1. 起業のデットファイナンス
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2025-05-21 40:33

#35【ゲスト回】オルタナティブファイナンスとは?Zebras and Company 田淵さん後編

今回は「オルタナティブファイナンスとは?」ついてお話しました。

✅ファウンダーのパーパスと資金調達手段

✅️オルタナティブファイナンスとは何か?

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✅️ゲスト

▼田淵 良敬

(Zebras and Company 共同創業者 / 代表取締役)(Tokyo Zebras Unite 共同創設者 / 代表理事)Cartier Women’s Initiative Community lead約10年前から国内外でのインパクト投資に従事。その経験から投資実行と共に、投資後のビジョン・ミッションや戦略策定と、実行するための仕組みづくりや組織作り・リーダー育成およびインパクト指標を使った経営判断の支援を行う。グローバルな経験・産学ネットワークから世界的な潮流目線での事業のコンセプト化、経営支援、海外パートナー組成を得意とする。


✅パーソナリティー

▼若林哲平(⁠株式会社INQ⁠ ⁠代表取締役)デットファイナンスのハンズオン支援を中心に、様々な領域のスタートアップのシード期の資金調達を支援。累計1,200件87億円超の資金調達を支援するチームを統括。⁠⁠https://x.com/wakaba_office⁠⁠

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「起業のデットファイナンス」は、年間500名以上から相談を受けるデットファイナンス専門のINQ代表の若林が、起業家のリアルなお金のお悩みを解決していく番組です。エクイティ調達が当たり前だった中、注目を集める「融資」。この番組では「どう借りるか?」という問いを通じて、起業家が事業成長に集中できる環境づくりを支援します。

✅番組ハッシュタグ

#起業のデットファイナンス

✅お便りフォーム番組への感想やリクエスト、INQ若林へのご相談はコチラ⁠https://form.run/@wakaba-NyD9l3PkCYH3he2WQ7RL⁠

サマリー

エピソードでは、Zebras and Companyの田淵氏がオルタナティブファイナンスにおける資金調達の新たなアプローチを提案しています。特に、ファウンダーが持つパーパスに沿った資金調達方法の重要性や、実際の資金調達手法について深く考察されています。オルタナティブファイナンスの一環として、ゼブラ企業の資金調達手法やデッドファイナンスの重要性が探求されています。このエピソードでは、資金の調達方法や理論化、パーパスに沿った企業支援の実例が紹介されています。ポッドキャストでは、オルタナティブファイナンスの重要性とゼブラス&カンパニーの地域や女性に寄与する資金調達手法について語られています。特に、ゼブラ企業への資金の流れを増やすことの意義や方法について考察が中心です。このエピソードでは、ゼブラ企業が直面する環境や課題について田淵義隆氏が語り、特にファイナンスの重要性と不確実性についての洞察が提供されています。また、企業家に向けてのメッセージもあり、これからの時代に必要な挑戦についての意義が強調されています。

