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2025-03-27 13:30

#620 創造性の神話と事実 (Ishiguro et al., 2024)

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本日の論文はこちら
Ishiguro, C., Sato, T., & Inamizu, N. (2024). The Japanese conception of creativity: Myths and facts. Creativity. Theories—Research—Applications, 11(1), 64–87. https://doi.org/10.2478/ctra-2024-0005

 

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サマリー

このエピソードでは、創造性に関する神話と事実についての調査結果が紹介されています。特に、グループでのブレインストーミングや想像性を測定できるかどうかに関する誤解が取り上げられ、日本人の信念についても考察されています。

創造性の基本概念
おはようございます、心理学者のじんぺーです。本日も心理学の最新論文を紹介していきたいと思います。
今日は創造性に関するお話、さらに創造性を皆さんがどう思っているかということを調べたような研究を紹介したいと思います。
クイズみたいなことをするので、よかったらお付き合いください。
石黒先生という日本の先生、僕も一緒に教職論文を書いてお世話になっている先生ですが、石黒先生がメインの著者になっている論文を紹介したいと思います。
本題に入る前にお知らせをさせていただきます。
対談が今週2つありまして、1つが28日、金曜日の22時から山戸さんと話します。
もう1つが29日、これ昨日決まったんですけども、国場さんと話します。国場さんってなんて紹介したらいいんだろう?
美学についてめちゃくちゃ詳しい、僕の友人というかサポーター、僕のコミュニティのメンバーの方でもあります。
美しさとは何かという話を、僕は5年くらい研究しているんですけど、国場さんは数十年研究しているので、
研究者という肩書ではないんですが、僕よりよっぽど美や芸術については詳しいので、勉強させてもらいたいなと思っています。
国場さんとの対談は土曜日29日の15時からかな、ちょっと夕方前の微妙な時間ですけど、もしお時間ある方はリアルタイムで聞きに来てもらえると嬉しいなと思っています。
よろしくお願いします。では本題に行きましょう。
想像性のお話ということで、クイズからいきましょうかね。
想像性ってどういうものかという話で、実際にクイズじゃないんですけど、神話と事実ということを調べる、テストするような質問紙があって、
これをもともと海外の英語バージョンであったのを日本語版にしたような研究ですね。
日本語のテストみたいなのが利用可能なんですけど、しかもオープンアクセスで誰でも読めるのでよかったら見ていただきたいんですけど、
いくつか想像性に関するテーゼというか、一文言いますので、それについてこれは正しいか正しくないかということを考えてみてください。
まずこれからいきましょうかね。
一つ目、想像性は測ることができない。
どうでしょうか。
この文に対して本当かどうかを答えてください。
何個かいきましょうか。
二つ目、グループでのブレインストーミングは一人で考えるより多くのアイディアが出る。
どっちでしょうか。
もう二つぐらいいきましょうかね。
三つ目、問題につまずいた時には休憩を挟んでから再開すると効果的である。
最後四つ目、ある領域で想像的ブレイクスルーを達成するには通常10年以上の訓練と作業が必要である。
こういう文が30個合計あって半分が事実で半分が神話です。
それを答えていくと。
事実かそうじゃないかと分からないという回答もあるんですけど答えていくということです。
今4問出しましたけどいかがですかね。
答えでいうと最初の2つが神話です。
後に紹介した2つが事実です。
復習すると想像性は測ることができないということとグループでのブレインストーミングは一人で考えるより多くのアイディアが出るというのは神話です。
問題と休憩の重要性
これは科学的な根拠がないことです。
だからちょっとややこしいんですけど測ることができないというのが神話なので測ることができるということです。
これは心理学とか神経科学の知見で想像性を測ることができるとそういう指標があるということですね。
なのでこれは事実であると一応言えると。
実はこの想像性を測ることができないという文が一番賛同率が高くて
日本人の84%は今回の研究結構サンプル数が多くて3000人弱ぐらいの人が参加してるんですけど
この想像性を測ることができないという神話に対してそうだよねって答えた人賛同した人が84%ということで
ほとんどの人が間違ってたわけですね。
ほんと測ることができるんだけど測ることができないと思い込んでるということで
この神話は結構確かに神話って感じですね。
ブレインストーミングの話も77%の人が間違っていたということで
ブレインストーミングなんかアイデア出そうですけどね
多分そういう文献の調査というかこれまでの知見によると
そうとも言い切れないってことでしょうねと思います。
あと2つが事実って言ったんですけど
ちょっと待ってくださいねどこ行ったかな
振り返りますと問題につまづいた時には休憩を挟んでから再開すると効果的である
