2025-08-23 29:33

#23 カツオ節危機を乗り越える「ミラダシ」の挑戦〜食材のルーツに学ぶ1000年の和食と持続可能性〜

未来の食を救うかもしれない、驚きの「植物性だし」!

海の温暖化で「カツオ節危機」が迫る中、業務用チョコレートでお馴染みの富士製油が開発した「ミラダシ(MIRA-Dashi®)」に大注目!そう、あのカップヌードルの「謎肉」も手掛ける会社です。

この「ミラダシ」のすごいところは、ただ味を再現するだけでなく、「出汁の原料の成り立ちや育った環境を辿る」和食的で革新的な発想。昆布がミネラルを吸収して育つように海のミネラルを加えるなど、まさに「食物連鎖的」な分解思考で、単なる成分分析では出せない「らしさ」を追求しています。

老舗そば店「更科堀井」も、インバウンド対応のビーガンメニューで活用を検討するなど、その可能性に期待が高まっています。

1000年以上の歴史を持つ日本の「だし」文化が直面する危機に、技術革新と古来の知恵がどう立ち向かうのか?「究極的にサステナブル」 なカツオ節の伝統を守りつつ、持続可能な未来の和食を築くための挑戦について、ぜひお楽しみください。

元記事:https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00155/071100251/


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サマリー

鰹節が不足しているため、富士精油は植物性だし「ミラダシ」を開発しました。この技術は、食材のルーツを追求し、機械的な分析を超えた調理法で和食の未来を探ります。このエピソードでは、ミラダシという植物性調味料の革新が持続可能な和食文化の維持に貢献していることが紹介されています。また、カツオ節を用いた日本のだし文化が持続可能性を考慮しながらどのように進化しているのかについても述べられています。ミラダシの取り組みを通じて、かつお節の持続可能性とその重要性が語られ、1000年以上にわたる和食文化のルーツについて考察されています。

フードテックと鰹節不足
たべものインテグラル。この番組では、食をテーマに、食にまつわるニュースや人物などから変化し続ける現在地を学び、食の未来像をあらゆる視点で探っていきます。
MCを務めますのは、たべものラジオの向藤太郎です。向藤卓郎です。アンロックスの岡田幸子です。本日もよろしくお願いします。よろしくお願いします。
はい、ということで今回は。
あのですね、今回はっていうか、僕は冒頭で、食にまつわるニュースやって言ってるじゃないですか。
あー言ってるね。
最後やったのはいつ?
最後やったの?最後なのか最初なのかわからんけど、やってないんじゃないか疑惑はある。
ね、なんかだいぶ前に、キラッとおにぎりとのりの話触れたかなくらいですよね。
そう、なんか俺が気になるねって言って触れたら、なんかみんながうずうず話したくなったところをお互いに静止をして、結局話すのやめたっていう。
そうなんですよね。
次回話そうとしても別の話したもんね。
うん。
あの時なんか色々考えすぎて、内容がだんだんあっちこっちいって、結局やってないっていうことにこの間気づいたっていう。
そうそう。で、なんでそれニュースやってないのかなーっていうのを改めて考えてみるとですよ。
はい。
これ多分当初の話なんですけどね、そもそも前提知識が揃ってないとニュースの読み解きって難しくねって話だったと思うんですよ。
あー、はいはいはい。
だから、ほらそれこそ岡田さん、田中さんが書かれたフードテックで変わる職の未来という本をベースに、一回前提条件とか、今こんなことが起きてるよーっていうふんわりと流れだけ把握しとこうねっていう感じだと思うんですよ。
うんうんうん。
で、満を持して。
満を持して。
第1章、進化の予兆シリーズ終わりましたよ。
終わったね。
前回はもう前提まで入りましたね、ちょっとね。
あー、そうだね。
本でいうところの1章が終わって2章の頭くらいまで来たんでしたっけ?
うん、そうですね。
はい。ということで。
ということで。
これはもしやニュースいけるのでは?
