【再】#743. 「書き言葉よりも話し言葉を優先すべし」 --- 現代言語学の大
2026-08-02 16:25

【再】#743. 「書き言葉よりも話し言葉を優先すべし」 --- 現代言語学の大

#heldio #英語史 #英語教育 #英語学習 #hel活 #英語史をお茶の間に
---
stand.fmでは、この放送にいいね・コメント・レター送信ができます。
https://stand.fm/channels/650f4aef0bc9d6e1d67d6767

感想

まだ感想はありません。最初の1件を書きましょう!

00:00
おはようございます。英語の歴史の研究者、ヘログ英語史ブログの管理者、 そして英語のなぜに答える初めての英語史の著者の堀田隆一です。
英語の語源が身につくラジオheldio。英語史をお茶の間におもっとうに、英語の歴史の面白さを伝え、裾野を広げるべく、毎朝6時に配信しています。
本日は6月13日火曜日です。いかがお過ごしでしょうか。 本日お届けする話題は、
書き言葉よりも話し言葉を優先すべし。 現代言語学の大前提です。どうぞよろしくお願いいたします。
本題に入る前に新著のお知らせです。 新著と言いましてももう5ヶ月前のことになるんですけれども、開拓者よりある本が出版されました。
著者は京都大学の家入雄先生と私堀田隆一です。 教長で書きましてタイトルは文献学と英語史研究という本です。
1月12日に発売されたんですけれども、こちら英語史研究のガイドブックという内容の本です。 英語史を研究する方、そして研究を志す方に1980年代以降、
直近40年ほどですね、この間の英語史研究の動向、そして今後の見通し、展望を整理して示した本です。
英語史の入門書というよりも英語史研究のガイドブックということですので、 英語史を一通り収めた方に便利に利用してもらえるような、そんなレファレンスの本でもあり、
そして通しで読むこともできるような書き方はしてあります。 専門性が高い書籍といえばそうなんですけれども、この方面研究に関心がある方はぜひ手に取っていただければと思います。
ちょうど一昨日の日曜日にですね、 関連する学会の中で教授者の家入先生と
司会の先生も含めてですね、座談会という形でオンラインだったんですけれどもね、 この本を紹介してトークを繰り広げるという、そんなイベントがあったんですけれども、
その関係でですね、一昨日のヘログ英語史ブログの方でも関連する記事を載せています。 そちらにリンクを貼っておきますので、覗いてみていただければと思います。
文献学と英語史研究、5ヶ月ほど前に一般発売となっています。 ぜひ手に取ってください。以上、新聴のお知らせでした。
03:01
今日の本題ですけれども、書き言葉よりも話し言葉を優先すべし。 現代言語学の大前提という、とても大事な話なんですけれども、皆さん、書き言葉と話し言葉ですね、別の表現を使えば、文字言語と口頭言語。
さらに英語で言えば、ライティングとスピーチということになりますけれども、皆さん、どちらが偉いと思いますか。
偉いも何もないわけなんですが、カッコつきの偉いです。重要であるとか、優勢であるとか、優先して考慮すべき方はどちらかというふうに考えてもいいと思うんですね。
一般の感覚ですと、書き言葉って偉いっていう感覚があるんではないかと思うんですよ。 これは書き言葉の方が正式で公式で残るという特徴があるからだと思うんですね。
例えばですね、契約書っていうのは普通書き言葉で書かれるわけですよね。 口約束だと一体言わないの水かけ論になってしまうので、しっかりと書いて残すわけですよ。
なのでこちらの方が正式で公式で効力があるということですよね。 エビデンスとして優れているっていうような側面があります。
特に現代社会ではこの契約書とか約束ごと、法律含めてですね、何でも書いてあるものが偉い。 話し言葉というのはこれ嘘もつけるし、さらに言ったっきりでですね、消え去ってしまう。
なので信頼がおけないっていう意味です。 それに引き換え書き言葉っていうのはしっかりと残るので信頼がおける。
