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#948 ラッキーアイテムでパフォーマンスが上がるか?心理学の再現性危機の話も添えて
2026-05-12 13:14

#948 ラッキーアイテムでパフォーマンスが上がるか?心理学の再現性危機の話も添えて

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【本日の論文】
Damisch, L., Stoberock, B., & Mussweiler, T. (2010). Keep your fingers crossed! How superstition improves performance. Psychological Science, 21(7), 1014–1020. https://doi.org/10.1177/0956797610372631

Calin-Jageman, R. J., & Caldwell, T. L. (2014). Replication of the superstition and performance study by Damisch, Stoberock, and Mussweiler (2010). Social Psychology, 45(3), 239–245. https://doi.org/10.1027/1864-9335/a000190

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00:00
おはようございます。研究者がそばにいるくらし、ドイツ在住心理学者のじんぺーです。 この番組では心理学の研究のお話とか
研究者の暮らしのお話とかをしています。
今日は、論文の紹介をしていきたいと思います。
やや久しぶりになってしまっているんですけども、これからどんどんまたそういった心理学の研究の面白いところとかを
シェアしていきたいなと思っていますので、ぜひ聞いてもらえると嬉しいです。 今日はですね、ラッキーチャーム。
ラッキーチャームって何て言うんだ? 日本語だとラッキーアイテムとかの方が近いのかな?
運が、運気を上げるようなグッズとかに関する研究を紹介したいと思います。
アイテムって言ったんですけど、フィンガーズクロスって、幸運を祈りますみたいな、
そういったメッセージとかも研究では使われていたりします。 今日は主にはそのアイテムの話をしてみたいなと思うんですけど、
ぜひ一緒にお付き合いください。2010年のダミッシュさんという方がサイコロジカルサイエンスという雑誌に出した論文なんですけど、
後半で詳しく言うんですが、再現性危機っていうのがあって、
簡単に言うと、この論文で支持された結果が後の研究では支持されなかったという再現性の問題があるんですけど、
結果が再現されないという意味での再現性の危機があったときの、すごく代表的な研究の一つにあったりもするので、
ちょっと注意しながら聞いていただきたいというのは最初に言っておきます。その方がフェアかなと思うので、その上でぜひ聞いてください。
結果自体はすごく面白いんだけども、疑って聞いてくださいという感じです。
紹介するのも何だかと思うので、再現性危機を勉強するという意味でもいい題材かなと思うので、これを取り上げます。
ラッキーアイテムとかって、すごく非科学的なように思うじゃないですか。
思うんだけども、実際にはいろんなアクティビティのパフォーマンス向上につながっているんじゃないかということをやった研究です。
例を挙げながら話した方がいいと思うので、早速実験の一つ目を紹介してみたいんですけど、これは大学生にゴルフパッティングをさせるという実験をしました。
100センチのホールからのパッドを10回する。
03:02
ゴルフやったことないんで、これゴルフやらないといけないんだよね、本当はね。
自分がね、ゴルフやったことない。
いろんな人のこういう話を身体位置とともに語れないので、一回やった方がいいなと思うんですけど、それを置いておいて。
100センチからの10パッド、どうでしょう、結構難しいんでしょうか。
割と入るけど、嫌な距離かなという感じですかね。
私はあれなんですよ、やったことないけど、ゴルフとかも割と見るのが好きで、見てました。よく分からない時間に。
スポーツはね、全般見れるというタイプですが、結構嫌な距離なのかなと想像します。
操作がありまして、一つはみんなが使ってきたボールですよと渡してパッドをさせるという条件。
もう一つが、これね、日本語訳がわからないというかネガティブになってしまうんですけど、
名刺条件というふうにここでは訳してますね。
名刺条件があると、これはラッキーボールですよと、
これまでラッキーなボールだったというふうに言って渡すという条件です。
それらでいっぱいパッティングをしたときの成功率を比較しています。
そうしたところ成功数が名刺条件、ラッキーボールと言って渡されてやるときには6.42回成功したそうです。
10回やっている6回以上なので半分以上は成功するんですね。結構すごいですね、みなさん上手というか。
よさげ。
等生条件、みんなが使ってきたボールですよと言って渡された方は4.75回だったそうです。
なので半分以下になってしまう。
というので明らかに統計的に有意な差があるであろうというのがここでの1個目の結果になっています。
ラッキーボールと言って渡されるとパッティングの成功率が上がるじゃないかという、
すごく興味を刺さると言いますか、惹かれる研究だなと思います。
他の実験も紹介しましょうね。