資金調達に関するリアルな悩み
起業のデットファイナンス。年間500名以上の起業家から相談を受けるデットファイナンス支援のインク代表の若林が、スタートアップ起業家のリアルなお金の悩みを解決していく番組です。
今回、前回に引き続きまして、Zebras and Company の田淵さんにお越しいただいています。田淵さん、よろしくお願いいたします。
ぜひ、Zebras and Company と、それから田淵さんのご紹介については、前回を聞いていただければというふうに思うんですけれども、今回後編ということで、ぜひ資金調達のところにフォーカスをしてお話を伺っていきたいというふうに思っております。
いきなり私の話で恐縮なんですけれども、私の母が社会起業家なんですよ。
そうなんですか。
そうなんですよ。
すごい。
だって年代的に珍しいホースだもんね。
70歳、70代ですけど、中盤なんですけど、震災の後に、
神戸の?
震災の後にNPO法人を自ら立ち上げました。
すごい。
今でも理事をやっているんですけれども、
そうなんですね。
相模原市で移動解除等のNPOをもうだいぶ何十年もやっているんですけれども、
移動解除?
移動解除ですね。
認定も、真認定を取ったりとかして、一生懸命やってるんですけど、草の根でやってるんですけども、
まさに当時の母にとっては、その活動資金とかって寒波みたいなものになったと思うんですよ。
寒波。
寒波ということは久しぶりに聞きましたね。
今日寒いから寒いみたいな感じがしちゃうんですけど、手弁当ってことですよね。
そうですね。
端的に言うと。
寄付みたいな。
ですね。
だったと思うんですけれども、もし当時の母が今の田淵さんのような活動されてる方にお会いできていたとすれば、
また彼女たちのパーパスに沿った資金調達方法があったのかなとかっていうことをちょっと思ったりしまして、
そこで今回パーパスと資金調達というところについてお話伺いたいなというふうに思ってるんですけれども、
Finance for Purposeのプロセス
ファウンダーが持っているパーパスみたいなものがあって、
それを犠牲にしない資金調達方法っていうものが今取り得るのかなっていう選択肢も広がってきてるかなというふうに思うんですけれども、
ファウンダーの方が持ってるまずパーパスにフィットする資金調達を選んでいきたいと思ったときに、
パーパスってそもそも何ですかっていうところからちょっと教えていただきたいんですけど、
すごいそもそもなんですけど、
すごい難しい質問ですね。
世の中の定義がいろいろ多分、それこそいろんな本が出てますしあると思うんですけど、
我々的に言うと、やっぱり作りたい社会的インパクトが何なのかっていうことなのかなと思っていて、
実はまさに我々が、僕らが自分たちで投資するときもそうですし、
我々の実はサービスの一つとしてFinance for Purposeっていうサービスを作ってるんですけど、
それはどちらかというと、必ずしも我々が投資するとは限らないんですけども、
資金調達をされる方の調達のお手伝いなんですけど、
その調達するための設計を一緒に考えていくような、デザインを一緒に考えていくような、
そういうサービスなんですね。
そのときに必ず起点にするのが、その社会的インパクト。
その起業家さんだったりとか、その企業がどういった社会的インパクトを作りたいのかっていうことをまず起点にして始めますと。
それが今の文脈でいうPurposeに近いのかなって思いました。
ありがとうございます。
Finance for Purposeというサービスということなんですけども、
そのPurposeがある程度定められましたとなったときに、
Finance for Purposeは次にどういうプロセスを踏むんですか。
Purposeを定めましたと。
次のステップとしては事業戦略とか、今すでに事業を行っている場合だったらその事業概要とか、
そういうものを定義設計していくっていうのが次のステップですと。
一見普通のことにも聞こえると思うんですけど、
そのときに何が大事かっていうと、
さっき先に設定をした社会的インパクトとかPurpose、
この事業をやると、とかこの事業戦略で進んでいくと、
本当にこのインパクトが達成されるのかどうか。
そこが結構重要で、時にはこういうケースもあって、
例えば社会的インパクトはすごい立派なものというか、
作られてますと。
でもやってる事業内容とかこれからやっていく事業戦略を聞きすると、
どうやってやっていっても、やり続けても多分ここに達成しないよな、みたいなケースもあるわけですよ。
やっぱりそれって何かしらがおかしいわけで、
事業としてはもしかしたら持続的に続くのかもしれないですけど、
到達したいPurposeに到達しない、インパクトに到達しないってなると、
やっぱりそれは何でしょうかね、そこにギャップがあるので、
やっぱり違うよねっていうことで、
じゃあ事業戦略の見直しだったりとか、事業外の見直しっていうのをやるっていうのがそのセカンドステップですね。
そのセカンドステップで事業、戦略見直して、
いよいよある程度そのPurposeに沿った形の戦略、事業設計ができたとしますと。
