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2024-08-21 44:22

#16 アニマルウェルフェアについて考える――廃絶主義と新福祉主義

畜産動物たちが過酷な状況にあるという認識は、ヴィーガンや動物倫理に関心のある多くの人に共有されていることかと思いますが、この問題に対して取ることのできるアプローチは様々です。今回のエピソードでは、廃絶主義と福祉主義、新福祉主義という分類を出発点にしながらも、畜産動物の問題へのアプローチの仕方について、さらに細かく見ていきます。


エピソードの中で話した分類はこちらの表にもまとめています。


次回は、廃絶主義と新福祉主義のふたつの立場に分かれてディベートを行う予定です。


今回のエピソードを通じてどの立場が正しいかに白黒をつけたいというよりも、それぞれのアプローチの背後にありうる様々な考え方を知って、皆さんの今後の取り組みに活かしたり、参加する団体を適切に選べるようになってもらえればと考えています。



■おたよりはこちらから

https://forms.gle/jeEHyG2U5oTdje5m8


■「アニマルウェルフェア」とは?

 世界動物保健機関(WOAH, 旧国際獣疫事務局(OIE))はアニマルウェルフェア(「動物福祉」と訳されることもあります)を「動物の生活と死の状況に関連した動物の身体的および心理的状態」と定義しています。畜産動物のアニマルウェルフェアを向上するとは、農場にいる動物たちの身体的/心理的苦しみを減らし、その自然な欲求を満たせるようにすることです。


