大型体幹筐体で遊ぶ車のゲームと、しかもレースゲームではないというところがね特徴ではあるんですが、どういうことかというとですね、
このゲーム内容的にはヨーロッパを舞台にフェラーリテスタロッサっぽいオープンカーに乗ってドライブをするというゲームです。
本当にこれだけ。だから順位を競うというゲームではないんですね。
タイマーが出ております。
時間制限内に決められたコースをゴールまで走るとすると次のコースへ行くことができるというのを繰り返して最後まで走り続けるというゲームです。
ゲームシステムとしては大型筐体にハンドルとペダルがついております。
そしてハンドルはですね、いわゆる車のハンドルがそのままついております。
そしてペダルはアクセルペダルとブレーキペダル。
ハイとローの2段シフトレバーがついていて、だから車の運転をしている感じの操作ができるということなんですが、
コースは5ステージに分かれてまして、制限時間内にチェックポイントを通過すると持ち時間が追加されて、間に合わない場合はゲームオーバーになります。
コースは基本アスファルトが敷かれた道路がコースなんですけど、そのコース外に出たりとか障害物とか。
あとは一応他の車も走ってますね、普通の道なので。
その他の車などに接触するとスピンして止まります。
さらに激しくぶつかった場合はクラッシュして車転倒します。
これが復帰するまで走れないのでタイムロスとなると。
この辺りは他のレースゲームとかと同じ感じですね。
このルートっていうのがありまして、これがトーナメント表みたいになってるんですね。
そう、分岐がね、どんどん枝分かれしていってっていう。
そうですね。1から4ステージの最後に分岐点が現れて、左右いずれかのルートを選ぶと。
1ステージ目は1種類しか選べませんが、2ステージ目では左右に2種類現れてというのを繰り返して、最終的に5ステージ目は5種類のステージがあります。
ある程度自分の好きなステージを選んで走ることができると。
この特徴の大型筐体なんですけど、スペースハリアーと同じくいろんな種類の筐体が存在します、このアウトランも。
一番リッチな筐体っていうのがデラックス筐体っていうやつでして、これは見たことある人ほとんどいないと思いますけど、車そのものをデザインした大型筐体です。
これ多分一部の店舗しかなかったんじゃないかな。これ見れた人はラッキーです。遊んだらもっとラッキー。
ハンドル操作すると筐体が大きく左右に傾いて、クラッシュとかコースアウトすると筐体自体がガタガタ激しく揺れるということで、かなりアトラクション感が強い筐体になってるんですけども。
この次がね、これは結構他のゲームセンターとかにもあったのかな。スタンダード筐体ってやつですね。
先ほどのデラックスよりは小さいですけども、稼働システム自体は先ほどのデラックスと同じく、筐体自体が左右に傾いてガタガタ揺れるという普及型のタイプがこのスタンダードというやつですね。
次がコックピット筐体ってやつで、こちらはもう稼働はしません。ボックス型の筐体です。
だから座ってハンドル握ってという、いわゆる普通のレースゲームの筐体に近い感じですね。
もう一つがアップライト筐体ってやつですね。
立ってプレイするショースペース筐体。
以前紹介したクレイジータクシーと同じような筐体ですね。
立ちゲー筐体にハンドルが付いてると。
こちらは国内ではレアです。
そうですよね、逆にね。
そうです。基本的にこれ輸出用らしくて。
ああ、そうなんだ。
国内はほとんど出回ってないそうです。
というふうに、セガの大型筐体というのはいろいろバージョンがあるのがお約束なんですが、こんな感じで種類がありまして。
やはりこのデラックスとスタンダードの稼働筐体というのが、このアウトラン遊ぶには一番適しているということですね。
特徴のもう一つがですね、初めに言ったレースゲームではなくてドライブゲームというコンセプトで作られたと。
レースゲームではないという理由の一つが、順位を競ってないというところですね。
普通のレースゲームっていうのは、いわゆるゲーム画面の中に1位、2位、3位とかっていう順位が出るもんじゃないですか。
アウトランは順位は出ません。出てるのは残り時間だけと。
なのでドライブゲームというふうに言われるんですけど。
コース自体もですね、普通のレースゲームのようにサーキットを周回するとかっていうものではなくて、いろいろな地域をドライブするという内容になってます。
このね、コンセプトがドライブゲームというものだから当然と言えば当然なんですけども、ドライブといってもかなり長距離を運転するゲームになってるんですよね。