そうだね。
お待たせしました。
はい。
ということで、このニュースを解説するっていうことと、折に触れて、今の状況ってどうなってるのかっていう現在地の把握みたいなところをうまくバランスしながらやっていければいいかなっていうふうに思っています。
というのも、前回も少しお話ししたんですけど、進化の予兆っていうからには、一気に進化が起こるっていうよりも、だんだんだんだん変わっていくっていうことがやっぱり職はあるかなというふうに思うので。
そこに思いを馳せつつ、最新のニュースと全体感というのを、ちょっと交互ぐらいにやっていけたらいいかなと思っています。
はい。交互に。
はい。
いきますか。
じゃあ今日何やりますか?
今日ですか?
はい。
今日ですね、こないだ送られてきたフードテックアイズの中で、ちょっと気になったタイトルがありまして、ちょっとその話をお聞きしたいなと思って、今回は。
はい。
ほう。
7月の23日だね。
うん。
7月の23日にメルマガで配信されたフードテックアイズの中にある、フューチャーフードのカテゴリーの富士精油、鰹節不足の旧製酒、植物精だし、日本食の海外進出にも一条っていうのが気になって、この話をちょっとお聞きしたいなと思ったんですけど。
はい。ありがとうございます。この記事は、2025年7月14日に日経ビジネスの電子版から出された記事になっていまして、富士精油さんっていうのは、例えば業務用チョコレートだったり、油脂を開発されている会社としても非常に有名で、もしかすると一般の方にはちょっと馴染みがないかもしれないんですけど、
やっぱり業務用というところで、食品メーカー界隈では知らない人はいないという会社なんですけれど、ここが出しているのが、鰹節を使わないでだしを作っているっていうところのニュースが今回出ていましたと。
新しい植物性だしの開発
何を開発されたかっていうと、パーム油とか大豆蛋白といったような植物性の原料を使っただし、これをみらだしという名前で販売していらっしゃっていて、もう2023年ぐらいから展開されているっていうところで、
実はだしといってもいろいろあって、鶏肉とか牛肉、あとハイタンスですね、あとは鰹とか貝とか、結構この5種類ぐらいあって、ペースト状になっていて、水とかお湯に溶かすだけでだしが作れるっていう、そういうものを作られたっていう話になっていますね。
この鰹節不足に植物性のだしを使うっていう、しかも富士精油ですね、油の字が付くじゃないですか、精油なんで、そのイメージと植物性だしっていうイメージが全く結びついてなくて、
あとうちらの解析料理やってるんで、鰹節不足は困るなと思ってなくなるというので、ただそこら辺だけが気になって聞こうかなっていう、すごいふわっとした疑問なんですけど、温暖化もあって鰹節とか昆布っていうのは年々取れなくなってるよって話をよく最近耳にするようになったんですけど、
植物性の油、植物性の油ってなんですかね、植物性の?植物性油脂。
元々あれですよね、植物性油脂、サラダ油とかそういった大豆の油とか、その辺を使ってたのと、あと一般に一番知られてるのあれじゃないですか、謎肉じゃないですか、カップヌードルに入ってる謎肉作ってるの、これ富士精油さんですよね、多分大豆を絞って油を取ってその残りを活用するとかそういった文脈じゃないかなって勝手に想像してるんですけど、多分一番有名なのは謎肉のはず、僕の感覚では。
富士精油さん。
だから大体肉の分野でも結構いろんな活躍されてますよね。
そうですね、でもやっぱり鰹節はすごく身近な食材なので、ほぼほぼ和食となったらそこが使われるっていうのは日本人にとっては当たり前の材料ではあるんですけど、やっぱり最近本当に価格も上昇してきているしっていうところで、
もともと書籍の解説する時もやっぱり大体食材っていうものは今どんどん出てきていて、シンガポールなんかは結構植物性の大体肉っていうところも結構おいしくなってきているよっていう話をしてたと思うんですけど、
日本から出るのがやっぱりこの鰹節色大体っていうのは日本らしいなというふうに思いながら。私もこのニュースを見ていて、私がちょっと一番これはなんか面白いなと思ったポイントがちょっとこの記事の中でありまして、それは何かと言いますと、ちょっとそこだけ読み上げますとですね、
この鰹節を使わないで鰹節のような味を再現するっていうところなんですが、それって一般的には表現したい出汁の味の成分を分析して、それに近い材料を探し集めて作るっていうのが一般的なんですけど、
ミラ出汁の場合はその出汁の原料の成り立ちや育った環境などをたどることが味の表現につながるという発想を持っているということなんですね。だから例えば貝風味の出汁の場合は貝が海藻を食べることから昆布エキスを加えたと。
