1. 起業のデットファイナンス
  2. #34【ゲスト回】ゼブラ企業と..
2025-05-13 33:31

#34【ゲスト回】ゼブラ企業とは?Zebras and Company 田淵さん前編

今回はZebras and Company 田淵さんをゲストにお招きして、「ゼブラ企業とは?」ついてお話しました。

✅ゼブラ企業とその現状は?

✅️資金調達のあり方とは?

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✅️ゲスト

▼田淵 良敬

(Zebras and Company 共同創業者 / 代表取締役)
(Tokyo Zebras Unite 共同創設者 / 代表理事)
Cartier Women’s Initiative Community lead約10年前から国内外でのインパクト投資に従事。その経験から投資実行と共に、投資後のビジョン・ミッションや戦略策定と、実行するための仕組みづくりや組織作り・リーダー育成およびインパクト指標を使った経営判断の支援を行う。グローバルな経験・産学ネットワークから世界的な潮流目線での事業のコンセプト化、経営支援、海外パートナー組成を得意とする。


✅パーソナリティー

▼若林哲平(⁠株式会社INQ⁠ ⁠代表取締役)デットファイナンスのハンズオン支援を中心に、様々な領域のスタートアップのシード期の資金調達を支援。累計1,200件87億円超の資金調達を支援するチームを統括。⁠⁠https://x.com/wakaba_office⁠⁠

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「起業のデットファイナンス」は、年間500名以上から相談を受けるデットファイナンス専門のINQ代表の若林が、起業家のリアルなお金のお悩みを解決していく番組です。エクイティ調達が当たり前だった中、注目を集める「融資」。この番組では「どう借りるか?」という問いを通じて、起業家が事業成長に集中できる環境づくりを支援します。

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サマリー

ゼブラアンドカンパニーの田淵義隆氏が、インパクト投資やゼブラ企業の概念について話しています。特に、資金調達の多様性や成長スタイルの重要性を強調し、一律の評価基準への問題意識を共有しています。田淵氏は、ゼブラ企業の特徴として社会的インパクトの創出、複雑な課題への取り組み、長期的でインクルーシブな経営の重要性を説明しています。また、資金調達のあり方やコミュニティとの関係性についても触れ、ゼブラ企業の概念を広める意義について議論しています。このエピソードでは、ゼブラ企業の資金調達に関する課題、特に認知度や時間的な要因、資金供給のエコシステムの不足について掘り下げています。田淵氏は、社会環境の変化に伴う新たなビジネスニーズと、既存の資金調達方法の固定観念を打破する重要性について話しています。本エピソードでは、ゼブラ企業とその資金調達方法について、田淵義隆氏が環境や社会的価値を考慮した投資の重要性を述べています。

田淵義隆の自己紹介
企業のデットファイナンス。年間500名以上の企業家から相談を受けるデットファイナンス支援のインク代表の若林が、
スタートアップ企業家のリアルなお金の悩みを解決していく番組です。
今回、ゲストをお招きしてお話を伺いたいと思います。
Zebras and Company の田淵義隆さんです。田淵さん、どうぞよろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
田淵さん、今回は貴重なお時間をいただきましてありがとうございます。
もちろんです。
早速なんですけれども、まず田淵さん、簡単に自己紹介をお願いしてもよろしいでしょうか。
改めまして、Zebras and Company の創業者で共同代表をやっております田淵と申します。
自己紹介ですね。
私はですね、もともとはですね、大企業、総合商社で自分のキャリアを始めたんですけれども、
その後、インパクト投資と呼ばれる世界に入りたいと思ってですね、いわゆる転職をしまして、
それが約10年ちょっと前ぐらいですね。
実は今この前の時間に言ってたんですけど、