ステージ自体すごく広いところを走ってる感のあるグラフィックで、他のレースゲームではない感覚が味わえると。
この走るステージっていうのも、海岸とか遺跡地帯とか、あと夕暮れとかね、いろんな風景があって。
一度遊ぶとね、いろんな景色見てみたいなと思うような作りになってますし、グラフィックも非常に美しいものとなってますね。
このグラフィック自体もですね、この当時はまだ3Dグラフィックというのがなかったので、当然グラフィックはドット絵なんですけども、
Space Harrierと同じくですね、アーケードならではの圧倒的なハードスペックと高いプログラミング技術を使った、
ラスタースクロールによる多重スクロール、高速スクロールの技術3D表現が非常にリアルにこのドライブシーンを演出していたと。
これラスタースクロールってたまにね、ゲームの話とかしてると出てくる言葉なんですけど、
これテレビゲーム用語というか、画面をスクロールさせる技術の名前なんですけども、横ラインスクロールとか言ったりもするんですけどね。
皆さんがよく知ってるゲームで言うとね、ドラゴンクエストの旅の扉でね、ホワホワホワホワってこうグニャグニャって扉が揺れながら横に伸びていく感じ。あれがラスタースクロールっていう表現なんですね。
あの技術を応用して、ああいう画面がスクロールする演出をしていると。
この頃のね、擬似3D表現っていうのは基本こういうラスタースクロールと拡大縮小などを使って、奥から手前に画面が流れていくというのを表現してたんですが、
これもね、3Dポリゴンモデルが表示できるようになってくるとまた違う表現になっていくんですけど、
この段階でのラスタースクロール技術っていうのはやっぱりセガはかなり先に進んでた感じがしますね。
まあね、スペースハリアーの時も言ってましたけども、やはり今までなかなかここまで滑らかに高速に動く表現っていうのは。
そうですね。まあ確かにウイエゲー的な感じはありましたね。
まあやってることは、アウトランもスペースハリアーも同じことをやってるわけですよね。技術としては。ただ、画面で表現してることが違うだけであって。
この辺りが技術を使ってどういう表現したらまた違うものになるかなという発想だと思うんですけども。
で、もう一つの特徴が、これもね、スペースハリアーの時にも話しましたけども、やはりこのアウトランでもBGMが素晴らしいと。
ゲーム史に残る名曲がまたここでも流れているんですが、アウトランはですね、さらに音楽に特化してるゲームでして、
ゲーム開始時にですね、BGMを選ぶことができます。ここからがもうこのゲームがいかにBGMを重視してるかというのがわかるんですが、
3曲から選ぶことができます。マジカルサウンドシャワー、スプラッシュウェーブ、パッシングブリーゼという3曲から選ぶことができます。
これ長谷川さん遊んだことあります?ゲーセンって。
いや、ないですね。
遊んだことはない。
遊んだことはないけど、一般普及してるスタンダード型でしたっけ?
あれと動かないやつは見た覚えがあるというか、あれで先輩がやってんの見てた覚えがある。
なんか背中があるやつとないやつがあるなって覚えてるんだから。
その2つを見てたんだとは思うんですよ。なんで画面も曲もよく覚えてますからね。
このゲームはですね、最初に言ったみたいにドライブゲームなので、ドライブといえばやっぱこのBGMは欠かせないだろうということで、
このゲーム開始時に音楽を選べるというところもこのゲームの雰囲気を表してるわけですね。
で、お金入れて3曲から1曲選ぶとゲームが始まると。
これをテクニックの一つにしてたんだと思うんですね。
これを利用してコース外の部分も含めたショートカットを使って、
タイムを縮めるっていうのがある程度遊んでた人たちの常套手段だったんですよ。
普通のギアガチャすることで減速しない時間というのが発生するんですけど、
それが約1秒間なんですよね。
ギアをカチャッと変えると1秒間減速しない瞬間があると。
さらに特定の条件でもう一度ギアをハイ、ロー、ハイって切り替えると、
減速しない時間を約7秒まで延長することができるんです。
めちゃくちゃ伸びる。
だからこれ完全に裏技なんですね。
それはバグなのか仕込みなのか。
これはおそらく仕込みだと思います。さすがにね。
これを利用するとかなりの時間節約できるわけですよ。
そうなりますね。
ショートカットしたときに減速しなくて7秒間走れるっていうことですから。
そうかそうか。
かなりタイム節約できると。
ただしですね、これは正確に操作すれば可能ということなんですね。
ハイ、ロー、ハイっていう切り替え。
これ結構難しいんですよ。そんな簡単じゃないんですね。
