起業のデットファイナンス。年間500名以上の企業家から相談を受けるデットファイナンス支援のINQ代表の若林が、スタートアップ企業家のリアルなお金の悩みを解決していく番組です。
みなさん、こんにちは。INQの若林です。今回ですね、前回に引き続きまして、株式会社メディアエイド執行役員CFOの松田光栄さんをお招きしてお話を伺います。
松田さんどうぞ、よろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
はい、松田さんの自己紹介につきましては前回のですね、配信をお聞きいただければというふうに思います。
前回はですね、ファイナンスの内容につきまして伺ってきたんですけれども、今回はそれを裏付けるですね、事業成長があったに違いないというところで、事業の中身についてぜひ伺っていきたいなというふうに思っております。
まず簡単にで結構なんですが、まずどういった事業をされているかというアウトラインから教えていただけますでしょうか。
はい、今主に3つの事業をやっておりまして、どれもSNSをビジネスインフラにするというミッションでやっているんですけれども、
創業であり柱になっているのがSNSソリューション事業、そして新規事業として取り組んでいるのがSNSタレント事業、プラットフォーム事業という形になっています。
はい、まずSNSソリューション事業というのは2B向けですね、SNSを活用した事業というところ。
SNSタレント事業というのがC向けと言っていいんですかね、SNSのインフルエンサーだったりSNS運用支援をされるようなプレイヤーを育成するというようなそういった事業なのかなということと、
SNSプラットフォーム事業、これは前回伺ってないところなんですけれども、どういったものは簡単で結構ですので、どういったプラットフォームってどういうことなのかというところを教えてもらえますか。
そうですね、こちらは業界を特化したSNSを自社開発していくという部分でして、もともとのソリューション事業でお付き合いしてきたお客様の実績と業界に応じた課題というものを弊社がインサイドが非常にたくさん持っていますので、
そちらを今のTikTokだったりInstagramのような汎用型のSNSではなくて、ジャンルを特化した業界だったり課題に特化したSNSを作ることで課題解決をしていくというものになっています。
なるほど、素人考えで言うと、領域って言うと例えば美容王とかなのか、あるいは建設業とか、そういう業界で縦に特化型のSNSを作るみたいな、そんなイメージなんですか?
そうですね、業界と意思決定軸と分けてまして、業界だとまさに美容であったり建築建設であったり、意思決定軸だと仕事探し採用であったりとか、買い物という形になっています。
面白いですね。これをまさにオリジナルのというか、自社開発されていってということなんですね。
いや、面白い。ありがとうございます。
そうするとまさにSNSソリューション事業ですとか、SNSタレント事業で培ってきたインサイドをまさに注入していくということで、
この3つの事業が揃ってくると、どんどんここで回り始めていくみたいな、まさにSNSの社会インフラになっていくっていう、そんなイメージなんですかね?
おっしゃる通りですね。ソリューション事業で集客であったり、認知向上であったり、マーケティングといった幅広い2Bの課題を解決しながら、
そこで得たナレッジ、インサイト、あとは実績によって2Cのお客様のSNS人材をタレントによって増やしていき、
そこだけでは解決できない業界ごとの課題を、業界に特化したオリジナルのSNSで課題解決していくというので、この3つが揃ってSNSをビジネスインフラにできるという作業になっています。
ありがとうございます。創業はSNSソリューション事業の中でも、さらにSNSのインフルエンサーでいらっしゃったってことですね、代表が。
