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2024-07-26 14:07

#3.10分ちょっとでけっこうわかるアンガーマネジメント

前の番組でもお話ししたアンガーマネジメント、とても人気のエピソードなので、今回さらに解像度を上げて説明してます!カウンセラジオから聴き始めた方も、前の番組から聴いて下さっている方もぜひに。


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皆さん、今週も1週間お疲れ様でした。公認心理師、臨床心理師のわたるんと申します。
この番組カウンセラジオでは、病院勤務の現役カウンセラーが、日常のことから人生設計諸々まで、いろんなお困りごとの解決に役立つそうな心理学カウンセリングの豆知識をゆるっとお伝えしています。
今回はアンガーマネジメントの解説です。怒りの感情とうまく付き合う方法として、アンガーマネジメントというのがあって、前の番組でもいくつかのエピソードに分けてお話ししていたんですが、
その時は配信に慣れてなかったっていうのもあって、ちょっとわかりにくかったので、あの今回改めてアンガーマネジメントをもっとわかりやすく解説しようと思います。
では、カウンセラジオやっていきましょう。
改めてアンガーマネジメントとは、怒りの感情とうまく付き合うための考え方、対処の仕方を学んで実践していくプログラムです。
1970年代にアメリカで生まれています。
いきなりですが、皆さんは割りかし怒りっぽいでしょうか?
それとも、怒るとか、キレるとかっていうものにあまりピンとこない、あまり怒った記憶がない、という方でしょうか?
どちらでも大丈夫ですし、どっちもあるなーっていうのでも大丈夫です。人それぞれ感情の感じ方や出方は違ってきますからね。
ただ、そうですね。怒りっていう感情が扱いづらい感情だっていうのは、万人共通なんじゃないかなと思います。
それこそ、キレると表現される怒り方っていうのは、社会的には良しとされない怒り方ですからね。
怒りという感情は、なるべく抱きたくない不快な感情なわけです。
ただ、その扱いづらい感情、怒りというのを扱いづらいからということで、感じたらそのままぶちまける、発散するっていうと、それは良くないですよね。
ぶちまけると、後々自分が不利になります。 かといって、怒りを感じないようにしたり、我慢したり、ごまかしたりするのかというと、
そうすると、自分が損したような気持ちになるかもしれないし、感じないようにしても、いずれどこかで感じないように蓋をしたところから、少しずついろんな感情が湧き出てしまうものです。
こちらも筋の良い対処ではなさそうですね。 ちなみに僕はそこそこキレます。
まあでも頻繁にってわけでもないですかね。 誰にキレるかというと、まあ家族娘が多いですかね。
キレるというか、まあキレる6割、叱る4割な感じで起こることが多いですね。 家族はやっぱり一緒に過ごす時間が長いし、距離も近くなるので、そういうことが起こりやすいですよね。
ちょっと余談なんですが、カウンセラーってプライベートでも起こらない穏やかな人間というイメージを持たれやすいんですが、全然そんなことないです。
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僕もですね、周りの心理師たちも普通に人間らしい、 暗い感情みたいなものを持っています。
話を戻しますが、アンガーマネジメントって言葉を知っている方の中には、アンガーマネジメントが怒りを感じないようにして、
ブッダのような境地に至る、みたいなことをイメージされる方もいるかと思うんですけれども、 実は違くって、扱いにくい怒りの感情を感じないようにするんじゃなくて、
うまく付き合っていくことを目指すんです。
それで、そのうまく付き合っていくっていうところ、ちょっとぼやっとしててよくわかんないですよね。
この後はそこのところ、具体的にどんなふうに怒りと付き合っていくのかについてお話ししていきます。
じゃあ早速、アンガーマネジメントにおける怒りとの付き合い方、怒りの対処というのは大きく3つに分かれます。
一つは衝動の対処、もう一つは思考の対処、 そして最後は行動の対処になります。
衝動の対処というのは、皆さんおなじみというか聞いたことがあるかもしれません。
カッとなったら6秒待てというやつですね。 これはカッとなった時に切れ散らかして、後々後悔したりするようなことを起こさないようにする対処ですね。
カッとなったら6秒待て以外にも、以前僕が紹介したのは、 冷水の入ったペットボトルを頭につけて息を止めるといったことや、
他にはそうですね、その場や相手から離れる、距離を取るというのもよく言われています。
これらはカッとなった時の怒りをやり過ごすのに有効です。
それで、わりかしアンガーマネジメントの説明って、 この瞬間的な怒りを対処することについて言及して終わりということが多いんですが、
そうされるとですね、ちょっと納得いかないところありませんか? たぶん皆さんの中にも、その場で怒りを小手先で対処したって問題は解決してないじゃん。
6秒待つってやつを毎回やってればいいの? それで僕は怒りとうまく付き合えるようになるの?本当?