■参考文献

00:05
スピーカー 2
さあ始まりました、なんでも倫理ラジオです。このポッドキャストは、動物と倫理と哲学のメディア、ASがお送りします。
進行は私、村田です。今日はお二人来ていただいてます。では、
それぞれ自己紹介を。じゃあまず、お馴染みの竹下さんから。
スピーカー 1
はい、お馴染みというほど出てないかもしれませんが、竹下です。よろしくお願いします。
では、もう一方。
はい、ポットンと申します。
初めての登場になります。
仕事の関係で、匿名ということの変な名前でやらせていただいてます。
去年大学院出て、今、社会人として働いています。よろしくお願いします。
スピーカー 2
お願いします。よろしくお願いします。いや、ポットンさんは、まだ入って数ヶ月にして、すでにムードメーカーという職を得てますんでね。
楽しみですね。楽しみですね。
スピーカー 1
この前、東京でちょっとご飯食べたんですけど、何人かで、もう絶好調だったんで。すみません、なんかハードル上げてる。
持ってないから、なんか、AS入会のね、必要な手続きまだ踏んでないっていうのを判明したという。
スピーカー 2
そんなわけで、大学院で学ばれていたお二人を迎えてお話しする今日の題材は、
排説主義vs福祉主義、ないし、新福祉主義ということなんですが、ちょっとこれはあのパッと聞いてもあんまりピンとこないと思うので、説明お願いできますか。
スピーカー 1
はい。私の方から説明していきたいと思います。お願いします。
最初にちょっと言っておきたいのが、この動物養護庫活動家の間で、排説主義的なアプローチをとるのか、福祉主義的なアプローチをとるのかというところで、対立があったり論争があったりするんですけど、
少なくとも、今回のエピソードというか、トキャストだと、戦って白黒、両者を戦わせて白黒をつけたいというよりも、
もう少し、そもそもそれぞれがどういう立場で何を争っているのかというところの点を明確化したいというのと、
03:07
スピーカー 1
私個人としては、いろんな考え方をとることがあり得て、この2つだけの対立として捉えると、
争わなくていい人たちが争ったりとか、することも出てくるんじゃないかなと思って、
両立場の改造度をもう少し上げていって、本当の対立点を明確にする。
あるいは、もしかしたら共同できる部分でも出てくるかもしれないし、
論点整理を今回は目指したいなと思っています。
そうすると、各団体と各自が自分の立場を明確に特定できると、
例えば、本当は自分は排斥主義に侵犯して持っているのに、この団体に入ったら福祉主義的なことをアプローチばかりとっていて、
嫌になるな、みたいな不幸なミスマッチも増やせるかもしれないので、
この両立場、あるいはもっと細かく分けていった立場を理解していくことは、
不幸が減るのに貢献するんじゃないかなと思っています。
スピーカー 2
確かに時々、排斥主義の人が福祉主義の立場を通列に言っているようなのを見かけたりするので、
まず、いろんな立場について理解できたらいいなと思います。
スピーカー 1
はい。
歴史的な経緯のところ、自分は大学院に出たと言ったんですけど、別に動物団によって専門医師だけではないので、
大学院を出た頃ぐらいから個人的にというか、少しずつ読んだり覚えたりしているぐらいなので、
あんまりここらへん正確な解説になっていないかもしれないですけれども、
その部分は後で竹下さんに補足いただきながら、
スピーカー 3
なんというか、眉に唾をつけて聞いてもらえればなと思うんですけど、自分の言うことに対して。
さっき対立みたいな話があったんですけど、そもそも福祉主義とか排泄主義っていうのは何について争っている立場なんですか。
スピーカー 1
このポッドキャストを聞いている方ですね、ではもしかしたら常識かもしれませんけれども、
畜産動物というのは、ものすごい数が一箇所に集められて、機械のように扱われて、
06:10
スピーカー 1
卵とか生産機械のように扱われて、動物としてはかなり苦しい状況で飼育されているわけですけれども、
それが問題だと認識して、動物養護家たちは認識して、それを変えていこうというふうにいろいろ活動を行っているんですけれども、
どういうふうにこの工場式畜産の問題に取り組むかというところで、
アプローチは大きく分けて、排泄主義と福祉主義と呼ばれる2つのアプローチがあるというところですね。
この2つの立場は、どういうアプローチを取るべきかというところで争っているということになるかと思います。
スピーカー 2
分かりました。じゃあまず福祉主義から、もうちょっと詳しいところを教えてください。
スピーカー 1
福祉主義は、まずは工場、畜産場で動物たちがひどい扱いを受けているという事実を認識して、
どうせ食べるんだったら、肉とか卵を食べるのであれば、