LGT というですね、力天主体の王族がやっていたインパクト投資機関があって、
そこに転職をしましたというのが、今に繋がるようなキャリアになったきっかけですと。
ちょっとどこまで話したらいいかあれなんですけど。
そこからインパクト投資っていうのをですね、ずっと私最初は海外でやって、
その後は国内で、日本の国内でもう10年弱ぐらいはやってきてるんですけども、
そんな中で感じた問題意識みたいなのが、今の我々のですね、Zebras and Company の創業に繋がっているというようなところです。
ちょっとこの辺はまた後でお話できたらと思います。
ぜひ伺ってもらいたいと思います。ありがとうございます。
インパクト投資の現状
では次にですね、Zebras and Company の事業概要といいますか、
どういった成り立ちのところかというところも伺いたいと思うんですけども、
まず設立は2021年ですね。
そうですね。さっきの続きでもうちょっと話しちゃいますと、
自分が感じていた問題意識っていうのが何だったかというと、
当時私は海外でインパクト投資やってたわけですけど、
実はその時ってまだ海外でもインパクト投資っていうのがまだ黎明期というかですね、
実はまだ業界にすらなっていない時だったんですね。
みんなその時言ってたのが、ベンチャーキャピタルが昔できた時の雰囲気にすごい似てるって言ってて、
だからこのままうまくいけばベンチャーキャピタルみたいな一大業界になると。
だけどやっぱりベンチャーキャピタルとはちょっと違うから、
このまま消えてなくなる可能性もあるねなんていうふうにみんな様子見をしてたみたいな、
そんな時期だったんですけれども、
当時ってこれ日本もすごく似てる構造なんですけど、
インパクト投資業界を最初に作っていった方たちっていうのは、
いわゆるファンドとかで投資をやっていた方たちが、
自分たちのスキルを生かして、社会企業家という企業家さんたちに、
自分たちのスキルセットとかを適応できれば、やり方を適応できれば、
うまくいくんじゃないかと。
こういうふうな考え方が元で始まっていったんです。
なのでスタートアップで言うとVCファンド的な方たちが多くて、
そうすると必然的に彼らが何をしようとしたかというと、
いわゆるユニコーンと呼ばれるような、
比較的短期間で急成長する、5年ぐらいで上場しようという、
Jカーブを描くような企業を探して、かつ社会的インパクトを作ると。
そういう企業を探してどうしようといったのが、
当時のインパクト投資業界だったんですね。
それはそれでいいんですけれども、
私が出会ってきた企業さんとか、いろいろ見ていくと、
そういう企業がすごく限られていて、
それ以外の方は本当にいい企業家、いい会社。
成長もするし、利益ももちろんちゃんと出して持続的でもらうし、
ちゃんと投資家にリターンも返せますというようなビジネスを作っているんですけど、
唯一違うのがJカーブを描いて、5年で上場するという、
時間軸と成長の大きさみたいな部分。
そこには当てはまらないという企業がたくさんいたわけなんですよね。
当たり前ですけど、企業とか事業っていろんな形があるわけで、
そうすると成長の在り方もそんなに一遍倒に、
みんながみんな同じJカーブを描くわけじゃないので、
いろんな成長の仕方があるんですけど、
実は資金の出し手の方っていうのは、
求めていたものがかなり一遍倒なものを求めていた。
そこにすごいギャップがあるなと思って。
それをどうにかできないかって考え始めたのが、
私の最初の問題意識で。
ゼブラ企業の活動
そんなことを思っていたときに、
たまたま海外に行ったときに、
Zebraという概念を生み出した、
これはアメリカ人なんですけれども、
アメリカにZebra's Uniteという組織がありまして、
その創業者たちと会うことがあって、
話を聞いてみたら、
彼女たちもアメリカ側で私とほぼ同じ問題意識を持っていて、
さらにはそういう企業に名前を付けていたというのがZebraなんです。
それが実は2018年ぐらいで、
そこから1年ぐらい経ってから、
2019年にまた彼女たちと会う機会があって、
アメリカで会ったときに、
ちょっと呼び出して、
ミーティングしようぜって呼び出して、
おもむろにパソコンを開いてピッチしたんですけど、
