注意資本の概念
おはようございます、心理学者のじんぺーです。
心理学に触れる一日一語のお時間です。
この番組では心理学の専門用語、キーワードを毎日一つずつ論文と合わせて紹介しています。
今日は注意資本という言葉を紹介したいと思います。
注意資本というのは、
人の注目という限られた資源をどれだけ集められるかによって形成される社会的・心理的な資本のことをいいます。
今日の論文は、またネイチャー・ヒューマンビヘイビアの論文で、新しい論文です。
ソーシャルメディア、SNSの投稿がどうやったら注目されるかという、
いろんな人に関係のあるかもしれないテーマだなと思ったので紹介したいと思います。
今回の研究の結果みたいなことを示しているので、論文のタイトルを紹介したいのですが、
ソーシャルメディアの注目は、誰であるかよりもどう表現するかに依存するというタイトルになっています。
これが今日の結論みたいな感じになっています。
研究の手法
せっかくなので、どういう研究だったかというのを紹介したいと思います。
中国の研究で、中国のSNS、WeChatを使ったって言ったかな。
WeChatってすごいですよね。
基本、LINEみたいに個人でメッセージのエディティリーができると思うんですけど、
それだけじゃなくて、Twitterみたいな機能であるとか、動画の機能であるとか、
もちろんWeChat Payとか、スーパーアプリと呼ばれるようなアプリだなと認識しているんですけど、
WeChatでの投稿に対するいいねとかコメントとか、それを注目を浴びているというような指標にするのがまず一つです。
それがどういうふうな投稿がいいねとかコメントが多かったかというところを、
いろんな指標を使って分析しているということです。
どう表現するかということに関しては、
絵文字の使用量とか感情の表出のバラエティーとか、
そういったこととか、シンプルに文の長さとか、そういうことを指標にしている。
誰であるかというところも、これが今回の研究のすごく難しかったところかなと思うんですけど、
オンラインでデータを集める分には別にそんなに難しくない。
XでAPIとか使ってデータを取得したりしてそれを分析するっていうのはできるはずだし、
何万投稿、何十万、分からない。
本当にどのくらいの数字か分からないくらいの投稿数があって、
絵文字の数とか分析できるじゃないですか、別に。
できるんですけど、今回の研究がすごいのは、
誰であるかという情報と紐づいているということです。
オンラインの投稿データプラスで2000人くらいから紐づいたのが、
結構それを許可するのもハードル高そうだなと思う。
そういう意味でもデータ取得が難しそうだなと思うんですけど、
結果と考察
オンライン、このアカウントですということと、
オフラインでの質問紙みたいなことです。
よく使われるビッグファイブみたいな質問紙とか、
学歴であるとか性別、年齢はもちろんですけど、
あと何だったかな。
そういった性格とかの質問紙も含めて調査をしているということです。
結果は最初言った通り、タイトルの通りなんですけど、
誰であるか、ビッグファイブの特典、
人の性格とか学歴とか、あとは何があったかな、ちょっと待ってくださいね。
あと家族の裕福さ、世帯年収みたいなこととかはあまり関係しなかった。
ビッグファイブの中の外交生、人と話すのが好きとかね、
人の多い場所に行くのが好きとか、そういう外交生という尺度だけは、
わずかに性の関連を示したと。
高い人は注目を集める、投稿しやすいという関係性ですね。
それも本当に小さい関係があったみたい。
あとは一応性別も本当にわずかであるんですけど、
女性の方が注目を浴びやすい傾向がある。
これは本当にすごく弱い効果だそうです。
より重要なのがどう表現したかというところで、
その中でも特に効果が強かったのは感情の多様性。
悲しみの表現をしたりとか、泣くとかね、
とても嬉しかったとかもそうだろうし、
その多様性がある投稿とかの方がいいねとかコメントが多かった。
あとは絵文字も効いているみたいです。
感情の多様性よりは効果は弱いんですけど、
絵文字の多様性もしっかりと効果が残るということです。
文章の長さはほとんど効果がない。