この信頼がおけるかおけないかという点に注目して先ほどのカッコつき偉い偉くないということを言うんであれば書き言葉の方が偉い。
そして話し言葉はそれに比べれば劣るというような考え方になると思うんですね。 実際にラテン語のことわざでですね、
Werber-Wolland、スクリプターマネントというのがありますね。これは話し言葉は飛んでいく、書き言葉は残るといったように我々の感覚とも合致するような
金言、格言となっていると思うんですよね。 書き言葉が存在する社会ですね、いわゆる文明社会では
書き言葉は持続するので、残るので、そうでない話し言葉よりも偉いと言いますか、高い地位を与えられてきたという経緯があります。
社会的に考えると確かにそういうことって多いと思うんですね。
06:04
ところがです。ところが現代の言語学、科学としての言語学においてはですね、まず第一に話し言葉、スピーチの研究が優先されるんですね。
そして書き言葉、ライティングというものはあくまで二次的に過ぎないというふうに考え方が逆転しています。
一般的あるいは社会的な観点から言うと、先ほど述べたように書き言葉の方がカッコつきの偉いっていうことなんですけれども、
こと言語学という科学においては、少なくとも現代の言語学の考え方では話し言葉の方がまず優先、つまり偉いってことですね。
そして二次的に書き言葉っていう順番なんです。
この一般的な感覚と言語学という学問における感覚というのが逆転しているっていうのがミソなんですね。
ではなぜ現代の言語学はこのように第一に話し言葉を優先するということになっているのかということなんですけれども、4点根拠を挙げたいと思います。
1点目、人の言語は話し言葉として発生した。書き言葉の歴史は非常に浅いということです。
人類の言語は諸説ありますけれども、ここではざっと10万年前くらいに生まれたというふうに考えておきたいと思います。
この人類の言語っていう場合、もちろん話し言葉です。
人間が、人が言葉を操れるようになったというのは話せるようになったっていうことなので口頭言語、話し言葉の話題ですね。
これは約10万年前、諸説ありますがこのぐらいのオーダーで考えてください。
それに引き換え書き言葉、文字というのは発明されたのが、どう遡っても1万年はおそらく遡らないんですね。
10万年前対1万年前ということですので、圧倒的にまず系統発生としてですね、話し言葉っていうのが先っていうことなんです。
そして書き言葉は後ということです。
時間的な前か後かという観点からして、より長い歴史を持っているのは当然ながら話し言葉だということですね。
これがまず1点目です。
次2点目です。
先ほどの1点目が形態発生という言い方をするんであれば今回はですね、2点目は個体発生です。
皆さん自身の人生考えてください。
まず生まれて赤ちゃんの時にゆっくりと話し言葉を習得していきます。
09:05
そして気づいたら皆さんは母語、習得してたんですね。
その後に大体は学校に入って文字を習うっていうことです。
書き言葉を習うっていうことで、つまり言語習得母語習得の観点から言うと間違いなく最初に話し言葉を覚えるんですね。
その後に書き言葉を覚える。
つまり系統発生で見ても個体発生で見てもまず話し言葉を人は覚えた。
そしてその後になって書き言葉というものを発明して覚えたということなんですね。
この順番は争えないっていうことです。
歴史の長さということですね。
3点目です。
これはですね先ほどの1点目と2点目と密接に関わることなんですけれども、話し言葉の能力は人という種に先天的に備わっています。
ホモサピエンスに話し言葉の能力が最初から備わっているんですね。
DNAの中に埋め込まれている能力です。
一方書き言葉というのは常に後天的です。
意識的な教育、学習によって習得されるということになってるんですね。
先天的後天的ということです。
能力の先天性後天性というポイントなんですけれども、違う角度から見ますとね。
ほっておいても基本的には話し言葉というものは習得できる。
何らかの先天的障害を持っていない限り話し言葉というのはほっておいてもですね。
