1. ”心理学に触れる” 一日一語
  2. #663 住んでいる地域の一員で..
2025-05-19 09:10

#663 住んでいる地域の一員であるという感覚ありますか?(Fong et al., 2021)

spotify apple_podcasts

【本日の論文】
Fong, P., Cruwys, T., Robinson, S. L., Haslam, S. A., Haslam, C., Mance, P. L., & Fisher, C. L. (2021). Evidence that loneliness can be reduced by a whole-of-community intervention to increase neighbourhood identification. Social Science & Medicine, 277, 113909. https://doi.org/10.1016/j.socscimed.2021.113909

【本日20時から高山ゆかりさんと対談!】
https://voicy.jp/channel/1681

【研究サポーター募集中!】
https://academist-cf.com/fanclubs/358

【6月1日「教え方」と「コーチング」を学ぶ会】
https://edu-hamburg.peatix.com/

サマリー

オーストラリアの研究では、地域ぐるみの助け合いがウェルビングや孤独感に与える影響が紹介されます。特にネイバーデイというイベントを通じて地域の一体感が高まり、住民の絆や所属感が強化されることで、モベルビーングの改善へとつながることが示されています。

地域助け合いの意義
おはようございます。心理学者のじんぺーです。
このチャンネルでは心理学の研究のお話をさせていただいております。
今日も研究の論文を紹介していきたいんですけれども、
Voicyのウィークリーのテーマである、地域ぐるみの助け合いというテーマになっておりまして、
研究を探してきたので、それを紹介させていただきたいなと思っています。
先週もだったと思うんですが、株式会社バカンさんのスポンサーでこのように放送させていただけるということで、
バカンさんありがとうございます。
先週も紹介させてもらったんですが、紹介ってことではないか。
防災DXならバカンということで、避難所のことが集約されているアプリとかを作って、
プラットフォームを作っていらっしゃるということみたいです。
ありがとうございます。
今日のテーマは、タイトルにもある通り、皆さんが地域でどれくらい同一性といって、
その地域を自分のものと思っているかということが、
人々のウェルビングとか孤独感みたいなものと関係しているのかどうかという研究を紹介してみたいなと思います。
ネイバーデイの調査
なんか方法的にもユニークで面白いんじゃないかなと思っています。
本題に入る前にお知らせをさせていただきます。
本日の夜、また対談があります。
20時から高山ゆかりさんとお話をさせていただくことになっていますので、ぜひ遊びに来ていただきたいなと思います。
前半はゆかりさんのチャンネルで30分、後半こちらで30分ということになっています。
ボイシーのお話をしたりとか、あとは対談をゆかりさんをたくさん、僕も結構している方だと思うんですが、
ゆかりさんはもっともっといろんな方とされていて、そういう対談にまつわる日はだったりとか、
初めてお話するので、お仕事の話とか、これまでのキャリアの話とかわからないですけどね、
ちょっとゆるゆるとできたらと思っていたりします。
遊びに来てください。お待ちしています。
というわけで本題ですね。
今日の論文は2021年の論文で、オーストラリアの研究なんですけど、
オーストラリアにすごく地域ぐるみの交流とかを活性化させるようなイベントごとが全国規模であるみたいです。
ネイバーデイという、近所とかそういう意味だと思うんですけど、ネイバーデイに伴ってこの調査が行われたりだと。
すみません、子供を抱えながら撮っているので、ちょっと子供の声がたまにするかもしれませんが、聞こえているのかな。
マイク使っているのでどれくらい聞こえているかわからないんですけど。
ネイバーデイですね。ネイバーデイというイベントがあって、
これ2019年のネイバーデイの前後でこのデータを撮っているんですけど、
その時は30万人ぐらいの人が全国で参加したということで、なかなか大規模なイベントかなと思います。
