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2025-03-04 12:25

855.吉岡康仁さん(米サンタ)

【米サンタが届ける未来 米農家・吉岡康仁さんの挑戦】

広島県三原市大和町で17代続く米農家を営む吉岡康仁さん。お米の価値を多くの人に伝えるために、自らを「米サンタ」と名乗り、お米を届ける活動をしています。ただ配るだけではなく、プレゼントとして届けることで、多くの人に受け取ってもらいやすい仕組みを作りました。
2020年から活動を始めた背景には、米農家の減少という深刻な問題がありました。お米の生産は縮小し、2023年には米不足が叫ばれる中、最も多くの農家が廃業しました。減反政策によって「作らない方が利益になる」仕組みが長年続いています。また、田んぼを復活させるには3年から5年の時間が必要なので、辞めることは簡単ですが再開するのは難しい状況です。さらに、米農家の平均年齢は68.4歳。高齢化と後継者不足が進み、多くの農家が「生活が成り立たない」と諦めてしまっている現実があります。
そんな状況の中で、吉岡さんはまず「お米を知ってもらうこと」が大切だと考えました。単に食べるだけでなく、田植えや稲刈りの体験を通じて、お米がどのように育つのかを体感してもらう。5月には田植え、秋には稲刈りイベントを開催し、毎回200人規模の参加者が集まります。特に子どもたちや若者に農業を身近に感じてもらい、未来の選択肢として「米農家」という道があることを伝えたいという思いがあります。
さらに、農家がただ作るだけでなく、お客様や企業と直接つながることでお米の価値を高め、収益を向上させる仕組みを模索しています。お米の6次産業化にも力を入れ、例えば玄米を活かしたお酒の開発を検討。また、これまで産業廃棄物として処理されていた米ぬかを美容や雑貨に活用することで、新たな市場を開拓し、田んぼの価値を高めることを目指しています。
現在、全国で新しい形の米農家が増えています。しかし、このまま何もしなければ、2050年には国産米の生産量が半減すると言われています。吉岡さんは「お米の未来を守るために、増やす方向に進めていきたい」と強く語ります。社会問題としての米不足、そして私たちの食の未来を守るために、今できることを行動に移しています。
稲刈りや田植えの体験に興味がある方、また米問題について知りたい方は、ぜひInstagramをフォローし、DMでお問い合わせください。米サンタとともに、お米の未来を考えてみませんか?

special thanks to 美野由人さん

【今回のゲスト】
米サンタ 吉岡康仁(よしおか・こうじ)さん
Instagram: https://www.instagram.com/komesanta_koji/

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サマリー

吉岡康仁さんは広島県の米農家で、米の重要性を広める活動を行っています。この活動はコロナをきっかけに始まり、米不足や農家の高齢化といった課題を反映しながら、次世代の農家を育てることを目指しています。吉岡さんは米に関連するさまざまな産業に挑戦し、玄米酒や美容関連商品、キャンドルなどの新商品の開発を進めています。また、稲刈りや田植えの体験を通じて、農業の価値向上にも寄与しています。

