資金調達を実施されたばかりの企業家の人生や、事業の裏側に迫る Startup Now🦄株式会社Acompany代表取締役 高橋 亮祐さんへのインタビューの続きをお送りいたします。
前編では学生時代の話なんかも聞きまして、特に企業の原点にあるところがポケモンで、個人的にはちょっと親近感もあったりしながら、
そしてブロックチェーンの事業なんかも仕掛ける中で、秘密計算という領域に注目されて、今ここまでペースも進んできているところなので、
この秘密計算の領域、少し難しそうだなと僕は思ってしまったりもするんですけど、その辺りもリスナーの皆さんにとっても分かりやすい形で、後編ぜひ解説いただきたいなと思っているところでございます。
そしてリスナーの後編では、担当のキャピタリストと言いますか、VCの方ですね。
Beyond Next VenturesのCEO、マネージングパートナーの伊藤 毅さんにも交えて、Acompanyさん、高橋さんの魅力に迫っていきたいと思います。
それでは伊藤さん、1分程度でですね、ご自身の自己紹介からお願いできますか。
Beyond Next Ventures代表の伊藤と申します。
当社はですね、2014年の8月に創業したベンチャーキャピタルでございまして、主に国内のですね、大学発ベンチャーですとか、大学の技術ですとか、大企業様の中にある高度な技術を基にしたスタートアップにフォーカスしたベンチャーキャピタルファンドを運用しております。
現在は日本側の方で1号ファンド、2号ファンド、3号ファンドを運用させていただいておりまして、あと私たち日本以外だとインドのスタートアップも2号ファンドから投資を手掛けておりまして、現在のインドの1号ファンドもあるので、全部合わせるとこの10年間で投資家様から480億円お預かりして、そういったスタートアップさんに投資を手掛けているというところであります。
ありがとうございます。ディープテックといえばビヨンドさん、そして福田さんにはですね、実は前編裏で同席もいただいておりまして、高橋さんの過去の話なんかもお伺いしたところでございますけれども、何かそこを聞いてのご感想だとか、何か追加で聞いてみたいこととか、もしありましたらいただけますか。
なんか小学校の時に有名にもう社長になるっていうのを決めてたっていうのは今回初めて聞いたので、高橋さんそこからスタートしてたんだっていうのは新しい発見でしたね。
はい。
ありがとうございます。
今、新しい発見されたってことをおっしゃってますけれども、お二人の出会いというか、互換性が結構長いんじゃないかなと思っていて、その辺りをじゃあ一旦、まず出会いのところは高橋さんの方から伊藤さんとどんな形で出会ったのかとか、今どういう互換性なのかとか、少しいただけますか。
はい。伊藤さんとの出会いは遡るともう5年ぐらい前ですかね。2020年に初めてお会いさせていただいておりまして、お会いさせていただいた経緯としては、アカンパニーの初期にエンジェルとして投資をいただいていた方がいらっしゃるんですけども、この方のご紹介で伊藤さんとは初めてお会いさせていただいておりました。
当時、伊藤さんはそのBeyond Next Venturesとして名古屋大学のファンドの運用っていうところをやっていたところで、そういった意味で名古屋大学の起業家で、なんか最近いい人いるのっていうコンテキストの中で、おそらくお時間をいただいて初めてお話させていただいたっていうのが最初のファースト接点だというふうに認識しています。
ありがとうございます。当時、伊藤さんは名古屋大学初の起業家さんもたくさん見られていらっしゃったんですけど、当時の高谷さんの印象とか、この辺りっていかがでしたか?
そうですね。今、高谷さんがご説明いただいたとおり、私は名古屋大学の2号ファンドをGPとして運用させていただいてまして、当時名古屋大初ベンチャー、セキュリティーに投資を進めていたんですけれども、ちょうどそのご紹介いただいた方がエンジェルとして関わるという話を聞いて、
その時にその方から、非常に若いけどすごく力な起業家がいると、彼は素晴らしいという話を聞いて、私もその方がいるんだったらということでお会いしたいということで、2020年ですかね、初めてお会いさせていただいた。
その時はもうエンジェルランドも終了していたので、次、VCからの到達をする際にはぜひお声掛けしてほしいということで、紹介面談を終わったというふうに記憶しています。
結果的にシードのタイミングですかね、リードとかで入れていらっしゃると。
ありがとうございます。全編でブロックチェーン事業から秘密計算事業にピボットされたタイミングは、あれこれホットな市場なのにプレイヤーかなり少ないから攻め時じゃないかって話があったと思っていて、今回でいくとこんなに分かりやすく市場ができてくると、
あまたの競合がいるんじゃないかなってことも思ったりするんですけど、その中でいかに残っていくかとか、展望可能性とかそういったところっていうのはどんなふうに捉えていらっしゃいますか?