これこれこういうのが日本では必要だって言って、
日本でZebraをやらせてくれって言ったら、
いいよって言われて、
そのZebraを始めたのが実は、
最初は実は2019年の11月に、
アメリカのZebra's Uniteの日本の支部組織みたいな、
日本のチャプターという形で、
始めたのが東京Zebra's Uniteという、
今でも実は一般社の法人化してベッと持ってるんですけど、
そういう組織です。
そこで実はZebra企業という、
日本語訳を私と仲間と一緒に作って、
それから言葉とか概念を広め始めた、
ということになります。
1年ちょっとぐらい活動をして、
ものすごく手応えがあったというのもあって、
あとそっちは私は勝手に啓蒙活動をしていたので、
啓蒙活動だけやってても、
何ていうか限界があるなと思っていたので、
まさに投資したりとか、
実務をする会社として立ち上げたのが、
このZebra's Unite Company。
これが2021年の3月に立ち上げました。
創業としてはそんな感じですね。
何をやっているかと言いますと、
実は結構いろんなことをやっていまして、
これはなかなか言葉だけで説明するの難しいんですけど、
実は最初はですね、
まさに投資をやろうと思って、
それこそインパクト投資ファンドみたいな、
投資ファンドを作って、
投資をしようぐらいに考えていたんですけど、
いろいろ創業までの中で、
資金調達もしながら考えていく中でですね、
自分の中でも考えが少しずつ変わってきたのが、
投資をするんですけど、
結局我々が、私と共同創業したその時、
3人で私を入れて、
3人で創業したんですけど、
3人でいろいろ話し合って結論をつけたのが、
自分たちが結局コミットできること。
何なのかっていうと、
投資して投資先が成功するっていうのも、
もちろん大事な要素があるんですけど、
それだけじゃないよねと。
結局僕らがやりたいことっていうのは、
後で説明しますけど、
ゼブラ企業という考え方だったりとか、
ゼブラ企業というある種のもうマインドセットみたいなものとか、
経営自然みたいなものなんですけど、
そういうものを持った企業とか人が個人が増えていくこと。
それが世の中に広がっていくことっていうのが、
僕らが本当にやりたいことだと。
いうふうに結論付けて、
そうすると多分投資だけして、
投資先が何社か分からないですけど、
数社成功したとしても、
多分その世界まで行き着けないよね。
じゃあやっぱり投資以外のこともやらないといけないと。
いうことで他の活動もやることにしまして、
何やってるかっていうと、
大きくは一応5つの事業っていうことを言ってるんですけれども、
1つが投資をしたり、
その後経営のご支援をするっていうこと。
2つ目が経営支援事業と名付けてるんですけれども、
いわゆるこれは我々はお金を提供しないんですけど、
アドバイザリーのような形で、
お金じゃなくてもっと知見とかを必要としている方に、
サービスを提供するっていうのが経営支援事業と。
3つ目が、
それを我々がやってることを理論化するって言ってるんですけど、
結構やってることが我々も新しいことが多いので、
既存の参考書みたいなものがなかったりするので、
自分たちで自分たちでやってることを体系立てていったりします。
っていうのが3つ目の話で。
4つ目がムーブメント作りですね。
これが結構重要で、
先ほどのまさに世の中に浸透させていく。
僕らのミッションとしては、
一つはゼブラ企業を社会に実装させるっていうことを言ってるんですけれども、
社会に実装させようと思ったら、
やっぱり3つや4つの会社がやってくれていたとしても、
なかなか実装はできないので、
これをちゃんと子の活動だけじゃなくて、
ムーブメント化して世の中に広がっていくっていうことをやってるのが、
その4つ目の話。
5つ目はその一端でもあるんですけど、
ゼブラ企業の特徴
パートナーシップを結ぶってことをやってるんですけど、
こういうゼブラを広めるための協業推進っていうことをやってるのが、
5つ目の事業ですね。
こういったことを総合的にやることによって、
結構いろんな活動が総合作用するんですけど、
それによってゼブラ企業という在り方だったりとか、
最近だとゼブラ企業に対しての資金の流れだったりとか、
