メンター自身の成長
みなさんこんにちは、キャリアコンサルタントのみってるです。今日はメンター版の第一章の最終日。テーマは、メンター自身の成長についてお話しします。
今週は、若手をどのように支援するか、段取り、方連想、振り返り、上司との連携と続けてきました。そして最後にお伝えしたいのが、メンターの役割は若手だけでなく、自分自身の成長にもつながるということです。
今日はその理由を三つの視点からお話しします。三つというのは、まず一つ目、若手を見ることで自分の癖がわかります。その次に自分の理解レベルが上がっていきます。そして組織全体を見る視点が育ちます。
その三つをそれぞれ説明していきます。
まずメンターをしていると若手の動きや思考の癖がよく見えるようになります。
なぜここでつまづくんだろう。どうしてこの判断になったんだろう。どうすればもっと理解が深まるんだろう。こういうことを考えていると、自然と自分の過去の行動や考え方が浮かんできます。
自分も同じことで苦労したな。そういえば昔はこの視点がよかったな。メンターをすることで自分の成長過程を追体験し、理解が深まります。キャリアコンサルタントの視点でいうと、これは自己理解が深まるプロセスそのものです。
次に人に説明するというのは自分にとっても勉強になります。若手に何かを伝えるとき、どう話せばわかりやすいかな。どんな例えがいいかな。どこでつまづいているんだろう。と考えながら話すことになります。
この過程で自分の知識が整理され、理解がより深まります。知っているつもりでも言葉に出すと意外と説明できないこともあります。だからメンターになると説得力がどんどん磨かれていきます。これは職場だけでなく将来のキャリアにも生きる大きなスキルです。
そしてメンターとして若手と関わっていると気づくことがあります。若手の悩みの背景には個人だけでなく組織の構造が関係していることがあるという部分です。
情報が十分に共有されていない。ルールが曖昧で若手が迷いやすい。上司の方針と現場の動きにズレがある。こうした部分に気づくことでメンターは組織を見る力を身につけていきます。
これは管理職になる上でもとても重要な視点です。メンター経験を通して将来のリーダーや管理職が育つのはこのためです。
今日のポイントを整理します。
1つ目、若手を見ることで自己理解が深まる。自分の癖や成長プロセスがよく見えるようになります。
2つ目、説明することで理解レベルが上がる。伝えることで自分の知識が整理されスキルになる。
3つ目、組織を見る視点が育ちリーダーの土台が身につきます。個人だけでなくチーム全体の動きを見られるようになります。
メンターという立場は若手を支える役割と同時に、自身のキャリアを大きく伸ばすチャンスでもあります。
自分の成長を実感しながら、ぜひ若手と一緒に歩んでください。
来週からは第2章という形で話を進めていきたいと思います。
今日の話が何かしら参考になれば嬉しいです。
最後までお聞きいただきありがとうございます。それではさようなら。