米サンタの活動の背景
声を思いを世界中に届ける、こえラボ。
経営者の志。
こんにちは、こえラボの岡田です。今回は、米サンタの吉岡康仁さんにお話を伺いたいと思います。
吉岡さん、よろしくお願いいたします。
よろしくお願いいたします。
まず、この米サンタってどんなことされてらっしゃるのか、そのあたりから教えていただけますか?
ありがとうございます。私、お米農家でございまして、
広島県三原市大和町というところで、17代目の農業を営むものなんですけども、
今ちょっと昨今お米の問題がありまして、お米のこと伝えなきゃいけないということでですね、
僕はお米を配る活動をしてるんですよね。
お米を配っていった時に、お米というものを配られた方が、
そんな、いらないよ、そんな立派なものをいただくのは申し訳ないという気持ちがすごく強かったので、
どうしたもんかな、受け取る側の気持ちを考えてなかった時に、
僕がサンタを名乗ってしまえば、受け取る側の気持ちが楽になるなと。
米サンタからのプレゼントっていうことにすると、受け取ってもらえるなと思って、
米サンタって名前を付けさせていただきました。
確かにね、何もないのにちょっといただくのは気が引かれるけど、
サンタってプレゼント配ってるから、
サンタさんからプレゼントみたいな感じになってるよね。
このお米を配る活動っていうのは、どうして始めようと思ってらっしゃったんですか。
ありがとうございます。始めたのは2020年のコロナが起きる手前ぐらいだったんですけども、
やっぱりお米というものが縮小しておりまして、
その時期から米って不足にしがちになってきてたんですね。
作る方が減ってきてたんです。
それを危惧させていただきまして、
お米を知ってもらうにはどうしたらいいかなって考えた時に、
まずは広島の米めちゃくちゃうまいんで食べてもらおうと。
食べてもらって良ければ買ってもらおうというちょっと淡い気持ちであったんですけども、
そこで米を配るということを始めさせていただきました。
まずは知ってもらいたいという、そんな気持ちもあったんですね。
おっしゃる通りでございます。
最近本当にニュースでもよく話題になって、
米の価格が上がって不足してるんじゃないかと思いながら、
でも生産はしてるんだよっていうニュースも一方であったりするんですけど、
実態のところはやっぱり減ってるっていうところはあるんですかね。
実態はですね、米農家自体が今減っている状況でございまして、
2023年、米不足と言われたその年で米を辞める廃業率が一番多かったんですよね。
そうなんですね。
なので作る人自体が少なくなってますから、
お米の現状と課題
なので収量が増えるっていうのはちょっと日本内では難しいのかなと思ってます。
そうなんですね。それでみんな米は主食なので、
やっぱり必要としている人はその分多いから、
この辺りは何とか解決しなきゃっていう思いも持ってらっしゃるんですかね。
そうですね。
それによってやっぱり日本の米を大事にしてもらう方が一人でも増えて、
お米を大事にしてもらう方が増えたことによってそれが農家に伝わってですね、
農家さんが辞めずによし頑張ろうと思ってもらえることが一番なのかなと思っております。
この今お米にまつわるところで、
吉岡さんの課題に感じられていらっしゃるところってどういう部分が課題だなと思ってらっしゃいますかね。
お米の課題は本当にたくさん実はある中で、
ちょっとあんまりまとめずにしゃべってしまうと、
もともと減炭政策っていうものが始まったことで、
お米作らない方が利益をいただける、補助金っていう丸々利益をいただけるんですよね。
その利益率が、お米を栽培して販売してお金をいただいた金額で経費を引くよりも多いんですよ。
あら、じゃあみなさん少なくなるんですね。
作らない方が実は収益性高いっていう地域が結構あるんですよね。
それによってお米って作らなくなった方がいらっしゃるんですが、
じゃあ作らなくなってしまうと、お米になるための土地にもう一回戻そうと思ったら、
約3年から5年かかるって言われてるんですよ。
結構大変ですね。
はい。なのでやめるのは実は簡単で、始めるのが難しいっていう分野がある中で、
一個減炭政策っていうのがお米の弊害を作ってます。
あとは、農家さん自身の平均年齢が68.4歳って結構高齢なんですね。
そうですね。
それによって、もうそもそも体がしんどいとか、作る気力が弱いっていう方がすごく多くいらっしゃいます。
あとは、後継ぎが正直言うとうまくいってないです。
もうあの、若い方がそれこそお米で生活成り立つのは難しいってことで、やっぱり外に仕事で出られるんですけども、
それをやめて帰ってくるって言うほどお米って儲からないんですよね。
あー、なるほど。
なので、後継ぎになろうと思っても、そういった面で後継ぎになれるほどのシステムでもないと。
そういうところが課題としては現状にあります。
未来への取り組み
いろいろその課題があるのが組み合わさって、なかなか作る方も減ってるので、
今のこの米不足っていうところも話題に上ってきてるのかなっていうのはありますね。
ありますね、はい。
これを吉岡さんは今、どんな感じで活動として盛り上げていくことが、どんなことをやってらっしゃるんでしょうかね。
ありがとうございます。
まずはやっぱり米を知ってもらうっていうところを始めさせていただく中で、
お米を配るっていうことがまずさせていただいてましたけども、
今はちょっとそのフェーズでは違ってですね、お米の体験を一緒にするという取り組みをしています。
例えば、あと2ヶ月、3ヶ月、5月には田植えの時期が始まりまして、田植えをみんなですると。
そしてそこから収穫の時期、稲刈りをするんですけども、
その稲刈りの規模がですね、今200人規模になってきまして、
この200人みんなで稲を刈るっていう行事が日本で多分なかなかないぞっていうところまで、
今来ている状況であります。
