この発想はなかったな。なんかあれですよね。算数数学でいくとある数字があってそれを素因数分解して集めていくっていうのが今までだったらその化学成分の素因数分解して集めて足し算して合成しますみたいな感じだったわけですよね。それを数学的に化学的ではなくて食物連鎖的に分解してみましたって話。
確かに。メロンシロップとかね。かき氷のシロップみたいなのが今までの作り方だよね。実際入ってないけど香料とかさ、あの辺でなんとなくそれっぽくするみたいな。だってイチゴ味もメロン味も中身一緒じゃん。香料と色違いが。味一緒やんね。あんな感じで作ってたのは逆算じゃなくてその育った環境の中でハイルであろうエキスを追加していくっていう。
これ牛の味だったら牧草からいくのかな。牧草発酵してたどり着いていくのかな。だんだんと。
牧草の風味は感じないけど牧草感はないかって言われると考えてみればなんかありそうだよね。
確かに言われてみればあり得る話だよね。面白い。
なんかこれお二人が陸上養殖のお魚を料理した時の話がちょっと思い出されて、なんか違うとおっしゃっていたそのなんかっていうところに当たることなのかなと思って。
確かに。そう確かに本当だ。
臭みがなさすぎる魚は魚っぽくなくなるってことがよくわかったよね。
そうね。牡蠣も美味しかったんだけどもう少しミネラルっぽさとか雑味が欲しかったなっていうのはあったんでまさにこれですよね。
そうね。あの磯臭いとかさ言うけどあの磯臭さがないとさああいう味になるんだなって感じだった。
ねえ臭みの元にもなりやすいけどでも磯臭さってないとダメなんだって。
そうだね確かに。これは面白いですね。なんかもう一つこれが後に文化文脈になるのかどうかわかんないですけどとっても和食的だなと思ったんですよね。
例えば全世界の地層で一つの小さなものにすべてが集約されているっていう考え方があるんですよね。
例えばお茶碗一杯のご飯だけ取ってもここにはお米が育つまでの天気水で農家さんの労働そこにかかったエネルギーコストとかが全部入っていて
当然それを収穫して流通の人たちの思いも入っていればそれを選定して炊くところまでやる水だったり火の加減を整える料理人だったりとか
そういったものが全部入って最後ここにたどり着くよねっていう思想なんですよ。
だから天造教訓の中で曹洞宗の道元禅師はきちんと最初から最後まで真剣に全て全力で向き合いなさいってことを禅の修行の一環として語ってるんですよね。
まさに1100年代1200年代にガストロノミーやれって言ってるんですよね。
でそれを現代的にしかもテクノ文脈で解釈するとこうなるぞっていう気がした今。
だって全部入ってるでしょ。で全部感じろよっていうこともできそうじゃん。
なんか面白いですね。
これ結局なんか何が入ってるのと思っているんだけど。
確かに。
鰹。
どうやって鰹風味作るんだろうね。
鰹風味を作るってどういうことなんだろうっていう。鰹出汁を作ってるんだよね。植物性出汁を作ってるから。
そうね。鰹自体が取れなくなってる。
鰹そのものが重要なタンパク源としてめちゃくちゃ食べられるようになったんよね。世界中で。
そう。
したら日本人は出汁の方で困ったっていう。
これなくなると和食の一つ大きなカテゴリーが危機に因するんで。やらなきゃいかんよねって話ですよねこれ。
それがね多分海外から注目されてきつつのポイントなんだと思うの。その持続可能性っていうことを考えたときに、
動物性の力を借りるんだけどそれに依存しすぎないっていう意味で野菜食を進めてきたわけじゃない。
だからこっからタンパク質が不足する中で旨味だけを借りてきて野菜をおいしく食べられる技術っていうのはすごいことなんだと思うんだよね。
固形なものを作らなくていいもんね。しかも日本って昆布だしって昆布入ってないもんねほとんど。使うことっていうか昆布のもの自体。
取り出しちゃうからと。
取り出しちゃうじゃない。日本の昆布だしの取り方だと。あれが割と珍しいってことなんだよね。
それをまた別に使うからね。日本の場合は。
だから固形はなくても料理として完成できるよっていうのが和食が証明しているっていう。
