1. 心理師わたるんのカウンセラジオ
  2. #2.対人恐怖症で家から出られ..
2024-07-12 11:01

#2.対人恐怖症で家から出られない家族とどうかかわったらいい?

お便り回、「華月さん」から頂きました。ご家族にしんどい状態の方がいたら、まずは安心感を土台に、次に知識をつけましょう、という話。身近な方がひきこもりになったり、ほかきつそうな境遇になった時に聴いて頂きたい回です! お話の中で取り上げた、ひきこもりの相談窓口の案内(厚生労働省)です。 https://hikikomori-voice-station.mhlw.go.jp/support/ このチャンネルで取り上げてほしいこと、心理士にきいてみたいこと、エピソードのご感想などあれば、こちらのお便りフォームまでメッセージをお願いします! https://forms.gle/sCeHYKuZZvqn8hKM8 中の人は一児の父。X(Twitter)では日常のこともぼそぼそつぶやいてます。 https://x.com/wata_lune

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皆さん、今週も1週間お疲れ様でした。公認心理師臨床心理師のわたるんと申します。 この番組カウンセラジオでは、病院勤務の現役カウンセラーが日常のことから人生設計諸々まで、いろんなお困りごとの解決に役立ちそうな心理学カウンセリングの豆知識をゆるっとお伝えしています。
今回はお便り会。 カズキさんという方からGoogleフォームを通して、対人恐怖症の息子さんのことについてのご相談をいただきました。
本当にありがとうございます。 今回はそのお便りに回答していきますね。
では早速カウンセラジオやっていきましょう。 というわけで、まずはカズキさんのお便りを読んでいきます。
20代の息子がいわゆる対人恐怖症のようで何年も悩んでいます。 家から出られないので病院に行けず診察や診断を受けたことはありません。
病気なのか性格なのか治療が必要なのかなど何もわからない状況です。 ここ数年で家から出たのはほんの数回です。
家族仲はいいのですが人がいると疲れるのか食事などは基本的に一人の時間にしています。 生活の中でできること気をつける点などあれば教えていただきたいです。
いつも楽しく聞かせていただいています。 このようなお便りは人生初ですので失礼などあればすみません。
ということです。改めてカズキさんお便りありがとうございます。 失礼だなんてとんでもないです。ものすごく嬉しいです。
さてまずお便りを整理してみると息子さんは対人恐怖症っぽくなっていて何年も家から出られないということみたいですね。
とはいえ診察は受けていないから対人恐怖症という診断がついているわけではないようです。 ただ何年かに数回家から出るけど基本的には家で過ごしていておそらくアルバイトとか社会的な所属もないと推察されるので状態としてはニートだったり引きこもりといったところに当てはまるかなと思います。
なので今回は引きこもりの息子さんを持つ親御さんからのお便り取り返して話を進めていきますね。
それでまず最初に僕が感じたこととしてはカズキさんが息子さんのことをしっかり見守っているんだなぁということです。
ご家族、特にお子さんが引きこもりっぽくなって社会に所属できなくなった状態を親御さんが見ているというのは親御さんにとってみたらそれはもう心配なんて言葉じゃ表しきれない不安があるかと思います。
この子は何か重大な病気を持っているんじゃないか。この子はこの先どうなっちゃうんだろうか。
私たちが先立った後に一人でやっていけるのだろうか。といった不安を持たれている親御さんたくさん見てきました。
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そりゃそうです。我が子ですからね。そんな風に思うのは想像に堅くないですよね。
でもそんな中でカズキさんは家族仲が良いとお便りにかけるくらい不安なままに息子さんにきつく当たったりとかそういったことはせず良い関係を保てている。
つまり息子さんにとってもご自宅は安心感がある場所になっているんだなぁと推察しました。
これは本当に大事なことと思います。カズキさん本当にお疲れ様です。
そしてカズキさんはお便りが初めてで病院にも行かれていないということですから、
多分息子さんのことを外に相談したのは今までほとんどなかったんじゃないでしょうか。
もしそうだったら今回のお便りを送るというのも大事な決断をされたかと思います。改めてお疲れ様です。
さて今はカズキさん、つまり親御さんに対して焦点を当てましたが、息子さん、つまり家から出られないのが何年も続いているという方がどんな風に思っていることが多いかについても少しお話ししますね。
これは僕の経験談になってしまうんですが、やっぱり当事者の皆さんもしっかり焦っていることが多いです。
現状に対して何とかしないといけないことはわかっているけれど、どこから手をつければどんな風に動けばいいのかわからない。
結局いつも通りの1日を過ごしてしまって時間だけが過ぎていくというような緩やかな風のループにハマっている人が多いかなと思います。
決して怠ける気持ちで過ごしているわけじゃないことが多いんですね。
そしてそれは自分の現状についてどう思っているかをご家族や他の人に話せていなくて、自分だけで抱えているとさらにそうなりやすいです。