ありがとうございます。そうですね、この領域は非常に伸びてきている一方で、技術難易度がめちゃくちゃ高い領域になっていまして、世界的にも本当にプレイヤーが実は少ないのが特徴でもあります。
なので今今回シリーズBで資金調達をさせていただいたんですけども、調達規模で多分世界で僕らの実写調べだと今世界6位にいるぐらいのポジションだったりしていまして、なぜかというと大きく2つ理由があるんですけど、一つは技術自体が本当にブレイクスルーし始めたのはこの2年ぐらいなんですね。
なのでそこまではなかなかハードウェアベースっていうこともありまして、ハードウェアの技術の成熟がないとミドルウェアレベル、ソフトウェア側の発展っていうのができない領域だったので、制約がハードウェア側にかかっていたんですね。
これが大きくブレイクスルーしたんですけども、とはいえブレイクスルーする前から張ってるプレイヤーって少ないので、我々としては置きにいたから波に乗り始めているっていう状態になっているので、そういった面での先行性っていうのが作れてきていると思ってますと。
かつこの領域に関しては先のハードウェアのプレイヤーなんで、具体的にIntelだったりとかNVIDIAとかAMDとかそういうハードウェアプレイヤーとしっかりと連携をしていかないとハードウェアの仕様を含めたサービス設計っていうのが難しかったりするんですけども、そういった観点においても国内であれば我々がプランナーの位置にいるんじゃないかなというふうに思ってまして、
最近でもIntelとの共同研究で論文を発表させていただいてたりとか、NVIDIAさんとの提携協業とかも発表させていただいてたりしているので、そういった面からですね、まず先行優位性っていうところがあるので、ここに対して技術的な部分は当然技術チームの強化っていうところも含めながらやっていくっていうのが一つのカット。
もう一方であるのは、機微なこういう重要な個人データだったりとか企業の機密情報を扱うっていう上では、規制との兼ね合いもとても重要なんですね。個人データであれば個人情報保護法があったりですとか、他にも例えば金融の領域や医療の領域であればそれぞれのドメインのガイドラインだったりとか、セキュリティの要件っていうのが決まっていたりするので、こういった中でカンパニーでは政策提言活動、いわゆるロビーングっていうところもかなり力を入れてやらせていただいていまして、
こういった政府アジェンダの中に、例えば個人情報保護法であれば安全管理措置としてこの技術が有効ですとか、各金融庁だったりとか、各ドメインの中に出てくるようなユースケース用途の中で明確に保証できるような技術ですよっていうところをしっかりと普及啓蒙っていうところもやりながら、安全にデータ活用っていうのを技術と政策、あとは僕らのガバナンスっていうところをセットで提供できるっていうところが、
企業としての強い競争優位性になっていくポイントだと考えているので、このあたりに非常に強みを集めていって事業展開をやっているっていうような形で進めているところです。
ありがとうございます。今も本当にいろんな角度で高橋さんからカンパニーさんの優位性っていうのをおっしゃっていただいたところになりますけれども、逆に伊藤さんの目線でもぜひお伺いしてみたいのが、社外取締役とかにも入られて、より経営にしっかり入っていただいているのかなってことも思ったりするんですけれども、ある意味半分外からいらっしゃった伊藤さんが中に入り始めて、より対認識している強みだとか、何しや高橋さん以外のメンバーどういう方がいてどういうふうに見えているのかとか、
他の外部とのセッションを見ててどんなふうな強みを感じているのかみたいなところも少し補足いただけますか。
社外取締役については今回からというよりは前回の追加ポストタイミングからですけれども、今高橋さんが説明された通り、これ初回投資の時にはまだ生成AIってそこまで騒がれていなかったわけなんですよね。
当時だから、例えば個人の方の購買履歴みたいなものを個人で名寄せしていくと、他の他社さんに購買データというかマーケティングデータとして使えるんじゃないかというところで、そこのニーズに着目して秘密計算技術を使ってお客さんに提供していこうというところから出たったとしてですね。
今回のラウンドはまさに生成AIがもう皆さん当たり前に使われるようになってきて、個人情報というよりは企業の機密情報をいかにセキュアな環境で有効に使うかみたいなニーズが急激に高まってきて、それもあってちょうどいいポジションにカンパニーさんが今いるのかなという理解は高橋さんがおっしゃる通りですね。
