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2025-11-05 10:48

#43 トム・ スタンデージ『ヴィクトリア朝時代のインターネット』〜時代はいつも最先端

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第43回の『tantotの時々読書日記』でお話しするのは、トム・スタンデージの『ヴィクトリア朝時代のインターネット』です。

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このタイトルを見て、「え、どういうこと?」と興味を惹かれ、手に取ってみました。ノンフィクションである本書が語るのは、19世紀のイギリスを中心とした「電信」が、実は現代のインターネットと本質的に同じ役割を果たしていたという驚きの事実です。

「インターネットは20世紀末の最大の発明」と思われがちですが、この本を読むと、情報の迅速な伝達、スクープ合戦、オンライン詐欺、さらには電信を通じたオンライン恋愛からハッキングまで、現代のオンライン世界で起きている現象が、すでに19世紀の電信時代にほぼ実現されていたことに気づかされます。

当時の技術的な制約の中で、人々がいかに創意工夫を凝らし、リアルタイムなコミュニケーションを求め、都市の地下に「気送管」のネットワークまで張り巡らせた熱意には、本当に驚かされます。

この本を通して、私たちが今享受しているテクノロジーや環境を、ある意味「相対化」して見る視点が得られました。どんな時代であれ、技術の制約の中で人間は高みを目指す、その本質は変わらないという洞察は、今の私たちにとっても大きな気づきになるはずです。ぜひ、薄くて読みやすい本書の話を聴いて、ご自身の思考を深めるきっかけにしていただけたら嬉しいです。

#読書 #書評 #読書日記 #ヴィクトリア朝時代のインターネット #トムスタンデージ #技術史 #ノンフィクション

 

サマリー

トム・スタンデージの『ヴィクトリア朝時代のインターネット』では、19世紀の技術である電信が現代のインターネットと本質的に似ていることが探求されています。この本は、古い技術が人々のコミュニケーションや情報共有に与えた影響と、現代にも通じる側面について示しています。