なので実際に遊んでる人はですね、きっちりハイ、ロー、ハイじゃなくてもうガチャガチャ、
ハイ、ロー、ハイ、ロー、ハイ、ローってギアチェンジを行うということが多かったらしいんですよね。
これがギアガチャって呼ばれてるんですよ。
なるほどね。
ところがね、これが結構いろいろ問題になりまして、当時。
なりそう。
まず上手い人がこのプレイしてるじゃないですか。
ハイ、ハイ。
するとそれを見た人は、
なるほど、とにかくあのギアガチャガチャしたら速くなるんやと。
勘違いして、そのショートカットとかそういうとき以外もガチャガチャずっとしてる人もやっぱりいたみたいなんですよね。
で、実はこの他にもギアの操作で有利になるテクニックっていうのがこのゲームあったためにですね、
アフトラのこの筐体自体はシフトレバーの故障がめちゃくちゃ多かったんですよ。
で、これがもう当時でも本当に問題になってまして、
まあ故障したりとかね、するとメンテしないとダメじゃないですか。
そうですよ。だって大型筐体だからお店の人が手分けに。
できる人もいたかもしれないですけど。
いや、これだから普通のテーブル筐体とかだとレバーとかボタン交換すればいいわけで、これだと店員さんでもできるんですが、
こんな大型筐体のしかもシフトレバーの部品を交換するなんていうのはまずその交換する部品を手に入れないといけないですし、
それを付け替えるとなるとお店のフォローだけではなかなか厳しいわけですよね。
ですね。
当時でもそうだったんですけど、これ現在もこのアウトランの大型筐体自体が稼働しているお店が存在するんですが、
もう現在このパーツ自体がもう存在しないわけですよ。
なので故障した場合はもう修理が難しいとかっていうレベルじゃなくて、もう実質遊べなくなってしまうんですね。
なので現在このアウトランとかが置いてあるゲームセンターではですね、ギアガチャ禁止って書いてあるんです。
張り紙がしてあると。
これね実際私先日大阪のレトロゲームセンターザリガニに行った時にですね。
ザリガニに。
はい。ザリガニはアウトラン置いてるんですよ。
ですよね。
ちゃんと稼働筐体置いてて、そこにはしっかりねギアガチャ禁止って張り紙がありました。
でギアガチャしないから遊ぶかと思ってね、遊んだんですけどね、筐体は稼働しませんし、スピーカーも壊れていてですね、
音楽も聞こえないという状態で非常に寂しかったです。
まあね。
でやっぱりこれがねレトロゲームの厳しいところで、メンテが本当に大変なんですよ。
ザリガニって私オープンした数年前にもね来たことあったんですけど、その時はね遊べたんですよ大型筐体。
この前行った時もほぼ大型筐体電源切ってあって、
遊べるものでもこのアウトランみたいに動かなかったり音が鳴らなかったりということがあってですね。
非常にちょっと悲しい思いをしましたね。
してもねもともとだって30年後までインカム稼ぐぞなんて思ってないですから。
いや全くです。全くその通りです。
なのでこういう本物の車を運転しているように操作できるというこの筐体自体は素晴らしいんですが、
やっぱりメンテナンスというのは必ず必要で、
今みたいに本当に数十年も遊び続けるなんてことは想定されてないわけですから、
しょうがないとはいえね、現存するこの筐体というのは貴重なものなんだなというのを実感しましたよ。
なのでもしどこかでちゃんと動くアウトランとか大型筐体見つけた方は本当に大事に遊んでください。
ギアガチャ禁止で。
禁止なうえに本当に大切に遊んでぜひお金を入れて遊んでくださいね。
という感じでいろいろと特殊筐体というかいろんな特徴のあるゲームではあったんですが、
改めて当時ほぼ最高峰の技術3Dグラフィックと、
あとはハイクオリティなサウンドなどの圧倒的な表現力と臨場感で、
車を運転している感覚を体感できる大型筐体というところで、
当時本当に高い評価を受けて実際人気もすごかったという、
こちらも名作と言われるタイトルなんですけど、
やっぱドライブゲームというところのコンセプト自体がすごく新鮮で、しかも斬新だなというところで、
最初に言ったみたいにまず乗っている車がフェラーリっぽい車。
しかもオープンカー。真っ赤なフェラーリっぽいオープンカーにですね。
しかも隣には女性を乗せて軽快なBGMを流しながらヨーロッパをドライブするというこのオシャレさ。
だからレースゲームじゃないっていうのが本当にすごいですよね。
改めて考えてみると、要は競うっていうゲーム部分が排除されて、
運転そのものを楽しむってなってるわけじゃないですか。
運転を楽しむんならいい音楽が必要だろう、美女が必要だろう、どうせならいい車を運転したいだろうっていう今のゲームと違って、