なったら次にいよいよ、じゃあどうファイナンス、そのために必要な資金を調達するかってステップになるんですか。
そうですね。
もうちょっというと、事業戦略、事業外できましたと。
ちょっと細かいんですけど、
じゃあその事業戦略を実行していくためのリソースってどのくらい必要なんですかっていう、
いわゆるリソース計画みたいなもの。
それを考えますねと。
いうのが3つ目で。
4つ目がそれを数字にするっていうことですね。
そのリソース計画もできてきたところで、じゃあそれを数値計画。
これがいわゆる数字の事業計画だったりとか財務計画って言われるもので、
そこまでをやってですね。
その4つのステップの中できちんと一貫性が取れてるかどうかっていうのが結構大事だったりします。
つまりその4つっていうのは基本的には全部同じことを説明しようとしているはずなので、
その説明の仕方が数字で説明してたりとか、
違った角度から説明してるってことだと思うんですけど、
やっぱりそこにギャップがあったらさっきの話でおかしいっていうことなんで、
ここの一貫性が取れてるかどうかっていうのを見るのがまさにこのFinance for Purposeですね。
実際そこまでやるとですね、Purposeとか作りたい社会的インパクトっていうのが分かってきて、
事業の内容も理解できてきて、構造的に分かってきて、
度合いですよね。
数字に出すことで成長の度合いだったりとか、
ボリューム感みたいなものとかそういうものも分かってきますとなると、
じゃあどんな資金が合うんですかっていうのが何となく分かってきます。
そこまでいくのがFinance for Purposeの設計って感じですね。
オルタナティブファイナンスの手法
ありがとうございます。
戦略があってそれを数字に落とし込んでいくと、
ある一定の時間軸の中でこれぐらいの資金が必要だっていう、
必要資金が分かってくると、
おのずと反対側の調達側じゃどうするんだっていうところが見えてくるっていうことかなと思うんですけれども、
一方でその資金を調達しようと思ったときに、
資金を供給する側が、
例えばVCなのか、エンジェル投資家なのか、銀行なのか、
さまざま出し手がいると思うんですけど、
彼らが求めるリスク、リターンみたいなものと、
なかなか調達した金額だったりとか、
そういったものがかみ合わないみたいなことっていうのは、
ご体験上あったりされるんですか。
そうですね。
特定の人だとあるので、
誰だったらまさにそれが合うかっていうのを考えていくっていう感じですかね。
なのでおっしゃった通りで、
まさにその事業側が定義できてきますと。
その事業側の定義っていうのは、
さっきみたいな定量的なものもそうなんですけど、
一方で定性的なものだったりとか、
前編でお話ししたような時間軸みたいなものだったりとか、
そういうものも全部見えてくるので、
そうなってくると、
今度この資金提供側。
資金提供側も実はかなりいろんな人がいるっていうのが、
この世界だったりするので、
その中からどんな人だったらマッチするんだろうかっていう、
ある種のマッチングみたいなことを自分たちの中でやっていくっていう。
そんなことかなという気はしますね。
ありがとうございます。
前編でお話しいただいたところで、
資金調達のあり方についての思い込みみたいなものが、
企業家の中にどうしてもあるよねっていうところで、
そこを一回取っ払って、
さまざまな資金調達方法に目を向けたときに、
昨年の12月に官役をされていらっしゃいます、
ファイナンスをめぐる冒険という卒役に紹介されているような、
本当にさまざまなファイナンス手法、
オルタナティブファイナンスの手法が紹介されているかなというふうに思うんですけれども、
もともとこういったファイナンスをめぐる冒険の中に紹介されているような資金調達手法というのは、
田口さんが実務で実際に取り扱われたこととかっていうのはあるんですか、この中に。
あるものもありますね。
結構この本の中、たくさん取り上げられているんで、
30種類ぐらいあるのかなと思いますよね。
すごいありますよね。
全部が全部ではないんですけど、
あと日本の法制だと多分まだ難しそうなものとかもあったりするので、
そうですね。
でも中には取り扱ったものもありますね。
例えばオルタナティブファイナンスの種類のいくつかの一つとして、
このファイナンスをめぐる冒険、これぜひ皆さん読んでいただきたいんですけど、
この中で紹介されているものとして、
例えばRBF、Revenue Based Financeですとかっていうのは、
もうすでに日本国内でもよいさんであったりとか、
フィボットさんが提供しているフレックスキャピタルの一つとして、
実際にサービスとして提供されていて、
私どもも以前にフィボットの安倍さんにこのポッドキャストのご登場いただいて、
ご紹介いただいたりもしてるんですけども、
その他に本当に召喚可能株式による調達であったりとか、
返済免除条件付き融資ですとか、
メザニンデッドですとか、
本当に多様な資金調達方法っていうのが紹介されているわけなんですけど、
なかなかこれを一個一個設計していくっていうのですとか、
