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2025-12-10 16:45

#852【ルースパーツ遊び】鳴らすだけのおもちゃ vs. なんでも素材:どちらが子どもの探究心を育てるか (Cankaya et al., 2025)

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【本日の一語】
ルースパーツ遊び(loose parts play):用途の決まっていない多様な素材を子どもが自由に組み合わせて遊びを創り出す活動

【本日の論文】
Cankaya, O., Rohatyn-Martin, N., Buro, K., Bulut, O., & Taylor, K. (2025). Loose parts play encourages spontaneous science, technology, engineering, and mathematics (STEM) behaviours. Communications Psychology. Advance online publication. https://doi.org/10.1038/s44271-025-00362-y

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サマリー

ルースパーツ遊びに関する最新の研究が紹介されており、子どもたちの探求心を育むための素材の違いに焦点が当てられています。この研究では、楽器のおもちゃとルースパーツを比較し、どちらがより多くのSTEM行動を引き出すかが検証されています。このエピソードでは、ルースパーツ遊びと多様な素材のおもちゃが、子どもの探求心をどのように育むかについて語られています。特に、年齢に応じた遊びの意義や育児における知恵が強調されています。

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おはようございます。心理学者のじんぺーです。心理学に触れる一日一語の時間です。
この番組では心理学の専門用語を毎日、一つずつ紹介しています。論文とあわせて紹介しています。
ルースパーツ遊びの紹介
今日の一語は、ルースパーツ遊びという言葉です。
子どもの遊びに関する論文を紹介したいと思います。
ルースパーツ遊び、これは日本語で定訳があるのかわかりませんが、
ルース、ゆるい、パーツ、パーツはパーツですね。
プレイは遊びという言葉がこの論文の主題になっています。
どういうことかというと、用途の決まっていない多様な素材、
例えば木、木片とか、輪っか、布、石ころなどを
子どもが自由に組み合わせて遊びを作り出す活動のことを指しています。
今日紹介する論文、すごく新しい研究なんですけど、
このルースパーツで子どもに遊んでもらう、
ルースパーツじゃないおもちゃでも遊んでもらう、
それを比べるという研究なんですけど、
具体的に今回使ったのは楽器のおもちゃですね。
楽器のおもちゃ、例えば鈴とか、タンパリンとか、
楽器そんなにいいのか、細かく言わなくても。
そういう楽器のおもちゃ、何が違うかというと、
用途が決まっているわけですよね。
音を鳴らすという用途が決まっているので、
そのルースパーツ、布とか木片とか、
いろんな遊びができそうなものとどう違うんだということを
調べているような研究になっています。
具体的な方法をご紹介します。
研究方法の詳細
60名の子どもが参加しています。
ちょっと少なめかなと思うんですけど、
この子どもたちがどっちもの条件に参加する、
そういうデザインなので、全然ありな数字かなと思います。
3歳から6歳ですね。カナダの子どもたちです。
実際に遊ぶのは1人だけ。
このボックスがあるわけですよね。
まず最初にルースパーツで遊んでもらう。
ルースパーツの中に入っているのはですね、
もう一回言いましょうね。
大事なところですもんね。
論文に写真家も書かれていて、
結構かわいいらしいんですけど、
木片とか器みたいなやつもありますね。
松ぼっくりもありますね。
石ころ、輪っかみたいなそんなもので遊んでもらう。
最大30分遊んでもらうそうです。
その後にまた別のボックス。
こっちにはさっきも言ったように楽器、
特にパーカッションって書いてますね。
タンバリンとか、
鈴がパーカッションなのかわかりませんが、
木琴的なやつとか、
トライアングルとかもあったりしてますね。
こういうので遊んでもらう条件。
もちろんこれね、実験でよくやられますけど、
一部の半分の子どもたちには
このルースパーツから遊んでもらって、