それもあったんで、今回のファイナンスも比較的大口の投資家さんにも非常に高いご評価もいただけたんじゃないかなというふうに思っています。
先ほどのご質問に戻ると、僕の印象として、高橋さん自身がマーケットのニーズだとか、店員の強さだとか、ここにチャンスがあるということで柔軟にピボットしていくという力があるということに加えて、高橋さんの素晴らしいのは、そのピボットした後の事業に必要なリソースとか人っていうのをちゃんと調達できる力がある。
くどいてチームに引き込んでいく力があるっていうのは、これが高橋さんの強みの2つ目かなというふうに思ってまして、最近本当にすごいプロフェッショナルな方々がカンパニーの幹部メンバーとして採用が本当に実現ができてまして、この辺りもカンパニーの強みだと思いますし、現状ではこのハードウェア型の秘密計算をやる事業、これについては国内では非常に良いポジションを持っているということ、いい人材がチームにそろっているんじゃないかなというふうに感じています。
伊藤さんありがとうございます。技術バックグラウンドも強い方々も入って来られているって話もありましたので、この辺り改めて高橋さんの目線で例えばどういう会社さんとか強みがある方が来られていらっしゃるのかって話であったり、あと合わせてお聞きしたいなって思ったのが、やっぱりそのカンパニーさんならではのカルチャーが非常に良い味が出てるなと思ってまして、多分普通のテックギークな会社さんとは全く違うようなワキヤイヤイとした雰囲気とかもあるなと思っていて、なんかこの辺りも少し教えていただけますか。
はい、どういったチームメンバーが集まってきているかというところからお答えしていくと、例えばスペシャリストというところでいくと、今カンパニーの中で執行役員でVPOやパブリックアフェアを務めている竹内というメンバーがいるんですけども、このメンバーはいわゆる国の有識者の一人でして、具体的には例えばデジタル庁のデータセキュリティワーキンググループというワーキンググループがあるんですけども、
ここの委員に昨年の秋から就任していたりしてまして、ここの委員の構成ってスタートアップとしてはカンパニーとプリファードネットワークさんから、あとはNTTさんとかTASさんとか、もう本当に大手の企業の方や、あとは大学の先生などで構成されるような委員のメンバーに入っていたりですとか、
あとはその日本を代表する有識者としてそのグローバルのですね、OECDの議会の中に日本の代表の有識者の一人として選出されて、そういった場に出たりとか、そういうこともしているようなバックグラウンドのメンバーがいて、なかなかスタートアップでこういう方っていないかなと思うんですけども、
元々竹内自体はこの秘密計算の領域で15年ぐらいこれまで活動している方で、もともとNECにいて、NECで秘密計算のまさに研究とかは世界トップをNECが取ったような事例とかもあるんですけど、そういうときにチームリーダーとかやっていたのが竹内で、そこからデジタルガレージLINEで統合されてLINE Yahooになって、カンパニーっていうような形のバックグラウンドのメンバーです。
彼は技術のフェシャリティーでも当然ありつつも、制作周りのロビーングだったりとかっていうところを今は主軸でカンパニーの中では活動しています。
その他にも、例えば技術側でいくと、今、カンパニーの中でCROというリサーチのヘッドをやっているようなメンバー、マモセというメンバーがいるんですけど、マモセだとカンパニーの前に伊利法大学の研究員をやっていまして、そのときこの領域でのトップカンファレンスの一つであるACMっていうトップカンファがあるんですけど、これに1本論文通すだけでも世界トップクラスの技術者っていうようなところを、彼らは4年連続で合計5本ぐらい自分の論文通して、
そういったところもあって、伊利法大学のPhD在学しているときに、いわゆる成績優秀者の一人にも選ばれていたりというところで、本当に世界トップクラスのこの領域での研究開発をできるようなメンバーがいたり、その他にも本当にアクセンチュアだったりとか、
初心のビジネス側のクリーンの構成だったりとかが、カンパニーの中ではどんどんいわゆる経営レイヤーのメンバーとしても集まってきていただいているというような状況になっていますと。
おだしょー ちょっと待って、もう一個カルチャーのほうですね、その観点でいくんですけども、これはそうですね、僕もなかなか技術中心の会社からすると結構独特なカルチャーになっているかなというふうに思っておりまして、このカルチャーになっている縁としては、特にいろいろカルチャー系の発信もしているので、そういったものを合わせてみていただくといいかなと思うんですけども、