言語共同体の中で暮らしていればある程度習得できる。
ところが書き言葉は意図的に教育学習しなければ習得は無理です。
ですのでほっておいては絶対に習得できないんですね。
努力しないといけないっていうことがあります。
こんな感じから考えてもいいかと思います。
最後4点目です。重要です。
過去にも現在にも文字を持たない言語の方が文字を持つ言語よりも多いっていうことです。
つまりすべての言語は話し言葉を持っている。
しかし必ずしもすべての言語が書き言葉も持っているわけではないっていうことです。
一つだけ正しがきでここには手話言語は今回は含めないことにします。
手話言語は含めないで考えるとすべての言語には必ず話し言葉がある。
しかし必ずしもすべての言語に書き言葉文字も備わっているとは限らないっていうことです。
12:03
以上の4点から現代言語学では書き言葉よりも話し言葉が優先される。
もちろん言語学の立場からというのはどういうことかというと
研究対象としての価値っていうことですね。話し言葉が優先されます。
4点まとめておきます。
1点目、人の言語は話し言葉として発生した。書き言葉の歴史は非常に浅い。
2点目、個体発生を考えても幼児はまず話し言葉を習得する。
習得に関して話し言葉は常に書き言葉に先立つ。
3点目、話し言葉の能力は人という種に先天的だが書き言葉は常に後天的に学習される。
4点目、過去にも現在にも文字を持たない言語の方が文字を持つ言語よりも多い。
以上です。エンディングです。
今日も最後まで放送を聞いていただきましてありがとうございました。
いかがでしたでしょうか。
今日は言語学においては話し言葉の方が書き言葉よりも優先される研究対象としてということですけれども
根拠4点示しました。
これで皆さん納得しましたでしょうか。
あるいはいやいやまだ納得しない。
やっぱり書き言葉偉いでしょうっていう感覚が残って反論したい気になっているっていう方もいるかもしれませんね。
実はですね私もこれにちょっと反論したい論者ではあるんですよ。
現代言語学の前提がですね話し言葉優先ということなので
これに反論するってことはですねちょっと異端的でもあるんですけれども
私はちらっとですねこれ反対の意見を持っているんですね。
このちょっとした反論については
今日火曜日ということでですね
今晩6時午後6時に配信されます
プレミアムリスナー限定配信チャンネル英語しのはヘルワの方で取り上げていきたいと思います。
関心がある方はぜひですねこちら英語しのはの方にも加わっていただければと思います。
英語しのはは月額有料チャンネルとなっていまして800円となります。
参加そして決済の方法はボイシーのアプリ経由とウェブ経由ブラウザ経由ですねの2種類があるんですけれども
後者ウェブブラウザ経由が圧倒的にお得です。
手数料の観点からお得で800円となっています。
ぜひですね参加されたいという方はウェブ経由ブラウザ経由での決済参加をお勧めいたします。
火曜日と金曜日の午後6時に配信ということで少しずつ軌道に乗ってきました。
15:04
まだ第4回目なんですけれどもね初めてまだ日も浅いということで
ぜひ多くのリスナーの皆さんにこちらのプレミアムリスナー限定配信チャンネルの方にも加わっていただければ幸いです。
この6月2日に開設したばかりのチャンネルということなんですが
開設した経緯であるとか狙いにつきましてはこのチャプターにブログ記事へのリンクを貼っておきます。
ぜひそちらの方を読んでいただければと思います。
この1ヶ月ほどでですねリスナーさんも大変多く増えました。
フォローしてくださる方も同じように増えました。
大変感謝しております。ありがとうございます。
毎朝6時のレギュラー配信に加えまして
週2回火曜日金曜日午後6時配信のプレミアムリスナー限定配信
こちらも併せまして英語誌活動ヘルカツですね。
英語誌を世の中に広めていくという活動を継続していきます。
皆さんのご協力そして応援をよろしくお願いいたします。
それでは今日も皆さんにとって良い1日になりますように
ほったりうちがお届けしました。また明日!
16:25

コメント

スクロール