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予想外というか、想定外のことが起きると、僕はそこが面白みだなと感じたりはするんですよね。
競技者って年齢が上がるにつれて、ベストパフォーマンスの発揮っていうのがやっぱり難しくなりますよね。
それなりの技術力が高くなってくると、そこからさらに磨き上げるのに時間がかかるというかね。
ましてや、練習中に自分が今までやってきたパフォーマンスを超えるような最高レベルの力を発揮するっていうのは、小学生だったら出来る。
小学生だったらむしろそこまでは雰囲気でやるべきだと思うんですね。
頑張れば中学生も出来るだろうと。でも高校生以上はちょっと厳しいよなっていうのが僕の見解だったんですね。
合宿の最終日に記録会をしようというふうには最初から考えていて、それはみんなにオープンにしてたんですね。
コーチとしては記録会の順番を組むというのがとっても大事で、一発目は一人目泳ぐ子っていうのは勢いをつけれるような子が重要になってくるんですね。
いわゆるその記録会のレベルを決めれるような子が一番に行くべきなんですよね。
それを誰にしようかなというふうに考えたんですけども、僕は一つの賭けを持って大学生をトップバッターに置いたんですよ。
その子は一人だけ二種目を泳ぐっていうのもあったから、トップバッターであることが結局休憩時間を伸ばすためにも必要だったからトップバッターであるって必要なんだけど、
この子で行こうって決めたのは、この子は結構覚悟を持って一発やるんだっていう気持ちがあったんで、僕はコーチとの直感としてそれにかけてみようかなと思ったんですね。
その後の流れどうするのっていうと、できるだけベストタイムを更新できるような子を予測の中で並べていく必要があるんですね。
なぜそんなことをするかっていうと、記録会のクオリティを決めるのは一発目に泳いだ子はどれだけ本気でやってくれるかっていうところなんだけど、
全部で8組あって、そこから2組目3組目4組目ぐらいはベストタイムを更新する、自分の過去最高記録を更新できるような子を並べていくんですね。
そしたら大体ね、一発目がしっかりやってくれたら2発目以降でベストタイムを出しました。やったぜイエーイっていうのでみんなで盛り上がるのが2,3,4と続いてくると、
5番目以降の子は年齢も高くなる大学生とか高校生大学生が出てくるので、すごい緊張感のもとにそれが雰囲気として変わってくるんです。
なんかその一発目はみんなで頑張れよって、2,3,4組目ぐらいですごいなぁすごいなぁってそこで僕は言うんですね。
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お、ここまで全員ベストタイムやな。コーチがそれを言うことによって一気に場の雰囲気が変わると。
そこまではデザインしてたけど、その後はねなかなか大学生なので難しいけど、早い記録を出して真剣に取り組む姿をみんなに見てもらおうかなという風に思いながら、
記録会の順番を組んだんですね。
で、いざ記録会がスタートしていくときに、1番目頼むぞと言ってたんですけども、この大学生、せおよぎの男の子なんですけども、
この子ね、なんか今日は全然違うなと思って、1番目を任すことの意味っていうのを伝えてたんですね。
お前から始まる記録会で合宿の最終日をお前から締めたいから、1発目頼むぞと。
分かりましたって言ってたけど、準備が半端なかったね。
なんかもう危機迫る表情でずっとやってて。
で、彼が1発目50mのせおよぎを測ったんですね。
で、ベストタイムは26秒6ということで、そこそこ高いレベルのバックなんですけど、せおよぎなんですけども、
1本目でね、いきなり26秒5で泳いだんですね。
つまりベストタイムを更新したんです。
で、そしたらその子どうしたかっていうと、思いっきりガッツポーズしてよっしゃーってやって、
周りの大学生とかもうわーみたいなザーザーってなって、その後うわーってみんなが盛り上がったんですね。
で、彼が普段クールな彼がやったって言った理由は、
コーチ僕7年ぶりに練習中にベストタイム更新しましたみたいな興奮気味に言ってて、
みんながおめでとうおめでとうって言ってるところからスタートできたので、
今回の記録会はお、なんか雰囲気違うなと思って。
で、2組目はね、ちっちゃい子多かったけど、3年生2人と6年生のひらやぎの女の子ね。
で、もちろんベスト更新。
6年生でもね、50mで3秒ぐらい更新してきたのは、きっと1番目がすごかったからでしょうね。
なんか雰囲気の中でやってくれて。
で、2組目もベストタイム更新と。
3組目も更新して、4組目も更新したと。
ここまではなんとか頑張ればいける範囲かなっていうので、上々の滑り出しだったんですね。
だから4組目が来た時点で僕は用意してたセリフを言ったんですね。
お、ここまで全員ベストタイムやなと。
これ言ったら選手たち、後に行く選手たちって絶対に私は、僕はこれを途切れさせたくないって思うんですよ。
と同時に、結構試合に近いようなプレッシャーを感じるわけです。
