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2024-02-14 16:54

#03 スタートアップ経理の立ち上げ-ファイナンス編-

▼概要

ステークホルダー別(投資家/創業者/社員)の株式の基礎や、よくある課題について解説をしています。

▼トピック

・エンジェル税制ってなんですか?適用できないと投資されない?

・創業メンバーが退職!株を持っていた場合どうしたらいいの?

・買い取りが発生した際の税制的な対応はどうなるの?

・創業者間契約を締結していなかったらどうなるの?

・ストックオプションの基礎

・税制適格、税制非適格の違いは?

・株を買ったらそのタイミングで税金を払わないといけない?

・ストックオプションを売るのに必要な時価の算定

▼『スタートアップ税務AtoZ』番組概要

税理士・公認会計士であり、『NFTの会計税務』著者であるスタートアップ会計の畠山謙人が、会計業務の基礎知識から、業界特化の税務対応まで幅広いノウハウを発信する番組です。シード・アーリーのスタートアップ経営者へ正しい知識を届けることで、Exitに向けた正しいファイナンスの土台づくりを支援します。

▼スタートアップ税務AtoZへのお便り(ご感想やトークテーマのリクエストなどお待ちしております!)

https://forms.gle/tsJdnqJTcZcUYFUe8

▼制作

・出演者:⁠⁠畠山謙人⁠⁠(税理士・公認会計士) @kandmybike

・MC、企画制作:⁠⁠稲荷田和也⁠⁠(JobTales株式会社) @oinariiisan

・編集、アドバイザリー:⁠⁠KON⁠⁠(knock'x Media) @konteer10

サマリー

畠山さんと稲利田さんは、スタートアップ経理の立ち上げ-ファイナンス編-について話しています。経理機能と株式に関する情報を通じて、スタートアップ経営全体のファイナンスリテラシーを高め、エグジットのための土台を固めるためのコンテンツを紹介しています。