あるいは再現性を持ってファンドを蘇生していったりするのは、
なかなか難しいかなというふうに思っているんですけど、
ここはでもやはり一個ずつ手作りしていく感じなんですかね。
今後もしこういったAlternative Financeを使っていこうと思った場合。
多分今はまだそうなんでしょうねという気がします。
というのは知っている方は知っていると思うんですけど、
とはいえそこまで一般的でもないというふうに考えると、
今はまだある程度カスタマイズさせながらやっていくっていうのが必要かなと思います。
これが数も例えば増えてきて、
ゼブラ企業っていうもの自体は結構認知がかなり世の中に広まってきて、
ゼブラ企業における資金調達
我々が目指している社会に実装されて世界観に入ってきていると思うんですけど、
この資金のほうですね、
本当にどんなゼブラにどんな資金が合うのかとか、
その時の例えば平均的な時間軸の範囲ってどのぐらいなのかとか、
平均的なリターンの範囲ってどのぐらいなのかとか、
こういうものの解像度がもっともっと上がってくると、
多分さっきの再現性を持った、
いわゆるインストゥルメントといわれるものにしていけるんだと思うんです。
なのでそこをやるのがまさに実は僕らの役割かなと思っていて、
ある種のそのためのR&Dというか、
作り込みをやっていっているのが今の段階だと思います。
今は再現性のあるファンド側から入っていくというよりは、
ゼブラ企業という企業側から入って、
どんな企業にどんなお金が必要なのかというのがあるし、
分類、リサーチそうとしていっているみたいなイメージです。
ありがとうございます。
前編の中でゼブラさんのカンパニーさんのご事業内容として、
5つ挙げていただいた中で、
まず経営支援というところで実際実務といいますかね、
資金調達の実際の事例の中で取り組みされているというのが1つと、
またそういった事例を理論化、体系化していくことで、
近しいゼブラ企業が現れたときに、
それをまた再現性を持って使えるようにしていくというような、
そういった取り組みということでしょうかね。
そうですね。
まさに特に後者のほうの理論化とか体系化というのは重要だと思いますね。
前者もそうですね。
前者はまさにそれを実例として僕らが作り出して、
作っていっているみたいなイメージですね。
デッドファイナンスとその影響
今回お話しいただいているこのポッドキャストですね。
テーマが企業のデッドファイナンスという、
我々incがご支援しているデッドファイナンスをですね、
テーマの軸にさせていただいているんですけども、
オルタナティブファイナンスの中でも、
デッド性のものについて少し絞ってですね、
お話を伺っていきたいなと思っているんですけど、
デッドファイナンスのことについてお話するときに、
デッドとエクイティ比較して話すと分かりやすいかなというところで、
一つは返済は必要なんだけれども、
株式のように経験を渡さなくていい、
企画はしなくていいというところがあるかなというふうに思っていて、
そういう意味ではそのパーパスを犠牲にしない資金調達という意味において、
ゼブラ企業との相性もいいのかなというふうに思うんですけども、
そのあたりいかがでしょうか。
考え方に本当によると思いますと、
我々の、これまた違うサービスとして、
ゼブラファイナンスデザインというのがありますけど、
まさにそのあたりを説明しているんですけど、
経験を渡さないというのは、
いい面も悪い面もあると思っていて、
もちろんいい面としてはさっきお話しされたような、
自分たちのパーパスを守るもそうですし、
裁量権を持ってやるということもそうですし、
逆に経験を渡すということによって、
仲間作りのツールになるということだと思うんですよ。
経験を渡す、あるいは株式所有権を渡すというのは、
その人に同じ船に乗ってもらうということになるので、
やっぱり違いますよね。
同じ船に乗って一緒にやる人と、
同じ船に乗っていないけど横からアドバイスしてくる人って、
やっぱり違うと思うので、
同じ船に乗って一緒にやる人と、
同じ船に乗っていないけど横からアドバイスしてくる人って、
同じ船に乗った仲間をやっぱり増やしたいかどうか、
そこによると思うので、
それによっていい面もあれば悪い面もあるというか、
そういうことかなと思うので、結構企業さんの、
あるいは経営者のステージもそうかもしれないし、
考え方とか今のニーズによってくるんじゃないかなと思いますね。
まさに私どももVCさんと協力して、
ファイナンスミックスということをしっかりやっていこうよということを
常々申し上げていまして、
ファイナンスミックスって何かというと、
単純に多様な資金調達手段をミックスして、
事業成長にあったファイナンスをしていこうよということなんですけれども、
こういったファイナンスミックスの事例といいますか、
The Brothers & Companyでお取り組みになった事例のうちに、
デッドファイナンスも絡めたファイナンスミックスの事例、
何かあったら教えていただきたいんですけれども。
ぴったりの事例が一つありまして、
我々の出資先の一つに株式会社人々という会社がありますと、