次に楽器で遊んでもらうという順番だし、
そのもう半分の子どもたちには楽器で遊んでもらった後に
ルースパーツを遊ぶという順番を言い換えるという
カウンターバランスと言ったりしますけど、
これはやるということをする。
何を図ってるかというと、
またこれもビデオを撮っていて、
最近このビデオを撮る研究、
僕結構ハマってるというか凝ってるなと思うので、
いいなと思うんですよね。
最大30分のビデオ、
30分かける2本のビデオを撮る。
そのビデオを研究者が見るわけですよ、すごく丁寧に。
今回の研究では1分ごと。
1分ごとに11個のコードについてチェックをするということをします。
この11個がもう一つの今回の鍵になっていて、
STEMコードですね。
STEMってわかりますかね。
STEMっていうAが入るSTEM教育とかSTEM学習というのが
さっき話題になっていますけど、
STEMも依然としてすごく重要な教育の枠組みみたいな感じです。
Sがサイエンス。
Tが技術、テクノロジーですね。
Eがインジニアリング、工学。
Mが数学。
こういったざっくり言うと理系みたいなことなんですけど、
このSTEM人材みたいなのを育てていこうというのが結構日本でもそうだし、
世界各国で言われているわけです。
このSTEM的なコード、もちろん数学をやるとかではないんですけど、
STEM的なコードというのを先行研究でピックアップして、
そのビデオからそういうコードを撮ったかどうかというのを
本当に研究長が頑張って、この1分はそれが起こった起こらないというのをチェックしていくわけです。
例えばどういうのがあったかというと、デザインの評価というところで
作ったものとかそこにあるものの機能をテストするという行動が見られたかどうかとか、
仮説検証みたいなところでやり方を変えて試すということを見ていたりとか、
数学的な探求で数えたりとかパターンを作ったり並べたりするみたいなこととか、
目標を口にする、説明するみたいな、そういった行動をチェックできそうじゃないですか。
3歳から6歳ってなかなかこういうことを数学のもので解くとか、
なかなかそういう測り方ができないんだけども、
遊んでいるときの行動からそういったステム的な行動をチェックする、
得点化するということで指標にしています。
これもすごく面白いなと思いました。
他にいろいろ保護者の方が質問しに答えたりするという、
そういう方法的な枠組みになっています。
研究の結果と考察
結果いきましょうかね。
結果が面白くて、基本的にやっぱりルースパーツの遊びの方で
圧倒的にステム行動を引き出したということです。
構造物を作ることとか、数学的な探求、さっき言ったように数えたりとか、
パターンを作ったり、空間配置をしたりみたいなことが、
そういう行動がより多く見られたりとか、
なかなか楽器ではこういうことがやりにくいと思うので、
そこは差が出るかなと思うんですけど、実際にそういう結果が出たと。
あとは仕組みを説明したりとか、こうしたいみたいな目標を
言ったりするというのも多かったそうです。
なので、ステムということに照らし合わせるというと、
素材が違うだけで、同じ子であっても遊び方がより科学的、
工学的、数学的になるというふうに、この結果からは言えるかなと思います。
全部いろんな指標でステム行動というものを予測する試みがなされているんですけど、
例えばIQが高い子どもほどステム行動がそもそも多いとか、
打楽器条件だと言語理解というのがステム行動と関連していたみたいなことだそうです。
なのでルースパーツのほうはIQ、結構総合的なIQ、
言語的な能力とか試空間把握能力とか推論能力とかそういったものが、
遊びのステム的な行動パターンにつながっていたというのも面白いところかなと思います。
あとは親の信念的なところで、
あとは親の習慣的なところかな、どちらかというと、
親が遊びをどれだけ大切にして一緒に遊んでいるかという指標をより多く遊んでいる大人保護者ほど、
子どものステム的な遊びが多かったというふうな結果にもなっておりますね。
なので親のそういう関わり方も、その遊びのパターンの多様性というか、
より科学的、数学的な遊びの仕方につながっているであろうというのも面白いポイントかなと思います。
なかなかいい研究だなと思いますね。
ルースパーツという言葉すらもあまり知らなかったんですけど、
子どもを見ていたら確かにね、
おもちゃじゃなくても遊ぶことが多いなと思いますね。
今キッチンで…
すみません、洗濯機がうるさいです。
聞こえていると思いますが、
台所でね、キッチンで子どもが遊ぶことも多いんですけど、
子どもとおもちゃの関係
お玉が転がってたりとか、お鍋が転がってたりとか、