つまり、ベストタイムを出したいっていう試合に挑むよりは、試合は全力でやるんだけど、
今回はその異様な雰囲気にちょっと変わってきつつある中で、
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よっしゃ頑張るぞという緊張感の中に、絶対に私もベスト出したい、僕もベスト出したいって頑張っていくと。
5組目からは確かにね、僕はでも一つ欠けですよ。
出るか出ないか分からんぞというぐらいの形だけど、出る可能性がある子っていうのを並べてたんですね。
5組目は厳しいけど、競り合いの中でやってほしいなと思ったんで、
ベストタイムが似通った子を並べて一生懸命やってくれたら、なんと5組目もクリアしてベストタイム更新したんですね。
そしてやっぱ緊張から解放されるっていうのは、簡単に言うとテスト期間が終わった学生みたいなもんですよ。
もうやったぜみたいな。
それの喜びと、お前らも頑張れよっていう雰囲気と、まだ泳いでないこの緊張感のコントラストがすごく面白くて、それを見てたんですね。
6組目、そろそろもう厳しいよなと。
大学生で50m自由形でベストタイム更新するってちょっと厳しいよなとかって思ってたんだけども、
なんとそこも奇跡的に50mのベストタイムを更新すると、0.15ですけど、
更新した時にその大学生が3年間超えられてなかった自分の自己ベストを超えたことに対して本当に泣きそうになりながら、
いやもうコーチ3年ぶりやって言いながら、それを見てみんながまたちょっと雰囲気変わったんですね。
頑張らなきゃとかやらなきゃっていうのもあるけど、自分がタイムもう出せないかも、分かんないかもって。
その子ね、2日目3日目は周りに負けまくって、コーチどうしたらいいか分からん、何しても勝てんって言ってたのが、
まさか自分がその次の日に4年ぶりにベストタイムを更新するなんていうのは考えてなかっただろうけど、
そのために準備は一生懸命してたので、それが形に実ってくれて、
4年ぶりだ、もう泣きそうだって言いながら、男の子ですよ、大きな男の子はね、そんなこと言いながら取り組んでくれてたと。
次に始まるのが問題の7組目ということで、200mの自由形ね。
これはベストが出せるかもしれないこと、ベストはとてつもなく早いから、その近くに行くことをベストが出せるかどうか分からない女の子がいたんですけども、
だからそのとてつもなく早い子に関しては自分の今日の目標タイムを言ってたんで、それをちゃんとクリアしてガッツポーズしてくれて、
その次にゴールした大学1年生になった男の子もベストタイムが出てよっしゃってた。
ただね、そこだけ一人だけ高1になった女の子がベストタイムを更新できなかったんですね。
タッチしてタイムを聞いて、その後プールから上がってきて、しばらく体育座りしてね、
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この子ね、試合も頑張れよって言っても、頑張るけど何か足りない。
その足りないのは何が足りないかというと、悔しい気持ちが全く足りないと、まだ頑張りますみたいな。
全然分かってくんねえなと思いながらずっとやってたんですね。
その子はでも落ち込んでた。
理由は大学生も含めてみんなベストタイムを更新したのに、私だけ更新できていないという状態で最終組に回ってくるわけですよ。
最終組はね、みんなで応援しようと。
僕はもう声出ないからみんなで応援しようよという形で最終組にバトンを渡していくことになるんですけど、
その時には座っている女の子もみんなで応援しようということで立って応援していくという形になるんですね。
最終組に誰が動くかというのは、僕は最初から決めてたんですね。
今回のスプリント、ショートチーム、短い距離の頑張るようなチームのキャプテンと、ミドルチーム、中距離の頑張るようなところのチームのキャプテン同士対決と。
ただ、ベストタイムは大きく離れている。50秒と52秒、100mの縦画とかね。
52秒の男の子はショートの子、短い距離だから50mが得意だけど100mは絶対この子には勝てないんだと。
勝てないっていうのは本人も分かってるんですよね。これはちょっと勝てないぞってなった時に、
彼がみんなの前で言い放ったのは、俺は勝てないと。だから前半だけでもこいつをぶっ倒してくるみたいな感じで、
とにかく前半に全てをかけるんだみたいなことを言って、彼が準備をしてたんですね。
それを聞いているミドルの、僕がキャプテンに任命した子は、
いや、とはいえ前半から絶対に僕が先に回ってトータルも勝って、最後に任せられてるんだったら、
一番最後に合宿を締めることを任せられてるんだったら、自分がそれをいい形で締めるんだみたいな感じで、
泳ぐ前に言ってたので、その二人がやっぱりすごいピリつく空気感を出しつつ、
全体の期待値を高めてくれて、レースがスタートすることになるんですね。
で、ショートの子が本当に最初からぶっ飛ばしていったんですよ。
もう後のことなんか考えねえと。とにかく言ったことを実行してやると、最初は先に回ってやるぞってことで、
25はその子はパーンて先に回ったけど、もう50回る時にはミドルのキャプテンの方が前に出て50をターンしたんですよ。