これはどんな会社かというと、
福島にあるベースにしている会社なんですけれども、
小林みやさんという創業者の方が創業された会社で、
大きくは二つのインパクトに取り組もうとしています。
一つは福島の地域インパクトですね。
もう一つは、
彼女の原体験みたいなところから来ている部分もあるんですけど、
ジェンダーエンパワーメントとかジェンダーイクオリティとか呼ばれるような、
ジェンダー問題ですね。
そこに対して取り組もうとされている会社さんです。
そういう意味では事業が二つあって、
一つ目の方は主に地元の農家さんの販売の支援みたいな事業で、
もう一つは実は途中から彼女が開発して作った事業なんですけど、
地元で取られていた果物の柿の皮を原材料にして、
フェムテック商品と呼ばれるような女性のデリケートゾーンをケアする、
スプレーとかミストとかシャンプーとか、
そういうものを開発されて、
それを全国で売っているという会社さんなんですね。
作られていた果物の皮っていうのは、
農家さんが元々捨てていたものを使っているので、
それを買い取るみたいなことをやっているので、
基本的にはこちらの事業が女性のデリケートゾーンをケアしていく方の事業、
プロダクトがちゃんと売れていってうまくいけばいいほど、
農家さんにも新しい収入が増えていく。
それが地域のインパクトにつながっていくという、
そういうような事業を作られています。
ここで、さっきのファイナンスの観点で何をやったかというと、
我々がもう2年前、3年前ですかね、
2022年にご出資させていただいたんですけど、
そこで出資をして、
特にさっきのフェムテックの商品の方を、
そこの事業の方を伸ばすということで、
経営支援を出資した後にも結構やっていきましたし、
その出資したお金も人員の費用に使ったりとか、
そういうことをやって、
結構そこの事業はすごく伸びてきたんですね。
伸びてくると何が起きるかというと、
やっぱり物を扱っている事業ですから、
在庫が増えてきますと。
実はリードタイムもまあまあ長かったりするので、
その分やっぱり運転資金が必要になってきて、
そこの運転資金、
まさにその財務戦略を一緒に考えていったんですけど、
運転資金を地域の金融機関さんから借り入れという形で借りましょうと。
これは運転資金なので短期融資という形で借りることにして、
まさにそれを一緒に地域金融機関さんにもご説明とか話をしに行きましたし、
ということで地域の金融機関さんから短期融資を受け入れたと。
実際にその後はまたさらに事業が引き続きうまくいっているので、
大型顧客みたいなのが例えばついてきたりとかしてくるので、
そうするとさらに新規投資的なお金が必要になってくるので、
新しい人もまた雇ったりしないといけないしとか、
あるいは組織自体も大きくなってくるので、
今度はもう幹部とか役員的な人たちをどうしていくかとか、
いろいろ話が出てくるわけですけど、
今度はやっぱりまた運転資金ではまかないないねっていうような、
そういうニーズも出てくるので、
今度はもう少しディスクマネー、
エクイティに近いようなお金が必要だねということで、
そのお金を次は投資かななんて話をしていたりとか、
そういう意味ではちょっとジグザグにやっているというか、
スタートアップ、前編の話というのは固定概念みたいな話でいうと、
やっぱりスタートアップっていうと典型的なのは、
シリーズABCDっていうファイナンスを重ねていく、
っていうのが典型的だと思うんですけど、
それよりももうちょっとエクイティを入れながら、
融資を受けながらっていうのを、
ジグザグをいろんなファイナンスを作り込んでいきながらやっていくっていうのが、
まさにその会社さんの事例だったりしますね。
ファイナンスミックスの事例
まさにフェムテックのD2Cと申し上げていいのかなと思うんですけど、
ビジネスモデルとしては。
そうすると仕入れであったりとか、
あるいは売上げを上げるために、
例えば広告宣伝を打ったりとかすると、
先に売上げが立つ前にお金が出ていく。
さらに売上げが伸びていくと、
その運転資金っていうのが増加していくので、
その増加運転資金の部分っていうのを金融機関の方、
銀行さんとか地域の金融機関さんに、
短期融資という形で担っていただいているというところですね。
そこの資金ぐりリスクみたいなところを取っていただいたっていう格好ですね。
そこはまさに銀行の得意とするところではあるので、
しっかりそこはやりつつ、
一方で組織ですとか、
成長のための資金っていうのも、
エクイティで入れながらということで、
やってらっしゃったということなんですね。
そうですね。
まさに本当に理想的なファイナンスミックスかなと。
そうですね。
でも一つのゼブラ型ファイナンスのあり方の一つだなと思っていて、
ニーズに合わせた資金を調達するっていう、
当然と言えば当然のことをやっているといいんですけど、
でもそれをやることが意外と大変だったりするかもしれない。
そのエクイティで入れる際のエクジットの設計みたいなものっていうのは、
何か独立系の、
例えばVCさんがやってらっしゃるような、
