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2025-10-19 13:41

#42 パーシヴァル・エヴェレット『ジェイムズ』〜物語の力で重いテーマをねじ伏せる

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パーシヴァル・エヴェレット『ジェイムズ』を読みました。

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今回取り上げたのは、パーシヴァル・エヴェレットの小説『ジェイムズ』です 。ご存知、マーク・トウェインの不朽の名作『ハックルベリー・フィンの冒険』を下敷きに、ハックと共に川を下った黒人奴隷のジム(本名:ジェイムズ)の視点から物語を語り直した作品なんですね 。僕は昔から『ハックルベリー・フィンの冒険』が大好きで、ハックの内面に潜む「奴隷制度を助けるのは悪いことでは?」という当時の価値観との葛藤の描写に心を打たれてきました 。

しかし、この『ジェイムズ』で一番頭をガツンと打たれたのは、奴隷たちの「二重の言語」というアイデアです 。黒人の仲間うちでは理知的で筋の通った普通の英語を話す彼らが、白人の前では生きるために「バカのふり」をして、わざと崩した喋り方をする 。この演技、白人を前にしたときの役割を演じる二面性の描写が、当時の奴隷制度の不条理さを、物語を通して強烈に突きつけてきます 。考えさせられるテーマでありながら、物語自体は軽快で読みやすい、まさにページターナー的な面白さ 。小説の力で人間の尊厳を考える心地よい読書体験について、熱く語ります。ぜひ聴いてみてください!

 

#読書 #書評 #読書日記 #ジェイムズ #パーシヴァルエヴェレット #ハックルベリーフィンの冒険 #奴隷制度

サマリー

パーシヴァル・エヴェレットの『ジェイムズ』は、ハックルベリー・フィンの冒険をジムの視点から再解釈した作品です。物語は奴隷制度の不条理を描き、登場人物の心理描写を通じて深い考察を提供します。

