選手との出会いと最初の印象
この間ね、ハッとする話を自分の教え子から聞かされたんですね。彼はそんなつもりはなかったんだけど、僕自身はすごく、
なんか、今後の一つの進む上での指針にしようと思うようなことをね、彼が言ったんですね。
で、そのためには、それを正確に伝えるためには、彼の背景というものを伝えなきゃいけないんだけども、
彼は現在大学2年生で、僕と同居の選手でありますと。で、自分のチームにもちろん所属してるんですけども、
彼と初めて会ったのは、高校3年生の1月。四国大会があった際に、僕のね、クラブで一緒だった先輩に、
こんなやついるから、よかったら見てあげてよっていう風な話で、ちょっとね、大学に来るということだったので、
じゃあ会ってみるかと言って。会ってみたら、第一印象はね、本当になんか、
なんやろな、まあ、因か要かでいけばいいんであり、そしてボソボソと喋るし、あんまり何かこちらに対しての経緯もないなという感覚があって、
あれはこの子、ちょっと一緒にできるかなーってちょっと思ったんですね。ただ、非常に僕の中の人の紹介だったので、
一旦話して、お母さんとも話して、お母さんはすごくいい方だなっていう印象でした。
プラマイでいくと、プラスでもマイナスでもない状態で、その日は終わって、
4月になって新入生がいろいろこううちに来てくれたんですけども、その中に彼はいなかったんですね。
ああ、なるほどなと。やっぱそこは僕と会わなかったのかなって、あんまりいいと思われなかったのかなと思って、
そのまま4月が過ぎ、5月が過ぎ、5月過ぎても彼は来なかったんで、僕はね、
紹介してくれた人のメンツを立てるために、彼へのアプローチを同じ大学生にしたんですね。
彼がもし来たいって言ってるんだったら、試合前、これが最後の時期だから、もし受け入れるんだったら来てもいいよっていう話をしてもらってもいいかい。
それで体験に来たのが、彼との2回目の出会いだったんですね。
でね、何か当たってんのか当たってないのか、よくわかんないような当たり方を、
何て言うかな、僕の感覚で言うと、この子なかなかよくわかんないなと。
何か表情に乏しいというか、感情に乏しいというか。
だから、実際体験した大体の子が、まあやりますって言うんだけど、
彼はやるかやらんかわからんかったけど、次の日からやりますって来たんですね。
だから、よりわかんなかったです、僕。
チームへの加入と変化の兆し
こいつやる気あんのかな、ないんかなと思いながら、夏を一緒に戦ってみたんですね。
で、夏終わって、夏のインカレが終わって、
で彼が、まあわずかながら、なんか競泳に対しての熱量がありそうな雰囲気はあったんですけども、
まあそれでもわずかなったんですね。
で、僕はその9月のインカレを見て、まあ彼らが強くなるには、
やっぱりそれなりのチーム目標が必要だということで、
僕は中志国の大学でナンバーワンの大学になろうよっていう話を彼らに掲げたときに、
なんとその彼が一番最初に、コーチやりましょうって言ったんですね。
で、僕はそれが意外すぎて、僕の中ではこいつ多分言ってくるやろうなってやつはいて、
じゃあそれだったらみんなでやろうかっていう形に持っていこうと思ったんだけど、
まあその彼がやりましょうって言って、
その時に僕は彼への認識が少し違ってたなっていうのは思ったんですよ。
ただ何が違うかまだよくわかってなかったんですね。
で、それからまあ時は過ぎてね、今年の4月、
まあ小規模ですけども3泊4日で合宿をね、
チーム全体と、あとは他のチームも含めて開催したんですけども、
まあその合宿の中で、
彼が僕の想像を遥かに超える努力値で練習をしているのを目にしたんですよ。
あれ、この子ってこんなに頑張れる子だったのっていうのをすっごい僕感じたんですね。
で、あんまりこのレベルを見誤ることがない僕は、
え?って思って、まあ自分が想像している2倍ぐらい頑張ったんです。
そんなことは今まで僕も選手見ててそんなにないけど、
彼がそんだけ頑張っているっていうのは強烈な印象として僕に残ったんですね。
朝練への挑戦と選手の熱意
で、そこからの彼は、やっぱり練習がしたいとすごく口にするようになってきたんですよ。
で、練習がしたいって言っても、でもね僕は思うんですね。
大学生って朝も起きれないし、来る言うて来ない奴もいるし、
なんかそういう、お母さんから離れたら何にもできない奴らが一生懸命一人暮らして生きているような集団であるというようなもんなんだけど、
まあね、彼がね、朝練をしたいと言ってきてね。
そうか、朝練かと。
じゃあ、朝練ってことは彼が起きるだけのみなわらず、もちろん僕もそこに対して時間を使わないといけないし、
朝練ができる環境として大学のプールを使うという流れになると、やっぱり大学の許可もいるわけですので、
まあ、やるからには来てもらわんといかんっていうのは一つ頭に入れながら、
実際にやってみたら、彼はまあ全部来たんですよ。
まあそれはね、朝練をしている皆さんからすれば、そんな大したことない普通のことだろうと思うけど、
僕からすれば、いやいやなんか昼にやっても夕方にやっても、なんか寝坊しましたって来るような大学生たちが、
朝なんか来るかよと思ったら、朝は来たんですよ。
で、まあなんかその時に、あらなんかこいつ、なんか共演に対しての愛みたいなのが結構高いな、あるなっていうふうに感じたんですね。
でも、なんかその初めて出会った時の印象と、今の印象っていうのがかなり違うんですね。
「捨て駒」経験と練習嫌いの原因
で、その理由が僕にあんまりピンときてなかったんですよ。
そして、まあおとといね、彼と練習で話している時に、
コーチ、僕ねって、あの高校時代は練習が本当に嫌いやったけど、今はとにかく練習がしたいと思ってるって言ってきたんですね。