貝藻っていうのは海の底でミネラルを吸収しながら育つことから海洋神藻水も配合していると。なので食材のルーツから着想を得ることで、ただ機械的に分析するだけでは表現できない貝らしさを追求しているっていうふうにちょっと記事で書かれていてですね。この発想はめちゃくちゃ面白いなと思いました。
和食の未来を探る
この発想はなかったな。なんかあれですよね。算数数学でいくとある数字があってそれを素因数分解して集めていくっていうのが今までだったらその化学成分の素因数分解して集めて足し算して合成しますみたいな感じだったわけですよね。それを数学的に化学的ではなくて食物連鎖的に分解してみましたって話。
確かに。メロンシロップとかね。かき氷のシロップみたいなのが今までの作り方だよね。実際入ってないけど香料とかさ、あの辺でなんとなくそれっぽくするみたいな。だってイチゴ味もメロン味も中身一緒じゃん。香料と色違いが。味一緒やんね。あんな感じで作ってたのは逆算じゃなくてその育った環境の中でハイルであろうエキスを追加していくっていう。
これ牛の味だったら牧草からいくのかな。牧草発酵してたどり着いていくのかな。だんだんと。
牧草の風味は感じないけど牧草感はないかって言われると考えてみればなんかありそうだよね。
確かに言われてみればあり得る話だよね。面白い。
なんかこれお二人が陸上養殖のお魚を料理した時の話がちょっと思い出されて、なんか違うとおっしゃっていたそのなんかっていうところに当たることなのかなと思って。
確かに。そう確かに本当だ。
臭みがなさすぎる魚は魚っぽくなくなるってことがよくわかったよね。
そうね。牡蠣も美味しかったんだけどもう少しミネラルっぽさとか雑味が欲しかったなっていうのはあったんでまさにこれですよね。
そうね。あの磯臭いとかさ言うけどあの磯臭さがないとさああいう味になるんだなって感じだった。
ねえ臭みの元にもなりやすいけどでも磯臭さってないとダメなんだって。
そうだね確かに。これは面白いですね。なんかもう一つこれが後に文化文脈になるのかどうかわかんないですけどとっても和食的だなと思ったんですよね。
例えば全世界の地層で一つの小さなものにすべてが集約されているっていう考え方があるんですよね。
例えばお茶碗一杯のご飯だけ取ってもここにはお米が育つまでの天気水で農家さんの労働そこにかかったエネルギーコストとかが全部入っていて
当然それを収穫して流通の人たちの思いも入っていればそれを選定して炊くところまでやる水だったり火の加減を整える料理人だったりとか
そういったものが全部入って最後ここにたどり着くよねっていう思想なんですよ。
だから天造教訓の中で曹洞宗の道元禅師はきちんと最初から最後まで真剣に全て全力で向き合いなさいってことを禅の修行の一環として語ってるんですよね。
まさに1100年代1200年代にガストロノミーやれって言ってるんですよね。
でそれを現代的にしかもテクノ文脈で解釈するとこうなるぞっていう気がした今。
だって全部入ってるでしょ。で全部感じろよっていうこともできそうじゃん。
なんか面白いですね。
これ結局なんか何が入ってるのと思っているんだけど。
確かに。
鰹。
どうやって鰹風味作るんだろうね。
鰹風味を作るってどういうことなんだろうっていう。鰹出汁を作ってるんだよね。植物性出汁を作ってるから。
そうね。鰹自体が取れなくなってる。
鰹そのものが重要なタンパク源としてめちゃくちゃ食べられるようになったんよね。世界中で。
そう。
したら日本人は出汁の方で困ったっていう。
これなくなると和食の一つ大きなカテゴリーが危機に因するんで。やらなきゃいかんよねって話ですよねこれ。
ミラダシの革新
そうか富士星業務用チョコレート大手って書いてあるわ。
そうですねチョコレートでも有名ですね。
これを実際に使ってみている飲食店として東京アザブ十番に本店を構える1789年創業のこの老舗の蕎麦屋さん、サラシナホリーさんの話がちょっと載っていたりもしますけど、
今結構インバウンドの方も多く訪れる中で、やっぱりビーガンの方に対しても対応しないといけないっていうところで、結構これを使うとその対応が非常にいい感じでできるというようなこともおっしゃっていますし、
和洋中いろいろな料理に挑戦できてこの蕎麦の可能性を広げられそうだっていうホリーさんの話も載っていたりするんですけど、
結構老舗の方がいろいろ試しているっていうところも面白いポイントかなというふうに思って、ずっとこの江戸前の伝統的な味っていうのをずっと続けてこられているわけなんですけど、