と思う方もいるんじゃないかなと思います。 それはおっしゃる通りで、
この瞬間的な怒りを対処する6秒待つっていうのは、それはそれで大事で、 その場でことが大きくなってしまうのを防ぐことはできるんですが、
それだけでは片手落ちで、その怒りの中身についても見ていく必要があるんですね。
それが次の対処、思考の対処になります。 これは前の番組でも説明したことがあるんですが、
怒りという感情は二次感情と言われていて、 怒りの感情の裏には別の感情が隠されています。
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例えば、一緒に住んでいる人が毎回電気をつけっぱなしにして、毎回指摘してもその癖を直してくれない、
ということで怒っている人がいるとします。 まあこれ、どのご家庭でも見られる例なんじゃないでしょうか。
電気に限らず、片付けとか掃除とか整理とか料理とか、家事諸々ですかね、そういうのって一緒に住んでいる人がみんな同じレベルでできることの方が少ないと思いますから、
誰かしらがそれぞれ多少割りを食うものかなぁなんて思います。 ちなみに僕の両親もそうでした。
今は多少は改善されているんでしょうか。 当時母の方はですね、またお父さん電気つけっぱなしにしてと怒っていたわけです。
これはですね、まあもちろん電気をつけっぱなしにする僕の父が悪いんですけれども、 電気をつけっぱなしにするのは資源の無駄遣いだし、
無駄に電気代がかかってしまって家計に悪影響がありますからね。 でそれを大前提にして、
じゃあ怒る側は電気をつけっぱなしにする人に対してどういう感情、思いを持っているんでしょうか。 ちょっと考えてみましょう。
そうですね、例えば怒る人は電気代がかさむからつけっぱなしにされると家計が辛くなるという不安な気持ちを持っているのかもしれないし、
いくらプライベートでもだらしなさすぎる、もう少ししっかりしてほしいという期待があるかもしれないですね。
他にはちょっと重い感情を想定すると、 こんなに言っているのに癖を直してくれないのは私のことをどうでもよく思っているんでは?