スタートアップの会計業務の基礎知識
スタートアップの会計業務がまるわかり、スタートアップ税務AtoZ。
この番組は、SEED Earlyのスタートアップ経営者に向けて、
公認会計士であり、NFTの会計税務著者である畠山さんに、
会計業務の基礎知識から業界特化の税務対応まで、幅広いノウハウをお伺いする番組です。
配信を通じて、エグジットに向けた正しいファイナンスの土台作りを支援いたします。
MCは、DevTales代表兼ポッドキャスターの稲利田が務めます。
畠山さん、よろしくお願いします。
こんにちは。公認会計士の畠山です。よろしくお願いします。
本日のテーマは、スタートアップ経理の立ち上げ-ファイナンス編-、です。
前回が基礎編だったので、その中でももう少しファイナンスに特化した話なのかなと思うんですけれども、
畠山さん、今回テーマを選ばれた理由もお聞かせいただけますか?
経理の立ち上げというところで、ファイナンスのご質問を受けることも多いので、
テーマとして扱いたいなと思いました。
なるほど。ありがとうございます。それでは早速始めていけたらと思います。
まず最初にお伺いしたいのが、スタートアップでファイナンスというと資金調達、
特にエクイティの話、株式ですね。この話題がほとんどなのかなと。
最近のディズニーとかもありますけど、とはいえここは主流なのかなと思っております。
その中で、ざっくりと株式、どんなものがあったりだとか、
具体的に畠山さんにどんな相談が来ることが多いのかみたいなところを教えていただいてもいいでしょうか。
スタートアップでの株式の取り扱い
株式テーマで相談いただくときはですね、
投資家から調達するときに発行する株式。
発行済みの株式で、経営人同士でやりとりをしないといけないことがある、経営人の株式ですね。
あともう一つが、これから社員の方にも株式を渡していきたいというようなケース、社員の株式になります。
なるほど、じゃあ誰が持つのかっていう意味でも全然それぞれ異なってくるんですね。
なるほど、じゃあ今は投資家と経営人と社員3つかなと思うんですけど、
それぞれどんなトピックがよくあるのかだったり、そこに対する見解みたいなところも簡単に教えていただければと思ってまして、
じゃあまず一番最初の投資家さんの株式の中で、何かそういったよくある話題だとか、そんなところを教えていただけますか。
はい、ここは昨年からとても相談いただく件数が増えてきてるんですけれども、
エンジェル税制使えますか、申請したいですという相談が多いです。
エンジェル税制というと、今よく聞くんですけども、わからない方向けに簡単に説明いただいてもいいでしょうか。
はい、エンジェル税制というのはスタートアップに投資をする、その個人の投資家さんが確定返告するときに、
その納める税金からスタートアップへ投資した金額を控除することができるというものになります。
というとやっぱり本当に起業したてで、特にシードとかプレシードみたいなタイミングでエンジェル投資家の方が入る。
これエンジェル投資家の話っていう理解であってますか、VCさんもエンジェル税制って関係あるんですか。
VCさん自体は関係ないですね。
まさにエンジェルの個人投資家ってことですよね。
株主間契約と株式の買い取りについて
はい。
なるほど、でも結構エンジェルの投資家さんって最近増えてますし、やっぱVCがまず出せないところエンジェルが一回出すみたいなのがあると思うので、
じゃあこのエンジェル税制っていうのはエンジェルの方は基本は適用したいものってことですよね。
そうですね、自分が出資するんであればエンジェル税制が適用されるから投資先決めるってことはないとは思うんですけれども、
意気投合した投資先への出資に対してエンジェル税制を使って納税することになる税金が降らせたらめちゃくちゃいいかなっていうふうに思います。
なるほど、ありがとうございます。
じゃあ都市化の株式に関しては今こんなとこ、まずエンジェルっていうのがよく聞く話題というところで挙げていただきました。
今回は一旦エンジェルについてというところで、これはまた別の回とかでも細かい話できそうだなと思うので取り上げさせていただきつつ、今回の概要というところで、
じゃあ次は経営人の株式、経営人の株式っていうと代表の方と共同創業者が比率をどれぐらいにするかみたいな話なのかなって最初思ったんですけど、
その話なのか他にも話題があればぜひこんなお悩みをお聞きいただけますみたいないただけますでしょうか。
私がスタートアップの方とお会いするタイミングが企業後なんですね、だいたい。
なので共同創業者の方がいらっしゃった時に株式の割合をどうするかっていう話が終わった後で始めましてが多いですね。
それで経営が始まるんですけれども、その共同創業者の方がいろいろな事情で会社役員も退任されるし会社も退職されるし株主としても離れないといけなくなった時の株式の買い取りについての相談を受けます。
おー株式の買い取りの相談も結構あるんですね。
そうですね。あまり会社さんにとっては良くないイベントであるんですけれども、スタートアップの中では少なからずあるテーマかなと思っています。
なるほど。具体的にはじゃあどういう、買い取る場合はいくらで買い戻すのかとか、その時の時価でやるのか発行したタイミングのでやるのかとか、あるいは買い取る以外の方法があるのかみたいなご相談になってくるんですかね。
そうですね。価格で言うと、もともと当時お互いが出し合った時の価格で買い取るのか、会社の今の時価で買い取るのか、またまたは別の価格で買い取るのか、そういうイメージですね。
そして退任される方がどなたに株式を渡すのかという観点では、会社に残って経営を続けられる共同創業者の方に渡すのか、またまた自己株式の取得と言うんですけれども、スタートアップという法人自らが自分の株式を買うこともできるので、
株式に売り渡す、あとはそうですね、また別の株主さんに売却されるケースがあると思うんですね。
なるほど。買取とか売却みたいな話もありましたけれども、採用とかを進めていって、モードメンバーの採用をしていこうというタイミングで、この方には株も渡しながら経営見せを持って事業をやっていただきたい、みたいな採用の仕方もあるのかなと思っていて、
あります。
その場合も結構設計難しそうですよね。
そうですね。創業者さん1人で起業された後にコアメンバーが入ってきて、成果も出されているということであったりとか、よりコミットを高めて欲しいと考えらっしゃって、自分が持っている株式の一部を彼に渡したいという、そういう相談も受けます。
なるほど。それも買ってもらうパターンもあれば、お渡しするのであればどういう渡しの方法があるのかとか、いろんな分岐がありそうですね。
そうですね。その場は特に価格ですね。どのくらいでやれば税務的に問題ないかというような観点での相談になりますね。
なるほど。本当にそれこそ個者別ごとの話になってしまうので、具体のナレッジは言いづらいかもしれないですけれども、よくある解決方法、お勧めする方法というのはどういう形になるんですか。
そうですね。実務上こんがらがってくるところではあるんですけれども、基本的には株主間契約を起業されるときに巻いていらっしゃるんですね。