やっぱりこの先どうしていくかっていうところで、こういうものを活用しながら残していくっていうことも老舗としてはやっぱり考えどころなんでしょうね、ここはね。
すげえな、1789年、今大河でやってるベラボーのまさにど真ん中の時代だな。
ああ、そっか。
スタジュ1750年生まれだから39歳の時にできたってことでしょこれ。あの時代感ですよ。
ああ、そういうことね。
まあそれは蕎麦やかつおだよねっていう感じですよね、時代的に。
確かに。
店がこれ面白いって言ってるっていうのが非常に興味深いですね、このみらだしのかつお風味。
ちょうどこの時代感、サラシナホリーさんが創業された頃ってまさに日本の食文化がより植物性の料理がより幅広くバリエーションが増えていく時代感だと思うんですけど。
ああ、そうですか。
その時にもともと室町時代以降に日本に浸透して広く広がっていっただし文化ですよね。これが花開いていくんですよ、庶民の中で。
もとは自社、仏閣から宮城貴族の方からですけど、庶民が栄えて一般に広がっていくのはやっぱり1700年代以降だって言われてるんですけど。
野菜をうまく食べるのに日本のだしで煮含めるっていうのは世界的に見てもちょっとレアなんですよ。なくはないんですよ。なくはないんですけど、
だって動物性のものを食べてるわけじゃないのに、いろんなものに動物性の旨味を感じることができるわけじゃないですか。
大根なのに動物性っぽい味がするんだよ。すごいことだよ、これは。
そうか、肉は入ってないもんね、肉とかね。 そう、肉魚入れずにだしだけでそこに持ってってしまう。もちろんもとは精進だしからスタートしていく文脈が精進料理にあるんだけど、
一般だとカツオだしとかサバだしだよね、あとね、有名なのは。そういう魚介から出ただし文化っていうのが日本の食文化を支えてきたし、
カツオ節と持続可能性
それがね多分海外から注目されてきつつのポイントなんだと思うの。その持続可能性っていうことを考えたときに、
動物性の力を借りるんだけどそれに依存しすぎないっていう意味で野菜食を進めてきたわけじゃない。
だからこっからタンパク質が不足する中で旨味だけを借りてきて野菜をおいしく食べられる技術っていうのはすごいことなんだと思うんだよね。
固形なものを作らなくていいもんね。しかも日本って昆布だしって昆布入ってないもんねほとんど。使うことっていうか昆布のもの自体。
取り出しちゃうからと。
取り出しちゃうじゃない。日本の昆布だしの取り方だと。あれが割と珍しいってことなんだよね。
それをまた別に使うからね。日本の場合は。
だから固形はなくても料理として完成できるよっていうのが和食が証明しているっていう。
そうなるとエキスしか作ってこない。エキスさえ作れば同じようなものは作れるっていう発想になるもんね。
それが今までの例えば本だしっていう果粒だったりとか液体のボトルに入ってるもの。みなさん一般家庭で大人気のめんつゆとかね。あと粉末の味の素ですよね。まさに。あれなんかも同じストーリーの上にあると思うんですよ。
たしかにそばつゆめんつゆレシピってめっちゃあるもんね。
これは食べられる方でも話そうかと思ってるんですけど、結局味の素っていうのも元々研究開発が進んだ一番最初の原点は食料不足から来るんですよね。
味をちゃんと整えるのに全家庭が昆布と鰹の出汁取れるかというとそんなわけなくて高級品だし。
じゃあもっと手軽にできるものなんだろうっていうので、あそこの白い粒々に。実際は透明だけど、あれにたどり着くわけですよね。
それだけだとちょっと物足りないからって言うと、今みらだしさんが完全に植物性で風味付けをしてくれてるってところが面白いですよね。
たしかに。ちなみに岡田さん。鰹取れなくなったらどうしますか?日常的に鰹をもう食べれませんって急に言われたら。
それはやばいですね。でも現実になりそうですもんね。
そうなんですよね。どのくらいなんですかね、今ね。鰹が取れなくなった期間っていうのは。
ちょっとその数字は私今手元にはないんですけど、ちょっと思うところは、いろんな理由でビーガンになったりっていうことはあると思いますし、
環境問題云々っていうところで魚を取らない、食べないみたいなところっていうのもわからなくはないんですけど、鰹節ってちょっと違うくないですか?って思うところがあって。
確かに魚なんですけど、食べ方としてものすごくちょっとずつ食べてるじゃない。
本当だ。そりゃそうですね。
だからなんかそのガツガツ食べてる感じはちょっと違うっていう。なんかちょっとニュアンスわかりますかね。
もちろん鰹を食べてるんですけど、食べ方としてすごくこの、なんていうか、究極に1匹あたりの楽しみ方がすごいたくさんっていう。
ゆっくり何回もに分けて楽しんでる感じ?
