聞いたことあります。このナッチ棒を1個変えて、これにしなさいみたいな。
そうです。クリエイティブ性とかだと思うんですけど。
ちなみに、どういうふうにブランドさんはソフトスキルっていうのを、実際に面接のときでもいいですし、実際にお仕事中でもいいんですけど、見ていたりするんですか?
バレますね、それ言うと。言うと全然いいんですけど。
言えない。
一番重要なのはコミュニケーション能力だと思っているので、コミュニケーション能力って簡単に言うと、相手の言っていることを理解して自分の言っていることを上手に伝える2つじゃないですか。
そこをどれだけできるかっていうと。
あともう1個は、これUXデザイナーに必要なところにも入っているんですけど、うちの会社では特にコラボレーションとかチームワークで仕事することが多いので、チームメンバーをどのように助けられるかっていう話はすごい重要視していて、
有名な研究、最近ではもう有名になった研究があるんですよね。知ってます?世界で一番強い軍隊を研究したっていう。
知らないです。
これ僕もよくソーシャルメディアとか登壇とかでたまに紹介しているんですけど、リーダーシップとチームワークマネジメントを研究しているサイモン・セニックっていう有名な方がいるんですね。
その方の僕は実際の登壇サンフランシスコを聞きに行ったんですよ。その時に彼が話してて、強いチームって何なのかなって追いかけていった結果、アメリカのネイビーっていう海軍のSEALSっていう特殊部隊があるんですね。
選ばれた人しか入れないっていう。海軍の中でトップエリートチームみたいなのがあって、そこに選ばれるには厳しいトレーニングを何週間か受けて、どんどん脱落していって、合格した人しか入れないっていう超狭きもの。
特殊部隊というかエリート部隊がいるんですね。彼がそこのチーム長みたいな人に、どういう人が合格しやすいかっていう適性を聞いたんだって。
彼は最初、軍隊だからさ、エリートって言われたら強いイメージじゃないですか。例えば、型いいとか、メンタル強いとか、攻撃力が高いとか。それなんですかって聞いたら、そういう人たちは一切受からないっていう。
そこを見てないっていうわけ。むしろ見た目結構華奢だったりとか、話してみるとすごい柔らかい感じの人とかが意外と選ばれるんだよって言ってて。
なぜかっていうと、チームって自分のパフォーマンス発揮するだけじゃなくて、周りの人のパフォーマンスも上げるっていうことが重要になってくる中で、人間心理の中で相手が助けてくれてるんだったら、自分はもっと頑張ろうって思う。
究極のパフォーマンスを上げるためには、相手のために頑張る人を集めて、そういうチームにするとすごく強くなって。
なるほど。相乗効果じゃないですけど。
そうですね。なので、エリートって、もともとすごい強い戦闘力の高い人って、利己的な人が多いんだって。我こそはっていう、リーダー機質っていうかさ。
なるほど、なるほど。
アメリカだったらアメフトのキャプテンとか野球のヒーローとかそういうのって、個人プレーすごいんだけど、相手を任せて自分が伸びた人とかが多いから、そういう人で集めちゃうと戦場で割先になっちゃうんだって。
へー。
それよりも、戦場で俺のことはいいからお前は助かれみたいな思いでチームを作ると、助け合いがすごすぎて、相手からするとめちゃくちゃ強いチームに見えるって話をしてて。
これ今日はUXデザインの話なんですけど、ソフトスキルの一番最初に出てくるのはチームワークなんですよね。
UXデザインって前回も話した通り、複数の人たちとやりとりしたりとか、会社の中でいろんな部署をつないでいく役割なので、そこのチームワーク力。
多くのデザイン職がソロプレイでやってることが多い中で、画像作ったり動画作成って一人でコツコツやりがちじゃないですか。