そこでショートの子は落ちるかなと思ったけど、ものすごい粘ってね、やっぱり最後、みんながすごい流れを作ってきたと。
これを最後自分はしっかりと出していきたいんだっていうことで踏ん張ってくれて、
結果的にはミドルが得意な子、100、200が得意な子は100を勝ったと。50が得意な子は100で負けちゃったと。
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ただしそのショートチームの短い距離のキャプテンをしてた子が100mのベストタイムまであと0.04。
だから100mでこんな高いレベルでちゃんと練習中から来るんだっていうタイムでちゃんと泳いできたんですね。
記録で言ったら分かりづらいかもしれんけど52秒で泳いでたから、なかなか泳いだなというふうに思ったんですね。
100mミドルの得意な子が51秒1ということで、これも結構51秒1ってピンとこないと思うけど、練習中に出すのが記録ではないんですよね。
かなりレベルが高いということで盛り上がった中で、でもベスト更新できなかったが悔しいなと思いながら晴れ晴れしい表情でやることありましたって言ったショートの子と、
コーチなんかベストをなぜ出すって言って挑めなかったのか、そこに自分の弱さを感じますって。
ベスト更新して最後締めたかったって言ってたミドルのキャプテンね、どちらも性格も全部違うんだけども、
彼ら2人の頑張りが全体を熱くしてくれたことには違いはなかったので、僕はすごくいいものを見させてもらったなというふうに思いました。
最後僕は合宿の締めをしたんですね。
君たちに最初に初日に僕が言ったのは、この合宿はみんなで作る合宿なんだと。
僕だけじゃなくて、みんなが頑張っていく中で全員でいいものを作っていい合宿だったら締めくくりたいんだと。
それをまさに君たちが有言実行してくれて、みんなで最高の形で締めくくれたことをすごく嬉しく思うという締めをしたわけですね。
最後みんなで帰って行った時に、1人だけベストを出せなかった女の子がいたんだけど、
この子ね、でもベスト出せなくてもすぐ気持ち切り替えてふわふわ行くような子だったので、
僕もそうかなと思いながら見てたら、なんかプールで立ち止まってぼーっとしてたんですね。
で、僕は声かけたんですよ。
〇〇と。惜しかったなと。
でもここでやっぱベストは出したかったよなって言ったら、初めて見たんだけど、
セームで顔を覆ってもう号泣し始めたんですよ。
で、なんかベストが出したかったって言ってね、1になった女の子なんですけど、
彼女が練習中に泣いたこと、なんか僕は見たことなかったんですよ。
何言ってもなんかちょっと本気度が足りないなっていう形だったんだけど、
なんかね、すごいこう泣いて、どうしても出したかったって、自分だけ出てないって言って、
泣いてる姿を見た時に、ようやっとこの子も自分に必要な、なんか一番大事なものである。
なんかその本気でやることと、そこで叶わなかった時の悔しい気持ちっていうのを手に入れたんだなと思ってね。
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それでいいんだよって言いながらね、彼女がひとしきり泣いて、またすっきりしてね、
気分切り替えてね、いろいろまとめ役をやってくれてたんですけども、
だからなんかその、勝ったとか早いだけとかじゃなくて、
何かをみんなが見つけられる合宿であってほしいというふうにデザインしてた僕の思いに関して、
それが結果としてはベストタイマーでなかったけども、
彼女はとても大事なものを手に入れた合宿だったんではないのかなというふうに思います。
こんな感じで、僕にも学び遅れたんです、彼らは。
大学生になると練習中に自己ベストの更新なんて難しいよね、みたいなことを
ちゃんと準備して本気で挑めばクリアしてくるよっていうところを改めて実感したんです。
大学生がそれを証明してくれたってことは、中高生や小学生は絶対にそれができるはずなんですよ。
でもどこかでできないって思ってるのは、指導者からもそのリミッターを撤廃しないといけないし、
子どもたちはもちろん、今回目の当たりにしたことで練習中でも更新していくんだっていう、
ちゃんとそういった姿を見せれると思うので、ぜひとも頑張ってほしいなというふうに思ったね、
合宿でしたけども、最後はすさまじい雰囲気で、
僕がいい意味で想定を外したのは初めてなんじゃないのかなっていうぐらい高いレベルで泳いでくれた彼らに
とても感謝しながらね、その合宿を見て楽しい気分でみんなでキルについたんですよね。
最後にね、みんなで男の子チームがみんなで撮ろうよって言った写真がね、
すごい良かった。みんなが疲れてるんだよ、もう4日間泳いでもうヘロヘロだけど、
その中でも戦い抜いたなんかその誇りみたいなものを持って最高の笑顔で写真を撮ってたんですよ。
もう髪型も乱れてるし顔も疲れてるけどそれでも笑顔で撮ってるその写真は僕にとってもすごく大切なものになったなというふうに感じております。
ということで長くなりましたが最後まで聞いてくれてありがとうございます。
それではまた。