そういうものが社会にちゃんと実装されていくっていう、
そういう世界を目指して活動しています。
ありがとうございます。
今5つ挙げていただいたご事業のうち、
経営ガバナンスの可視化ですとか、
体系化っていうところですかね。
ご自身たちがやってらっしゃることを、
体系的に理論化していくというような形のご事業については、
まさに昨年末、2020年の12月にですね、
ファイナンスをめぐる冒険という書籍を翻訳をされて、
はい。
ということもこの事業の一つということで、
そうですね。
まさに体系化だったりとか、
あとはやっぱりこれを書籍という形でいろんな方に読んでもらうことで、
さっきのムーブメントというものを作っていくことにも繋がると思っています。
一つだけ一応ちなみに言っておくとですね、
翻訳師さんは別に築谷さんという方がいまして、
我々は一応その簡訳をしたという、そういう立場で関わらせております。
簡訳で入ってらっしゃる。
ありがとうございます。
私も先ほど、TO法人のご支援とかをやっていた頃に、
2015年前後だったかなと思うんですけど、
ソーシャルインパクトボンドとかですね。
はいはいはい。
いう概念と言いますか、聞いていて、
一部社団をお手伝いしていたこととかもあったんですけど、
そうですか。
私昔別の組織でまさにソーシャルインパクトボンドの、
日本に導入した組織で社会変革推進財団という財団があったんですけど、
そこの私財団のですね、まさにソーシャルインパクトボンドの、
統括リーダーみたいなことをやっていまして、
本当に日本に広めていくということをまさに当時やっていましたね。
2018年くらいですかね。
慶応大学の伊藤先生で、
お話しさせていただいたところで、今思い出したんですけれども。
なるほど、そうですね。
最近は全然聞かなくなりましたけど、
彼も海外に引っ込んでしまって。
当時は本当顔でしたよね。
そういったこともあって、すごい注目をさせていただいてたところだったんですけど、
その中で結構スタートアップのVCからの資金調達とかってすごくニュースも増えてきて、
スタートアップ界隈の方は非常に盛り上がってきていらっしゃるかなというふうに思った一方で、
先ほどおっしゃったように、急成長して短期間のうちにJカーブを掘って、
エクジットしていくっていうようなところだけが足りないというんですかね。
そこだけがピースとしてはまらない事業体の方がたくさんいらっしゃるっていうところも、
私も一方では見てきているところで、
まさにそういった会社さんをご投資されたり経営支援されたりということで関わっていらっしゃる一方で、
それだけですと、なかなかその概念を社会実装していくっていうところについては、
満たせないというような課題意識が終わりで、
先ほどの5つの事業っていうのが展開されているってことなのかなというふうに思いました。
ゼブラの概念と意義
ありがとうございます。
改めてになるんですけれども、社名にも入っていらっしゃいます。
ゼブラアンドカンパニーのゼブラですね。
これはゼブラ企業のことをおっしゃっていて、
ゼブラ企業の概念を広めるために活動されていらっしゃるのかなと思うんですけれども、
改めてこのゼブラ企業とは何ですかっていうところを教えていただけますか。
ゼブラ企業っていうのは、明確にその認証みたいなこととか定義みたいなことをあえて付けてないというところがあるんですけど、
ただ我々が掲げている4つの特徴というのがありますので、そこからまずご説明できたらと思います。
1つ目は事業を通じて社会的インパクトを作るということが目的であるということですね。
これがまず1つ目。
それから2つ目は時間とかクリエイティブとかコミュニティといったお金だけではやっぱり解決できない、
そういう複雑な課題に取り組んでいるということが2つ目。
それから3つ目が長期的でかつインクルーシブな経営であることですかね。
というのが3つ目です。
4つ目はそれをビジョンに掲げて実行していることということなんですけど、
ちょっと解説をすると、1つ目は結構分かりやすいと思うんですけれども、
2つ目は結構ゼブラっぽいところが2つ目と3つ目が現れていて、
特に時間ですよね。
もちろんお金だけで別に解決できる事業というのは基本的にはないと思うんですけれども、
ただ特に、例えば時間が必要なの?長い時間が必要なの?