ファンド期限までに利用してみたいなものとはまた違った設計されたりするんですか。
そうですね。
ちょっとまた違った設計をして、
我々が出資をするときに開発した手法みたいなものがあって、
ライフといって、
これいつも噛みそうになるんですけど、
Long Term Equity for Future Equity、
略してライフ。
つまり長期的な目線を持って、
エクイティっていうのは、
日本語で何て言うんでしたっけ、
平等みたいな意味合いもあるので、
その主要のコンセプトとしては、
より投資家と企業家が平等な立場でできるようなものっていうのと、
それに付随して対話を大事にする。
これ実は、
上場企業だけじゃなくて上場企業の世界なんかでもやりますけど、
やっぱり株主と会社の対話。
対話を通したエンゲージメントになってありますよね。
そこに通じてるんですけど、対話をしっかりするっていうことと。
柔軟な事業展開
3つ目は柔軟性みたいな話ですかね。
エグジットの柔軟性みたいなのを担保したような形を取ってますと、
簡単に言うと何かっていうと、
さっきお話した2つの事業、
どちらが伸びていくか、
どちらを伸ばしていくかによって、
あるいはどういう未来を描きたいかっていう経営者さんとか会社のさんの意向によって、
どちらの事業をどう伸ばしていくかってまだ可能性が結構分かれていたっていうのがあって、
その時点で、じゃあこうしなさいって言って、
エグジットをバチッと固めるっていうこともあったのかもしれないですけど、
いろいろ対話を重ねていくと、
やっぱりそれがどう考えても、
このタイミングでそれをやるっていうことが適してると思えなかったんですね。
じゃあどうしたかっていうと、
基本的にはどっちの形にいってもいいようにしましたというのがありますと、
もうちょっと具体的に言うと、
例えばさっきの地域インパクト、
こちらをもっと大きくしていきますとかすると、
おそらくあり得るのは、
いわゆる地域の名刺さんみたいな会社になっていって、
農家さん含めて地域の住民の方たちに影響というかそのインパクトを与えていく。
そうすると、おそらく地域の名刺といっても、
比較的成長カーブでいうと水平になっていくというか、
寝てくるというか成長。
そうですね。ある程度の規模感とかある程度のところまでいったら止まってくると思うんですね。
そこからは安定したあれを続けていく。
そうなってきたら、
多分もうそれ以上内部流報を貯めていってもあまり意味がないので、
それって株主とか社会にまさに還元していくタイミングだよねということで、
その場合にちょっとお話に出た、
召喚可能株式です。
いわゆる会社が買い戻しをできるような設計にしたって、
買い戻してもらって、
ある程度のリターンをつけて買い戻してもらって還元をしていくということにしています。
というのが一つのパターンで。
実はもう一つのパターンというのは逆にフェムテックの事業。
これはどちらかというと地域に閉ざされないで、
全国あるいは海外とかでも話したりしているので、
女性のインパクトというところにもっともっと比重を乗せていって、
そちらの事業を伸ばしていきますとなると、
これはちょっと違った話になってきて、
もっと資金調達も必要かもしれないし、
あるいはもしかしたら上場なんてことを目指すっていうことも必要になってくるかもしれないし、
そちらの可能性も残されていたので、
そこも否定しきらないという形にして、
どちらに行ったとしても一応対応できるような投資のやり方にしたというところがポイントですね。
信頼関係の構築
ただそれを、
創業者さん、企業家さんが一人で勝手に決めるのではなく、
さっきお話したコンセプトの一つにあった、
しっかり株主と対話をして、
みんなで基本的には決めましょうというのが、
その対話を契約の中で担保したみたいな感じです。
なるほどですね。
対話によって決めるということが契約書の中でちゃんと記されている。
そうですね。
故に柔軟にどっちに進んだとしても、
リターンが設計し得るというか、対話し得るっていう状態ですね。
そうですよね。
なのでその対話の中身は決めてなくて、
ただ対話をするというプロセスを決めてるという感じです。
まさにパイナスをめぐる冒険の中で、
私が一番こんなことできるんだっていう思った手法の一つで、
結構それをゼロベースでというか、
企業家側と対話してその投資契約を実現させていく、
実装させていくっていうのは簡単なことではないかなと思います。
やはり企業家側がいてらしいと言いますか、
私も小林みやさん存じ上げている非常に優秀な方というのを存じ上げているところなんですけど、
やはりそこは結構時間をかけてコミュニケーションされたんですか?
そうですね。時間はかけましたね。
そこは多分我々のやり方の一つの特徴ではあって、
おっしゃった通り企業家さんで別にそんなにファイナンスに詳しい方ってむしろ珍しい方なので、
どちらかというと、もちろんそれを言って理解してもらうということも必要なんですけど、
いかに僕らと企業家さんの間の信頼関係をしっかり作るということが大事かなと思っていて、
そのための時間というのは比較的かけて、
だから僕らにとってはデューデリジェンスとか事業精査って一般的に呼ばれるプロセスのうちの一つは、
