今回は「銀行の稟議とは?」についてお話しました。
- 銀行の稟議とは?
- 稟議を通すために銀行員が考えているは?
- 稟議を通すために企業側ができることは?
-----
「起業のデットファイナンス」は、年間500名以上から相談を受けるデットファイナンス専門のINQ代表の若林が、起業家のリアルなお金のお悩みを解決していく番組です。エクイティ調達が当たり前だった中、注目を集める「融資」。この番組では「どう借りるか?」という問いを通じて、起業家が事業成長に集中できる環境づくりを支援します。
✅番組ハッシュタグ#起業のデットファイナンス
✅お便りフォーム番組への感想やリクエスト、INQ若林へのご相談はコチラhttps://form.run/@wakaba-NyD9l3PkCYH3he2WQ7RL
✅パーソナリティー▼若林哲平(株式会社INQ 代表取締役)デットファイナンスのハンズオン支援を中心に、様々な領域のスタートアップのシード期の資金調達を支援。累計1,200件87億円超の資金調達を支援するチームを統括。https://x.com/wakaba_office
▼八幡 芹菜(株式会社INQ )1992年和歌山県生まれ。
慶応大学を経て、みずほ銀行に入社。約10年間、法人の融資に携わった。2025年4月に、INQに入社して、まさにスタートアップの融資による資金調達のご支援を担当
サマリー
ポッドキャストでは、銀行の融資審査プロセスや倫理について詳しく取り上げています。特に、銀行での資料準備や決済者とのコミュニケーションの重要性、スタートアップ企業にとっての融資の難しさについて語っています。このエピソードでは、銀行の稟議プロセスとその重要性、金融機関との信頼関係の構築について議論しています。特に、企業経営者が稟議を通過させるために必要な要素や事業計画の重要性が強調されています。
銀行融資の審査フロー
企業のデットファイナンス、年間500名以上の企業家から相談を受けるデットファイナンス支援のINQ代表の若林が、スタートアップ企業家のリアルなお金の悩みを解決していく番組です。
皆さんこんにちは、INQの若林です。
さて、前回まではですね、メガバンクで約10年間法人融資を担当されていた弊社INQの矢畑さんとですね、
銀行の審査フローについて、それから銀行の格付けとはというテーマでお話ししてきました。
銀行の新規の融資の審査はですね、基本的に受付、格付け、倫義、融資契約、実行という流れで進みますよと。
その中の格付けというところについて分解して前回お話をさせていただきました。
ぜひですね、銀行融資の審査の流れや格付けについて知りたいという方は、前のエピソードを聞いていただければと思うんですけれども、
今回ですね、また弊社INQの矢畑さんをお招きしまして、倫義に包括してお話ししたいと思います。
矢畑さんよろしくお願いします。
よろしくお願いします。
改めて、銀行融資の審査フローというのは受付から始まって、格付けというのをして、それから倫義という流れで進んでいくということなんですけど、
まずこの倫義って何ぞやなんですけど、これまず誰が誰に対してやるフローなんでしょうか。
これは担当者が、支店の長、支店長、部長が決済者、本部になる時もあるんですけれども、その時は担当者が本部に対して倫義をかける、その二通りになるかなと思います。
なるほどですね。これは有刺できるか否かというところを担当者目線だけじゃなくて、決済者の方々に上に上がっていくことによって、より抜け漏れなくというか、公平な立場でリスクないかどうかチェックするみたいな、そんな意味合いなんですかね。
そうですね。
ありがとうございます。
この倫義というプロセスにおいては、何で判断するんですか。この倫義が良しか否か。何を提出するんですかということになると思うんですけど。
倫義に添付する資料というのは決まっていて、基本的には銀行側の資料にいただいた決算書ですとかから情報を抽出して入力していく資料があるんですけれども、それを添付するという感じで、
だいたい4、5種類とか。コベナンスが付くとかで増えたりがあるんですが、だいたい4、5種類ですね。