なるべく飼われている間の動物たちの福祉、幸せというものを考えて、なるべく良い扱いをしていこうという立場ですね。
ただ、福祉主義は工場、畜産、そのものを受け続けるか廃止するかというところは特に焦点に当たっておらず、
ともかく畜産を続けるのであれば、飼育されている動物たちの状況をなるべく改善していこうというのが福祉主義の立場になります。
スピーカー 2
なるほど。利用する前提でその中にいる動物たちをどうより良く扱うかっていうところを頑張っているのが福祉主義ですかね。
スピーカー 1
そうですね。それが一般的に理解かなと思います。
スピーカー 3
なるほど。では。
そしたら、じゃあその対立する立場の廃立主義っていうのはどういう立場なんですか。
スピーカー 1
この廃立主義の方はですね、いろいろと多分背景として、動物の権利論とかいろいろ背景はあると思うんですけれども、
畜産というものが動物を利用するものであり、動物を搾取するものであると、動物を手段として用いるものであるといった点からですね、
その工場畜産自体の廃絶に、廃止に焦点を当てるようなアプローチで、これは基本的にはその工場で動物たちがどうよく世話されようと、
09:19
スピーカー 1
あるいはこの殺すの方がいかに改善されようとですね、それは動物を利用していることには関わりはないわけですし、動物を殺していることには代わりがないのだから、それは許されるものではないと。
畜産を廃止しなければいけない。私の理解だと、そういうふうに動物福祉を向上していく取り組みよりも、むしろこの畜産を廃止することに向上していくべきだという立場になるかなと思います。
スピーカー 2
なるほど。じゃあ廃絶主義っていうのは、工場畜産自体が間違ってるから、どんなに環境を良くしたところでそれを間違ってるから、とにかくそれをやめさせよう、廃絶しようという立場ですかね。
それが差し当たりの理解としてはいいと思います。一般的には理解されてるんじゃないかなと思います。後でもう少しそれを詳しく見ていくと聞きたいなというふうに思っています。
今、廃絶主義の説明の中で、動物の権利がっていう概念を前提にして、廃絶主義が導かれてるみたいな話だったと思うんですけど、その権利、動物の権利っていうのがどういうことなのか、もうちょっと説明お聞きできますか。
スピーカー 3
これはじゃあ竹下から説明します。ここの廃絶主義っていうのを唱えた人がゲイリー・フランシオン、この今に繋がる廃絶主義を唱えた人がゲイリー・フランシオンという人なんですけど、この人が動物の権利論の一つのあり方を提示していて、それは所有されない権利だっていうふうに説明しています。
つまり、そうです。人間に所有されない権利だっていうことですね。フランシオンはよく奴隷制とのアナロジーを使っています。例えば、人間の奴隷制であれば、この人間の奴隷が人間の主人に所有されているんだと。
で、工場地区さんとか、その動物利用も全く同じことが起こっている。つまり、動物たちが人間に所有されてしまっていて、そのためにひどい扱いを受けたりとか、好き勝手扱われてしまうっていうことが問題なんだというふうにフランシオンは説明していて、それ故、ここでの動物の権利論というのはフランシオンの文脈だと誰かに所有されない権利だっていうことになります。
12:09
スピーカー 3
そうすると、この廃絶主義っていうのも素直に出てきて、つまり工場地区さんっていうものはある程度そのオーナー、所有者がいて、それによってまさに所有者がいることによってその動物たちの権利が侵害されていると。だから、この権利を保護するためには廃絶主義をとって工場地区さんを廃止しなければならないということになるかなと思います。
スピーカー 2
なるほど、人間に所有されないのが動物の権利というか、動物の権利が保護されていること。
スピーカー 3
そうですね。これは例えば、復志主義とはちょっと相入れないところがあるというのは、まさにその復志主義っていうのは、所有されている状態を維持し続けるわけですよね。
スピーカー 1
だから、つまりそれはその工場地区さんでの動物の苦しみをこう減らしていこうとするだけで、利用自体はしていこうっていうような考え方なので、この動物の権利論とは相入れない。だから、廃絶主義と復志主義は対立するみたいなことがよく言われるっていうふうな感じだと思います。
スピーカー 2
なるほど、よくわかりました。
じゃあ、今回の話は、復志主義と廃絶主義が対立しているっていう、そこにフォーカスを当てているわけですけど、今ちょっと権利を認めているのかとか、そもそも工場地区さんを廃止させるのかっていうところで違いが見えてきたと思うんですけど、
この2つの立場の対立は、主にそこっていう理解でいいですかね。
スピーカー 1
はい、いいんじゃないでしょうか。
ありがとうございます。
スピーカー 3
