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心理師のはるかめです。このラジオでは、あなたが自分に優しくしていけるように、セルフコンパッションやセルフケア、心理学などのお話をしています。
自分をいたわるということ、自分に優しくするということ、自分を大切にするということ、こういったことをセルフコンパッションと言いまして、このラジオのメインテーマですよね。
セルフコンパッションが大事なんだよ、と私がこのラジオを始めたのには理由があるんですよね。
人の心の根っこの部分、家でいうと基礎とか大黒柱にあたりますよね。そういった部分に辛さとかね苦しさがあるって人がとても多いっていうことなんですよね。
ただ、認知行動療法も含めてなんですけれども、いろいろな心理療法がある中で、人のそういった根っこの部分を治療したり、あるいはよく変えていったり、癒したりできるものっていうのが全てというわけではないんですよね。
そういう必ずしも根っこでない部分を良くして、浅い部分ですよね。浅い部分を良くして、そこに対処できる方法を手に入れていくっていうのを対症療法っていうふうに言います。
対自する、敵対するの対の対に症状の症で対症ですね。対症療法と言います。
ストレス対策についてもそうなんですけれど、対症療法もあった方が間違いなく良いです。これも数がいろいろ知っている方が心強いです。
ただ対症療法だけでは根っこの部分の辛さは、がっつりとはよくはやっぱりなりにくいんですよね。もちろん効果がないというわけではないんですけれども。
余談になりますけれども、認知行動療法が対症療法だとしたら、この認知行動療法の世界ではスキーマ療法っていう深い部分を治療する方法もあったりします。
これはちょっとした知識としてお伝えしました。少し話を戻しますね。
根っこの部分、つまり人の心の奥底の、普段表に出てこない部分、自覚しにくい部分に辛さや苦しさがある人が多いんじゃないかっていうお話でした。
ここにアプローチする心理療法というのは結構ですね、先ほどのスキーマ療法もそうなんですけれども、治療を受ける人にとってもしんどいことがあったりします。
しんどくないことの方が少ないんじゃないかなっていうところですね。
それは自分の辛い部分に目を向けて、そこを良くしていこうっていうことになるからです。
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なので、これを自分で正しく問題なくやっていくっていうのは、なかなか簡単とは言えないんですね。
そういうセルフワークブックみたいなもちろんありますけれども、通常は心理カウンセラーが一緒になってやることが多いかなと思います。
ですが、そういった根っこの辛い部分を自分で癒すことができる方法の一つがセルフコンパッションになります。
私自身も過去の辛さとか息づらさみたいなのをセルフコンパッションに出会ったことで、かなり癒された部分があったので紹介しているわけなんですよね。
ところで、人に優しくすると出るホルモンって聞いたことありますか?