もちろん事業を投資対象になるかどうかっていう精査もするんですけど、
一方でそういう精査期間を通して企業家との信頼関係を作れるかっていう、
そういう期間でもあるんですよね。
なのでその期間の間はまさにそれを作っていったという感じですかね。
それは先に経営支援が先に走ったからできたのか、
それともまず投資前提でDDとして入っていったのかというと、
人々の場合は前者に近かったですね。
ただ後者のパターンもあって、
最近実は投資した会社さんがあるんですけど、
その会社さんなんかはどちらかというと投資前提で入っていたんですけど、
プロセスとしては似たようなプロセスなので、
やっぱりその信頼関係を構築していくということからやりましたね。
まだ日本の国内ではすごく理論化体系立てられて、
再現性を持って繰り返し使われている投資手法ではまだないかなという。
そうですね。その時に僕らがテンプレート化して、
実はオープンにパブリックにしてあるんで、
ダウンロードできるテンプレートがあるんですけど、
とはいえまだ一般的というにはちょっと早いかなと思います。
ゼブラ企業への支援
でも今後、例えばCoral Capitalさんが出されたJQISのような形で、
使われるテンプレートになっていく可能性が十分あるかなというふうに今。
それをちょっと意識して作りました、その時は。
ぜひ、もしそのテンプレートを見たいという視聴者の方がいらっしゃった場合は、
まずファイナンスを巡る冒険を手に取っていただいて、
その上でオンラインのありましたよね。
オンラインコンパニオンですね。
オンラインコンパニオンにアクセスしていただくと、
召喚可能型のライフの投資契約のひな形であったりとかが一部見れると。
見れるはずです。
タームシートのテンプレートを丸々載せています。
ちょっとぜひそれは興味を持った方は、
ぜひオンラインコンパニオンを見ていただければと思います。
そのためにはまずファイナンスを巡る冒険をぜひ手に取っていただいて。
そうですね。いい本なんで。
すごく私も背読しましたけれども、学びのある新しい発見のある本でしたね。
資金調達に対する固定観念みたいなものがいい意味で取り除いてくれるなと思いまして、
ぜひこのポッドキャストの概要欄に書籍のリンクも貼らせていただきますので、
ご覧いただければというふうに思っています。
そういった形で新しいファイナンス手法といっていいと思うんですけれども、
オルタナティブファイナンス、
多様な資金調達手法に取り組んでいらっしゃるゼブラス&カンパニーさんなんですけれども、
事例も伺ったんですが、
とはいえ現状の課題とかあるいはそれを打破する今後の展望について最後に伺いたいんですけれども、
どういったお取り組みを今後されていくお考えでしょうか。
はい。分かりました。
いくつかあるんですけれども、
今日のテーマに特に近いところっていうことでもあっていうと、
まさにゼブラ企業に対するお金の流れを作っていくっていうことが大きくあるかなと思っています。
このファイナンスを巡る冒険を官役させていただいて、
出版のお手伝いなんかをしているのもまさにその背景もあって、
いろんなお金の流れがゼブラ企業には必要ですし、
それを提供できるプレイヤーを増やしていく。
僕ら自身もそうなんですけれども、
我々自身がそういう意味では提供できるお金の総量を増やすというのもそうですし、
我々だけじゃなくて他の方も含めて、
このゼブラ企業たちに提供できるお金の総量を増やしていくっていうのももう一つだなと思っています。
ここでちょっと一つ大事なのは、
絶対量が増えるっていうのも大事なんですけれども、
もう一つは質みたいなところがあって、
何でもいいから適当にお金が入ればいいかというとやっぱりそうでもないなと思っていて、
ゼブラ企業ってご理解いただいた通り、
かなり意思のある会社というか意思の強い会社、
まさに社会的インパクトとかパーパスからを起点に考えていくっていうのは、
すごく強い意思を持っている会社ということもできると思うんですよね。
その強い意思を持っている会社に、やっぱりその意思のあるお金っていうのをマッチしていくというか、
入れていかなきゃいけないということは思っていて、
そこがやっぱり結構重要にはなってくるので、
何となくお金を出すよりは、やっぱりお金を出す側も、
例えばこういう社会を作りたいっていうのもそうかもしれないですし、
こういう会社さんを応援したいっていうこともそうかもしれないですし、
その中でこんなことをやりたいっていうこともそうかもしれないですし、
そういう意思のあるお金っていうものが増えていくことが大事だなと思っていて、
我々としては、さっきもちょっとお話ししましたけど、
自分たち自身がまさに、お手本とまでは言わないですけど、
引き付け役になれるように自分たち自身の提供できる資金だったりとか、
まだまだ我々も投資時代って少ないので、
もっと投資を増やしていくっていうものだったりが一つと、
もう一つは、例えば地域の金融機関さんもそうですし、
最近思っているところで言うと、
まさに地域の金融機関さんのバンカブルって言ったりしますけど、