コットンさんの分類とかだと、このポッドキャストのタイトルも復志主義対廃絶主義みたいな感じですけど、この2つしか立場ってないんですか?
スピーカー 1
廃絶主義の対してですね、廃絶主義というのは畜産の廃止というのを目標に掲げるわけですけれども、復志主義は畜産の廃止に対してはあまり高齢的じゃないという形でありましたけれども、畜産の廃絶は最終目的としては目指しつつ、
まさにそれに向かう前に、まずは米の前に動物の苦しみたちを減らしていこうという、復志主義と廃絶主義の両方の考えを取り入れた新復志主義と呼ばれるような立場があります。
15:06
スピーカー 3
新復志主義は、じゃあ廃絶は目指すけど、動物の福祉の改善もするっていうような感じの立場ですか?
スピーカー 1
そうですね、最終的な廃絶というのも目標として掲げつつ、今すべきこと、焦点を当てるべきは、動物の苦しみを減らすような取り組み、こちらに焦点を当てていこうというのがシークシングです。
スピーカー 2
ありがとうございます。ここまでで、復志主義、新復志主義、廃絶主義という3つの立場が出てきましたが、これはさらに分かれますか?
スピーカー 1
そうですね、これが一般的に理解されている3つの立場だと思うんですけれども、もう少し細かくいろんな立場を受けられるんじゃないかなと思っていて、
特に3つぐらいの論点に対してどういう立場を取るかによって、もう少し細かく動物用の畜産に対する問題のアプローチを受けられるんじゃないかなと思っています。
スピーカー 2
3つの論点があるということで、じゃあまず論点1から。
スピーカー 1
論点1番目の論点は、畜産の廃絶に賛成するか反対するか、どちらでもない。
先ほど出てきた復志主義、廃絶主義、新復志主義の3つの立場は、まさにこの4点で立場が分かれていて、復志主義は廃絶に賛成、
新復志主義は、畜産の廃絶に反対するか、もしくは、もしかしたらどちらでもないという考え方をしている人も復志主義者の中にいるかもしれないし、
廃絶主義はもちろん畜産の廃絶に賛成していて、新復志主義も畜産の廃絶に賛成しているので、この論点、第1番目の論点で言えば、廃絶主義と新復志主義が同じ陣形になっているという形になりますかね。
スピーカー 2
なるほど。この畜産の廃絶に賛成か反対かっていう論点だと、新復志主義も廃絶主義も賛成していると。
スピーカー 1
復志主義は、まあ反対か、どちらでもない人もいるっぽいぞっていう感じですね。
スピーカー 2
続いて2つ目の論点。
スピーカー 1
2つ目の論点が、畜産の廃絶よりも畜産動物の福祉向上に向けた取組により多くの資源を投入すべきかという論点があげられると答えていて、
18:10
スピーカー 1
人とかお金とかを、まずは畜産動物の飼育方法とか改善に使って福祉を増やすべきか、それとももっと廃絶に直接つながるような取組にお金を人材を使うべきかという論点です。
この論点が、廃絶主義か、福祉主義かで対立が独称付きの論点かなと考えられて、
廃絶主義のアプローチは、まさにその名の通り廃絶に向けた取組に資源を投入すべきだと主張するだろうし、
福祉主義も、新福祉主義もですね、その焦点は畜産動物の福祉向上なので、この論点に関しては福祉向上に向けて取組により多くの資源を投入すべきというふうに立場が分かれてくる。
スピーカー 2
この論点だと新福祉主義と廃絶主義は第一の論点と変わって対立するということですね。
スピーカー 1
そうですね。
スピーカー 2
そして3つ目の論点ですね。
スピーカー 1
畜産の廃絶にフォーカスを当てるんですね。
畜産動物の福祉向上に向けた取組にもっとフォーカスをするんですよ。
そう考える理由というのも様々あり得て、第三の論点というのがその理由に関わる部分ですね。
第3の論点というのが、畜産の廃絶よりも畜産動物の福祉向上に向けた取組により多く資源を投入することによって、畜産の廃絶が早まると考えるか、遅くなると考えるか、変わらないか、あるいはどちらが一方が新しく信じるでしょうかないと考えるか、こういったこの論点が挙げられるかなと思います。
新福祉主義の人たちは畜産の廃絶には賛成の立場だと思うんですけれども、それでも畜産動物の福祉向上が大事だと考えているのは、もしかすると畜産の廃絶に向かう最初の一歩目として、まずは畜産動物の福祉向上があると考えているかもしれない。
あるいは畜産動物の福祉向上に取り組んでいくことが畜産の廃絶の近道、それを早めると考えているからそうしているかもしれない。
21:03
スピーカー 1
廃絶主義者の中には、畜産動物の福祉向上に向ける取り組みに反対するのは、そうすることによってもしかしたら廃絶が遅くなると考えているかもしれないし、もしかすると遅くなろうが、早まろうが、ともかく畜産の廃絶にまずは取り組むべきだと考えている人もいるかもしれないということで、
