おはようございます。心理学者のじんぺーです。心理学に触れる一日一語のお時間です。この番組では心理学の専門用語を毎日一つずつ紹介しています。論文も併せて紹介しています。
今日の一語は、レジリエンスという言葉です。レジリエンスという言葉を聞いたことがある人も多いと思いますが、改めて最新論文とともに勉強できたらと思います。
レジリエンスというのは、逆境やストレスに直面しても立ち直り、心理的な安定、適応を取り戻す力のことを指します。
いろいろな定義があると思いますが、ざっくり言うとこんな感じかなと思います。立ち直る力ですね。
心理的な話だけじゃなくて、例えば災害がその土地で起こったり町で起こったときに復旧するような回復力、抵抗力みたいな、そういうふうにも使われたりすることがあると思いますが、
自分は心理学をやっているので、心理的なレジリエンスのことを指しているというふうに思っていただけたらと思います。
今回の研究は、アフェクティブサイエンスという雑誌に載っている、最近出た論文ですね。大学生におけるレジリエンスモデルの検証というタイトルの論文で、
レジリエンスといわれる減少心理事象がどういう病院で作られるかということをいろんな研究者が検討していて、
それをざっくり4つぐらいのモデルに分かれるよねというふうに言われているみたいなんですよね。
どこまで説明しようか迷うんですけど、4つとか言われたら全部教えてって言われるかもしれないので、できるだけわかりやすく説明してみたいと思います。
最終的にその4つのうちのどれか1つがよりデータとマッチしていたよということで紹介できたらと思います。
まずは保証モデルというモデルですね。これはリスク要因と保護要因が独立してレジリエンスに影響するというふうなモデルのことを指します。
つまり悪いことが多いとつらいんですけど、逆を言うと悪いことが少ないとつらくないし、良い支えが多ければその分だけ立ち直れるという、足し算の関係を示しているようなモデルというふうに説明をされています。
この例がわかりやすいかなと思うんですけど、HPみたいな感じ、ゲーム、RPGとか想像してもらったらいいんですけど、HPって攻撃受けると減るじゃないですか。
回復のアイテムを使うと回復する。多く持っていれば倒れないみたいなそういうイメージです。
レジリエンスってそんな感じじゃないのって思うかもしれないですけど、この後いろいろと別の例が出てくるので、ちょっと見比べてというか、比較してみていただければと思ったりはします。
2つ目がリスク保護モデルというモデルです。モデル名は大丈夫です。覚えなくて大丈夫です。
これは干渉関係ですね。リスク要因と保護要因が干渉関係にあると、リスクがあるときほど保護が効くというような関係性になっています。
さっきはHPが減るっていうことと回復を使えばって言ったんですけど、このリスク保護モデルで言うと傘みたいな話ですね。
傘を持っている保護の力が強ければ雨のようなリスクに濡れなくなるということです。
保護を保護するような力、保護要因の方がリスク要因を減らすというかなくすような働きになっているというのがこのモデルになっています。
ちなみに論文のURLいつも通り貼っておくんですけど、興味があればぜひ論文の図1を見てみてください。図1にこの4つのモデルが図示されていて、
これを見ても少しん?ってなるかもしれませんが、何もないよりはマシかなと思いますので、先に言っとけばよかったです。
3つ目がチャレンジモデルというモデルですね。これは中くらいのリスクを経験することでレジリエンスがむしろ高まるというモデルですね。考え方ですね。
苦労しすぎ、リスクが多すぎってもダメだし、全くリスクがないというのも成長を妨げるよねというようなモデルになっています。
これは筋トレの例が挙げられてますね。ちょっとの負荷はいるよねっていうことです。最後は保護、プロテクティブプロテクティブモデルなんで保護、保護モデルですね。
日本語にすると。これは複数の保護要因が相乗効果をもたらすというモデルになっています。
例えば家族の支援と自己効力感、自分のこの保護のどちらも持つ学生というのは、どちらか一方の学生よりもストレスに強いというようなモデルですね。
音楽と運動というそれぞれの保護要因を足す、相乗効果がどちらかというと掛け合わせることによってレジリエンスが高まるようなイメージをしていただければと思います。
今回の研究は大学生に対して質問書を取っているんですけど、まずリスク要因はどういうことを聞くかというと、4つのレベルで4つのモデルで4つのレベルとかって言われるとややこしいですよね。
リスク要因は4つの領域で図られている。個人レベル、自分が感じているストレスのことです。
学校レベル、これ学校レベルなのかなこれ。両親どちらかが大学を卒業していますか。両親の学歴みたいなレベル。これリスク要因なのか。
親が大学を出ていないということがリスクになってしまうということですね。この場合、この研究図を定義しているみたいです。
3つ目が家族地域レベルというので、あなたの家族にうつ病や不安症の診断を受けた方はいますかという。これもリスク要因かもしれませんね。
対人社会レベルが4つ目。あなたはよくルールを破りますか。またはよく喧嘩をする方ですか。みたいなことを聞くみたいです。
リスクってこう考えると揺れられますね。大学生でもね。
保護要因の方も4つの領域があって、個人レベルが自分自身で自分の気分を上げられるみたいな報酬反応性という聞き方をしたりとか、
学校レベルでいうと、勉強で困難があっても乗り越えられるというような質問。
3つ目の家族コミュニティレベルは大学への所属感ですね。この居場所とかはすごい大事ですね。確かにね。
4つ目が社会的な支援レベルということで、周囲のサポート困ったときに相談できる人がいるというと、この保護要因の社会的なレベルが満たされるということで、
こういういろんなレベルから、ここを分厚みに紹介したらよかったかな。そういうリスク要因も保護要因もあるというわけです。
4つのモデルはね、ややこしかったの。本当に申し訳ないですけど。
1個目に話した足し算のモデル、保証モデルというのが一番今回のデータには成功性が高かったということです。
どういうことかというと、リスク要因が低いことがレジリエンスを高めるし、保護要因が高いことがレジリエンスを高めるということです。
だからこれらは独立してレジリエンスにつながっているということです。
だから、保護要因が強いだけでもダメだし、リスク要因が低いだけでもダメだと。
リスク、ダメなことないか。足し算なので別にどっちかが高かったり低かったりしても、その効果は残るんですけど、加算されるということですよね。
一番わかりやすい理由ですよね。シンプルはシンプルですよね。リスクを減らして保護を増やすということ。
保護・保護モデルみたいなのを言ったじゃないですか。保護を掛け算するということではなくて、リスクを減らすということも一緒に考えないといけないよという話でございました。
今回はそういうモデルだったんですけど、4つのモデルを言っている研究者がそれぞれいて、そういうデータが別々であるはあるので、時と場合によるということかもしれませんが、どうまとめたらいいんだろうな。
リスクと保護のどっちもがそれぞれ別々に独立して、レジリエンスというものに関係しているよというふうに覚えてもらったらいいのかなと思います。
レジリエンスについてはまた紹介します。
これ前も言ったと思うんですけど、レジリエンスは過去に何回か紹介していて、どれも再生数が結構あるんですよね。
だからレジリエンスという言葉に関心のある方が多いなというふうに感じています。
関心が多くて聞いてくださった方、とてもややこしい話をして本当にすみません。
よかったら過去のレジリエンス会も概要欄に貼っておこうと思いますので聞いてみてください。
最後まで聞いてくださってありがとうございました。
今日もいい1日にしていきましょう。
じゅんぺいでした。心を込めて。