分野だったりとか、事業だったりとかってあると思うんですね。
例えばですけど、ちょうど先ほどもそんな話をしていたので思いますけど、
老舗ブランドとかってあるじゃないですか。
ああいうのってどれだけお金を積んでもやっぱりそんなに一長一短にはできないので、
やっぱり老舗には老舗なりの積み重ねてきた時間とか歴史と、
その時間の中で培ってきたステークホルダーとの関係性というのがあって出来上がっているのが
老舗ブランドなんで、そういうのも例えば一つだったりとか、
老舗ブランドの人に5年で上場しろって言っても無理な話で、
全然違いますよね、だったり。
あるいは教育みたいな分野も多分そうだと思うんですけど、
特に子供向けの教育とかになるとやっぱり成果みたいなものが出るまでにすごく長い時間が必要ですよね。
その子が大人になってちゃんと社会人になってみないと成果みたいなものがわからないわけですよね。
そうするとやっぱりそんなに3年とか5年ぐらいでなかなか目に見える成果っていうのは出てこないので、
そうするとですね、やっぱりそこに対してコマーシャルなお金って入りにくくなるんですよね。
そういったところが先ほどお話した時間の大切さというか、
ちょっと違った概念っていうのが一つあるかなというところだったりとか、
あるいはお金っていう手段以外で言うと、やっぱりコミュニティみたいなものは結構ゼブラって大事にしているので、
これは次の3つ目の特徴にあるインクルーシブというところと繋がるんですけど、
ゼブラ企業の基本的な考え方の一つにマルチステークホルダーという考え方があるんですと、
それはやっぱりステークホルダーを多様に見るということなんですけど、
技術的には会社って株主のもの、所有権を持っているのは株主なので、
株主のものっていうことができると思うんですけど、
ステークホルダーっていうことで言うと、株主ももちろんステークホルダーなんですけど、
他にもたくさんいますよね。
従業員だったり、取引先だったりもするし、もちろんお客さんもそうですし。
地域の企業とかだったら、お客さんじゃないんですけど地域の住民、
地域に住んでいる人たちなんかもやっぱりステークホルダーだったりしますと。
もうそこの地域の老舗みたいになってくると、みんなが知っているお店とか企業なわけですよね。
そうするとその企業さんって地域に対して背負っているものがあるみたいなもので、
そういう多様なステークホルダーをちゃんと大事にして経営をできるというのが結構重要な要素で、
そうなってくるとコミュニティみたいなものっていうのはすごく大事になってくるというのがそこの特徴の一つかなと思います。
マルチステークホルダーを実現しようと思ったら、
そのコミュニティ地域の中でもすごい長い年月を経て培っていくものっていうのがかなりあるのかなと想像されるところ。
それも多分やっぱり時間が必要な要素ですよね。
それをなかなか、例えばVCさんのファンド期限の範囲内でやってくださいって言われてもなかなか厳しいものがあるかなというところも。
本当そうです。
ありがとうございます。
ゼブラっていうのは島馬を想像するわけなんですけども、これは何と、白と黒の島だとしたら何か表してたりするんですか?
そうですね。これ結構実はいろんなことが表されてるんですけども、
その白と黒っていうのが経済性と社会性を表しているっていうことが言われていたりだとか、
あと島馬、特に最初はある種ユニコーンへの対比として出てきた部分もあるので、
ユニコーンって幻想の動物じゃないですか。それに対して島馬って現実の動物っていうところと、
ユニコーンって一匹狼的に羽生えして空飛んでいっちゃうんですか。
だからそのぐらい珍しい企業だっていうことでユニコーンって言ったんですけど。
逆にゼブラは現実でしかも群れを作るというところが、やっぱりそこが少し違いがあって。
ゼブラ企業のもう一つの考え方としては、総理強制っていうのも大事なコース。
英語だったらミューチャリズムって言うんですけど、要は独り勝ちすればいいということじゃなくて、
みんなで勝っていこうという、そういう考え方なんですね。
インパクト投資とか社会企業化とかの世界だと、コレクティブインパクトという考え方があるんですけど、
それに近い概念で、要はパイを取り合うのではなくて、みんなで勝ってパイを大きくしていこう。
みんながお互いに寄り添っているっていう、そういう考え方が総理強制になりますね。
総理の総は?