ことUXデザイナーに関しては、一人でできることが非常に少ない。逆にね。
UXデザイナーが自宅で黙って何か仕事をすることってほとんど無くて、外に出てユーザーに会うか、社内で他の部署の人って話を聞くかばっかなんで。
まずチームワーク力っていうのがあるかなと思うんですね。
今コミュニケーションとコラボレーションと話していると思うんですけど、他に何か重要なスキルってありますか。
あとはね、リサーチの時に必要になってくるのは共感力ですよね。
ユーザーが言っていることを共感しながら理解するっていう。
その人の立場になって考えられるみたいな感じですか。
そうだと思いますね。僕が一番苦手なんですけど、すごく苦手でして、共感性低いので、なのでスタッフが必要なんですけど。
UXデザイナーは共感力、ビジネス側もユーザー側も必要ですよね。
あとはプレゼンテーション。これもよく僕は見てますね。相手に納得させられるかどうかっていう。
プレゼンテーション作るのもそうだし、実際に表現するのもそうですよね。
意外とコミュニケーションが軸になっているものが多いなって聞いてて思いましたね。
そうなんですよね。ユーザーエクスペリエンス自体がコミュニケーションだから。ユーザーとプロダクトとか、ユーザーとテクノロジーのコミュニケーションじゃないですか。
そこをデザインするっていう。
そこをベストなコミュニケーションをデザインするわけだから、本人がコミュニケーションが下手だと使ってて心地よいものにはならない。
そう僕は思っていますね。多分正しいですね。
あとはね、いろんな領域に対しての興味を持てる人ですね。ユーザー体験って何がヒントになるかわからないので、
優れたデザインで、特にエクスペリエンス面では、これは違う世界の、すごい適当に言いますけど、どこかの建築メソッドにインスパイアされて作った体験ですとか、リアルとデジタルの行き来もあるので、
その辺の、英語で言うとmulti-disciplinaryっていう複数の領域にまたがって興味を持つっていうのは大切かなと思いますけど。
確かに新しいきらめきとか、こういうのいいんじゃないかっていうのって、今まで見てきたものとか、出ることだったりの組み合わせとかが多い気がするので、あんたの掘るのがすごく気にする。
そうなんですよね。町に出ていろんなとこに行ってみるとかもそうだし、それこそカフェとかレストランもエクスペリエンスじゃないですか。
スターバックスがあんな高い金額でコーヒー売れるのは、UXを極めたからであって、エクスペリエンスがなければコーヒー一杯500円とか払わないですからね。
そういうところから学ぶ。心地よい体験はどういうことがファクターになっているんだろうっていうので、良い体験を提供する場所に行って研究するっていうのは。
意外と身近なところにあるそうですね。
ありますね。あるんですよ。自分が気づかないことが多いので、そこに気づくと良い勉強になりますよね。
あと、そうだな。UXデザイナーだと他のデザイナーよりも、より柔軟に批判を受け入れることができる。批判というかフィードバックかなと思ってて。
あまり自分のエゴを出しすぎちゃうと良い体験が出せないので、機質的にビジュアルデザイナーとUXデザイナーって向いている機質が違うと僕は思っている。
ビジュアルデザイナーよりこの前話したアーティストっぽい画の強さとか表現力っていうのはあった方がいいと思うんですけど。
UXデザイナーになると、エクスペリエンスをデザインするときにユーザーからのフィードバックを無視するわけにはいかないですからね。
作ったものに対して愛着が湧きすぎちゃうと、きっと耳が痛いというか、変えるの?みたいなのがあるかもしれないですけど。