そうそうそう。しかも鰹節そのものを食べるんじゃなくて、それをさらにスープにして、そこからさらに広げて、なんなら元の鰹節の大きさよりもさらに大きな量のスープにして食べるみたいな。
なんかある種究極的になんかサステナブルなんじゃない?ってドキドキ思ってですね。
そうね。鰹を刺身にしたら、まあ頑張ったら1人でも3日ぐらいで食べきっちゃうのかもしれないけど、これを何十日にも渡って野菜で鰹節して食べてるようなもんだもんね。
そうなんです。
確かにそうだ。
鰹節なんか100g買ったら結構持つからね。
そうなんですよ。だからなんかその技っていうのは絶対残した方がいいって思って。
本当ですね。
それこそね、僕ら商売をやってるとお客様からも聞かれるんですよ。正しい出汁の取り方っていうのを。
僕はいつもその正しいっていう表現はやめてほしいと思っていろんなところで言うんですけど、まず鰹節の使い方を出汁だけだと思ってる時点でもったいないですね。
出汁なんか取らなくたってね。いいんですよ。味噌といてその中に鰹節バラバラって入れれば。
確かに。
それで十分出汁出ちゃうし、だって出やすいように加工してくれてるわけだしね。
ほうれん草なんかゆがいたら醤油かけて上からふりかけて終わりじゃないですか。
ひたしじなんか使わなくたってうまいわけですよね。
確かにね。冷ややくとかあれだもんね。鰹節と醤油だもんね。下手すると。
十分。
ネギで。
で食べてんだもんね。
もうそう。それで言ったら醤油もね、完全に植物性の旨味調味料ですからね。
確かに。
鰹節ないと問題ない感はあるよね。
多分それが動物性のイノシン酸とか、鰹節らしい独特の風味が欲しいとか。
それこそ満足度ですよね。食べ応え満足度。
その辺のカバーが今までなかなか難しくて、大体品では。
そう考えると今回の富士声優さんのみら出しの強みはそこにあるってことですね。
満足感をもたらすっていう。
そうですね。まさに。
味噌汁を作ろうとしたときに、完全に野菜のみにできるってこと。
そういうことですね。
すごくない?