相談の総。相手の相手って言うんですね。
利益の利になるんですかね。
お互いに利益があって、共にいるということですね。
ゼブラ企業の課題
ありがとうございます。
そんなのがあるので、さっきのゼブラっていう言葉自体には結構いろんな意味合いが込められているというところです。
ありがとうございます。
そういった思いと言いますか、背景があって立ち上げられたゼブラ&カンパニーなわけですけれども、
先ほど挙げていただいた5つの中でも、例えば経営支援であったり、ご投資であったりっていうところもあるかと思うんですが、
そういったご支援された先の企業を見ていらっしゃって、
そういった企業の皆さんが感じていらっしゃる資金調達面での課題感、どういったものがあるかと教えていただけますか。
そうですね。
本当にいろいろあるんですけど、
さっき話に出していたような時間軸のお話しみたいなのはまず1つありますよね。
先ほど挙げた例の分野もそうですし、若林さんが言っていただいたような信頼関係を構築するための時間みたいなのもそうですし、
あるいは他にもあるので言うと、例えば認知度の低い社会課題みたいなものに取り組んでいる企業さんって結構いて、
そうするとなかなかそもそも認知をしてもらうのに時間がかかるという。
だからマーケティングって言われるものをやる前にそもそもまずは認知してもらわないといけないっていう、
その前段階からやらないといけないっていうような企業さんも結構いたりします。
そうなってくるとまた時間がかかってくるっていうのがあって、
取り組む分野によってはやっぱりさっきの時間軸合わない問題っていうのは結構出てきますね。
というのが一つと、規模感みたいなのもやっぱりありますよね。
規模感が問題というのか、規模に合った資金提供者がいない問題というのか。
例えばですけど、ゼブラ企業ってある程度成長してくれば、
実は結構融資制のお金とかがマッチするような企業さんって結構いると思うんですね。
なので例えば銀行、銀行さんの融資対象になるとかですね。
そういう会社って結構あるんですけど、
ただやっぱり銀行さんの融資対象になろうと思ったら、
それなりの規模感だったりとか、安定性みたいなものだったりとか、
そういうものがないとなかなか銀行さんとしても融資できないということになってくるんで、
そのレベル間まで行かないといけないわけなんですけど、
そのレベル間まで行くための資金だったりとか、
お金だけじゃないんですけどね、被財務支援みたいなものも含めて、
実はまだやっぱりエコシステムとしては、
そういうものを提供できる方が少ないっていうのがもう一つの課題だと思います。
市場の大きさ問題
例えば規模感の話でいうと、VCさんの出資で期待されるだけの大きさのリターン、
例えば300億以上の時価総額になってほしい、何年後にみたいなところの、
その大きさの市場かどうかはまだ分からなかったりとか、
そういった市場の大きさみたいなものを追求していくと、
例えばステークホルダーとの圧力というかが生じるみたいな、
例えばそういうことだったりするんですかね。
そうですね。それも一つですね。何パターンがあるんですけど、
今のは多分市場の大きさ問題みたいな話で、
そもそも市場として、タムとかサムとかありますよね。
ああいうのでいうところの潜在市場として、
やっぱりVCさんってそれなりに数千億とかないと、
なかなかしんどい、お金出すのしんどいってなってくると思うんですけど、
そうじゃない、いわゆるちょっとニッチというか、
限られた人に提供しているみたいなんで、
どうしても市場自体がそこまでのポテンシャルがないかもしれない、