で、まあそれは僕の中で、なんかその大学生になったら、ある種僕は自由も与えているので、
まあ好きにしていいとか、自分で考えろとか、どうすれば早くなるかっていうのを行動で示せっていうのを常に言ってるので、
まあ自由であったりとか、考えれる余白があることが彼にとっても楽しいことなのかなっていうふうに思ったので、
まあそういった、そういう感じで大学生楽しいよなっていう話をした時に、
彼が言ったのが、いや違うんですよコーチって、高校時代の練習は本当にあのしんどかったと言ってて、
それはうちよりもたくさん泳いでたってことかなって思って、それはどんぐらい泳いだのって言ったら、たくさん泳いだと。
でもそれよりも一番しんどかったのは、当時1校舎のすごく早い子がいて、例えば800メートルの練習があれば、最初の200メートルを僕は全力で行くことを要求されたと。
で、全力で行った僕は200メートル過ぎるとどんどん力尽きていくと。
でもすごく早い後輩は、その200メートルを僕のペースメーカーにして、そのまま良い練習を800メートル前続けてるんだって。
で、毎日それを見て、何のために俺は練習してるんだろう、なんでなんかこいつのペースメーカーばっかりしなきゃいけないんだろうっていうふうな思いもありながら練習してたから、
とにかく練習に行くのが嫌だったし、練習するのがとても嫌いだったんだっていう話をした時に、
これは僕も気をつけようってすごい思うんですね。
コーチってやっぱりすごくレベルが高い子と、レベルが低いやつはとにかく頑張っておかなきゃならないっていうその考えはわかるんだけど、
そこである種捨て駒のように、上手いように利用していっても本人は気づいてないだろうって思ってしまう側面もあるけど、
いとも完全に理解した上で、その捨て駒役をやってた彼は、
水泳っていうものの本質であったりとか楽しさっていうものを、
だんだんそんな輝きのあるようなものに見れなくなってきて、
嫌いになっちゃったんですよね、練習がね。
練習が嫌いになって、高校の水泳は最後まで3月までやったと。
で、それが終わって、大学生になった時にまたこれを繰り返すのかと。
また4年間僕はこれができるのかどうかっていうのを迷ってたから、結局それがうちのチームに来るのが6月になっちゃったと。
水泳への情熱の再燃と成長
6月になって練習に来てみると、親親なんかそうではないぞという形になって、
だんだん水泳に対する楽しみとか、やれば早くなるんだっていう意味合いっていうのがまた輝きを取り戻していくと。
それをやっていったら練習の本質っていうのが見えてきて、結局は頑張ったことが結果になるんだっていうポジティブな元の彼に戻った。
今は表情も明るくて、僕とよく話もたくさんするし、
何なら何かあった時に頼むわっていうような子になってるんですよ。
指導者としての気づきと決意
ここが僕は彼の成長で、彼と話す機会がたくさんあったけど、なぜあのタイミングでこれを言ってくれたかはわかんないんですよ。
わかんないけど、この話を聞いてなかったら僕はいろんな推測はして、結論ができれば彼は成長したんだっていう形になるのかもしれないけど、
何があってどう心境の変化があって成長したかっていう正しい答えにはなかなかつながらなかったと思うんですよね。
だからたまたまですけど、彼がどういうタイミングで意味合いがあったのかわかんないけど、
話してくれたことで僕はすごく彼の態度が変わっていったこと、表情が明るくなって、そして練習がしたいですって言ってきてる。
そこの言葉に嘘はないっていうのはわかってたんだけども、もっと彼を信じる一つのきっかけになったかなというふうに思ってます。
同時に競泳っていうのは競い合う種目なので、横と競い合いながら勝ったり負けたりすることが楽しいわけで。
でも負け続けるような形になった時には、もう順番の変更とか競り合う相手を変えてあげないと負け続ける奴はどんどん落ちていく一方で、
練習をきて負け続けることが楽しいかどうかというと、それは楽しくないですよね。
そういう奴は弱いからやめろよっていう意見も僕は実はわからなくもないんだけども、それをやめさせてしまうっていうことは結局、
指導者として腕がないですよというのと一緒だと思うので、やっぱ最終4年間でどこまでいけるか、どんだけ強さを発揮することができるのかって考えると、
弱いから切り捨てる、弱いから利用するではなくて、弱いところもあるけども強いところもあるんだから、それをちゃんと見て伸ばすっていうのはすごく大事になってくるなと思ってます。
チームの将来とメンタルケアの重要性
今大学生が9人という非常に大学生のボリュームが高いチームですけども、これはおそらくもうちょっとしたら10人になって、来年には14人になって、その次には18人になってと、結構ボリュームが増えてくると思うので、
そういった時に忘れちゃいけないなっていうすごく、練習をするモチベーションが下がってるっていうのは本人が原因のこともあるし、こちら側が原因のこともあるけども、
人間が行うことであるので感情抜きにして練習だけしようってできるやつって本当一部の超スーパーアスリートだと思うので、
そこに至るまではメンタルケアもちゃんとしてあげないといけないなっていうのは改めて思いました。
彼は結構ね、今楽しくやってるから、逆にちょっとお前、今は練習を抑えておけよって言わんと、今日鈍練しようかなみたいな感じでやってるので、楽しいのは楽しいんだと思うんですよ。
だけどそこに疲労のコントロールとかね、最終大事な局面で結果を出すための一つのポイントみたいなのは作り出してあげたいなというふうに思っております。
まとめと今後の指導
ということでね、今日はね、自分も気をつけようという意味を込めて話しておきました。
それではまた。