カンパニーの事業自体が複数のスペシャリティを掛け合わせて事業を形成していくっていう特徴があると思っておりまして、さっきの技術だけではなくて、日々のデータをデータ活用していくって当たっても、当然セキュリティだけではなくてデータ活用側も必要なので、ビジネス側の知見も必要ですし、ガバナンスという観点とか法律面の知見も必要だったりしますし、
あとは先ほどのロビーイングだったりとかって、いろんなスペシャリティを持った人がこのカンパニーが実現しようとしている重要なデータの保護と利活用っていうジレンマを超えてデータ活用をもっと進めていけるような、でも安全信頼はしっかりと担保したデータ活用っていうところをデータ活用社会っていうのは実現していきたいっていう中でのビジョン、ミッションに対して足並みを揃えていく必要があると。
そうなっていくと、ある種の技術側に特化したカルチャーっていうよりは、やっぱりコラボレーションが生まれるような土台になるカルチャー設計っていうのが肝になっていくと考えていまして、なのでどうやってそのコミュニケーションを円滑にできるプロトコルとしてのカルチャーっていうのを作っていけるかっていうところから、結構いろいろ試作立てですとか、あとはカルチャーの言語化みたいなことを進めてきた。
結果、今のアカンパニーらしさみたいなものが形成されてきたっていうような背景になっています。
じゃあかなり意図的に強化され続けているということなんですね、そういうカルチャーを。てっきり高橋さんが非常に明るい方なのかなとか、そういうようなことを思ってたんですけど。
そうですね、ここは本当にどういうカルチャーがいいかっていうのは、社内でも実はカルチャー委員会っていう委員会を作って議論しながらアップデートしたりとか、あとはカルチャー自体も何か言って形成されるというよりは、その行動の結果、みんなが共通で認識するものがカルチャーであるっていうふうにアカンパニーでは定義をしているので、
一人一人の行動っていうのはどうあるべきかっていうところから、しっかり向き合うっていうことを、今もちろん全然完璧だとは思ってないので、どんどんブラッシュアップを続けていっているっていうようなところです。
それだけで1本取れそうなぐらい興味があきますけど、ちょっとグッとこらえます。でも本当にあらゆるところで言語化をね、たぶんノートもやられてますし、ポッドキャストは最初のものも含めると4番組ぐらいこれまでやられてるんじゃないかなとも思います。
さすがですね。
知ってますよ、2022年1月にプララボ、プライバシーラボ、たぶんそれが最初だったんじゃないかなと思いますけど、今一番ホットにやられてらっしゃるのが関係トピックですかね。
これは本当にカンパニーさんに興味ある方じゃなくても学びになるような経営のエッセンスたくさんあるので、ぜひリンク貼るので、聞いていただければなと思ったりもしております。
最後にぜひですね、今聞いている方々に届けたいメッセージとか、何か採用を今こういうところを推しありますとか、その具体的なことでもいいので最後いただけますでしょうか。
はい、ありがとうございます。最後まで本当に聞いていただけます。ありがとうございます。
カンパニーですね、本当に事業としてはまだ誰も到達していない新しい市場を作るような挑戦をやっている会社になっていますし、
カンパニー自体が新しい市場を作るという気概で事業を推し進めているような会社っていうのは一つ大きな特徴でもあるかなというふうに思っています。
僕たち自身は技術の発展というところだけではなくて、先ほどここのお話の中でもいろいろ挙げていたような時代の変化という大きな流れをしっかり乗った上で市場の最前線の中で市場開拓をやっていって、
その市場を自分たちで押し広げていくっていうチャレンジをやっていますと。
今日カンパニーの話もいろいろさせていただいたんですけども、技術的な面でも非常に面白いと思いますし、市場でも非常にユニークな位置にカンパニーが立ってきているかなと思っていますが、
まだ誰も正解を持っていない最前線でチャレンジをしているので、本当に気が重くなるようなこともいろいろあったりもするんですけども、
それを一個一個ちゃんと乗り越えて、カンパニーがいなかったら実現できなかったような圧倒的な未来を作っていくような仲間というのを常に募集をしているので、
こういった一通りのお話を聞いた上で、ちょっとカンパニー面白そうだなとか興味あるなと思った方は、ぜひカンパニーの採用ページとかを覗いていただけたらなと思っております。