本当にありがとうございました。
今日もいい一日にしていきましょう。
高橋しんぺいの実績
しんぺいでした。
心を込めて。
という感じで、
だらだらと最後まで話してしまってごめんなさい。
やっちまったなぁ。
雑談はですね、
高橋しんぺいさんの有料放送を買いまして、
昨日、
もうだいぶ聞いたかな?
まだ残ってるかな?
もうちょっとだけ残ってるわ。
だけどほとんど聞き終えて、
面白かったですね。
無料パートもあるのでよかったら、
Voicyですね。
もし別のプラットフォームで聞いている方は、
聞いていただければと思うんですけど、
しんぺいさんって、
実績がたくさんある方なんですよね。
無限プチプチとか、
アンガーマネジメントゲームとか、
他にも御著書だってあるし、
Voicyだってたくさんリスナーさんがいらっしゃるという、
実績だらけの方なんですけど、
その実績のある方が、
実績がなくなった世界戦になった時に、
どういうムーブをするかということを話されていて、
それがすごく面白かったので、
ごめんなさい。
これを聞いている時には、
もしかしたらそうではないかもしれませんが、
僕が買った時点で、
あとは1日だけ半額になるというので、
もし間に合うのであれば、
買っていただければと思いますし、
そうじゃなくても、
半額で1000円で、
定価2000円なのかな、
聞く価値あるかなと思いますので、
ぜひチェックしてみてください。
内容もそうですけど、
そもそも実績なくなった世界戦を想定するみたいな、
そこのアイディアが痺れるなと思いましたね。
あと、ノーマルモードとハードモードといって、
知識とか技術を持ち越せる、
実績はないんだけども、
知識とかを持ち越せるノーマルモードと、
それすらも失うハードモードみたいなので、
その分け方もとても秀逸だなと思って聞いていました。
いろんな人のそういう話を聞きたいなという気持ちになりましたね。
これを実績を打ちなって、
例えば僕は今30歳ですけど、
30歳に戻った時に、
こういうことをするかなみたいな話は、
結構参考になることばかりだなと思いますね。
まだ、
自分の中で、
自分の中で、
自分の中で、
自分の中で、
自分の中で、
自分の中で、
自分の中で、
自分の中で、
自分の中で、
思いますね。
まだ実績もそんなにないですし、
自分はね。
その中でどうやっていくのか、
あんまり内容の話をするのはあれですけど、
人と会うみたいな話はありましたね。
これ以上言わないで、
いろいろネタバレになってしまってよくないので、
ぜひ聞いてみてください。
概要欄に貼っておこうと思います。
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