長くても短くてもそんなに変わらないというような研究結果になったそうです。
ここまでが研究の結果で面白いなと思うんですが、どうでしょうね。
確かに性格とかはそんなに関係なさそうだなという気持ちもなくはないし、
投稿の情報量の方が多いだろうから、
そっちの方が説明力が高いというか予測力が高いのは、
ある種当たり前かなというふうにも思ったりはします。
一方で性別とか性格とかじゃなくて、
本当にこの人みたいなもっと俗人性の高いような指標とかで
研究することができたりとかすれば、
西野さんが言っているとか池早さんが言っているとか分からないですけど、
みたいなのが、もしどう分析するのかとか全く分からないですけど、
本当に個別のパーソナリティみたいなところ、
パーソナリティでややこしいな性格と、
その人物みたいなところというのは結構効いているんじゃないのかなと、
誰が言ったかというのはそういう意味では大切になってくる場面もあるのかなというのを、
このタイトルとか研究の手法とかを総合して見ながら、
それだけじゃないかなと思いながら見てました。
皆さんいかが、どのように思ったでしょうか。
今日の一言をもう一度振り返ると、
注意資本、これはアテンション・キャピタルという言葉がこの論文でたくさん出てくるので、
この言葉にしたんですけど、
資本になり得る、この資本というのは、
お金の資本と独立するというふうに一般的には言われているみたい。
今後の結果もそうだったわけじゃないですか。
世帯年収とかが多くても少なくても別に、
いいねとかコメント数が多いというわけではないみたいなことって、
一般的に考えられている資本というものと、
注意、どれくらい必要かという資本。
別に全くお金がなくても、
もしかしたらSNS上ではちょっと迷宮がかかる人もいるだろうしというので、
重要な概念かなと思います。
これが好き嫌いかは一旦置いておいていいかな。
自分もアテンション系の社会はそんなに健康的じゃないなと思うところもあるので、
そこは一旦気に置いておいて、
言葉としては、概念としては、
そういうのもあるなら覚えておいていただけるといいのかなと思います。
最後まで聞いてくださってありがとうございました。
今日もいいちんちんにしていきましょう。
心を込めて雑談を何かしたいなと思うんですけども、
最近ですね、ドイツというかスイスに行ってから、
チーズが美味しいことに気づきまして、
美味しいの気づいてたけど、
チーズって逆に言うと美味しくないチーズなんてないじゃないですか。
ないと思ってるんですけど、
美味しくないチーズがないってことは、
そこからの興味を急に失ってしまうタイプなんですよ。
美味しい買ったらOKで、
大好物が何かって言われると結構迷うけど、
好きなものがいっぱいあるみたいな。
チーズって解像度がすごく荒かったのが、
ドイツ来てから割といろんなチーズがあるなって思ってるし、
スーパーでの並び方とかも日本より圧倒的に多いなと感じてます。
それはスイスはもっとそうだったんですよね。
スイスの友達がいて、同僚がいて、
彼女にこれが美味いからって言うので食べさせてもらったチーズが本当に美味しくて、
これは買って帰るぞって言ってドイツにも買ってきて、
ほんの1,2週間でなくなっちゃったんですけど、
今まで食べたチーズとちょっと違う感じがしました。
自分の中でこの解像度のレベルアップが明確に起こったタイミングだなと思ってまして、
それで終わりじゃなくて、
ドイツとかでもチーズコーナー、
パッケージでチーズを売ってるコーナーがもちろんある。
日本みたいな感じで冷蔵コーナーみたいなのがあるのと、
プラスで、
日本で言うと、お魚捌いて測り売りしますみたいなコーナー。
ちょっと大きいスーパーとかだったらあるじゃないですか。
チーズがすごく並んでるコーナーがあって、
そういうのにも目が向くようになったりして。
これはまた別の友人がオススメしてたスペインのチーズかな。
それもまた味が違うんですよ、当然ですけど。
その違いに目を向けられてなかったので、
これからチーズライフが塩分を取り過ぎるタイプなので、
本当に気をつけないとなと思うし、
油断するとそればっかり食べちゃうので注意しつつ、
せっかくチーズに囲まれてる生活をもう少し楽しみたいなと思いました。
以上です。