その中で一番倫義において重要というか軸となるような書類があるんですよね。
そうですね。一覧化されたものみたいな感じで、そこは担当者の裁量で書くことができる倫義別紙っていうものですね。
倫義別紙っていうんですね。それがいわゆる倫義書みたいなものですか。
本当に別紙、本当にまとめたものって感じなので、正直倫義書って言われると電子的に入力するもののその電子倫義がイコール倫義書になったのかなと思います。
じゃあその4、5種類のやつ一式が倫義書っていう感じで、その中で担当者の方が別紙を付けるっていうそんなイメージなんですね。
そうですね。それ見ればだいたい案件の内容がわかるようになっているかなと思います。
その倫義書、倫義別紙っていうのは、これはどういう役割を果たすんですか。ガイドみたいなものなんですか。
そうですね。
目次に近いって感じですか。
はい、そうですね。
どういったことが倫義書に書かれるんですか。項目と言いますか。
一つは採算チェックですね。
この案件をやれば銀行がいくらぐらい収益を生み出せるかっていうもの。
で、その案件単体で達成できればいいんですが、プラスアルファは今後ですね、お付き合いを始めたことによって、どれぐらいの案件が獲得できそうみたいなのも追加で書いたりはします。
なるほど。じゃあ例えばスタートアップとかだと、その後証券会社とか信託とかっていう形で別の収益機会が生まれるかもよっていうところも含まれる感じですかね。
そうですね。かなり大きいところを占めます。そこも。
なるほど。それが採算なんですね。
そうですね。
他にはどういう項目がありますか。
他には決済・検謝が誰になるかっていうのを確認する資料もあります。
他にどうですか。回収の見込みみたいなところとかも書いたりするんですよね。
そうです。そこは倫理別紙の方で書きますね。
担保がどうとか、どう保全するかみたいなやつですね。
他に何かどういう項目がありますか。
他は業績の決算書をいただいているものは勝手に電子倫理についてきますが、
期の途中での申請だとすれば、たぶん試算票をいただいているので、その試算票をまとめる資料もありますし、そこは別紙にも記載したりはします。
それは基本的にデータを寄せ集めるだけなのか、それとも担当者としての分析とか意見みたいなものも入ったりするんですか。
そうですね。
基本的に倫理を書いている時点で、担当者としては通したいって思っているっていう理解であってますか。
はい。ここは正直もう視点として、たぶん通るだろうなって思った案件しか倫理を書き始めないっていうのがあるので、
事前相談、社内の事前相談の場である程度、ここがポイントだよねっていう結論が出ていて、
それをちょっと噛み砕くためのプロセスみたいなイメージで、
できるだけ視点としても通す気持ちはみんな一緒かなと思います。
かといって、事前の相談の時点で出てきたものを形式的にまとめたものって言うとそうでもないんですか。どうなんでしょう。
でもおっしゃる通りですね。
結構その倫理書というか、一式を揃える前プロセスが結構重要だったりするみたいな感じですか。
時間がかかるのは正直、そこのほうが長いかもしれないです。社内相談。
スタートアップの融資課題
なるほど、なるほど。
じゃあちょっと話戻っちゃうんですけど、審査プロセス、受付、格付、倫理、契約、実行っていう流れあったと思うんですけど、
格付と倫理の間に事前相談みたいなのがあるイメージであってますね。
あってますね。
そこが一番実は時間がかかって、
そうするとじゃあそこである程度まとまったとすれば、倫理書一式揃える自体はどのぐらい時間かかるんですか。
担当者が提出できる形にするのは、
1日あれば1日集中してそれだけにかかれば、
あの1日で終われるぐらいの業務量だと思います。
そうなんですね。とはいえなかなかあれですよね。
その1日それ集中してみたいなことって難しいんじゃないかなと想像しちゃうんですけど。
何件もやってるわけですもんね、担当の方。
そうするとなかなか他のいろいろ業務とかをやりながら倫理の準備するんで、