というものはあったりしますよね。
だけど特定の人に対してはかなり重要だったり、
すごく意味が高かったりっていうサービスとか、
プロダクトを提供されるというか、アシスタントに対することで、
そこは多分規模問題ですよね。
あと先ほどおっしゃってたような、
特定の人にとっては非常に重要な課題なんですけれども、
課題そのものがまだ認知されていなかったり、
お取り組み自体が認知されていないから、
ゆえにマーケティングの手前の段階でいらっしゃったりとかっていう、
そういうところから、
銀行融資の間尺に合うようなところまでの資金がすごい大変とかっていうのも、
課題としてあるって感じですかね。
そうですね。これは多分これからもっと増えてくると思うんですよ。
そのパターンはですね、
何でかっていうと、社会環境みたいなものとか、経済環境もそうですし、
自分たちがそもそも住んでいる生活環境とか社会環境っていうものが変わってきていますね。
その変わってくる中で生まれてくる課題っていうのがあって、
そうするとそこに取り組もうとする方っていうのは、
まだ社会環境が変わろうとしている中で取り組んでいるので、
多くの人はまだ気づいていなかったり、
多くの人はまだその変化そのものに気づいていなかったりするので、
そうするとさっきの認知だったりとか、
そういうのを取っていくのはすごく大変だったりしますよね。
例えば、ここ最近ようやくいろんなところで言われるようになってきたと思うんですけど、
固定概念の打破
やっぱり人口減少みたいなもんですよね。
人口減少ってもう経済環境そのものをかなりガラッと変えてしまうわけですよね。
今までのビジネスモデルって基本的には経済成長とか人口増加っていうものが前提にあって、
いいものを作ったり、ちゃんと市場にフィットするものを世の中に出せば、
それを買ってくれる人たちが増えていくっていうのが前提としてあると思います。
人口減少が起きていっちゃうと、そもそも買ってくれる人たちが減っていっちゃうので、
前提がそもそも崩れてしまう。
ってなってくると、やっぱりその前提の中でのビジネスを作っていったりできなかったりとか、
その前提の中でのサービスとか、ステークホルダーとかサービスっていうものを定義できなくなってくるので、
そうするとそれが変わってきたときに、
じゃあ潜在的に今度どういう方たちが困ってくるのかとか、
潜在的にどういう方たちが何を必要としてくるのかっていうニーズが変わってくる。
そこをいち早く捉えていかないといけないので、
そうするとやっぱり多くの人は気づいてないけど、
先に人口減少が起きることで出てくる変化っていうのを捉えて、
そこにアプローチしようとしている方なんかは、かなりさっきの認知問題が出てくる。
そういったニーズの多様化みたいなところがあって、
あるいは社会情勢の様々な変化っていうところがあって、
それに対応するような形で様々な企業体が様々なビジネスをやっていって、
そこにあった資金調達方法っていうのが後からついてくるのかなというふうに思うんですけれども、
ファイナンスをめぐる冒険の中でも様々な資金調達手段がご紹介されていますし、
また日本の中でも様々なベンチャーデッドですとか、
資金繰り支援サービス、様々出てきているかなと思っていて、
このPodcastの中でもいろいろご紹介させていただいているところなんですけれども、
そういった多様化していく一方で、
結構その起業家の中にある資金調達の思い込みみたいなものっていうのがあるかなというふうに思うんですけれども、
田口さんから見て感じるところっておありですか?