という寂しさもあるかもしれません。 他にもいろんな感情や思いが想定されますが、
こんな風に怒りの裏にはいろんな気持ちが隠れているものなんです。
それでこの思考の対象というのはどういうものかというと、 その怒りに隠された感情や思いにまず気づいてあげるということが一つ。
そしてその感情や思いについてそれがどれだけ現実的かを考えてみるというのがもう一つの内容になります。
例えばさっきの例だと、電気つけっぱなしにするのやめてってこんなに言っているのに癖を直してくれないのは私のことなんてどうでもいいと思っているんじゃないか
という寂しさを感じている人は、 一緒に住んでいる人が電気をつけっぱなしにしていてそれを直してくれないこと
イコール私のことをどうでもよく思っていると結論づけています。 そんな風に感じてしまうと余計寂しくなっちゃうし、相手に余計怒りが湧いてきますよね。
でも冷静に考えると実際はそうではないことが多いですよね。 電気をつけっぱなしにしてしまうことを相手のことがどうでもいいと思ってやっているかというと、それはそうじゃない可能性の方が高そうです。
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まあそうですね、ただ疲れてたりとか、あとは単にズボラなことが多いんじゃないかなと思います。
そんな風に一度怒りについて冷静に考えてみる。 つまり怒りの裏にある隠れている感情を見てあげることで、その怒りが現実的かというのを検証することができます。
そしてそれを現実的に考えることができると気持ちも整理できるものなんです。 これが思考の対処ですね。
そして最後、怒りの裏にどんな気持ちが自分の中にあるのかがわかったら、行動の対処もできるようになります。
これはですねシンプルに、実際に生じている問題にどのように行動を起こして対処するかということです。
つまりは電気つけっぱの夫にどんな風に働きかけるかということですね。 例えば電気をつけっぱなしにしてほしくないということを素直に落ち着いて話すという行動も
候補に入るし、 もしくはよく考えたらそこまで目くじら立てて怒ることでもないわと変わってもらうことを諦めるというのも一つアイデアとして考えられます。
あとは電気つけっぱなしにした場合の電気代の負担とかを計算して計算結果を見せて問題意識を持ってもらうように促したり、
電気のスイッチに消せっていう張り紙を買ってもいいかもしれないですね。
怒りに任せた行動は一変とになりがちですが、自分がどうしたいか相手にどうして欲しいかということが分かった上での行動はいろんなアイデアが出てきて広がりがありません。
変わってもらうのを諦めるというのも視野に入ってきます。 行動してうまくいけばいいし、うまくいかなかったらじゃあ次どうするかということも冷静に考えられます。
あとこれですね、行動について考えるときにポイントがあって、怒っている内容が自分にとって重要なものかどうかということと、それが変えることができるものかどうかという2つの視点で検討できるといいと言われています。
それによってどういう行動を取ればいいか変わってくるわけですね。 重要なもので変えられることなら動いた方がいいし、重要でないもので変えられないならほっといた方が良さそうです。
これが最後、行動の対処ですね。 さて今お話ししたことがアンガーマネジメントの3つの要素を踏まえた大まかな考え方です。
もちろん他にも怒りについていい感じに検討できるワークシートがあったり、いろんな怒り衝動に対する対処の仕方もあるんですが、それは話すと大変なのでこのぐらいにしておきますね。
今回のお話でアンガーマネジメントのことがまた皆さんにとって身近になってくれたら嬉しいなと思います。
何かわからないことがあったらお気軽にコメントくださいね。 最後にちょっとした報告をさせてください。
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前回お便り会で対人恐怖症の息子さんについてのご質問にお答えしたんですが、そのお便りをくださったカズキさんからその回を聞かれてのご感想のお便りをいただきました。
嬉しい。じゃあ読み上げていきますね。
家族の引きこもりに悩むかげつです。お便りを取り上げていただきありがとうございました。
書いていない部分まで読み取っていただき、理解してくださる人がいるんだととても救われました。
リンクから身近にサポートセンターがあることもわかりましたし、家族会の情報紙を取り寄せてみたりして情報を集めるところから始めています。
確実に良くなる方法はないでしょうが、できることを探しながら頑張っていきます。ありがとうございました。
ということでした。いえ、こちらこそ本当にありがとうございます。
書かれていない部分は僕の推測になってしまうんですが、大きく外れてはいなかったようで安心しました。
そうですね、こういうお悩みってそれこそ人に話せない抵抗感の強いものかと思うんですが、
しっかりした相談機関は、しっかり理解してくれる、全ては理解できなくても理解しようとする姿勢を持っている人がいるはずです。
和木さんや息子さんがそういうサポーターと出会って、生活や人生がより良い方向に行けることを祈っています。
お便り本当にありがとうございました。
では最後の最後に皆さん、もし良ければこのエピソードがいいなと思ったら星5評価をしていただいたり、
何か心理師に聞きたいことがありましたらお便りフォームまでメッセージを送っていただいたりしていただけると嬉しいです。
前回のように、僕なりにしっかりコメントさせていただきますね。
では今回はここまで。おやすみなさい。ここまで聞いてくださってありがとうございました。また次回をお楽しみに。
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