そうなるとエキスしか作ってこない。エキスさえ作れば同じようなものは作れるっていう発想になるもんね。
それが今までの例えば本だしっていう果粒だったりとか液体のボトルに入ってるもの。みなさん一般家庭で大人気のめんつゆとかね。あと粉末の味の素ですよね。まさに。あれなんかも同じストーリーの上にあると思うんですよ。
たしかにそばつゆめんつゆレシピってめっちゃあるもんね。
これは食べられる方でも話そうかと思ってるんですけど、結局味の素っていうのも元々研究開発が進んだ一番最初の原点は食料不足から来るんですよね。
味をちゃんと整えるのに全家庭が昆布と鰹の出汁取れるかというとそんなわけなくて高級品だし。
じゃあもっと手軽にできるものなんだろうっていうので、あそこの白い粒々に。実際は透明だけど、あれにたどり着くわけですよね。
それだけだとちょっと物足りないからって言うと、今みらだしさんが完全に植物性で風味付けをしてくれてるってところが面白いですよね。
たしかに。ちなみに岡田さん。鰹取れなくなったらどうしますか?日常的に鰹をもう食べれませんって急に言われたら。
それはやばいですね。でも現実になりそうですもんね。
そうなんですよね。どのくらいなんですかね、今ね。鰹が取れなくなった期間っていうのは。
ちょっとその数字は私今手元にはないんですけど、ちょっと思うところは、いろんな理由でビーガンになったりっていうことはあると思いますし、
環境問題云々っていうところで魚を取らない、食べないみたいなところっていうのもわからなくはないんですけど、鰹節ってちょっと違うくないですか?って思うところがあって。
確かに魚なんですけど、食べ方としてものすごくちょっとずつ食べてるじゃない。
本当だ。そりゃそうですね。
だからなんかそのガツガツ食べてる感じはちょっと違うっていう。なんかちょっとニュアンスわかりますかね。
もちろん鰹を食べてるんですけど、食べ方としてすごくこの、なんていうか、究極に1匹あたりの楽しみ方がすごいたくさんっていう。
ゆっくり何回もに分けて楽しんでる感じ?
そうそうそう。しかも鰹節そのものを食べるんじゃなくて、それをさらにスープにして、そこからさらに広げて、なんなら元の鰹節の大きさよりもさらに大きな量のスープにして食べるみたいな。
なんかある種究極的になんかサステナブルなんじゃない?ってドキドキ思ってですね。
そうね。鰹を刺身にしたら、まあ頑張ったら1人でも3日ぐらいで食べきっちゃうのかもしれないけど、これを何十日にも渡って野菜で鰹節して食べてるようなもんだもんね。
そうなんです。
確かにそうだ。
鰹節なんか100g買ったら結構持つからね。
そうなんですよ。だからなんかその技っていうのは絶対残した方がいいって思って。
本当ですね。
それこそね、僕ら商売をやってるとお客様からも聞かれるんですよ。正しい出汁の取り方っていうのを。
僕はいつもその正しいっていう表現はやめてほしいと思っていろんなところで言うんですけど、まず鰹節の使い方を出汁だけだと思ってる時点でもったいないですね。
出汁なんか取らなくたってね。いいんですよ。味噌といてその中に鰹節バラバラって入れれば。
確かに。
それで十分出汁出ちゃうし、だって出やすいように加工してくれてるわけだしね。
ほうれん草なんかゆがいたら醤油かけて上からふりかけて終わりじゃないですか。
ひたしじなんか使わなくたってうまいわけですよね。
確かにね。冷ややくとかあれだもんね。鰹節と醤油だもんね。下手すると。
十分。
ネギで。
で食べてんだもんね。
もうそう。それで言ったら醤油もね、完全に植物性の旨味調味料ですからね。
確かに。
鰹節ないと問題ない感はあるよね。
多分それが動物性のイノシン酸とか、鰹節らしい独特の風味が欲しいとか。
それこそ満足度ですよね。食べ応え満足度。
その辺のカバーが今までなかなか難しくて、大体品では。
そう考えると今回の富士声優さんのみら出しの強みはそこにあるってことですね。
満足感をもたらすっていう。
そうですね。まさに。
味噌汁を作ろうとしたときに、完全に野菜のみにできるってこと。
そういうことですね。
すごくない?