いやもう多分にありましたね。
まあゼブラ起業っていうものとか、私が仲間とゼブラ&カンパニーを立ち上げたのも、
まさにその固定概念を打ち破るみたいなところも実はあってですね。
まあすごいシンプルなところで言うと、
起業したからにはやっぱりベンチャーキャピタルから投資を受けるもんだとかですね、
思っている方もいると思うし、
逆に例えば地域にいらっしゃる方で、
地域の金融機関からお金を借りるもんだと思っている方もいると思うし、
っていうのがすごくシンプルなところですよね。
ちょっとここまでしゃべっちゃっていいかわからないですけど、
もっと大きな話をすると、
実はゼブラ&カンパニーってその、
そういう固定概念に挑戦しているみたいな一面もあってですね、
我々のコンセプトってDifferent Scale Different Futureですね。
要は違った物差しがあれば、
違った将来が作れるということなんですけど、
スケールっていうのはちょっと掛け合わせていて、
スタートアップでいう会社のスケールとか、
成長のスケールとかスケーラビリティみたいな話もありますね。
なんか違ったスケールのあり方があってもいいよねっていうこと掛け合わせてるんですけど、
今の特に金融系の、
金融理論っていうのは、
もう50年前ぐらいに作られた理論がベースになっていて、
それは何かっていうと時間価値だったりとか、
金融に詳しい方だったらご存知だったんですけど、
タイムバリューっていう概念だったりとか、
IRRっていうこの投資リターンを測る指標だったりとか、
そういうのって基本的には時間かける総量みたいな、
絶対量みたいな量ですよね、リターン。
早ければ早いほど、多ければ多いほど、
それがかつ今の自分に返ってくるっていうのが前提として価値化されています。
なのであれって全部現在価値っていうプレゼントバリューに引き直して全部計算しますけど、
それがいかに自分に返ってくるかってことですね。
つまり裏返して言うと、
今じゃない未来に返るものは基本的には価値が少なくなっていく。
だったりとか、
自分じゃない第三者に返るものは基本的には価値にならない。
なので一つ目の話で言うと、
ゼブラ企業と投資の新しい視点
例えば自分の子供のため、孫のため、将来世代のためにやることっていうのは、
基本的には価値が少なくなっていくわけですよね。
でもそういうものって実はたくさんあるじゃないですか。
子供のためにやることもそうですし、
寄付は例えば超長期の投資なんていう、
渋沢健さんっていう渋沢栄一さんの孫さんの言葉なんですけど、
と言われることもあったりとか。
二つ目の話で言うと、
最近例えば環境とか地球のためって、
もう自分じゃない話なのであるわけですけど、
でもそれって基本的には価値にならないということなんですけど、
それっておかしいですよね。
要はこれらの理論が作られた時代だと、
そもそも環境なんて方法を話さないですしとか、
あと社会環境、経済環境全然違うかったので、
基本的にはお金が返ってきて、
投資機会がたくさんあって、
その中でより高い投資機会を選んでいく。
そうすると自分にいかにお金返ってくるかっていう、
そういうのがベースに作られているので、
なんか当時の環境と今の環境が全然違うのに、
環境は変わったけど、
同じ理論がベースで価値が測られているって、
やっぱりすごい変な話だと思って、
そこに挑戦しているみたいな、
ある種のそこも固定概念ですよね。
もう50年前の物差しで、
測り方がずっと変わらずにきていて、
50年経った今もなおも同じ物差しで、
測ろうとしているっていうところ。
でも今時代が違えば物差しも違うし、
物差しが違えば未来も変わってくるっていうことですね。
資金調達方法の紹介
そうです。
ありがとうございます。
ぜひですね、より詳しくお話を伺っていきたくて、
今度は資金調達方法のところに
フォーカスして、
後編お話を伺ってまいりたいと思います。
はい、わかりました。
田淵さん、前編ありがとうございました。
はい、どうもありがとうございました。
企業のデッドファイナンス、
最後までお聞きいただきまして、
ありがとうございました。
今回は、
ゼブラズ&カンパニー共同創業者で、
代表取締役の田淵義隆さんにお話を伺いました。
次回後編は、
ゼブラ企業の資金調達にフォーカスして、
田淵さんに引き続きお話を伺いますので、
どうぞお楽しみに。
この番組は、
毎週火曜日の午前11時半に配信しています。
ぜひ番組フォローをお願いいたします。
また、この番組では、
企業家の皆さんからの
リアルなお悩みにもお答えしていきますので、
番組概要欄にお便りフォームがございますので、
ぜひそちらから、
どしどしお寄せいただければと思います。
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投稿していただけると嬉しいです。
企業のデッドファイナンス、
次回もどうぞよろしくお願いいたします。
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