ヴィクトリア朝時代の技術
tantotの時々読書日記第42回です。 違う、第43回です。今日はちょっと手短にいこうと思います。
今日紹介したい本は、トム・スタンデージのヴィクトリア朝時代のインターネットという本。
これは全然小説とかではなく、いわゆるノンフィクションみたいな感じですね。
ヴィクトリア朝時代のインターネットというタイトルがすごい面白いなと思うんですけど、
つまり、ヴィクトリア朝時代というのは、19世紀のイギリスの時代ですね。イギリスに限らない話なんで、
その時代にすでにインターネットがあったと、そういう話をしている本です。
ちょっとタイトル落ちみたいなところも正直あるんですけども、
それ何かというと、要するに電信、いわゆるモールス信号を用いた電信のこと。
これが実はその当時インターネットと同じような役割を果たしていたというような、そういうような話で、
要するに我々がすごい新しい、最先端、20世紀末の最大の発明だと思っているインターネットって、
別に何か、確かにいろんないろいろ新しいところあるけど、もうすでに本質的なところはこの19世紀の電信でほぼ実現されていたことだよっていうような、そんな感じの話です。
なんかすごい、トム・スタンデージさんは、こういう技術に関する歴史を題材にしたノンフィクションがすごい得意な人で、
これも有名なタークっていう、謎のチェスサッシー人形タークっていう本もあったりするんですけど、
それもオートマトンっていう、自動にカラクリ人形の歴史を、話を書いたようなものなんですけど、
同じように古い時代の技術についての話という感じで、
タイトル、テーマってちょっと言い過ぎだろうみたいな話はありつつも、でも結構面白いなぁと思ったのは、やっぱりでも本当に本質的なところで言うと、
本当になんか、この電信って、いろいろ古い、当時の技術的な制約とかもちろんいろいろあるにせよ、
なんかかなり本質的なところは、なんかインターネットって別にここに書かれている通り、全然同じじゃんっていうふうに思う。
で、すごい面白い、紹介されていて面白いのが、例えばこの電信が普及したことによって、
いかに情報を早く届けるかっていう、通信者同士のスクープ合戦が始まったとか、
オンライン詐欺みたいなものとかがすごい普及するみたいな話とか、
あとすごい面白かったのが、電信を通じたオンライン恋愛が結構いろいろそういう事例もある。
なんか電信を通じて全く知らない人同士がやり取りして、直接会うことがないまま、
恋に落ちてしまって、最終的にそれがきっかけで結婚するみたいな、そういう事例もかなり多かったっていうような感じで。
あとハッキングみたいなのもあったっていうふうに書いてて、暗号とかハッキングみたいな、そういうのにも使われていたっていうような感じで、
何ですかね、本質は変わっていないなっていうような感じがするというところです。
古い技術の影響
あとなんか、やっぱりこの19世紀の時代のことって、なんとなく今から考えるとかを想像するのって、
全然技術的に今と比べると全く遅れていて、全然球体依然とした生活を送っているみたいな、
どうしてもそんな印象を持ってしまいがちなんですけど、この時代の技術って実は結構すごくて、
例えばその世界中、電信なんかまさにそうですけど、もう世界が全部オンラインである意味繋がって、情報がどんどんどんどん行き来してるみたいな、
世界がぐっと狭くなったみたいなところで言うと、全然この時代にもう本当にそういう現象が起きてるなというところが、
あとインターネットの特徴であるトークの人に対してすぐにメッセージを送れたり、すぐにメッセージを受け取れたりするみたいなのも、
実はこの電信とそれに関連する技術でかなりのところまで実現できてしまっている。
そこに対する技術的な制約の中での試行錯誤とか創意工夫とか、そこに欠けるエネルギーって本当にすごいなと思って。
例えば、これ他でも見たことある話なんですけど、
例で言うと、パリの街とか、いろんな都市部ともなんですけど、気相管っていう空気の木で送る管、管っていう、書いて気相管っていう。
で、これ何かっていうと、文字通り空気を使って、電信メッセージを送る機械、空気圧でプシュンってやって、
メッセージの書いた紙なのか、それが入れた箱なんですかね、を遠くまで送ることができる。
で、その気相管のネットワークが出たパリの市内を張り巡らされていて、
ちょっとしたメッセージであれば、電信の弱いところってどうしても何かメッセージを送ろうとするとモールス信号に置き換えて発信して、
そのモールス信号に受信したものをデコードして受け取らなきゃいけないというので、電信局がどうしても必要なんですけど、
この気相管であれば、その紙をそのままプーンと送れるみたいなので、
居ながらにして、離れた場所の人に情報を送れるし、離れた場所の人から情報を受け取れるし、みたいなのが、もう既に実現できていて、
なんか今考えると、こんなのを都市の地下に巡らせるなんて若干、やりすぎだろうっていうふうに思ってしまうかもしれないんですけど、
でもそれが当時の技術、当時の状況からすると、それが一番リーズナブルなやり方だし、
何よりもやっぱりそこまでしてコミュニケーションをリアルタイムにやりたい、遠くの人とコミュニケーションしたいっていう、
その熱意って、そんなことまでしてしまうんだなと。
でもそれって考えてみたら、今この21世紀、21世紀にインターネットでとにかく繋がりたいって言って、
インターネットもひたすら敷き詰めたりとか、携帯電話の基地局をとにかくたくさん置いて、
どこでも電波受信できるようにするとか、海底ケーブルを引くとか、
意外と今でも力技でこのコミュニケーションを成り立たせているみたいなところがあって、
そこの本質は実は変わってないなーっていうようなことを読みながら感じて、
そう考えると、この19世紀のこの時代の、もちろんやれる制約とかはちょっと違うかもしれないんですけど、
その空気感というか、人々の求める、時代の空気感みたいなものって、
意外と今とあんま変わんないのかなっていうふうに、そんなことを感じてながら読んでいました。
この古い時代の技術が実はそのまま、実はそれはそれですごいこう、
めちゃめちゃ高度なところまで行きうるみたいな、そういう話ってすごい好きだなと思っていて、
ちょっと全然ジャンルは違うんですけど、
伊藤計画の死者の帝国でしたっけ、遠征等が途中、未完で終わって遠征等が続きを書いたことです。
そういうので有名な、死者の帝国も、あれ確か舞台がビクトリア朝の時代だと思うんですけど、
なんかその時代なんだけど、ものすごいその時代の技術を使って、テクノロジーを使って、
めちゃめちゃ高度な文明が実現されているっていうような、そんな感じの世界観にすごいワクワクしたというか、感銘を受けた。
なんかやっぱその、何ですかね、どんな時代であってもの技術、今から見るといろんな制約があるように見える技術であっても、
なんかその制約の中で、めちゃめちゃ人は高みを目指すし、すごい発展の可能性があるみたいな、
なんかそういうことを感じさせるっていうのは、話はすごく面白いなと思いますし、
なんかそれが今この自分たちが目の前にしている時代だったりとか、テクノロジーとか、
この環境をある意味相対化してみる視点につながるんじゃないかなというふうに思って、
こういう視点を開かせてくれるような本っていうのはすごい面白いなというふうに思っています。
結構薄くて簡単に読めるますし、これ早川ノンフィクションの文庫で出てて、
この文庫のシリーズすごく素晴らしいラインナップだと思うんですけど、
そこで簡単に手に入りやすいので、ぜひ興味のある方、読んでみてもらえるといいのかなというふうに思いました。
では今日は、トム・スタンデージのビクトリア長時代のインターネット、
翻訳はハットリ・カツラさんで、早川ノンフィクション文庫に入ってますことについてお話ししました。
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