30万人にデータを取れたらそれは一番いいんですけど、なかなかそれは難しいので、
今回は主催者、特に各地でイベントごとを主催している人たちを対象に調査を行ったということです。
ネバーでどういうことをしているのかということなんですけど、
これなかなか日本の特に東京とか都会に住んでいらっしゃる方とか想像しにくいかもしれないんですけど、
地域でお食事会を開いたりとか、あとゲーム大会、ボードゲーム大会を開いたりとか、
あとはもう少しフォーマルな感じでこの地域どうやったら良くしていけるかみたいなことを話し合うような場があったりとか、
いろいろその地域地域でやっていることは違うみたいなんですけど、
大体その3月の末ぐらいにネイバーで行って、全国各地で同じようにイベントを開こうというふうな動きが、
ムーブメントみたいな感じですね、あるそうです。すごく面白いなと思います。
これに参加した、さっきも言ったようにイベント主催者の方の人たちに調査をしていると、
イベントが始まる前と大体1ヶ月後ぐらい、イベントが終わってちょっと経ったぐらいの時にもう1回、
さらに半年後に3回目の調査を行っているというので、
437人の主催者にこんな感じで3回アンケートを取っているということです。
今回のテーマ、一番面白いなと思いますが、テーマである地域同一性ってちょっと難しい言葉なんですけど、
これが多分質問項目をお話しした方が分かりやすくて、
例えば私はこの地域の住民と自分を重ねているとか、
私はこの地域の人々と絆を感じているとか、所属感とかもそうですね、所属していると感じるとか、
こういうことをひっくるめた概念として、地域同一性という言葉がこの論文に扱われています。
他にモベルビーングのことを聞いたりとか、孤独感を聞いたりとかしているというような研究になっています。
早速結果を紹介したいなと思うんですけど、予想通りといいますか、狙い通り、
そのネイバーデーの前後で地域同一性が上がっていたと、所属感みたいなものを感じたりとか、絆を感じていたりとか、
この地域が自分のものであると、自分のものであるというのはあまりいい言い方じゃなかったな。
即して言うと、重ねている意義ですね。
私はこの地域の住民と自分を重ねているみたいな、そういう感覚が強まったということです。
さらにこの地域同一性、この地域と自分を重ねているみたいな、そういう感覚が上がった人、
上がれば上がるほどモベルビーングが上がっている。さらに孤独感が下がっているというような研究結果になったそうです。
さらにそれが6ヶ月後のモベルビーングも予測すると言いますか、結構持続するということですね。
地域同一性と孤独感
というのが今回の主要な結果になっておりまして、当たり前かもしれないんですけれども、
そういう大きなイベント、イベントを通して地域への関わり方というのは確かに変わるんだということ。
今回はちょっと主催者へのやや小規模な調査になってしまっているんですけれども、
それでもやっぱり変わりそうだということと、孤独感の低下にもつながっているだろうし、
モベルビーングを上げることにもつながっているだろうというところで、
地域との関わりということはやっぱりこれからも大切なんじゃないのかなというふうに、
この論文からは言えるのかなと思います。
なかなか想像しにくい人もいるかもしれませんが、
僕は本当に田舎育ち、田舎生まれ田舎育ちみたいな感じで、
町内会のイベントごとが、お正月の餅つきから始まり夏祭りがあって、
経老会みたいなのもあるんですよ。経老会は結構ガッツリ、もちろん地方で高齢者の方も多いので、
そういうことだと思うんですけど、そういうところに育ってきたので、
こういう感覚はとてもよくわかるなと思うし、
いざとなったら助け合えるような地域に住めると安心なのかなと思います。
ドイツに生きてて何を言っているんだという感じですけど、
ドイツにいてもあれですよ、日本人のコミュニティみたいなものはあって、
昨日も日本人ファミリーの人たちとご飯を食べて息子を抱っこしてもらったりして、
すごくいい時間を過ごしたんですけど、
そういった繋がりがどこかで心の支えになっているというところもあるんじゃないのかなというのを
この何本読んでいて思ったりしました。
皆さんはどういうふうに感じられたでしょうか。
論文のURLはいつも通り概要欄に貼っておこうと思いますので、
もし興味があったらもう少し読んでみていただけると嬉しいなと思います。
最後まで聞いてくださってありがとうございました。
今日もいい一日にしていきましょう。
陣平でした。心込めて。
09:10

コメント

スクロール