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はるか
「子どもに、友達ができません」という。
ひとし
ああ、我が子に。
はるか
我が子に友達がなかなかできないんですというお悩みです。
悩んだよ、これは。だけどあったのよ、できる支援が。
ひとし
ああ、そうなん。
はるか
ぜひ聴いてほしい。
ひとし
いや、僕の妻がいっつも俺のことをこれで心配してくれてるからね。
はるか
何が?
ひとし
いや、ホント友達おらんよねって。
はるか
どんなストレートな言い方なのそれ。
おるやん、いっぱい。
ひとし
そうなんよね。
はるか
奥さんの友達の定義と、ひとしの定義がちょっと違うのかもしれない。
ひとし
違うのかもしれないね。
はるか
しれないね。
ひとし
ということでいきたいと…今のカットかな?
ということで、いきたいと思います。
はるか
はい、お願いします。
ひとし
今回のお悩みです。
こんにちは、いつも心温まる番組をありがとうございます。
はるか
ありがとうございます。
ひとし
聴いていただいてありがとうございます。
今日は、私の子どもについてご相談させてください。
はるか
はい。
ひとし
うちの子は小学校3年生の男の子で、とてもおとなしくて優しい性格です。
絵を描くのが大好きで、空想の世界に浸るのが好きみたいです。
はるか
ああ、いいね。
ひとし
でもそのせいか、クラスではあまり友達ができず、休み時間も一人でいることが多いみたいなんです。
家でも一人で過ごしており心配になります。
親としては、そのまま子どもの良さを大事にしてあげたいと思う一方で、
友達といっしょに遊ぶ楽しさも知ってほしいなという気持ちもあって、
何かいいアドバイスがあれば知りたいなと思っています。よろしくお願いします。ということです。
はるか
ありがとうございます。
これ、まず、なんかいいね。
ひとし
お便り?
はるか
「友達が少ないんです」だけじゃなくてやっぱ、優しくて、おとなしくて、空想の世界に浸るのが好きなんですっていう、なんかこういいところも見えて、
ひとし
そうね。
はるか
この関わり方が素敵なんだろうなっていうのを感じたんだけど、いやこれ悩むのよ。
ひとし
どのへんで悩むん?
はるか
友達がおらんやったら学校行きたくなくなる子が多いのよね。
ひとし
ああ、なるほどね。
はるか
なんでかっていうと居場所を感じにくくなっちゃうよね。行っても関わる人がいなくて。
で、なんかこう一人でいる自分を見られるのもなんか嫌になってくる。
自分が友達いないっていうのを周りに見られるのも辛いっていうのもあって、
何人かいてね、やっぱ特に高学年とかが多かったんだけど、なかなか気が合う子がいなくてっていうことで。
で、これはどう手伝ったらいいのかがわからんくてさ最初。
ひとし
なんか友達、自分が望んでないのにね、無理やり作るみたいなことも謎よね。
はるか
そう、きついよね。で、まあいろいろやってみたこととしては、教室で、
一人になるって別に全然いいよねみたいな。
一人で過ごしたい時間あるよねみたいな、こういう雰囲気をまず作ったのは一個。
まあ安心安全を作る意味では良かったっていうのと。
ひとし
それはクラス全体に?
はるか
そうクラス全体で。
先生一人で過ごす時間好きなんよねって。
で、一人で過ごす時間、学校にあっても、楽しくない?みたいなっていう雰囲気をまず一個作ったのと、
もう一個はね、これ失敗したのが、無理やり友達の輪に入らせようとしたりとか、
なんかペアで無理やり作ったりとかっていうふうにやってみたりとかしたんだけど、
これがうまくいかんくて、むしろ失敗体験作っちゃって、
なおさら学校行きたくないですみたいなことになったことがあったんよね。
でも友達同士のことだから、なかなか大人が支援できんのじゃないかなっていうふうに思ってたんだけど、
あったのよ。
ひとし
へえ。
はるか
あったのよ。
ひとし
教員時代に出会ったの?
