久しぶりの更新となりましたが、今回はJ.D.サリンジャーの短編集『彼女の思い出/逆さまの森』(金原瑞人訳・新潮文庫)についてお話ししました。令和8年の年明けに文庫化されたばかりの本作は、アメリカでは単行本未収録だった「幻の傑作」たちが収められた一冊です。
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僕自身、昔から「グラース・サーガ」などのサリンジャー作品を愛読してきましたが、今作を読んで驚いたのは、その圧倒的な「お洒落さ」と「軽やかさ」でした。『ライ麦畑でつかまえて』や『ナインストーリーズ』で見られるような、思考の深みへ沈み込んでいくような感覚とは一線を画す、20代のサリンジャーによる鮮やかな技巧が光っています。
特にメタフィクション的なコメディ要素や、人と人の関係の儚さを描いた中編など、後の大作へと繋がる「芽」を感じつつも、一編の短編として完成された面白さを堪能できました。「サリンジャーは難しそう」と敬遠している方にこそ、この軽やかな入口から彼の世界に触れてみてほしい。そんな気づきを共有します。
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サマリー
今回のエピソードでは、J.D.サリンジャーの初期短編集『彼女の思い出/逆さまの森』が紹介されます。この短編集は、グラース家の物語や『ライ麦畑でつかまえて』といった代表作とは異なり、サリンジャーが大きなシリーズに到達する前の、軽やかでおしゃれな作風が特徴です。メタフィクション的な手法を用いた「ボーイミーツガールが始まらない」や、過去の悲しい思い出を描く「ブルーメロディー」、人間関係の儚さを描いた「逆さまの森」など、技巧的でありながら心に響く作品群が語られています。サリンジャーの新たな一面を発見できる、読書体験の入り口としてもおすすめの一冊です。