例えば皆さんも、なんかまずいよなぁと思っていても人に相談できずに時間だけが過ぎていってなんとなく居心地が悪い、みたいなことって今までありませんでしたでしょうか。
それにちょっとだけ似ているかもしれません。
それでちょっと余談なんですが、引きこもりの人を無理やり部屋から引っ張り出して何かしらの施設に入れて構成させるっていうやり方が昔よくテレビで取り上げられていたんですけれども、あれは普通にほぼ犯罪です。
だからああいったアプローチは専門家はしないんですね。
目に見える状況が変わって解決したように見えるかもしれませんが、代償は大きいと思います。
例えば自分の安全自体が脅かされた体験として残っていたりとか、ご家族との圧力が残っちゃったりとか、ご本人にとっての心の傷が修復できるかどうか怪しいケースの方が多いと思います。
部屋から出てもらうにしろ、よほどの例外がない限り、まずは信頼と理解に基づいた対話が必要です。
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だから、カズキさんの家族仲はいいというのは大事なところなんです。
じゃあ前置きが長くなりましたが、カズキさんのお便りは、生活の中でできること、気をつける点などあれば教えていただきたいです、ということでしたね。
生活の中でできること、気をつける点、ですね。
そうですね、強いて言うなれば、安心感を土台にするのは続けていただいて、引きこもりとか対人恐怖症などの知識を増やしていっていただけるといいかなと思います。
引きこもりの定義だったり、精神疾患の知識とかって、やっぱり正確に知っている人って専門職を除くと少ないと思います。
だからまずは、信頼できる情報筋から信頼できる情報を蓄積させることが大事です。
そういった意味でも、僕の番組にお便りをくださったことは良い動きだと思います。
いや、決して自我自賛しているわけではなくてですね、どこかに相談できたということが大事なことなんです。
ただ僕はずっと和木さんのお悩みに答える立場には立てないので、そういった相談ができる機関がないかを調べてみることもお勧めします。
もしすでにどこか相談先につながっていたらすみませんなんですが、例えば地域の保健所とかは引きこもりに関する相談を受け付けていますし、
他にも引きこもりについて相談できる窓口を厚生労働省がまとめています。 せっかくなので概要欄にリンクを貼っておきますね。
もちろんご本人の相談だけでなくご家族の相談に乗れるところもあります。 それでこんな風に知識があると外にどんな資源があるのかもわかってきます。
そしてそこにつながると今後どうしていくと息子さんのためになるのかも今よりも鮮明になるはずです。
詳しく情報を聞き取ることができれば、対人恐怖症の診断に当てはまる状態なのか受診すべきか、それとも息子さんに相談に来てもらったほうがいいかとか方針がわかってきます。
方針がわかると見通しが持てて不安も少しずつなくなっていきます。 そんな感じで外の資源につながることもご本人やご家族にとって大事なことなんですね。
カズキさんと息子さんが良いサポーターに出会えることを祈っています。 さて皆さん今回はいかがでしたでしょうか。
今回の話をまとめると、そうですね、ご家族にしんどい状態の方がいたらまずは安心感を土台に次に知識をつけましょうという話になるかと思います。
不安になると周りの人に優しくすることって難しくって、周りに優しくできないともっとなんか自分を責めちゃってって悪循環になりやすいんですが、
知識と行動を起こすことでその逆の良い循環が生まれやすいです。 カズキさん、もし今回のお話が的外れだったらすみません。
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でも何かしらカズキさんと息子さんの今後のヒントになれればとても嬉しいです。 最後にちょっとしたお知らせをさせてください。
この番組カムセラジオなんですが、やっとこさYouTubeの連携を始めました。
いや本当にやっとこさで、実はポッドキャストとYouTubeの連携ができるようになったのは確か去年の秋頃だったかな。
それでもう知り合いのポッドキャスターさんたちはもうとっくにYouTube連携を始めていてですね、 僕はというとなんかYouTubeと連携するために免許証とかが必要だったり、
そもそもチャンネルの作り方がよくわかんなかったりでめんどくさがってたんですよね。 まあでも知り合いからは結構YouTubeで配信してくれないとそもそも聞けないんですわとか言われていて、
この各種配信でできた時間を使ってですね、やっと連携をさせたわけです。 ではですね、YouTubeでご視聴の皆さんに向けてですが、このカムセラジオ、
2024年の5月までは、働くをカウンセリングするチャンネルという番組名でポッドキャストで配信をしていまして、これから少しずつYouTubeでも前の番組のエピソードも聞けるようにしたり、
再収録してアップしたりしようと思っています。これからよろしくお願いします。 というわけで皆さん、いろんなところで聞けるようになったカムセラジオを改めてこれからもよろしくお願いします。
あと引き続きお便りを募集中です。 何か心理師に聞きたいことがありましたら、お気軽にお便りフォームまでメッセージを送ってくださいね。
では今回はここまで。おやすみなさい。 ここまで聞いてくださってありがとうございました。また次回をお楽しみに。
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