それは起業するときには株主間契約は絶対に巻いておこうというナレッジが世の中にたくさん広がっているので、基本的には巻いていらっしゃって、
そのときには退任する際に買い取る価格は出資したときの他の金額で買い取るだとか、そういうことが書いてあるわけですね。
法務上はその価格で買い取るというところに何ら問題はないので、買い取るのでそれで話が進むんですけれども、これで事務上の観点で何か問題がないですかというようなことで見ていくと、
会社の時価が高まってしまっていた場合ですね。それは業績が良くて高まっている場合もあれば、またその後に増資をして時価を上げた状態で調達をしていると、そうすると時価がついているので高まっていると。
会社の時価が上がっているような状況なんだけれども、当時の安い株価で売り渡すことに対して、全無リスクはありますかないんですかというような問いに対しては、ありますという回答をしているわけですね。
個別事業を検討した上でなんですけれども、ここは全無リスクがどうしても発生してしまうところでありまして、じゃあどうするかというところを相談していくことになります。
なるほど。ちなみに先ほどおっしゃっている創業者間契約、株主間契約って結んでいる前提の話は今回結構あったかなと思うんですけど、特に学生企業家さんとか慣れっ地がないままいきなり起業しちゃいましたってパターンだとしてないこともあるんじゃないかなと思うんですけど、その場合だともう話し合いとかになってくるんですか。
そうですね、話し合いになると思いますし、その時の買取の価格はやっぱり当時出し合った価格というふうに収まっていくんじゃないかなというふうに思います。お互いの財布事情も分かっていると思いますし。
そうですよね。よっぽど険悪な別れ方でなければ基本はその着地になる。とはいえ、たぶん第三者が入らないとちょっと客観性が担保できなくて、揉める可能性とかもあったりしそうですね。
あると思います。個別事情を見て検討はしていくんですけれども、基本的な方向性としては買取をされる創業者の方もやっぱりお金が実際ないので、お金の財布的な事情でもやっぱり当時出した他の買取でやらざるを得ないかなというのは私は感じています。相談事例を見ていてですね。
なるほど。ありがとうございます。ちょっとここを盛り上がってしまいますね、どうしても。
そしたら最後、社員の株式のところに行こうかなと思いますけれども、これ多分ストックオプションなのかなと思いますけれども、そもそもストックオプションって何でしたっけという話だったり、どんな設計をすべきだったのか、よくある論点、考え方みたいなところを教えていただけますでしょうか。
株式の設計と税制的価格ストックオプションの概要
ストックオプションというのは、まず株式を購入することが将来できる権利になってまして、株式そのものではないです。このストックオプションは設計した条件を達成した場合においては、ストックオプションを持っている従業員等の方々が会社にお金を払い込んで、割安で株式を買えるというような、そういうスキームになります。
ストックオプションはいろんな種類があるんですけれども、一番よく使われているのが税制的価格ストックオプションというものになります。
いわゆる税制的価格とか言われちゃうと税務知識ない人からすると結構。
そうですね、難しそうみたいな。
私もちょっと嫌いなんですけど。
これ簡単に説明していただけるとどんなものになるんですか。
税制的価格と税制非的価格の違いは、株式を購入することになる従業員の方、個人が納税しないといけない税金が、的価格だと後回し、もう少し先に伸ばせるというものになります。
後回しという表現がいいかですね。
非的価格の場合だと後回しにできなくて納税のタイミングが早いということなんですけれども、タイミングはいつかと言いますと、ストックオプションで定められた要件を達成して、会社にお金を払い込んで株式を購入するタイミングで納税しないといけないのが非的価格です。
買った瞬間にというか、その場でも発生してくるようになるんですね。
買ってお金が出ていっているのに納税されるのかというのが非的価格ですね。
株式自体はすぐ売るものではなく、売るケースもあるかもしれないけど、基本的には株として持っていくわけですから、そう思うと買うのにお金結構払ったのに、そのタイミングでさらに税金も払わなきゃみたいな感じ。
基本的にはあり得ないって感じですよね。
結構厳しい話ですね。
そうですよね。辛いと。
税制的価格の場合は、税金払うのはそれを持っていた株を売ったタイミングとかになるってことなんですか?
そうです。売却して入金した時に納税になります。これが普通ですよね、感覚的に。
そうですよね。そういうイメージありましたけど、逆に非的価格でやっちゃうと大変なことになるっていうことなんですかね。
なります。なので相談としては、税制的価格ストックオプションを発行したいっていう、そういう相談になりますね。
なるほど。そこの設計の仕方を具体的にアドバイスされたりするんですね。
株式の時価評価とストックオプションの発行
はい。税制的価格ストックオプションを発行するためには、発行するときの法人の税務上の時価をキーになってくるんですね。
今、うちの会社は税務上の時価いくらですかっていう相談とも言えます。時価出してくださいという相談ですね。
それが必要なんですね。それめっちゃ難しそうですね。
株価算定という分野もたくさんあるんですけれども、ストックオプションのための株価算定というか、ニッチな分野がありますね。
なるほど。そういうのがあるんですね。ありがとうございます。ちょっとこの辺りも行きたいところですが、一旦ここまでにしまして、
本日、投資家の株式、経営者の株式、社員の株式という3点でですね、スタートアップ経営の立ち上げファイナンス編というところをお届けさせていただきました。
何か畑山さん全体を通してリスナーの方へのメッセージなどありますでしょうか。
そうですね。前回は経理機能のお話をさせていただいたんですけれども、今回は株式というテーマに変わって全然違うテーマの話になったかと思います。
なので、会社を起業されると株式周りのテーマはこんなことがあるってことが伝わればよかったかなと思います。
される方はそうですし、むしろ知っている方もそういえばあの件後回しにしちゃって忘れてたみたいなリマインダーというのもあるかもしれないですね。
そうですね。やっぱり普段の事業で傍作されて、そういえば株式の検討をせねばっていうのもありますよね。
あると思いますね。そういうのをじゃあうまく続きながら、全体的にスタートアップ全体のファイナンスのリテラシーを上げていく、
エグジットが正しくできるように土台を固めていく、そんなコンテンツがお送りしていきたいですね。
この番組は公認会計士の畑山さんとポッドキャスターの稲利田がお送りいたしました。
トークテーマのリクエストやご感想、畑山さんへのご相談は畑山さんXやメッセンジャーまでお気軽にお問い合わせください。
継続的に良質なコンテンツをお届けできますよう、番組のフォローや拡散にぜひご協力いただけますと幸いです。
それではまた次回の配信でお会いしましょう。ありがとうございました。
ありがとうございました。
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