オキシトシンって言いますよね。思いやりホルモンっていうふうにも言われたりします。
これが安らぎとか幸福感とか温かい力をもたらしてくれるんです。
そして人の脳は自分が誰かに優しくした時、誰かが自分に優しくしてくれた時、さらには自分で自分に優しくした時も同じ部分が活性化しているんですよ。
つまりオキシトシンが出ているわけですよね。
ということは、セルフコンパッションをすることで、わざわざ人に優しくされたりとか人に優しくしたりしなくても、自分で自分に優しくするだけで同じようなメリットがあるということになります。
言い換えると、誰かがいなくても自分一人でオキシトシンの恩恵が得られてしまうわけなんですよね。
なんかちょっと寂しいような感じはしなくもないんですけれど、これは心理学的にはとても意味のあることなので、自分のストレスとか辛さへの対処法として持っておくといいかなと思ったりします。
また、ストレスの大半は自分が頭の中で生み出しているということはご存知でしょうか。
ストレス、そういったものは外からやってくるものって思っている方が結構多いかもしれません。
ですが、外にあるのはただの刺激なんですね。ただの情報であって、ただの条件なんです。
ちょっと専門的な言い方になってしまいましたけれども、つまりは自分の外側にあるものに良いも悪いもないということになります。
これは納得できるようなお話になりますかね。
外側の刺激に対して、人は自分が考えたり、感情が湧いたり、体が反応したり、反応して行動したりっていう風になるんですよね。
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その自分の外にあるものに自分が反応するっていうことをストレス反応っていう風に言うんです。
例えば犬を見て可愛いってなればストレスはほとんど感じないですし、怖いって思う人がいればその時は強いストレスを受けていますよね。
これは犬っていう条件というか刺激はみんなに平等なんですけれども、それを可愛いと思うか怖いと思うかは自分の頭の中で起きているわけです。
このようにストレス反応になるかどうかっていうのは人によって違っていて、自分の中だけで決まってしまいます。
当然ストレスがかかっているとコルチゾールっていうものをはじめとしたストレスホルモンが必要以上に出て、体にも心にも良くないですし、
自立神経の働きも結構激しくなっちゃって、体が戦闘モードになったりなんやらなんやらで結構大変な感じになっちゃってるわけです。
こういうのが人間の性質なのでなかなか厄介だなーって感じるところですね。
なのでマインドフルネスとか瞑想とかでは自分の中で起きる考えとか感情に飲まれずに観察をしてそのままにする練習をしていくわけです。
自分の外の刺激とか自分の内側で生まれたもの、そういったものはそれはそれっていう風にしておいて距離をとって、
いってしまえばストレス反応に飲まれない、飛びつかない、一緒にならないっていうことをやっていくんですね。
そうすることで自分自身がストレスに飲まれずに、またちょっとそこから離れたところで、
無というとちょっとあれですけれども、そういうある種、そういう境地を目指しているのがマインドフルネスとか瞑想とかそういったものになっているかなと思います。
ですが自分をいたわり、自分に優しくし自分を大切にするようにしていくと、こういったストレス反応が軽減されていくし飲まりにくくなるってことがわかっています。
むしろ優しくされたような安心感すら感じるかもしれないです。
心の奥底から警報が出まくっていたのに対して、「大丈夫だよ、教えてくれてありがとう。」っていう風にすることで、オキシトシなどの力で和らいでいくわけですね。
ただ、セルフコンパッションやマインドフルネスもそうなんですけど、それで即すべてが解決っていうわけにはいかないんですね。
即効性もないわけではないんですけれども、自分の脳がその感覚に慣れていくっていうのに、どうしても時間がかかります。
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脳の中の神経も筋肉と同じように繰り返しやることで、強く太くしっかりしたものになっていきますからね。
こういった根っこの部分を良くしようとすると、心理療法っていうのはどうしても時間が必要になるわけですね。
だからこそしっかり効果があるっていう風にも言えます。
サッと薬飲んで良くなったみたいにどうにかなるんだったら、なかなか心の面では苦労していないですからね、そのあたりは。
なので、セルフコンパッションは少しずつでも続ける習慣を持つことをお勧めしたいです。
最初は難しく考えなくても、辛い時苦しい時に自分の体をさすってあげて、「大丈夫だよ。辛いって教えてくれてありがとうね。自分は一緒にいるからね。
この辛さがなくなりますように自分に今優しくできますように頑張ったね。」っていうふうな具合にね、もう一人の自分に声をかけるように癒してあげてください。
最初は違和感とか抵抗感がある方がほとんどです。
自分に厳しくするっていうのはね、割と普通だったかなと思いますし、今でも世間のほとんどの人はそうしていると思います。
厳しくするよりも大切にしていく方が遥かに効果があるっていうことがわかっています。
ぜひね、試してみていただけるといいかなと思います。
今日の放送がお役に立てれば嬉しいです。
また感想や質問もお待ちしています。
今日もあなたが自分に優しくあげますように心理師の春亀でした。またお会いしましょう。