4つ全部だって全部紹介してないんですけど、3つ目の研究ではこれまさにラッキーチャームを持っていこさせるということをしています。
41人の人に自分のラッキーチャーム、ラッキーアイテムというふうに思ってもらったら大丈夫です。
論文には書いてないんですけど、他の記事を見てみるとこの時にぬいぐるみとか結婚指輪とか、
あとは何だったかな、そういったそれぞれのラッキーアイテムを持っていこさせるというふうなことをしたそうです。
06:10
石みたいな特別な石とかもあったみたいですね。
持っていこさせることをしますと。
持っていこさせるんだけども、それを実験中に見える位置に置いておく条件と、
あとは別室に置いたまま実験を実験でやるというふうな条件を分けたそうです。
そうしたところ、この時にやったのはよく新略でやるような記憶のゲームですね、
神経衰弱みたいなやつをやったそうです。
そうするとパフォーマンスに優位な差があって、
ラッキーチャームが同じ室内にあるというか、見えている状態で実験するときに優位にその記憶ゲームの成績が上がったそうです。
これは何でそういうパフォーマンスの差になっているかということまで検討していて、
自己効力感ですね。
自己効力感がラッキーチャームがあるときに高かったと。
だから自己効力感が高いということはパフォーマンスも上がるよねというので、
そういった効果を示したというので結果が示されています。
めちゃくちゃ面白い、これだけ聞くという研究でございました。
他にもいろいろやっていますが、一旦これでこの論文自体の結果をまとめたというところにさせてもらいたいなと思いますが、
その後ですね、最初にも言ったように再現に失敗しておりまして、
今紹介したのが2010年の論文で、その後に2014年ソーシャルサイコロジーという雑誌に載った論文では、
さっき言ったラッキーゴルフボールの実験をやったそうなんですけど、
もう全然そういったラッキーボールと言われた人たちで成績があるみたいなことは起こらなかったそうです。
2020年にはまた別の研究者が、今度はラッキーチャームの方ですね、
記憶じゃないけどちょっとアナグラムを解かせるみたいな課題をやったときに、
これも有意な効果を示さなかったというところで、
ラッキーボールの方もラッキーチャームを持ってこさせる方も特に効果はなさそうだというのが、
今のコンセンサスになりつつあるのかなというのが、
今日お伝えしたかったここまでが重要ですね、でございました。
人数もわざわざ言ってたんですけど、
2010年の一番最初の論文のところでゴルフパッドをやったのが28人の学生というふうに言ったんですけど、
09:03
少ないですよね。
これが少ないかどうかというのはもちろん、
研究のいろんな他の要件によるので、
別に28人が少なくて、
どの研究でも28人しかいない研究実験は全部ダメだということではないんですよ。
28人では十分という研究もあります。
それは、見ようとしている心理的な効果がとても強いというようなことが想定できるときとかに、
28人で十分だったりとか、
あとは10パッドやるということなんですけど、
この10パッドを例えば100パッドやらせるというふうなことだったら、
もしかしたら、計算してないですよ、
してないけども、もしかしたら十分になりうるかもと、
一人当たりの試行数を増やすということでやるパターンもあったりしますが、
とにかくこの28人×10パッドでは、
有意な効果が誤って出てしまうということがあり得る。
別に2010年の最初に研究したダミッシュさんたちは、
統計的に分析を間違ったとかじゃなくて、
間違ったとか改ざんしたとかということではなくて、
そもそもの十分な信頼性のある効果を出すために必要なサンプル数が足りなかったりとか、
専門用語でいろいろ効果量とか検出力とかあったりしますけど、
そのあたりの見積もりができていなかったのかなというところで、
それはそれで統計の失敗といえば失敗かもしれないんですけど、
2010年当時はそこまで再現性みたいなことが取りざたされていなかったので、
なかなか難しいところかなというのも想像はできます。
2015年とかに特に再現できないじゃないかという動きが高まってきたので、
そうですね、このあたりも心理学のこの15年とか20年くらいの動向を追うためには
いい事例かなというふうに思いまして紹介しました。
個人的にはラッキーチャーマとか面白そうだなって思うし、
ゴルフパッドとかそういったことで結果が出そうだということには結構ロマンを感じるので、
再現できなかったと聞くと残念なんですけど、
そこはデータとか研究結果に忠実に伝えていければいいかなと思っていたりします。
今日の論文はそんな感じですね。
最初に言ってもよかったかもしれないんですけど、
お守りとかの研究をするかもしれないというか、
12:07
知っている人も知っているかもしれないんですけど、
そういった共同の機会をいただけることになりまして、
色々と調べている最中でございます。
なかなかお守りということとか、ラッキーチャームとお守りイコールでは全くないんですけど、
何とか文脈に合うような、これまでの研究を探したときに
ラッキーチャームみたいなことが1個あるかなと思って紹介をさせてもらったわけですが、
まだまだリサーチ不足ですので、お守りの研究をするぞとなったときに、
聞いてくださっている皆さんと一緒にも考えながら、
自分の中でも先行知見を蓄積していきたいなというふうに思っております。
そんな感じです。最後まで聞いてくださってありがとうございました。
今日も良い一日にしていきましょう。
じんぺいでした。心を込めて。
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