すごくないです。
すごいというか、精進はみんなそうだけどね。
今食べてる鰹だし入りのやつが、完全にベジタリアン向けとか、簡単にできちゃうってことでしょ。
そういうことだね。去年か一昨年ちょっとだけ僕、みら出し体験させていただいて、
その場にいた富士声優の方とか、あとはサスティナブルフードアジアの海野さんとかいらっしゃったんで、
ちょっとだけお話をしたんですけど、コクが足りないとか、もう少し風味が欲しいよねみたいな話をしてる中で、
料理人としてどうなの?どういうふうにしたらいいと思う?って聞かれたんですよ。
僕、真っ先に思いついたのは精進だしですよね。
僕らが精進だしをとる時っていうのは、素材一種類で、例えば昆布だけとか椎茸だけっていうことはなくはないですけど、あんまりやらなくて。
特に寒風だったりとか、いろんな寒物入れるんですよね。
その時々のバリエーションで植物性の素材を何種類も入れて、深みを出して旨味を作っていくんですよね。
そういう意味でいくと、今回のミラだしは非常に精進だし的かもしれないですね。
科学じゃなくて素材を複合させていくっていう意味では似てるかも。
もしかして俺言ったこと反映した?知らんけど。
2023年に出されて、今こうやって記事になっていろんな方が使われてるっていうようなところが記事になって出ていたんですけど、
2023年っていうところから考えても、やっぱりこの問題って全然なくなってなくて、気候変動もそうだし、
本当に活動の価格の上昇とか本当に進んできているんだろうなと思う中で、
日本だとあんまり代替肉の話って、もちろんスーパーにはいろんなメーカーさんから出てはいるんですけど、
そこまで話題になることって、ちょっと最近減ってきたかなっていう気もしてはいたんですけど、
非常に日本らしい作り方っていうのか、とても面白いコンセプトで作られてるなっていうのは思って、
ちょっとこれから活動のない和食はやっぱり私はちょっとなかなか考えられないけれど、
でもこれがあれば活動自体はもしかしたら取れなくなっても大丈夫っていう。
あとはバランスとって、天然活動の消費量をうまく抑えながら使っていく感じであるかもしれないですね。
そうか、かつおのたたきがめちゃくちゃ高級化することもあるのか。
未来の和食
そうね。
ちょっとつらいな、静岡県人としては。
これあれかな、謎肉にみらだし含ませる感じになる?
ちょっとかさ増しするためにね。
で、今のところお肉だけどさ、もしかしたらかつおのシグレニフみたいなのとかできるかもしれないじゃん。みらだしあるから。
正直確かにその代替肉とかその中だと魚肉の方が日本は普及早そうだけどね。
そうね、あと今ちょっとジャストアイディアですけど、ペースト状じゃないですか。
それはそれとても便利なんですけど、下流とかあとサイコロ状になってるのでとても使いやすいと思うんですよね。
そしたら謎肉っていう結構有名なベースがあるので、そこにいろんなみらだしを含ませておく。
で、味噌汁を作るとか煮物を作るときに、だしとしてそれをコロンと入れて謎肉ごと食べられるってのどうですか。
超手軽よ。
下流だしがあるってことは風味も再現できるってことだもんね。
粉末じゃなくてこのコロコロした謎肉っぽいって、この量だったら二粒入れてくださいっていうのとかね。便利じゃない。
確かにコンソメスープのあれはすごい楽だよね。キューブの方が。
そしたら具も一個増えるわけよ。大体タンパク質が。謎肉入ってるからさ。
そうか、含ませて入れて、あと野菜入れて、味噌も入れといたら。
なんなら味噌入れとく?
味噌追加したらもうあれだよね。味噌汁。微妙に味噌汁なんだ。インスタント味噌汁までいかないけど、半分くらい手作業で作る味噌汁。
あれこれ富士声優さんかける味噌ベーションさんみたいなことあり得るんじゃないですか。
確かに。
やってそうだけどね。やってないのかな。
やりそうだよね。面白い面白い。
やってそう感はある。
味噌ベーション、唐突に名前出しちゃったんで、リスナーさんはってなってると思いますが、そのうち登場するんで、詳しくはその時にお話ししますか。
そうだね。
味噌ベーションさんがね。
これでもあれですね、50年後ぐらいに、もし鰹節を全く見たことのないっていう日本人が現れた時には、そもそもなんでこんな作りになってんだろうっていうところからわかんなくなっちゃう?
確かに。
そんな未来は見たくない。
そうですよね。
そうか。自分の孫を見た時にギリギリなかったら嫌だな。
鰹節というもの自体は、存在自体は残していきたい気はしますが。
残してほしいな。歴史長いんでね。1000年以上あるんでね。
1000年以上あるのか。
ありますよ。鰹のいろりの時代から出汁として使っているので。鰹節登場以前から日本人は出汁として使ってきましたからね。
1000年の食文化はここで途絶えるかもしれないの。
嫌だやめて。
怖っ。それはちょっと嫌だな。100年とか50年とかだったらまあまあしょんねえかって言うけど、1000年はダメでしょ。
ね、とちょっと思いました。
そうだよね。
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それではまた次回お会いしましょう。お聞きいただきありがとうございました。
ありがとうございました。
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