すごくないです。
すごいというか、精進はみんなそうだけどね。
今食べてる鰹だし入りのやつが、完全にベジタリアン向けとか、簡単にできちゃうってことでしょ。
そういうことだね。去年か一昨年ちょっとだけ僕、みら出し体験させていただいて、
その場にいた富士声優の方とか、あとはサスティナブルフードアジアの海野さんとかいらっしゃったんで、
ちょっとだけお話をしたんですけど、コクが足りないとか、もう少し風味が欲しいよねみたいな話をしてる中で、
料理人としてどうなの?どういうふうにしたらいいと思う?って聞かれたんですよ。
僕、真っ先に思いついたのは精進だしですよね。
僕らが精進だしをとる時っていうのは、素材一種類で、例えば昆布だけとか椎茸だけっていうことはなくはないですけど、あんまりやらなくて。
特に寒風だったりとか、いろんな寒物入れるんですよね。
その時々のバリエーションで植物性の素材を何種類も入れて、深みを出して旨味を作っていくんですよね。
そういう意味でいくと、今回のミラだしは非常に精進だし的かもしれないですね。
科学じゃなくて素材を複合させていくっていう意味では似てるかも。
もしかして俺言ったこと反映した?知らんけど。
2023年に出されて、今こうやって記事になっていろんな方が使われてるっていうようなところが記事になって出ていたんですけど、
2023年っていうところから考えても、やっぱりこの問題って全然なくなってなくて、気候変動もそうだし、
本当に活動の価格の上昇とか本当に進んできているんだろうなと思う中で、
日本だとあんまり代替肉の話って、もちろんスーパーにはいろんなメーカーさんから出てはいるんですけど、
そこまで話題になることって、ちょっと最近減ってきたかなっていう気もしてはいたんですけど、
非常に日本らしい作り方っていうのか、とても面白いコンセプトで作られてるなっていうのは思って、
ちょっとこれから活動のない和食はやっぱり私はちょっとなかなか考えられないけれど、
でもこれがあれば活動自体はもしかしたら取れなくなっても大丈夫っていう。
あとはバランスとって、天然活動の消費量をうまく抑えながら使っていく感じであるかもしれないですね。
そうか、かつおのたたきがめちゃくちゃ高級化することもあるのか。
そうね。
ちょっとつらいな、静岡県人としては。
これあれかな、謎肉にみらだし含ませる感じになる?
ちょっとかさ増しするためにね。
で、今のところお肉だけどさ、もしかしたらかつおのシグレニフみたいなのとかできるかもしれないじゃん。みらだしあるから。
正直確かにその代替肉とかその中だと魚肉の方が日本は普及早そうだけどね。
そうね、あと今ちょっとジャストアイディアですけど、ペースト状じゃないですか。
それはそれとても便利なんですけど、下流とかあとサイコロ状になってるのでとても使いやすいと思うんですよね。
そしたら謎肉っていう結構有名なベースがあるので、そこにいろんなみらだしを含ませておく。
で、味噌汁を作るとか煮物を作るときに、だしとしてそれをコロンと入れて謎肉ごと食べられるってのどうですか。
超手軽よ。
下流だしがあるってことは風味も再現できるってことだもんね。
粉末じゃなくてこのコロコロした謎肉っぽいって、この量だったら二粒入れてくださいっていうのとかね。便利じゃない。
確かにコンソメスープのあれはすごい楽だよね。キューブの方が。
そしたら具も一個増えるわけよ。大体タンパク質が。謎肉入ってるからさ。
そうか、含ませて入れて、あと野菜入れて、味噌も入れといたら。
なんなら味噌入れとく?
味噌追加したらもうあれだよね。味噌汁。微妙に味噌汁なんだ。インスタント味噌汁までいかないけど、半分くらい手作業で作る味噌汁。
あれこれ富士声優さんかける味噌ベーションさんみたいなことあり得るんじゃないですか。
確かに。
やってそうだけどね。やってないのかな。
やりそうだよね。面白い面白い。
やってそう感はある。
味噌ベーション、唐突に名前出しちゃったんで、リスナーさんはってなってると思いますが、そのうち登場するんで、詳しくはその時にお話ししますか。
そうだね。
味噌ベーションさんがね。
これでもあれですね、50年後ぐらいに、もし鰹節を全く見たことのないっていう日本人が現れた時には、そもそもなんでこんな作りになってんだろうっていうところからわかんなくなっちゃう?
確かに。
そんな未来は見たくない。
そうですよね。
そうか。自分の孫を見た時にギリギリなかったら嫌だな。
鰹節というもの自体は、存在自体は残していきたい気はしますが。
残してほしいな。歴史長いんでね。1000年以上あるんでね。
1000年以上あるのか。
ありますよ。鰹のいろりの時代から出汁として使っているので。鰹節登場以前から日本人は出汁として使ってきましたからね。
1000年の食文化はここで途絶えるかもしれないの。
嫌だやめて。
怖っ。それはちょっと嫌だな。100年とか50年とかだったらまあまあしょんねえかって言うけど、1000年はダメでしょ。
ね、とちょっと思いました。
そうだよね。