その廃絶主義者の中にもいろんな理由で畜産動物の福祉向上に反対している人もいれば、心腹主義者の中にもいろんな理由で福祉向上に仕事をやっている人がいるというふうに考えられるなと。
スピーカー 2
なるほど。結構この3番目の論点は複雑になってきましたね。
スピーカー 1
そうですね。
スピーカー 3
ちなみに、その理由っていうところで、畜産の廃絶が早まるのか遅くなるのか変わらないのかわかんないかっていう感じだったと思うんですけど、他にも理由ってあったりするんですか。
スピーカー 1
そうですね、簡単に言えば先ほど竹下さんが説明してもらったその権利論の文脈ですかね。
とにかくその工場式畜産という動物を生物として扱うもので、畜産動物の福祉向上に向けた取り組みというのは、畜産農家に対して、例えば補助金を出したりとか、
あるいは畜産農家に対して支援を行ったりとか、そういった仕方で動物を生物として使う実践に置かれつく中で勝手はする。
それは道徳的に公益化できないという理由で反対するっていうのもあり得ると思うんですけれども。
スピーカー 3
なるほど、結構理解ができました。
スピーカー 2
私最初聞いてて、この排泄の立場、排泄主義の立場を取っている人は、みんな排泄に向けた取り組みに資源を投入することで、それが一番動物たちにとって効果が上がるというか、
排泄に力を入れたら、福祉よりも排泄に力を入れたら排泄は早まるからそうすべきだって、みんなそう考えてるのかなって最初受け取ってたんですけど、
もしかしたら、福祉に向けた方が排泄早まるかもしれないっていう場合でも、それでも排泄へ力を振り向けるべきだっていう人たちもいるんですね。
24:07
スピーカー 1
そもそもいると思います。
スピーカー 2
いるかもしれないというところ。
排泄に近づくかどうかはさておき、ご道徳的にそっちに力を入れる方が正しいからそうするっていう立場の人も、排泄主義の中にはいるかもしれない。
スピーカー 1
そうですね。
ちょっとわかってきました。
もう一つポイントというか、もしかすると、畜産動物の福祉向上に向けた取り組みに投入してしまうことによって、畜産の排泄が遅まってしまう。
けれども、でもやっぱり、今、支援を受けるべきは畜産動物の福祉向上なんだって考える自由主義者もいるかもしれないというか、少し面白いところかなと思っていて。
ちょっと数字が出てきて、頭に入るかなというところなんですけど。
例えば、今、支援を排泄に向けた取り組みじゃなくて、福祉向上に向けた取り組みに投資してしまうことによって、畜産の排泄が50年ぶれてしまったとします。
でも、もしこの支援を排泄の方に投資してしまうと、なかなか畜産動物の福祉が向上せずに、今の最悪の福祉状態で畜産が排泄されるまでに飼育されることになるんですね。
例えば、100年間だったら、900年間の間に生まれて殺される動物たちはみんな、粗悪な環境で飼育されることになってしまうかもしれない。
でも、今、もし動物福祉向上に取り組めば、確かに排泄は150年後に起こるんだけれども、今から20年以降から畜産が排泄される150年後まで、その間に農場で暮らす畜産動物たちは、高いメルフェア福祉を供給できるかもしれない。
であれば、畜産の排泄が遅くなっても、福祉の向上に取り組んだ方が動物にとってはいいことだろうということで、福祉向上に取り組みに行きましょうと考える飼育主義者もいるかもしれないということですね。
27:15
スピーカー 2
なるほど。福祉主義に力を入れることで、排泄は遠のくけど、より良い状態で150年とかを過ごしてもらうのか、逆に排泄への取り組みに力を入れて、
最悪の状態がまだ続いちゃうけど、でもちょっと排泄は早くなる。そっち、どっちを取るのかっていう、なかなか難しい問題ですね。
スピーカー 1
そうですね。
スピーカー 3
対立軸は結構わかってきたって思うんですけど、やっぱ気になるところは、じゃあ実際のところ、畜産動物の福祉改善をすることって、排泄を早めるのか遅くなるのか、それともわからないのか、どういった感じなんですか?
コットンさんの考えでいいですよ。
つまりその3番の論点が、さっきその畜産の排泄を早めるために福祉工場に向けた取り組みをするのかっていう、特にやっぱ排泄主義と新福祉主義の対立っていうのは、まあ主にはそこなわけですよね。
やっぱそうすると、じゃあ福祉工場によって排泄が早まるっていうようなことを指示するようなこととか、あるいは排泄はむしろ遅くなるんだってことを指示するような証拠とか、なんかそういったことってあがってるんですか?
スピーカー 1
どちらかを徹底的に指示するような証拠は、私の知る限りないかなと。
スピーカー 3
部分的にはありそうって感じ?
スピーカー 1
そうですね。例えば、アニマルエレフェアの工場に取り組むと、動物製品の値段は上がるので、すぐ需要が減る。動物製品の他の条件が等しければ需要が減る。