パーシヴァル・エヴェレットの紹介
tantotの時々読書日記、第42回です。
またしばらく間が空いてしまいました。
今日はですね、パーシヴァル・エヴェレットのジェイムズ、
こちらの本についてお話したいと思います。
ちょっと今日はですね、これまでになく、初めてなんですけど、手元に本がない状態でしゃべります。
というのも、この本、図書館で借りて読んでしまったので、
図書館でかなり予約待ちの列ができているという感じだったので、
読んで、これは次の人のためにもすぐ返した方がいいだろうということで、読んですぐ返してしまったので、手元に今ない状態になっています。
なので、ちょっと曖昧な記憶のまましゃべることになるんですけど、
ちょっとどこまでいけるか、頑張ってみようかなと思います。
このパーシヴァル・エヴェレットのジェイムズ、最近すごく話題になっているので、
結構知っている方も多いかなと思うんですけど、
ざっくり言うと、まずハックルベリー・フィンの冒険というのが下敷きにあります。
これはマーク・トゥ・ウェイと言わずと知られた名作ですね。
このハックルベリー・フィンの冒険って、トム・ソーヤの友達のハックルベリー・フィンが、
国人奴隷であるジムと一緒にウィシュピガンを下っていく、逃亡制度と逃げ、
下って逃亡制度を送っていく、その中でいろんなドタバタが起きてっていうような話なんですけど、
そのハックルベリー・フィンの冒険を一緒にいるジムの立場から描いた、語った作品。
実際具体的な細かい出来事とかは結構変わっているので、完全にハックルの話をジムから語ったというわけでもないんですけど、
ハックルベリー・フィンの冒険を国人奴隷であるジムの立場から語るとどうなるのか、
という語り直しの話という感じです。
ジムなんですけど、タイトルはジェイムズ。国人奴隷のジムなんですけど、正式な本名はジェイムズ。
それを略してジムズを呼ばれているということで、なのでこの本のタイトルとしてはジェイムズであると。
この辺りがすごく大事なポイントです。
どこからしゃべろうかなという感じなんですけど、
まず僕はハックルベリー・フィンの冒険をすごい昔から大好きで、
意外と読んでいない人も多いかもしれないですけど、
まずトム・ソーヤの冒険ってみんな誰でも知ってますよねって感じで、子供の頃読んだかもしれない。
ハックルベリー・フィンの冒険ってトム・ソーヤの冒険の仕舞い編でしょみたいな感じで捉えられがちなんですけど、
それはそれですごく面白い。全然違っていて。
ハックルベリー・フィンの冒険って正直言ってトム・ソーヤっていう悪ガキがちょこちょこっとその辺で遊んでちょっと悪さをする。
それは冒険だって言ってるだけの話って感じなんですけど、
ハックルベリー・フィンの冒険はある意味本当に冒険で、
ハックが父親がすごい乱暴なんですよね。
父親から逃れて逃げ出そうとすると。
逃げ出す過程で近く親しくしている黒人奴隷のジムがちょっと殺人だったかなの濡れ衣を着せられそうになってしまって、
逃亡していると。
ジムと会って、ジムと一緒にイカダに乗って川を下っていくんですけど、
途中いろんな事件がありながら、黒人奴隷であるジムと一緒に旅をする中で、
自分の偏見に気づくとか、実はジムの白人と黒人って何なんだろうとか、
そういうところに思いを挟んだりとか。
でもその中で、ハックの旬順がすごく興味深いところが、
当時の価値観で言うと、黒人奴隷、逃亡奴隷ってものすごく犯罪で、
それは突き出さなきゃいけないと思って、
その黒人でもハックはジムと一緒に旅をしていて、
ジムにすごく感情意味して、ジムが捕まるのは本当に嫌だと思っている。
でもその内面化している彼の価値観から言うと、
ここでジムを、黒人の逃亡を助けるのってものすごく悪いことをしているんじゃないかっていう、
罪の意識に苛まれるっていう。
今、我々の今の時代から考えると、
ちょっと倒作した罪の意識を感じるみたいなところが、
すごく当時のリアルを感じるなというところで、
そういうリアルなハックの心理描写みたいなところが、
すごく良い心に響く小説なんですね。
たぶんこのジェイブズを読む前に、
ハックルベリーフィンの冒険を読んだからのほうが楽しめるのかなと思うので、
最近だと柴田茂之さんが翻訳して、
新訳版が出てたりして、
そちらがすごく読みやすいですし、手に入りやすいので、
その辺から読んで、それ読んだ上で、
このジェイブズに取り掛かるみたいな感じで読んでもいいかなと思っています。
物語の深い意味と価値
で、このジェイブズです。
今の話をした上でなんですけど、
これ書評を書いている人のコメントにもちょっとあったんですけど、
ハックルベリーフィンの冒険がすごく好きで、
本当にそれを通じて奴隷生徒が何なのかっていうのを考えさせられる、
なんてこと言ってごめんなさいみたいな気持ちになる、そんな話です。
この話、ジムも含めてなんですけど、
黒人奴隷の人たちが、
いわゆるこういう物語で、
この時代の黒人って、
東北弁をちょっと崩したような独特の喋り方みたいなのが定番になって、
何とかですだとか、
オラは何とかだよみたいな、
そういう喋り方が定番になって、