そこを皮切りじゃないですけども、みんなで盛り上げてることが稲刈りなんだっていうのを知ってもらえることによって、
お米の意識を高めてもらうと、そういったことを活動としてやらせていただいてます。
まずどうやって作るのか、そこを自分自身が体験することで、
こうやってお米ができているんだなというと、皆さん知っていただく機会になりそうですね。
そうですね。
あと参加者の方がやっぱりお子様だったりとか若手の方も多くてですね、
将来の職業の一つにお米農家を一緒に兼業でやろうかなと思ってくださる方が増えればいいなと思っております。
そしてやっぱりちゃんとビジネスとして成り立つんだっていうところも理解していただいたりとか、
そういう仕組みを作ることによって、やっぱり自分もやっていきたいという方も増えていくかもしれないですね。
はい、そうですね。まさしくおっしゃる通りで、本当にこれで生活が成り立つっていうところまで本当に知ってもらう。
それをやっぱりお届けするのが使命かなと思っております。
今は何かそういった、農家さんが利益が出るような取り組みっていうのを何かやってらっしゃるんでしょうか。
ありがとうございます。
まずお米の収量を金額、やっぱり限界はあるんですけども、
販売会社に任せるのが今までの定説だったんですよね。農家は作るまでが今までは商売だったんですけども、
そうではなくてそれを直接お客様とかまたは企業さんにつなげるということで、
そこのお米の単価をまず上げるっていうところが大事前提でさせてもらってます。
お米を使った新しい挑戦
そして、ろくじか産業っていうんですけども、お米を使った産業を挑戦しておりまして、
例えば日本酒っていうものの原料がお米なんですけども、その日本酒作りにも挑戦してます。
その日本酒も、普通日本酒ってお米を磨いて磨いて小さくしてお酒にするんですが、
そうではなくて、私米農家なので、磨くときにやっぱり捨てるのがもったいないですから、
そうじゃなくて、玄米のお酒って作れないかなということで、今、玄米酒って日本酒が出てきてるんですよ。
そういったところの交互との掛け合いも含めてですね、挑戦してみようかなと思っております。
ちょっとまだまだあるんですが、いいですか?
例えば米ぬか。米ぬかがやっぱり美容関係にいいっていうところで、
実は農家っていうのは米ぬかって産業廃棄物なんで、実はお金を払って捨てなきゃいけない。
そういうふうにして、捨てずにお金を使ってたんですね。
お金がかかる産業廃棄物だったんですよね。そういったものを美容関係に転用するとか、
またはですね、キャンドル、ロウソクの原料がミツロウとか米ぬかならしいんですよ。
なのでキャンドルっていう雑貨関係にもいけるんじゃないかと、手掛けさせていただいたり、
またはあとそういう体験ですよね。お米を売るというところに縛られずに、
いろんな稲刈り体験、田植え体験、そういったところをマネタイズさせていただいて、
なるべくお米の、田んぼの価値を上げると言いますか、そういったところに集約できないかなと考えております。
農業体験と若者への希望
だからビジネスとしての価値が高まれば、若い方でも挑戦して、
ここでビジネスしていこうという気力のある人たちが集まると、もっと盛り上がっていきそうですね。
まさしくおっしゃる通りなんですよね。
現に若い方でもそういった活動されている方が全国にも見慣れてきているので、
そういった方がどんどんどんどん表に立ってモデルになってくださればありがたいなと思っています。
今までの仕組みをちょっと変えていきながら、しっかりと農家さんに利益が出て、
しっかりやればやっただけに向かっていく。そんな仕組みができていくと、もっともっと作りたいという方が増えていくので、
今問題になっている米不足のところも徐々に解消できる方向に向かっていけるといいですね。
ですね、やっぱりこのまま米不足というものがこのままデータ上進んでいくと、
2050年、あと25年後には米農家は国産の米農家半分以下になってしまうというデータもありますので、
このままマイナスな方向に行くんじゃなくて、そこで立ち上がる方が何人か出てくだされば、
または米農家さんが増える方向に行くんじゃないかと希望を持っております。
この番組は経営者の志という番組ですので、吉岡さんの志について教えていただけますか。
ありがとうございます。そういったことでやっぱりですね、僕の中の仕事のエネルギーと言いますか、
そういったところが社会問題だったりとか、僕自身が米農家ってところがありますので、
身近な問題を解決するところってかなりエネルギーが出る方だなと思っております。
ぜひそのエネルギーを感じていただくためにも、このポッドキャストの説明欄にインスタグラムのURLも掲載させていただきますので、
ぜひ吉岡さんの発信しているインスタグラムチェックいただきたいですね。
インスタで米サンタって検索していただくと、お米のかぶり物をかぶったキャラクターが出てきますので、
それ米サンタです。それ私ですので、そこで今年の稲刈りや田植えのお話もさせていただきますし、
またはちょっとお米の問題点とか、米農家の実情だったりとか、そういったところもどんどん発信していこうかなと思っておりますので、
ぜひフォローいただけるとありがたいなと思います。
そして稲刈りとか田植え、体験したいなという方もそこからご連絡すると大丈夫ですか?
DMでも大丈夫でございますし、申し込みフォームみたいなのは、もちろん7月稲刈り前には作ろうと思っております。
毎年クラウドファンディングで募集かけさせていただいておりまして、そういったところを見ていただいても結構でございます。
ぜひそういった体験もしてみたいなという方も募集されているそうなので、ぜひ申し込みいただきたいなというふうに思います。
今回は米サンタの吉岡浩二さんにお話を伺いました。
吉岡さんどうもありがとうございました。
ありがとうございました。
12:25

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