どんな時に自分がネガティブになっていて、
どんな時にポジティブになりたいのかというのをまず知るというのがすごく大事で、
一流の選手は自分のことをよく知っています。
それが一番大きいですね。
自分にどういう癖があって、自分の思考の癖をちゃんとわかっている。
トレーニングなので体のトレーニングとか、
フィジカルの方とか技術面の癖はもちろんなんですけども、
何か物事の捉え方を自分がどうするかってのはわかっているんですよね。
例えばテニスの選手ということで、
そのサーブで点が入るかどうかで試合が決まるという非常にシビアな場面の時に、
めちゃめちゃ緊張しますね、それは。
緊張するじゃないですか。これでも外したら負ける。
入れられれば勝つみたいなのありますよね。
その時に自分がどう捉えるかというときに、
やっぱり強い選手はここで自分が決めて勝つとか、
もしくはそこまで劣勢だったとしても、
ここで逆転できれば自分がヒーローになれる。
よし、やろうと思ってやることに集中していくんですよね。
だけど超ネガティブな選手だと、
これ外したらどうしようとか、監督どう思ってるかなとか、
矢印が外に向いちゃってるとか、
ミスしたときのことをイメージしちゃってるので、
当然ミスするんですよね。
なぜならイメージしたとおりに体動くので、
ミスしたらどうしようと思ったら、ミスするように体が動くんです。
ミスしたらどうしよう、ミスしたいことを体験したいというふうに頭が思ってるわけなので、
体に比例が行ってしまうんですね。
なので監督に怒られやしないかなと思ったら、
監督に怒られるようなフォームで打ってしまうので当然失敗する。
そういうふうに自己暗示じゃないですけど。
そうなんです。
怖いじゃないですか。
自己暗示ってネガティブの方が強いは強いんですけど、
ネガティブに自己暗示できるならプラスにも自己暗示できるはずなんですよ。
失敗したらどうしようで失敗する方向に体を動かせるんだったら、
こうやろう、こういうふうにして成功させようと思えば体はそっちに行くわけですよね。
もちろんそのための技術練習だとか想定練習みたいなのをする必要があるんですけども、
それをやって自信をつけた上で自分ならできるとか、
あそこに打つっていうふうに決めて、そのイメージに合わせて体を動かすだけ。
そういうのが一流の選手なので、
それがポジティブかネガティブかっていうと、
そういう国宝像という場面でやることに集中している。
自分が何をすればいいかに集中しているっていうのがすごく大事なことですかね。
結果的にあの人はポジティブだよねって言われる。
なるほどなるほど。
とは言ってもそういう大事な場面だと悪いことが先に頭に浮かんじゃう場合はどうしたらいいですか。
悪いこと浮かぶじゃないですか。それも悪いわけではないんですよ。
外したらどうしよう、外したらやだなってなったとしたら、
試合だけで何とかしようと思うのはちょっと難しくて、
体とか技術って練習したものを試合で発揮しますよね。
思考も一緒で考えも練習しとかないとそんな緊張感マックスの時に、
思考だけ思った通りに動かそうなんていうのは難しいので、
それやってないからね、たぶんいきなり思考だけが追いつかないんですよ。
この場面外したらどうしようって練習の時に思わなかったら、
外したらどう思ったらいいかってわかんないじゃないですか。
もしくはこうやってこうやるんだよって言っといたとしても、
そんな場面全部すっ飛びますよね。
なんて思えばよかったんだっけ、外したらどうしようって思った時に、
こう考えなきゃいけないんだって思ったんだけど、
そういえばなんだっけ、なんだっけ、なんだっけ、みたいな状態になっちゃって、
まあ失敗しますよね。
そうですね。そんな頭の中ぐちゃぐちゃじゃダメですよね。
そう、プレイに集中できてない状態なので。
なのでまずは練習の場面でこうなったら嫌だなという想定練習をしておくっていうのは大事だし、
もう選手は普通にやってます、それを。
ただその制度が違うとするならば、
こうなったらどうしようって自分がまず思いやすいかどうかちゃんと把握しておくこと。
なるほどね、それを自分で知ってるかどうかなんだ。
そうそうそうそう。
例えば第一シードの選手と当たっちゃったら、
相手強い。
例えば前年度優勝選手と一回戦目で当たる。
どうしようと思うだろうなというのを想定したとしたら、
思った時になんて考えられれば自分はいつも通りにプレイにできるかっていうその想定をしておくっていうことですね。
こう思えばいいって答えがあるわけではなくて、
そう思ったとしたら、去年の優勝者を倒したらその後は流れに乗れるなとか。
そのためにその人を倒すためにどうしようか。
もう最初から全力で行くためにウォーミングアップをかなりハードメインにやっておこう。
栄養相映ができるようにするために前日は何時に寝よう、食事はこういうふうに取ろう。
そこにピークを持っていくためには、1週間前からこういうふうに練習を過ごす、ケアをこういうふうに入れる。
練習、想定練習をこういうことをやっておく。
全部を総合してやっていくから、強い選手に当たっても、
ああ、どうしよう、本当にこうなった、緊張する、どうしよう。
いや、ここまでやってきた、どうしようと思ってるのも全部想定してきた。
どうしようと思ったからこそ、ちゃんと視を広く持って、ステップを早く取るようにしていく。
最終的にはやることに意識を持っていくんですけども、
不安になることを全部想定しておくっていう感じですかね。
その練習をしておく。
そういうことなんですね。
想定めちゃくちゃ大事ですね。
そうなんですよ。
想定して、それに打ち勝ってうまくいってる自分をイメージしておくっていうことですね。
それがイメージ通りに動けるようになる練習をしていく。
イメージ通りしてても、その技術が伴わないとか、うまくいかないってなったら、
そのイメージと自分とのギャップを埋めるためのが練習なんで。
ネガティブ、ポジティブって考えちゃうと、心の持ちようでなんとかしようみたいになっちゃいますけど、
それも含めての練習なわけですね。
そうなんです。
そんだけやっても絶対どうしようってなるので、
じゃあどうするかも考えとくって感じですね。
すごい。トップアスリートすごい。
そんなことを日々やってるわけですね。
でもね、私の今サポートしてる方の指導者は世界一になったことがある方なんですけど、
そんな方でも緊張するのは当たり前ってスタンスなんですよ。
その方に聞いたときに、一番緊張するのは何ですかって聞いたら、
もちろん優勝がかかった試合は緊張するのは当たり前だけども、
結局県大会とか、学生とやるような試合が一番緊張するって言ってたんですよ。
もう絶対負けられない。でも向こうは倒しに来る。
自分がここで勝って当たり前の試合とか1回戦っていうのは何よりも緊張するって言ってて、
なるほどね。でも絶対負けないですけどねとは言ってたんですけど、
そういうことも全部含めて、相手が強い弱い関係なく、緊張したときに自分がどうすればいいかをちゃんと知っておくっていうのが一流ですね。