どこを変えて、どこにこだわるかこだわらないかの柔軟性がすごい重要だと思っていて。
これも有名な話なんですけど、ステイブ・ジョブスが生きていたときに、マッキン・トッシュというコンピューターを開発していたときのエピソードなんですけど、初期の頃だったと思うんですね。
エンジニアとかデザイナー集めてものづくりってするじゃないですか。
試作品がプロトタイプができて、ステイブ・ジョブスが試したときに、真っ先にここを変えろって言われたのが、スイッチ入れてからパソコンが起動するまでの時間が長すぎるって言ったのね。
起動時間。
多分今よりもっともっとスペックが低い時代だったから、どのくらいか想像できないですけど、1分、2分もしかしたらかかったかもしれないですね。
その時代はそういうもんだったから、スイッチ入れてから気長に待つっていう時代だったんだけど、
ジョブスは10秒でも20秒でもいいから、それを早くすることにこだわってたらしいんですよ。
エンジニアが、そんなのね、些細なことじゃないですかと。
ここじゃないでしょっていう。
パソコンに必要なのはね、そんな立ち上げた時のスピードなんて大したことないでしょって言ったら、ふざけんなって言われて。
これね、このパソコンを世界中の何百万人何千万人が使って、それの立ち上げるたびに10秒20秒ロスしてたら、世界中の人々の時間をどれだけ奪うことになると思ってるんだっていう。
かっこいいですね。
そうなんですよ。
まさにそこってユーザーエクスペリエンスデザイン以外の何者でもないじゃないですか。
スペックでもなければ、パワーとかでもないし、ビジュアルで見えるデザインコミュニケーションでもないから、立ち上げの時の時間、起動時間って何って言ったら、もうUXの改善じゃない。
その当時から彼はそこに非常に着目してたという。
だから今でも売り続けてるというか、もちろんブランディングとかいろんなやつあると思うんですけど。
そう、心地よいと思う体験って気づかないことが多いんですよね。
なんとなくいいなと思ってて、分析してみると、そんなことにこだわってたことが理由で、こんなに受け取る体験違うんだっていうことがあるわけよ。
僕なんかは、もともとデザインが好きなので、わかるんですよね、その感じっていうか。
周りの人がしょうもないことこだわってますねとかって思うような、パソコンを立ち上げて画面が出てくるまでの時間とか、
ラップトップのコンピューターを持った時のバランスであるとか、指に引っかかる突起物があるとか、そういうの気になっちゃうんですけど。
EXデザインっていうのは、そこをどこまで柔軟に考えるところとこだわるところのバランスを取れるかっていうことだと思いますね。
それって多少感じることへの固定さもありそうなんで、だからこそチームでひどがくし合うのがやっぱり、
より多くの点に気づけて向上できるのかなと思いました。
そうなんですよね。そうなんですけど、さっき言ったみたいに、そんなことにこだわるのっていうようなこともあるわけよ。
だからそれを周りにどう理解してもらえるかとかっていうこともあるなと思うので。
ソフトスキルの中で、デザイナーにおいては一番重要なソフトスキルで、多くの人が見落としがち、かつ僕はかなり重視してるのがあって、
これなんですよね、僕がダメ出し力っていうふうに言ってるんですけど、
どっかのエピソードで、デザイナーってマネージしにくいっていうエピソードがあったじゃないですか。
理由の一つが、ダメ出しをされるのが苦手な傾向にあるんですね。
デザイナー自体がですか?
デザイナー全般的に。
それって何ですか?
自分がいいと思って作り出したものを否定されるのが非常にムカつくんです。
そういう経験ありますか?