1日では実質的にはあまり終わらないというか。
はい。
なるほど。これだいたいじゃあ倫理のプロセス全体でいうとどのぐらい見とけばいいんですかね。
例えばその支店内で決済するっていう場合だとどうですか。
倫理自体だと2週間ぐらいは見ておけば余裕はあるかなっていうぐらいですね。
これ本店倫理本部倫理みたいな支店を超えていく場合とかだと、
結構時間かかりそうなイメージありますけど、どうなんですかね。
1ヶ月以上は見ておいた方がいいかもしれないです。
もし仮にスタートアップがあるメガバンクのどこどこ支店に既に1回取引ありました。
またスタートアップとしてもう1回割とちょっと大きい金額の融資を依頼しましたってなった。
そうした場合って前回は保証協会付き融資だったが、
今回プロパーだみたいな場合って同じプロセスでいけるものなんですか。
いくパターンもあれば、そういうスタートアップ専門部署にもう担当ごと変更する場合もあったりします。
なるほどですね。
例えばみずほ銀行さんだとイノベーション企業法人部みたいなセクションと
イノベーション企業審査室みたいな。
スタートアップなどの割とイノベーティブな会社様を専門で担当する部署みたいなのが存在してますよね。
そういうところに担当が変わるみたいなそんなイメージですかね。
そうですね。変わった方がスタートアップ様としてもメリットにはなるかなとは思いますね。
ビジネスモデルとかも分かってもらいやすかったりするので。
そうですよね。やはりなかなか赤字とか何で赤字なのかみたいなところの背景であったりとか
そこをエクイティーファイナンスで埋めていくとか
そういうのってなかなか99%の会社がそういうことをしない中小企業様でいらっしゃるわけなので
そういう意味では専門部署が見た方がいいケースもあるんでしょうね。
そういった倫理っていうプロセス実はその倫理の前段階であらかた決まってるっていう話かなと思うんですけど
そうだとした場合にいい倫理になるって言うとちょっと言い方おかしいですけど
その倫理をクリアしてもらうために事前相談部分とかも含めて
スタートアップ側、企業側ができることって何かあるんですか?
ここは格付けと関連すると言いますか、その時にお話ししたかと思うんですが
やっぱり資料ですね。数字で見たいっていうのが一番あるので
もう事前相談のタイミングで資産票なんかもいただいていれば
その事前相談がまず早く進むので
倫理書も早く書き終わるっていうスピード感にはつながるかなと思います。
倫理を上げるっていうことはその担当となる方の上の方に
ちゃんと理解してもらわなきゃいけないっていうプロセスかなと思うんですけど
そのためにできることって何かあるんですか?
それは定石にも事業内容とかを説明できる機会があれば
分かってもらいやすいかなとは思いますね。
スタートアップ側、企業側からするとまず担当の人とお話できたとして
なかなか定石の方に合わせてくださいっていう発想自体が
なかったりする可能性あるかなと思うんですけど
これ言っちゃっていいんですか?
全然言っちゃっていいと思います。
実際に出てきてくれるかっていうのはそこの視点ごとに少し違うかもしれませんが
稟議プロセスの重要性
言っていただくのは全然問題ないかなと思います。
その場合って担当の方と話している中で
もしよかったら定石の方にもご説明の機会いただけると嬉しいですみたいな感じで
お願いしたらいいんですかね?
はい、それで大丈夫です。
それで実際に上の決済権者の方なのか
途中の方なのかあれですけど
定石の方にお話できることによって
熱量も伝えやすいですしとか
企業家が信頼できる人物かどうかもより伝わりやすいですよね。
そうですね。重要な人物、金の人の部分が伝わるので
会っていただくのはいいかなと思います。
基本的にその倫理を挙げてもらう過程が非常に重要で
そこの時点で大部分決まっているとした場合なんですけど
そのプロセスを担当の方と一緒に乗り越えていかなきゃいけない姿勢がある意味必要なのかなと思うんですけど
どうやったら味方になってもらいやすいんですかね?