動物製品の需要が減るということは、プロセサリーの動物の数も減って排泄に一歩近づくと考えられて、なのでアニマルエレフェアに力を入れることで価格が上がるということが一つ、もしかすると排泄に福祉工場の取り組みが排泄につながる証拠として捉えられるかもしれない。
スピーカー 3
逆に排泄主義に有利な証拠っていうのは何かあるんですか?
30:00
スピーカー 1
まず排泄主義は畜産と畜産の排泄を目指す立場ですけれども、その一つの排泄が起こる一つの理由としては、人々が非人動物を人間と同じように道徳的に配慮する。
あるいは非人動物を資源とか消費物として使わない人間と違う扱いをしない。
そういうふうに人々が考えられて、畜産を良くないように配慮しようと。
そういった仕方で畜産の排泄が実現する可能性が高いですし、畜産の排泄が実現するんだったら、
そういうふうに人々が価値観を変えて排泄してほしいと思う人もいると思うんですけれども、
アニマルウェルフェアに入る動物製品は、多少動物の利害を気にしていて、
なるべく倫理的な選択をしたいと考えている人たちにとっても、動物製品を取りやすくする取り組みなんですよね。
つまり、この卵は高い福祉水準で育てられたニワトリカルマルタマゴなんだから、
ケージシークサーよりも比較的良いだろうと。
そういう人たちも動物製品を食べ続ける理由を与えてしまう。
ただ、心理学の研究でいくつか、肉食を続ける人というのは、非人動物の心的能力も低く見積もってしまう傾向がある。
これは、もし非人動物が感覚を持っているとすると、それを苦しめたり食べたりするべきではないと考えつつ、
でも自分はこれを食べているというよりも、自分の行動、自分の信念の矛盾を解消しようとして、
非人動物、自分が食べている動物の心的能力は低いだろうと評価することによって、自分の中の矛盾を解消してしまう。
そういうメカニズムが働いて、こういう実験結果が出ているということが分かっていて、
そうすると、アニマルエルフィアに力を入れることで、肉食が長く続いてしまって、
別の結果、多くの人が、なかなか動物に真っ当な配慮をする傾向が弱くなってしまう。
33:05
スピーカー 1
そういったことも考えられるのかなと思います。
この心理学上の実験というのが一つ、愛知主義、あるいはアニマルエルフィアに取り組むことによって、
スピーカー 2
配説が不足になるとか、できなくなってしまうと考える一つの証拠としてあげられるかなと思います。
なるほど。今の話を整理すると、特に福祉主義だったり、福祉に資源を投入すべきだ、配説に資源を投入すべきだ、
それで配説につながるからみたいな、そこをどっちに力を入れるかっていうのを考えるにあたって、
あんまりこれっていう経験的な証拠はまだ出てきてないけど、
福祉だったら商品の単価も上がって手に取りづらくなるかもしれないし、それによって配説につながるかもしれないけど、
配説に推進する立場からすると、それって結局、動物は食べ物だっていう考えを温存させちゃうんじゃないかとか、
逆にこれエシカルだからって感じで、むしろ消費を推進するようになっちゃうから、配説登録んじゃないのっていう、
スピーカー 1
どっちもそういう議論がされてるっていうことですかね。
そうですね。
福祉の中には、福祉への取り組みが実際の配説を遅らせるか早ませるか分からないからこそ、
確実に今、動物の苦しみを減らせる福祉庁に注力すべきだって考える人もいるんじゃないかと。
スピーカー 2
分からないからこそ。
スピーカー 1
今、福祉控除の取り組みをして、例えば、鶏をこれくらい刑事から解雇できたら、確実に解雇される。
鶏たちはなるべくいい刑を受けられる。確実じゃないですか。
だから、もしこういう将来、どっちにコラボか分からないんだったら、確実にいいことができる。
目の前に動物を救える方を選ぼうと考えて、福祉控除に力を入れている人もいると思いますし、
あるいは、今、福祉控除に取り組んで、本当に動物を低く見る価値観というのを固定してしまうと、
人類が宇宙に進出してしまって、それに伴って少し福祉が向上した畜産が宇宙に広がってしまうと、取り戻せないじゃないですか。
36:13
スピーカー 1
もうそこから先、宇宙全体に広がった人類の全体の価値観を変えたりとか、
控除し畜産を廃止しようってやることは、今より全然難しくないです。
スピーカー 3
いきなり話が壮大になりましたね。
スピーカー 2
この議論、宇宙にまで発展するんですか。
スピーカー 1
発展しちゃいます。
ストーリーがどうある、シナリオがどうある。
ここでもし失敗したときの動物に対する損害が大きい、ものすごく大きい可能性がある。
もしここで我々の支援を使い勝ったら間違ってしまう。
本当に廃絶が遅れていても取り返しがつかない。
さっき言った宇宙に行ってしまう、宇宙に人類が広がってしまうみたいなことが起きて取り返しがつかなくなってしまう可能性もあるから、