そうですね。創業者であり代表の福島が元々TikTokで非常に人気になって、TikTokのインフルエンサーになって、それで身近な方の課題、自分のSNSも助けてよというような方が、
お医者様であったりとか飲食店様でたくさんいらっしゃって、身の回りのそういう困っている人を助けていったら、それがもう仕事になって大きくなって会社になっていったという。
その創業がまさにSNSソリューション事業。各事業者さんだったり、ビジネスパーソンだったり、企業の課題をSNS通じて解決するソリューションというところから始まって、
そのノウハウをまた市、個人の方々にインプットしていくというか、お伝えしていって育成と言いますかね。
そうすることによって逆にメディアリードさんのだけではリーチできないような地方だったり地域だったり、認知な業界だったりというところにリーチできるみたいな、そんなイメージなんですかね。
そうですね、どうしても本社が東京でソリューション事業をやっていると比較的大きい会社様が今後のお客様のメインになっていくんですけれども、やっぱりそれだけだと知らなかったを救うということが実現できないので、
今後としては日本全国どこにでもSNS人材がいて、弊社のスクールを卒業したタレントが各地にいて、
地元の会社さんであったりとか、地元の個人で何かやられている方をSNSで支援できる形になっていくと、東京一極集中というよりも地方から直接世界に良いものを情報発信していけるような社会にできるんじゃないかなというので、
まさにビジネスインフラにするための重要なポイントになっています。
前回の配信の中で、エピソードの中で北国銀行さんという、北陸を拠点とされている銀行さんからの調達をされたという文脈の中で、まさに北国銀行さんと北陸で何ができないかみたいなお話、ディスカッションされているということがありましたけれども、
これはまさにSNSタレント事業だったりソリューション事業とやってこられたからこそできる会話ですよね。
そうですね。そういった何かを付き合い始めた先に何ができるのかというのは、実は初回の面談の時からお話をしていまして、
だからこそ有志だけの関係性というよりは弊社の事業にも共感してくださって、パートナーのような形でご一緒できたのかなというふうに思っています。
松田さんのお話を伺っていると、これちょっと脱線しちゃうかもしれないんですけど、
本当にお話しする、コミュニケーションの相手に対しても何かギブできないかなということ、そういう姿勢をすごく感じるなと思っていて、
これまさに有志って、有志だけじゃないですね。資金調達って法人営業だよねみたいなお話がよくあるかなと思っていて、
相手を勝たせようというか、このカウンターパート相手になる方を少しでも良くしようということ、そんな姿勢がすごく伺えるなと思っているんですけど、
松田さんそういったことってやっぱり意識してコミュニケーションされていらっしゃるんですか?
そうですね、そこは本当に一番大事にしてまして、メディエイド自体がまだまだこれから本格的に成長していくというフェーズでもあるので、
よりたくさんの方々に応援される存在じゃないといけないというのは非常に強く思っていまして、資金調達という目的だけではなくて、
やはり自分たちと一緒に社会課題を解決する、自分たちと一緒に成長していけるパートナーであり、向こうのご担当の方も一緒に私たちの成長を応援して、
同じように喜んでもらうためにというので、まさに法人営業とおっしゃってたんですけど、会社対会社というよりはやはり最後は人と人にはなるので、
常に相手の方が何を考えているのかとか、どういう部分を魅力的に思ってくれているのかとかを常に直接聞いてですね、
頭の中を同期させているというのは大事にしています。
結構どうしたらその相手の方を上げられるというか、勝たせられるかみたいなことって、コミュニケーションの中で直球で質問しちゃうんですか?