仮に八幡さんが技工院だった時に
この会社の倫理を何とか通したいなって思えた会社とか経営者の共通点はあります?
でもやっぱり情熱がすごい訂正的ですけど
その事業に向き合っている姿勢とかがすごい情熱で溢れていると
私も頑張らないとなと思わされましたね。
あともう少し定量的な部分とかで準備段階でできること
例えばこういう資料があるとめっちゃ進みやすいとかあるんですか?
その事業計画、未来の数字も大体これぐらい考えているっていうのが見せてもらえると
社長様が考えていることなんでっていうことで
倫理書もそれを写させてもらって書けるのでありがたいですし
あとは実績のところもですね
早め早めにいただけると嬉しいですね。
今聞いてちょっと意外だなと思ったのが
いただけると嬉しいって話なんですけど
私からするとスタートアップの融資やってるんで
その事業計画を求められないっていうことが基本的にはないかなと思ってるんですけど
結構なしっていうこともあるんですよね
なしもありますし
本当に時間がなくて多分お忙しかったり
作る仕事をする方が社内にまだいらっしゃらなかったりっていうことで
結構提出までに時間がかかってらっしゃる感じの会社様は多かったイメージがあります
じゃあしっかり事業計画作って
定量的にもまたそこの事業計画の数字から抜粋して
こういう状態業績です
こうなっていきます
なぜならこうですっていう感じで
過去から未来までしっかりテキストベースでもまとまってたりとかしたら
どうなんでしょう倫理書きやすいですかね
もうめちゃくちゃ書きやすいですね
結構そのあたりってスタートアップの企業家の皆さんって
割と過去のっていうよりかどちらかと未来に向けてっていうところは
すごく投資家からの資金調達みたいなところを結構やってらっしゃるかなと思っていて
もちろんVCさんと銀行さん目線が違うので
同じ説明でいいかどうかっていうのは要議論ですけど
実はしっかりそのあたり語れる方が多いかなと思うので
そこがすごくアドバンテージかなと思います
銀行さんって割と過去の実績があった上での未来っていうスタンスですよね
スタンスはそうですね
事業計画未来のものに対しても銀行側でストレスをかけたパターンと
すごくうまくいったパターンとっていうふうに何パターンかに分けて検証もして
倫義は作るかなと思いますね
そういうことですね
それが倫義賞の手前の段階である程度校内でディスカッションされている状態で
倫義上がるっていうことだから
割と最初の段階から格付けのもちろん前の受付の段階とかで
ある程度そこら辺が準備できているといいってことです
事業計画と投資家との関係
そうですね
分かりました
そのあたりを伺っていると改めて我々INCでもお力になれるものがかなりありそうですね
ありがとうございます
ここまでですね
畑さんにメカバンクで約10年法人有志担当されていたご経験を踏まえて
銀行審査のプロセス
それから銀行の格付けとはというところ
それから格付けの次のプロセスである倫義ですね
について伺ってきました
実は倫義というプロセスのその手前ですね
格付けと倫義にある校内の事前相談みたいなところは実は肝だみたいな
いうお話も伺いました
前3回渡りまして
安田さんにお話を伺いました
安田さんありがとうございました
ありがとうございました
企業のデッドファイナンス最後までお聞きいただきましてありがとうございました
この番組は毎週火曜日の午前11時半に配信しています
ぜひSpotifyやApple Podcastから番組フォローをお願いいたします
またこの番組では企業家の皆さんからの
リアルなお悩みにもお答えしています
ぜひSpotifyやApple Podcastから番組フォローをお願いいたします
またこの番組では企業家の皆さんからの
リアルなお悩みにもお答えしていきます
番組概要欄にお便りフォームを用意しておりますので
ぜひご活用ください
SNSを通じてのご感想は
ハッシュタグ企業のデッドファイナンスと添えて
投稿していただけると嬉しいです
企業のデッドファイナンス
次回もどうぞよろしくお願いします
20:14
コメント
スクロール