実際この原文では、いわゆる黒人奴隷の英語みたいな、
それもそれですごい多分、
ステロタイプというか、みたいな表現になっているんですけど、
実はこの話の中だと、
黒人の仲間うちでは、全然普通の英語を喋っている。
日本語でいうと普通の言葉を喋っている。
非常に理智的で、
筋が通っていて、喋っていて。
でも、白人の前では生きていくために、
白人の前では馬鹿のふりをしなきゃいけないし、
喋り方も馬鹿みたいな喋り方をしなきゃいけないし、
っていうのをわざわざ子供にも教えて、
それを自分たちで守っている。
でも仲間うちでは、そういう状況も含めて、
白人のほうを馬鹿にしているところもあるし、
きちんと自分たちが、
普通に当たり前なんですけど、
人間なんです。
でも、当時の制度の中では、
彼らは奴隷であり、
例えば、黒人の奴隷が一人で街を、
その辺をふらふら歩いているとかってもはやあり得ない。
誰か白人の囚人と一緒じゃないと、
もう街も歩けないとか、
すごく自由を制限されているし、
何かあったらすぐ売り飛ばされるぞって言って、
別のところに行かされたりとか、
家族がいるけど家族でか引き離されたりとか、
そんなことが起きてしまう。
っていう彼らの不条理な環境というところと、
彼の喋り方の二面性、
黒人仲間内での極めて非常に真っ当な喋り方と、
白人を前にしたときの役割、演技的な、
バカをあえて演出するような喋り方、
その二面性を描くことによって、
制度の不条理さみたいなのが、
すごいひしひしと感じられる。
そんな感じです。
なんか難しいようなことを言ってしまってますが、
ただこの小説のすごくいいところは、
すごい読みやすくて、話がめちゃくちゃ面白い。
今みたいな考えさせられるんですけど、
小難しいことは一切なくて、
物語として非常に、
作家としての力量がすごい高いんだろうなと思うんですけど、
物語として非常に中身も面白いし、文体も読みやすいし、
もうあっという間に、
ページターナー的にどんどんページをめくってしまう。
そんな感じなので、
そういう軽い読み口と、
なのにすごく何かいろんなものを突きつけられるっていう感覚で、
非常にいい読書体験だなというふうに思います。
あんまりこの辺なので、
そういう考えさせられたことを、
ある意味口に出して言語化すると、
すごい暗い気持ちになってしまうし、
聞いてそんなに気分のいい話でもないんですけど、
だから僕たちでこういうことをしゃべる、
あんまり気分のいい話ではないし、
聞くほうが気分のいい話ではないんですけど、
こういうふうに物語っていう形で提示されながら、
考えさせられると、
もちろんそういう考えること自体はすごく真剣に捉えるべきことだし、
人間の尊厳とは何なのかとか、
そういうことをやっぱりつぶ考えると思うんですけど、
そうやって考えさせること自体が、
心地いいっていう表現があってもわからないですけど、
とにかく嫌なことではない。
それがやっぱり物語の力なんだろうなっていうふうに思ったのが、
この本を読んで一番感じたことかなと思います。
ちょっと内容の細かい内容、
何しろ手元に本がないのであんまりそこに掘り下げられないので、
なんとなく大訳で言いたいことは言えたかなというふうに思いますが、
特に気に入ったところ。
面白かったところ。
でもやっぱり、
ハックの物語、ハクレブリフィンの冒険を読んでいると、
すごくおなじみの詐欺師の二人組、
王様と貴族みたいな詐欺師の二人組の話だったりとかが出てきて、
ロミオとジュリエットみたいに仲違いして殺し合いをしているような、
仲の悪い二つの家族が住んでいる街の話とか、
そういうのも登場して、
それをまた別の視点から語られているという、
それはやっぱりすごい面白い。
ハックの物語を土台にしているからこそ、
面白さというのもあるなというふうに思いました。
なので、これはですね、
本当に話題になっている時のことはあって、
これはでも読むべき本の一つだなというふうに思いますし、
誰もでもすごく読みやすいので、
本当に手に取って読んでみていただけるといいんじゃないかなというふうに思いました。
あと何か言うことあるかな。
想定もいいんですよね。
なので、本当は本で買って手元に置いてもいいかなと思いながら、
めちゃくちゃ悩んで悩んで、
でも図書館で借りて、
本がどんどん増えてしまうというのもあるので、
図書館で借りて読んでしまったんですけれども、
手元に置いて、全然いい本だなというふうに思いました。
こんな感じですかね。
というようなところで、
今日はですね、パーシバル・エベレットのジェームス、
アメリカの小説作家で、
このツアー写真を撮っているらしいです。
ということで、それらについてお話しさせていただきました。
面白かったという方は、チャンネル登録やフォローなどしていただいたり、
あともしコメントなんかしてもらったりすると嬉しいなと思います。
また引き続きちょっとゆるスペースで進めるかと思いますので、
また近いうちに会いましょう。
では終わります。
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