僕、めちゃくちゃあった。自分自身がそうだったし、最初の頃。
ただ、アメリカだと大学でコテンパにダメ出しされるので、それで慣れたっていうか、体制ついたんですけど。
デザイナー、自分でマネージする側に入ってくると、ダメ出しした時に喧嘩みたいになったこととかもあって、
特に今では笑い話ですけど、日本から来たデザイナーの子が、会社始めてしばらくしてから来た子がいたんですよ。
彼がすごいとんがってたやつで、日本でも下積みとかして、ものすごい勢いでデザインも勉強してて、プライドがあったんですね。
で、彼がデザインしたものを、僕が少しでもダメ出ししようもんなったら、
いや、これもう佐藤柏もいいって言ってるスタイルなんですよとか、すごい食いついてくるわけ。
ブランドさんに何が分かるんですか?みたいな。
で、やりにくいなこいつと思いながらも、根気よく仕事だからしてたんです。
だから、日本に戻ってからしばらくして、自分の会社、デザイン会社始めたんですね。
今では日本でも有数のデザイン会社になってきてるんですけど、ブランディングとかモーショングラフィックスとかやるんですけど、
結構仲良くて、今でも。日本に行ったらよく食事行ったりするんですけど、
行くたびに、ブランドさんあの時ほんとすいませんでした。俺すげえ生意気で嫌なやつでしたよね。
自分で会社やってみて、やっと分かりました。会うたびに謝られるんだけど。
それぐらいプライドを持ってやってる人って、フィードバックを受けるのが難しい中で、
伸びるデザイナーって、それを一回受け止めて自分の中で消化した上で、より良いものを作り出す。
これが、僕とそのデザイナーの関係だったらまだいいんですけど、
クライアントさんからのダメ出しだった時に、そこで感情的になったらダメじゃないですか。
クライアントさんなので、デザインのプロじゃないことが多いから、
的外れなこととかずれたフィードバックとかもあるんですけど、
それをどう自分で受け止め、そこに対してどう改善していくかっていう能力って、
ソフトスキルの中ではデザイナーにとってはものすごい重要かな。
確かにそうですね。
そういった的外れなことを言われても、それをちゃんと説明して、
そうじゃないですなのか、それならこうしましょうみたいな、レスナー案だとか、そこがどうですか。
それ、いろんな人と仕事してきた中で、この人すごいなと思ったその人のソフトスキルとしては、
まずクライアントさんから言われたことは一切否定しないんですね。
一回受け取ると。
で、それ一例ありますねみたいな感じで。
自分としてもこういうのはやってみましたとか、そのフィードバックを受け止めてそれを反映したプラス、
自分としてのボーナスアイデアみたいな感じでつけて、ディスカッションして、
クライアントさんがこれだったらこれでいいねって話してるうちに、
気づいたらクライアントさんがまるで自分のアイデアかのように、その人が出してきたアイデアを採用するときがあったよね。
で、それってクライアントさんからすると、出されたアイデアを受け入れたんではなく、
自分のアイデアを通したって無意識のうちに思ってるから、ものすごいハッピーで、
あとオーナーシップが上がってるんだよね。
これできるソフトスキルすごいなと思ってて、
ちょっとした催眠術師とか詐欺師レベルのコミュニケーション能力だとは思う。
それ最高峰なんですけど。
まずはダメ出しされたときにその場で反発しないっていう。
一回受け止めてみて。
冷静になって。
感情的にならずに。
それは物体に大事ですね。社内外問わず。
そう。社内なら喧嘩しても仲直りできるけど、クライアントさんと喧嘩したら終わっちゃいますからね。
でも意外とできる人少ないんですよ。僕を含め苦労しますからね。
言われたとき一瞬イラッとやっぱりする。
そうですよね。自分なりにいろいろ考えてアウトプットしたものなんで、しょうがないけどそこはグッと堪えて。
なぜそう言ってるのかなっていうところに着目すると気持ちは落ち着きますね。
あと結構時間が経つと落ち着けるってあったりするじゃないですか。
あります。
で、そこを意識するといいかもしれないですね。
一旦。
そうです。さっきの彼じゃないけど。
時間がたってあの時あの人が言ってたことはこういう理由で言ってたのかな。
なるほど。ありがとうございます。
その辺のスキルかな。
ちょっとまとめると、今やったら7つあって。
コミュニケーションスキルでしょ。
チームワークコラボレーションのスキルでしょ。
プレゼン力、共感力でしょ。
柔軟性と好奇心とダメ出しされ力。
この7つぐらいが持ってると、UXデザイナーとしても成長しやすいんじゃないのではと思っております。
ありがとうございます。
今日はこの7つのコストスキルというところで、なかなか身につけるのは1日2日でできることではないと思うんですけど、それぞれ。
そうですね。意識していると少しずつ良くなるかなと思います。
UXデザイナーの皆さん、コストスキルといったところをぜひ身につけるように日々頑張っていきたいと思います。
本日もありがとうございました。
ありがとうございました。
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最後までお聞きいただきありがとうございました。
次回もお楽しみに。