現実世界でやってみたい夢、子供がっていうものをゲームに入れてるじゃないですか。
スーパーカーって言葉があったわけじゃないですか、昔は。
その高級な会社。
我々ね、子供の時に流行りましたね。
でも僕ら子供の時はそれの消しゴムをガチャガチャで取るみたいなね。
まあまあぶっちゃけ僕は車には全然興味を占めたない子供だったんですけど、それでもやっぱり好きな子がいて、
もう本当ね、小学校の帰り道通る車置いてある車全て指差しで名前を言うやつみたいな。
ああ、いろいろいましたね。
いたじゃないですか。僕の友達もいたんですよ。だから車って本当に憧れのものだったんですよね。
で、その中でも最高峰のもので、日本じゃないところを最高の曲でドライブする。
それだけでもう別に競わなくたって楽しいだろうっていう思想が、なんかもうすごいセガ強化期間ずっと言ってますけど、
やっぱり80年代の明るさみたいなものを感じるわけですよ。
あとゲームの表現力の急速な発展力ね。
これね、実はネットに公開されている記事としてですね、
2016年のデンファミニコゲーマーさんがね、企画として、
セガの鈴木悠さんと鉄拳の原田さんね、原田勝博さんの対談インタビューっていうのを載せてるんですが、
ここでいろいろスペースハリアのこととかアウトランのことを鈴木悠さんが答えられてるんですよね。
ここにね、まさに今長谷川さんが言ってた、そのアウトランのコンセプトについての話が載ってまして、
これが非常に面白いんで紹介したいと思うんですが。
鈴木悠さんね、お正月とかに箱根駅伝とかを見てると、ちょっと気持ちが見えるらしいんですよ。
なんでかっていうと、走り終わった後に倒れてしまう人がいると。
それを見ると、こんなことで死んだら親は浮かばれないよなっていう気持ちになってしまうと。
で、鈴木悠さんはね、みんなのために命をかけるのが日本人は大好きだけど、あくまでもスポーツの範囲でやってほしいなと思うと。
なので、鈴木悠さんとしては1頭で倒れるくらいなら、余裕で2頭をとってヘラヘラしてるやつの方がかっこいい気がすると。
アウトランの大元の発想はここにあると。
ただ、でも一番かっこいいのは、やっぱり余裕でヘラヘラしながらぶっちぎりの1位を取るやつだと。
そこで考えたのが、誰も買えないようなオープンカーの高級車に乗せること。
そしてラジオをかけながら美人を横に乗っけて、片手運転をして余裕で1位を取るのがもう最高にかっこいいという感じでいくこと。
なるほど。
当時からレースゲームはストイックに技術を重ねてギリギリで1位を取るゲームが多かったけれども、
鈴木悠さんはそんな風に車を通じて得られる優越感そのものを表現したかったとインタビューで答えられてます。
へぇー。
ほんと素晴らしい発想だなと思います。
素晴らしい発想だし、ほんとになんていうか、いろいろそういうものを僕ら見てきた気がしますね。
そういうなんていうか、僕今イメージしたのは洋画のちょっとかっこいいグラファーをかけたおじさんとかって煽ってきたりとかしないじゃないですか。
ああいう映画とかで煽ってくるやつだいたい負け犬の方だから。
そうね。
そうじゃないやつ。
かっこいいとはこういうことだというイメージがあるわけじゃないですか。
そうそうそうそう。なんかもうそれだな。
鈴木悠さんがかっこいいと思うのはこういうものだというところに共感する人がたくさんいたということですよ。
そういうのを美学っていうんでしょうね。
かっこいいなあそれは。
しかもそれをこのアウトランという形で表現して受け入れられてヒットしてるわけですよ。
それはもう鈴木悠さんがかっこいいですね。
そうです。
そのアウトランと同じ。
いやほんとにだからこれってアウトランって正直言ってゲームシステム的な特徴ってほぼないんですよ。
そうですよね。ない。
特殊な操作するとか特殊な動きするというそういうことは全くなくて。
そうですよね。そういう発明は全く感じないですよね。
そうじゃないんだと。表現したいこと体感してほしいところはそこじゃないんだというね。
そうですよね。
だからある意味地味なゲームなんですよこれって。
でもめちゃくちゃ魅力的なゲームなんですよね。
そうそうそう。なんだろうな。まあでもそれはすごいよなあ。
だからそこがその鈴木悠さんがインタビューで答えられてたかっこいいとはこういうことと。そこなわけですよやっぱり。
そこをうまく見つけてきてまだ誰もやってないっていうことをわかっていて形にしてるんですもんね。
そこです。
ストイックにその1位を狙うゲームもいいけれどもこういうゲームもあったっていいじゃないとかっこいいじゃないっていうね。