そうですね、まずはしっかり面談の中で観察をするというのはしておりまして、
例えば担当が変わられた新しい方が今までどこの視点にいらっしゃったのかとか、どんな業界を担当してきたのか、スタートアップ初めてなのか、そうじゃないのか、
今まではメーカーさんやっていたのか、IT企業初めてなのかというので、その方がどんな理解度で弊社を見てくれているのかというのをしっかり面談の中で観察しながら、
ただ面談の間はやはり会社と会社の話にはなりますので、終了した後立ち話をふっとした時に、
最近どうなんですか?とか、どういった取り組みを視点の中では注力されているんですか?というところでコトコトしてコミュニケーションを取って、
そこから人と人の関係性というところにつなげていっているような形です。
めちゃめちゃ大事ですよね。
やっぱりそういったアイスブレイクから面談後のちょっとした会話とかからヒントがすごいあるし、
そういったところで松田さんの人柄もあると思うんですけど、
よりファイナンスなどを推進していったり、良いコミュニケーションをしていくためのヒントみたいなのがそこに転がっていたりするので、
そういったのは本当に法人営業できる人がやっていることと一緒ですよね。
本当にありがとうございます。
そんな松田さんが非常にいろんな観点から考慮してファイナンスミックスして、
すごく仕上がったファイナンスのようにも思えてしまうんですけど、
一方でいろいろ金融機関さん、たくさんの金融機関さんとコミュニケーションされてきているというところもあって、
ご苦労もあったのかなと思っているんですけど、
なんかこの瞬間がきつかったなみたいなのがあったりします。
そうですね。とある銀行様とのお話は半年以上ぐらいあった銀行さんも実はいらっしゃったんですけれども、
立川の銀行様がスタートアップへの融資をほぼやったことがないという話があり、
かつ無形証罪というのでダブルパンチでなかなか審査プロセスが進まなかったというのは一つありました。
ですので、たびたび電話をして進捗を確認するんですけど、なかなか進まなかったりとか、
あとはある日の面談の時はいけそうだってなったけれども、実は審査部の方から言われましたとか、
結構論点が少し一歩進んで0.5歩下がるような形で、なかなか進まないというのは一つありました。
結構そうなってくると、じれてしまうと言いますか、うまくいかなくなってしまうことも多いのかなと思うんですけど、
それを打開した、あるいは耐えしのんだ、きっかけというかコツみたいなものっていうのがあるんですか。
そうですね、やっぱりただの調達活動を有志をしてもらうではなくて、
先ほどのお話と一緒で、相手の担当の方がどうしたら進められるんだろうというのをすごく考えましたね。
なので、なかなか材料がなかったり、理解を得られなかったタイミングもあったんですけれど、
実は弊社と取引が始まるみたいな話が、別の事業の方で実際目の話があったんですけれども、
そういった社内の事業の中で何かプラスで伝えられる情報はないかですとか、
あとは別の部門のものであるとかを面談の時に時々同席してもらって、
弊社の魅力を最大限伝えながら、スタートアップ有志っていう未知の領域であったり、
無形消財っていうなかなか銀行さんとしては、予診が難しい部分があるものを、材料を一つ一つ集めて繋ぎ合わせて、
お伝えすることで相手の担当の方がこれならいけるっていう、自信を持っていただくために推進していったっていうのは一つありました。
なるほどですね。
やっぱり銀行さんとしても、できれば有志したいって基本的には思っている中で、
どういった材料を出したらそこが一歩前に進むのかっていうところ、
やっぱりこっちもアンテナ張って考えるんだと皆さん思うんですけど、
やっぱりそこをかなり丁寧にやってらっしゃるなって感じがしますよね。
ありがとうございます。
私、前職の頃から松田さんのことを存じ上げているので、
いろいろ今メディアエイドで活躍されているまでの過程も少し存じ上げているかなと思っているんですけど、
割ともうご転職というか、メディアエイドにジョインされてから、
もう割とすぐファイナンスだったんじゃないですかと思うんですけど、
キャッチアップ大変だったんじゃないですか。
そうですね。まずは大変な部分はもちろんあったんですけど、
やっぱり社内の魅力、いいところ、あとはメンバーや従業員が頑張っている姿とかを、
やっぱり臨床感を持って見ていないと、
やっぱり外に対して自信を持って自社の魅力を伝えられないなというのがありましたので、
交渉術とかファイナンス手法みたいなのは前職でも経験して、
ある程度は度長があったんですけど、やっぱり社内の誰も気づかないような見えない部分にある魅力であるとか、
やっぱり自分が自信を持って交渉したり、未来を語れる、
そこの材料に関してはやっぱり1日2日でキャッチアップするのは難しかったので、
そこをまず一番最初に大事にして、社内の魅力、働いている仲間のすごい魅力的な部分だったり、
文化、カルチャー、そういったところのキャッチアップに一番注力しました。
久しぶりに松田さんにお会いしてご転職されたと、
自社の魅力を素直にと言いますかね、心から思っていらっしゃる感じでお話しされているのを伺って、
これすごくフィットしていらっしゃるのかなというふうに感じたのを今思い出しました。
キャッチアップしていく、自社のメンバーの皆様、事業、そういった魅力をキャッチアップしていくのに何か特に注意されたこととか、
意識されたこととかって何かあるんですか?