そういうのがね、お鍋とかはもともとはしおぎおうと決まってそうだけど、
楽しそうに遊んでるなと思うし、
よくわからない布とかね、ひもとか、
そんなんもね、いろんな興味の示し方をするなと思うので、
まだ自分の子どもは7ヶ月、もうすぐ8ヶ月ですけど、
ルースパーツというものをちょっとだけ意識してみたいなと思いました。
ぜひ皆さんもそんな研究があるんだなと、
特に3歳か6歳のお子さんがいる家庭とか、
そういったご家族と知恵の方はね、
こういう研究のことを教えていただけるといいんじゃないのかなと思います。
最後まで聞いてくださってありがとうございました。
今日もいい一日にしていきましょう。
心を込めて。
はい、雑談をしたいと思います。
もう終わってるな。
脱水にね、脱水の時間になったらもっとね、
うるさくなるので早く撮らないとと思うんですけど、
今日はね、またコンテンツシリーズなんですけど、
やっとでね、将軍を見まして、
皆さんも見られましたかね、
去年ですよ、もう2024年なので1年以上経ってるので、
タイミング的には遅いんですけど、
普遍の作品だなと思うので、
遅くなっても見ようみたいなとずっと思ってたのが最近やっとで見れました。
とても前評判通りとても素晴らしい作品だったなと思います。
大河ドラムとかね、
こう、中学生の時とか好きだったんですけど、
最近は見れてないね。
光る君は見たけどね。
なんかあの、外国の方が作ってるっていうのが、
今回の将軍の面白さのやっぱり一番の肝だなと思いましたね。
日本の、そこだよねみたいなね、
日本人の変なところというか、
ホワイジャパニーズ・ピーポーみたいな感じですよ、言ったら。
こう、主君のためにね、
忠義を尽くすって、もうその尽くし方がエグいんですよね。
主君が言ったこと、
もう殿様が言ったことが、
もう全てなんですよね。
てか、そうだね、それは、
外国でもあるのかな。
ただその尽くし方が、
尽くし方が尋常じゃないなっていうところとか、
あとは、
自然災害を願うシーンとかがあったりするんですけど、
ごめんなさい、ややネタバレですね。
あるんですけど、
そういうのもね、やっぱり日本だなと思うんですよ。
これね、災害が多いっていうことを言いたいんじゃなくて、
災害が多いことによって、
家がすぐに潰れてしまったりする状況。
だけど、それがすぐに再建する状況とか、
そういった描写があったりすると、
災害が多い国だからこその、
同じものがずっと続かないっていうことですよね。
露天していく感じ。
あの感覚っていうのは、やっぱりね、日本の、
ヨーロッパとか、
他の国との大きな違いだなというふうに、
思いますね。
ドイツに来てから、地震なんてもうないですよ。
絶対言い過ぎだけど、もうない。
ちっちゃいのあったのかな?もうないし、
台風だってね、来ないし。
そういう環境で暮らしている人たちと、
日本ね、本当に最近地震もあったし、津波も来てたしっていう、
あの状況で暮らしている人たちで、
価値観とか信念とか変わるのは、
もう当たり前だなって思いますね。
将軍はね、それをうまく捉えていたなと思うし、
ある種その戦とか、
その盾とかね、
そういうシーンももちろんあるわけなんですけど、
そこじゃないところで、
地震災害のシーンを描くっていうことがね、
やっぱりそこの重要性が、
こう、あったのが良かったなと思ってますし、
海外の人にとってはね、そこの、
海外の人って言ってもあれか?
ちょっと調べておこう。
将軍の脚本?原作?日系の方だったのかな?
なんか名前がクレジットで出てくるわけなんですけど、
イギリスの作家、ジェームズ・クラベルさん。
じゃあやっぱり、外国の方なんだね。
そういった日本理解がすごくある方が
描かれた作品なんだろうなと思って、
そしてそれが世界でもヒットしてるっていうのがね、
嬉しい、ありがたいことだなというふうに思ってます。
将軍のシーズン2もね、
もうすぐ撮影開始するみたいなニュースも見たので、
どんどんこのムーブメントが広がっていってほしいなと思いますし、
やっとでね、日本の、今回はハリウッドなのかな?一応。
だけど、日本の役者さんとかが評価される、
役を評価されてきてるのは本当に嬉しいなと思ってます。
音楽とかもそうだけどね。
自分も海外で頑張ろうっていう気持ちに、
将軍見てそういう気持ちになる人あんまりいないかもしれません。
僕はそういう刺激の受け方をまたしたので、
今日からはさらに頑張っていきたいなと思います。
窓の方はぜひ、今からでも遅くないと思います。
見てください。
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