はるか
いや、教員時代に自分のなかで帰納的に見つけた方法だったんだけど、
それがこのあいだ勉強会行ったときに、そういう理論があったっていうのがあって、これが結びついて。
ひとし
ってか見つけたんやね。
はるか
自分の中で試行錯誤してね、こうしたらいいんだっていうのがあったんよね。
でもそのときに再現性を持ってできたわけじゃなくて、自分のちっちゃな成功体験が、ビビビってつながって、
その理論だったんだっていうのがわかったお話なんだけど。提案ですけども。
ひとし
なるほどね。
はるか
だからたとえば、言葉を言わずに友達作り苦手な子っていうのは、いきなり唐突に何か相手にアクションを起こしたりするんだよね。急に物をバーンて渡したりとか。
したら仲介して、「一緒に遊びたいんだね」とか「一緒にこの活動をしたいんだね」とかっていうふうに気持ちを代弁してあげたりとか。
逆にその子が、うーんって怒りはじめたりとかしたら、「これがうまくいかなかったからモヤモヤしてるんだね」とかっていうふうに気持ちを代弁してあげる。
そこで友達同士だったら、これでトラブルになって失敗体験になるのが、気持ちを言語化してあげることによってトラブルにはならず、
だったらじゃあ違うことしようかというふうに、いい関係のまま遊ぶことができるっていうのがある。
で朝倉先生が言うには、これ4人までならいけるっていう。キーパーソンと、友達ができにくい子ども、
プラスお友達がきて3人ね今。プラスもう1人までは増やして活動できる。
そこでもうこっからは勘らしいんだけど、これは、キーパーソンが、自分がいらないなと思う瞬間がある。
もうこれはやっていくしかない、臨床で。子どもたちと関わっていて。自分はいらずになんかもう3人でやりとりしはじめたなって。
で、うまくいきはじめたなとか。あと2人で仲良くしはじめたなっていうふうに思ったら、身を引く。で、うまくいけばうまくいくし。
ひとし
うまくいかんこともあるよね。
はるか
うまくいかんかったらまたこのキーパーソンとのやりとりから始めていく。
ひとし
ああそうなんや。そういうことか。
はるか
だからここに失敗がないんよ。もしうまくいかなくてももう1回キーパーソンとの信頼関係からやり直して。
で楽しい活動して感情を言葉にするラベリングをして。でまた次違う友達でもいいしっていうふうにやっていくと友達ができやすいっていうのがあって。
ひとし
なるほどね。
はるか
もう明確やねやることが。
ひとし
子ども同士を仲良くさせようとしなくていいのか。
はるか
そういきなりね。だからさっきのひとしのパーティーの例で言うと、まずは俺がひとしをパーティーに呼んでるんだったら、もう俺とひとしはまず信頼関係がある。
でそしていきなり、じゃああの輪に行っておいでよは無理だし、いきなり人呼んできて喋ってよは無理なんだけど、最初は俺がひとしと3人で会話を展開する。で、うまくいきだしたなと思ったら引くっていうような形。
ひとし
めちゃくちゃできる人やん。めちゃくちゃ社交的じゃない?その人。
はるか
そうそうそう。
ひとし
パーティー呼んでどんどん人とつなげて、もうこの2人いけると思ったらさっと引いていく。めちゃくちゃ仕事できるなその人。
はるか
いいね。今度からそうできるだけしていきたいなと思ったんだけど。
ひとし
そうしていこうかな俺も。
はるか
そういう前提で関わっていくと、子どもが、この子コミュニケーション苦手だなっていうふうに思うんじゃなくて、最初は安全基地みたいなものを作って、うまくいくところまで一緒に遊ぶって。
でこれをするとなんかやりすぎなんじゃないの?とかなんかまだ親御さんが関わってるなとかっていうふうに、子どもに任せたらいいよとかっていう声もあると思うんだけど。
そういう苦手な子にとってはそういう支援が必要なんだから、こういうふうに今キーパーソンとして信頼関係を築いているんですっていうふうに説明できたら楽じゃん、親御さんも。
ひとし
そういうことね。親御さんへの配慮も持ってきましたか。
はるか
あああるよねそこ。大事かなっていうふうに思います。でこれで、本当に具体的なエピソードがあってさ。
小学校の5年の担任をしてるときに、それこそもう友達ができなくて、泣くほど学校に行きたくないっていう子がいたんよ。
でやっぱ5年生って本当そういう時期の子が多くてさ、今まで経験上。2回もったんだけど。
でそのときに友達作りどうしたらいいんだっけっていう考え方だと、本当に何をどうしていいかわからんかったんだけど。
まずは先生と一緒に昼休み遊ぼうっていうところから始めて。でそのときにその子が好きだったK-POPをめちゃくちゃひたすらいっしょに調べるっていう活動をしたんよ、いっしょに。
でまだ覚えてるんだけどNCTとかSEVENTEENとか、なんかめちゃくちゃ詳しくなったんよ俺、そのとき。
ひとし
そうなんや。
はるか
でなんかおすすめの動画見たりとかして、まずここで仲良くなっていくよね。
でそしたらなんかね、そんな子と仲良くしてたら、入ってくるんよ子どもが。
ひとし
先生K-POP好きなの?って?
はるか
そうそうそうK-POP好きなん?とか言われて。そうなんかこの子に教えてもらって好きになってきたんよねって。
でこの子K-POP詳しくてさとかっていう。で一緒に活動してるんだよねとか言って、K-POP好き?みたいな感じでこうファシリテーションしていく。
最初はどっちも先生にしか喋りかけてこん。でなんか俺がずっと仲介してやるんよね質問を。だけどだんだんだんだんなんか、直接質問を投げかけたりとかしはじめて。
でそれをしばらく続けた。しばらく続けて、で気づいたらその子たちが休み時間とか5分休憩のときとかに、なんか2人で喋りよったもんもう。
2人でK-POPについて喋って、なんか気づいたらそのお揃いの服とか着はじめてさ。
ひとし
めちゃくちゃ親密やん。
はるか
そうそうそう。
ひとし
そのへんでだから勘が働くんやね。もうここはいいかなみたいな。
はるか
もうもういいかなっていう感じでやってて。でそしたらその子はやっぱり友達ができると学校が楽しくなってきたりとか。
ひとし
たしかにね。
はるか
意味ができたっていうのがあって、すごく。ここまでやっぱりガッツリ仲介して介入して支援するっていうのも一つ大事なんだなっていうのがここで学びとしてあったんだよね。