そうですね、まずは自分が大好きになることっていうのが最重要ですので、
弊社のバリューの中に青天井に素直するというものがあるんですけれども、
本当に天井がないぐらいですね、皆素直で前向きなので、働いていて気持ちがいいというか、
常に前向きで大きい未来に進んでいるという感覚がすごくあります。
そうですね、とにかく社内のメンバーが何に頑張っているかっていうのを常に情報をキャッチアップするために、
日報を全員出しているんですけれども、日報は必ず見て、どんな嬉しいニュースがあったとか、
こういう成果があったとか、お客様からこういうことを言ってもらったみたいな、
本当に一つ一つ小さい訂正情報かもしれないんですけれども、
結局そういった情報だったり、笑顔だったり、皆頑張っている姿っていうのが積み重なって、
自信を持って外に対して魅力を伝えられるので、
おそらく金融機関さんに対しても、やっぱりこの会社を応援したいと思ってもらえるような要素になっているんじゃないかなというふうに思っています。
日報っていうね、結構定着させるには大変な文化といいますか、
企業としての習慣みたいなのがちゃんと定着しているんですね。
そうですね。面談時にもふとした時に、本当に自社のことをわかっているのかみたいな質問でですね、
そういう時にエピソードとして、やっぱり最近ここの事業のこういう子がこういう成果を出したんですとか、
そういった話をすることで、やはり銀行さんの解像度が上がって、
あと経営チームが現場をしっかり理解しているっていう部分にもつながっているかなと思います。
ピッチ資料に書いていないエピソードってすごく説得性になりますよね。ありがとうございます。
松浦さんとして担当されているファイナンスの点においては、
何か今後考えていることはあるんですか。
そうですね。次のラウンドぐらいまでのイメージは持ちながら日々業務はしていまして、
今後でいくとやはりただお金を集めるだけではなくて、
何のためにお金を集めるか。
お金といってもより仲間にどうやったらなってもらえるかという形で考えています。
ですので、今までご支援してくださった銀行様に、
今後は投資の方でもVCさんとお付き合いができるかどうかであるとか、
あとは弊社が今後より強化していきたい業界にいらっしゃる事業会社様と
どうやったらパートナーになれるかであるとか、
さらにその先でいくと、日本から海外にどうやって魅力的なものを出していけるか、
売っていけるかと思った部分ですと、
海外、特に東アジアのパートナーさんというのも、
今からお話をし始める準備をしているというところになります。
そういった展望が終わりになって、
そのために今回調達した資金を最適な形で分配していくということを
やっていかれるのかなと思うんですけれども、
今お話いただいたような展望まで考えた時に、
今回の調達は松田さんとしては、ある程度手応えのあるものと言えますでしょうか。
そうですね。手応えは感じている部分はあるんですけれども、
やはりここからが本番といいますか、
調達した資金をいただいた信頼というものを大きくして
お返ししていかないといけないと、責任も併せて持ったという風に考えていますので、
むしろより緊張感を持って経営事業を進めていかないといけないというのを
毎日毎日話し合っているところです。
まさにこうやって同じ空間でお話をさせていただいて、
ここからがスタートだぞという、松田さんのある種の緊張感みたいなものを
今伺うことができたなと思っています。
ありがとうございます。
前回、今回と前編後編と、
メディアエイドさんの今回の総額10億円の資金調達の内容と、
それの土台となりました事業成長についてと、
それから今後の展望、少しCFOとしての資金調達のご苦労
みたいなところについても伺ってまいりました。
松田さん、2回にわたりましては本当に素晴らしかったです。
ありがとうございました。
企業のデッドファイナンス、最後までお聞きいただきましてありがとうございました。
この番組は毎週火曜日の午前11時半に配信しています。
ぜひSpotifyやApple Podcastから番組フォローをお願いいたします。
SNSを通じての感想は、
ハッシュタグ企業のデッドファイナンスと添えていただければと
思います。
企業のデッドファイナンス、次回もどうぞよろしくお願いいたします。