もう少し慎重。
まさに今、経験的証拠、つまり廃絶した畜産動物の福祉向上が廃絶につながらない、経験的証拠がないってさっき言ったと思うんですけど、
まずはその経験的な証拠を見つけることに支援を使うべきだという立場もあり得ている。
これは廃絶主義とも、シーフク主義とも現代立場になると思います。
今すぐ福祉向上か、あるいは廃絶に向けた直接取り組みか、どちらかに支援を取りすべきだと。
スピーカー 2
まずは研究した方がいいだろうという立場もあり得るかなと。
この宇宙規模の話は、特にどっち側に有利な話とかではなく、もう分からないから、このまま分からないまま行くと、
宇宙規模になった時、再現なくなるよっていう、ちゃんと廃絶できる道を調べようねっていう、
そこの調査というか研究に力を入れないとねっていう、そういう考えもあるというお話。
スピーカー 3
でも考えてみれば、漫画のテラフォーマーズでしたっけ?
ゴキブリが火星に移住した後の世界みたいなのが、私あれ最初の部分しか読んでないですけど、
でもああいうふうに宇宙進出した時に動物が使われていくって、SFでは割とあるかもなってちょっと思ったので、
確かに、さすがに本当に宇宙進出SF規模ですけど、でもそういう近未来的な社会の時の動物利用も視野に入れながら考えなきゃいけないっていうのは一個重要な論点かもしれないですね。
スピーカー 2
ちょっと急に宇宙の話きて、え、どうした?って思ったんですけど、
39:06
スピーカー 2
まあ確かに結構宇宙開発進んでますしね、そっちに宇宙に住むとなったら、
多分、作物育てるとかそういうことはすでに考慮に入れてるだろうし、
動物を食べる前提というのが広まっている人間がね、宇宙でも家畜でなるのは確かに自然なことかもしれないですね。
スピーカー 1
そうですね、一つでなく真剣な考慮に対する立場じゃないかなと思っています。
スピーカー 2
ありがとうございます。だいぶいろんな話してきましたが、
まず最初に3つの立場、福祉主義、新福祉主義、排説主義という立場を紹介していただいて、
さらに排説に賛成するかとか、排説と福祉どっちに力を入れた方がいいと考えているかとか、排説につながるのかみたいな、
そんな話まで、あとは宇宙の話までしてきましたけど、
とりあえず前半はこんな感じでリスナーの皆さんちょっとは、
それぞれの立場がどんな考えなのかっていうのがわかっていただけてたらいいですね。
いいですね。
じゃあそんな感じで、ほとんどさん何か言い残したことがありました。
スピーカー 1
ちょっと細かく立場を見たことによって自分の立場をもう少し明確化して、
自分がどんどん動く立場に所属すべきかとか、自分はどうしてるべきかみたいな、
少しクリアになるといいかなと思いました。
スピーカー 2
確かに私結構まあ 奴隷制と丸い日されるこの工場畜産
はそれした事態が間違ってるから排泄を 進めるべきだっていうの結構共感してたん
ですけど 今いろいろ話聞いてると
確かに今生きてる動物たちの福祉を向上させる っていう方を頑張った方がいいのかなと思ったり
スピーカー 1
結構考えさせられました 私は心福祉医者だったんですけど
でもこれなんか考えてた 確かに
それで排泄ができなくなったらどうしたんですかね 実現がすごく難しくなったりとか
42:06
スピーカー 1
それで逆に動物たちが苦しんだらどうしよう 逆に排泄主義の理論を少し共感を覚えたとか
いずれにせよあんまりどっちが完全に正しいって言える証拠はないなっていう確率にいるかなって思いました
スピーカー 2
そういうどっちがいいともまだ言えないなっていうところも含め
なんか研究もね進んでいったらいいなと思いました
はいではというわけで前半締めましょうか
はい まあ今回一本締めはしないんですけど
スピーカー 3
後半ではこの議論を今回は紹介的にしましたけど
今度は私が排泄主義者になりきって
コットンさんとちょっと議論もうちょっとガチな議論を少ししようかなというふうに思ってます
スピーカー 2
はいいやちょっとドキドキですけどねガチで議論するとか言われると
楽しみにしたいと思います
では次回ということで
何でも倫理ラジオはお便りも募集しております
感想や番組で取り上げてほしいテーマ
これって倫理的にどうなんだと思ったエピソードなど
どしどしお送りください
詳細欄に載っているフォームだったり
あとはSNSでこのAS動物取りにと哲学のメディアのアカウントをメンションしていただいて
まあポストしていただけると大変嬉しいです
ぜひお願いします
ではまた次回後半でお会いしましょう
ありがとうございました
スピーカー 3
ありがとうございました
スピーカー 1
ありがとうございました
44:22

コメント

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