融資対象になれるぐらいの規模感だったりとか安定感だったりとかっていうところに
行くまでのゼブラ企業を支えられるような方たち、
そういう方たちを増やしていく。
これなんとなく今期待しているのは、
我々が兄ゼブラとか姉ゼブラって言ったりしてるんですけど、
地域でいる先輩ゼブラ企業さんみたいな、
地域の名刺さんなんかまさにその典型ですけど、
そういう方たちが例えば後輩ゼブラをサポートしますということで、
財務も非財務も両方必要なので支援としては。
そういうところに関わってくれるようなことをやっていけるといいなというのは、
なんとなく最近考えているところですね。
ありがとうございます。
まさに経営支援だったり投資っていうところで、
実際に事例になるような多数の支援を行っていくっていうところに加えて、
仲間づくりっていうことも前編でおっしゃってましたけど、
金融機関とか自治体さんとか、
あれば姉ゼブラ、兄ゼブラといったようなコミュニティっていうことで広く言えるのかなと思うんですけど、
そういうコミュニティづくりであったり、
コワを広げていくっていう活動と、
そういった中から生まれてきた事例をより理論化体系化していく、
それを広めていくような活動と、
ゼブラ企業の挑戦
様々な軸でまさにそういったゼブラ企業の在り方を社会実装していくというようなお取り組みなのかなと思ったんですけども、
そういう理解で合ってますかね。
合ってると思います。
ありがとうございます。
ぜひこれを聞いたプレゼブラといいますか、
ゼブラ企業を自分もなっていきたいっていうふうに思ってらっしゃる企業家の方、
きっと現れるんじゃないかなというふうに思ってるんですけど、
そういった企業家がもしぜひゼブラさんのカンパニーさん、
たぶしさんにお話をしたいと思ったら、
どういったコンタクトを取ればいいですか。
コンタクトはそうですね、
私に直接いただいてもいいですし、
会社の代表アドレスがホームページに載ってるんで、
あとお問い合わせフォームがあるんで、
そこからご連絡いただいてもいいですし、
あと私以外にも共同代表含めて社員とかもいますから、
その方たちにコンタクトを取っていただいても大丈夫です。
ありがとうございます。
最後にプレゼブラ企業家に向けてですね、
一言何かメッセージいただけますでしょうか。
メッセージですね。
最後のハードルが高い。
めちゃぶりです。
いくつか2つぐらいあるんですけど、
1つはそもそもの事業として、
前編で話したんですかね、
だんだん記憶が分かんなくなってきましたけど、
環境が変わっていくところへ挑戦してるっていう話をしたと思うんですけど、
まさに今の時代ってそういう時代だなって思っていて、
さっき話した人口減少みたいなものもそうですし、
いろんなことが、環境とかとってもそうかもしれないですし、
いろんなことが今までの前提が崩れていって、
そういう中で、既存の見えているステークホルダーの方たちとか向けにインパクトを作っていく事業を作っていくのももちろん大事なんですけど、
一方でやっぱりその、
今の時代においては、
今の時代においては、
いろんなことが今までの前提が崩れていくような世界になってきている。
そうですね。
と思うんですね。
極端な話で言ったら、
AIの出現とかもそうなり得るかもしれないですし。
一方でやっぱりその見えてないステークホルダー、見えてない未来に対して、
その未来を作っていくっていうアプローチもやっぱり必要だと思うんですね。
それをできるのはまさに実はゼブラ企業だと思っているので、
そういうところに果敢に挑戦、チャレンジしてほしいですというのが一つと。
そうなった時に、
より一層、
今日のテーマで言うと、
ファイナンス難しくなると思うんですね。
当然ですけど、
見えているステークホルダーに見えているビジネスエアのほうが、
予知しやすいので、
お金を出すほうも出しやすいじゃないですか。
そうですよね。
不確実性が高まるということになるので、
だったりとかさっきの時間軸が長くなるということになるので、
より一層ファイナンスが難しくなっていくとは思うんですけど、
そこを支えようとしているのが我々だったりとか、
先ほど話した我々がこれからもっともっと増やしていこうとしている方たちなので、
諦めることなくというか、
まさにこのファイナンスを巡る冒険なんかを読んでいただいて、
企業家の方がファイナンスのプロになる必要はないと思っているんですけど、
一定の引き出しを持っていくと、
いろんな話とか可能性が見えてくると思うので、
そういうことを意識してやってもらえたらなと思います。
田淵義隆のメッセージ
以上です。
ありがとうございます。
前編後編と2回にわたりまして、
ゼブラス&カンパニー、田淵義隆さんにお話を伺いました。
田淵さん、本当に貴重なお話ありがとうございました。
ありがとうございました。
企業のデッドファイナンス、最後までお聞きいただきましてありがとうございました。
前編後編2回にわたって、
ゼブラス&カンパニー共同創業者で代表取締役の田淵義隆さんにお話を伺いました。
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