これ事実ですね。事実だしほとんどの日本人87%の日本人が賛同していた
なので正解していたということです。
国際的に見ると97%これに賛同するらしくてちょっと少なめだよねっていうのはありますね。
もう一つ言った方が事実としては一番正解率が低かったやつで
ある領域で創造的ブレイクスルーを達成するためには通常10年以上の訓練と作業が必要であると
これは事実みたいですね。
そうなんですねやっぱり大変ですね10年か
僕は全然ですね研究者まだ5年目だからまだまだ創造的ブレイクスルーに達していない
そういう研究結果があるんだということだと思います。
文化的な誤解と調査結果
いかがですかね4問中4問当たってた人いますかね
これ当たってたら結構すごいですよね
今日紹介したらそれぐらいなんですけど
論文概要欄に貼っておきますのでチェックしてみてもらえると結構面白いんじゃないかなと思うし
周りの人ってこれ本当なんだとか本当って言ってもあれですよ
そういう科学的根拠というか論文知見がこれまであるというぐらいのもので
多分その論文参照している論文は多くはメタ分析的なある程度結果が固定されて生きているようなものだと思うんですけど
そういうのは話してみると結構面白いんじゃないかなというふうに思います
面白かった考察がいくつかあって
このアルコールの話も結構面白くて
アルコールすぐどこ行っちゃうの
飲酒とか薬物、違法薬物によって想像的にアイディアが得られる
どう思いますかこれ
これはね神話ですそんなことないんですけど
ほとんどの日本人が当てたこれ一番当てられてた神話ですね
ほとんどの日本人が賛同しなかったということですね
これねアメリカになると48%らしいんですよ半分くらいの人はこれはそうだっていうらしくて
これ結構文化差ありそうですよね
どうだろう日本もそういうアーティストさんとかいるけど
薬物に手を伸ばしてしまうということとかが違法薬物ね
それが想像性に寄与してるんだっていうね
そういう論者ってあると思うんですけどあれはそうじゃないということですね
だけどアメリカの人はそう思ってるってこと結構な確率で
48%だから半分くらいの人がそう思ってるっていうのは結構面白いなと思うし
あとはこれはもう直接想像してたら関係ないんですけど
今回ねわからないっていう答えもありにしたんですよね
そうしたところ日本人は世界過去これまでの研究と比べて
わからないって答える人が多いってことですね
20%を超える確率でわからないって言ったらしいです
これ他国と比較すると2倍以上なのでわからないって答え好きですよね
これは関係ないけど想像性面白いなと思いました
はいいかがだったでしょうか
今日は想像性の神話と事実のクイズ形式
テストできるような質問紙を紹介させてもらいました
こういう質問書を通してこれまでの想像性研究の
今までこれまでで分かっていることとか
分かっていることかそれが事実なのかそうじゃないのかということで
見られるというそれを外観できるという点でも結構面白いなという風に思ったりはしております
あとはこういう尺度と他の尺度
どういう人がこの想像性に対して間違った信念誤解をしているかということ
っていうのも面白い研究テーマだなと思いますので
これからね実は僕も1回このテストを使ったことがあって
分析はできていないんですけど
いろんな場面で使っていけるものかなという風に思っております
最後まで聞いてくださってありがとうございました
今日もいい一日にしていきましょう
陳平でした心を込めて
最後1分だけ雑談をします
昨日IDEA LABOっていう会社の代表の沢井さんという方と
オンラインでお話ししてたんですよね
IDEA LABOっていう会社のことを初めて聞いた方もいると思うので
ちょっとだけ紹介すると心理学を使って
メインは企業さんだと思うんですけど
企業さんの課題解決をお手伝いする
コンサルティング企業って言ったらいいのかなの会社です
この会社がもともと知ってたんですよ
京都大学の時の先輩がそこに就職したりとか
あとはIDEA LABOの方の講演とか聞いたりしたことがあったので
会社のことは存じ上げていたんですけど
昨日本当に贅沢に1時間超沢井さんとお話をして
すごい会社だなと思いました
もう研究者ファーストというか
企業さんとのコラボもバンバンですよ
本当に多分
というかホームページ見てもらったらすぐ出てくるので
知っている企業さんとコラボとかをしていて
そういう心理学者の在り方ってありだよなと
かつ兄弟の時の先輩とかも
父やお子さんとかがいたりして
だいぶ子育てとか家族のことも大事にしながら
というか沢井さんよりはそっちが大事だよねということも
おっしゃっていたので
本当に共感することばかりだったんですけど
心理学者に限らず
研究者というのは大学で就職するのが
一番目に見えるというか
多い選択肢であると思うんですけど
そうじゃなくて企業に就職
そうは言っても心理学で就職というのは
まだまだ例が少ないと思うんですけど
心理学を中心に
皆さん心理学者という企業会社というのが
あるんだなということを
ぜひ知ってもらいたいなと思って
今日は紹介させてもらいました
ウィリアラボのホームページから何かを
概要欄に貼っておこうと思うので
覗いてみてください
面白いですよね
心理学がそういう課題解決とかに
つながるということが
もっともっと広がっていけばいいなというふうに
個人的には思っております
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