直感と論理的思考の理解
おはようございます。ライフバランス×タスク管理コーチのしろうずあつしです。この放送は、コーチ歴20年の僕が、行動科学やコーチング、そしてライフバランスやタスク管理について、仕事も生活も大切にしたい、あなたに向けてお届けする番組です。
前回は、偶然の力を生かすには直感の精度が大事です。直感の精度は、どうやって磨かれるのかというと、普段の論理的な振り返りで鍛えられる、という話をしました。
その振り返りとか、実際に直感のように思われるものを阻害しているというか、困らせているもの、バイアスについてお話をしていきたいなというふうに思います。
これ、前回もお話ししたと思うんですけど、人間の思考には2つのシステムがある。行動経済学と言われるシステム1とシステム2。システム1は直感的なもの。システム2は論理的で、深く考える。
でも、僕らはほとんどはシステム1、つまり割と直感的とか無意識に近い形で行動とか意思決定とかをやっているわけですよ。それはそうしないと脳が持たない。そんなに一時考えていたら大変だし、エネルギーを使ってしまうから、言ってみたら省エネをしようとするわけですよね。
そうすると、言ってみたら、思考の近道、要は少しショートカットをするわけですよね。ヒューリスティックって言うんですけどね。そうすると当然そこにバイアスが生まれるわけですよ。
これは前回もこうだったんで、今回もこうじゃないか、みたいなことを考える。そうした方が効率がいいんだけれども、おかげで間違った推測をすることがあるわけです。
特にこのバイアスのせいで、うまくいった原因とか失敗した理由みたいなものを自分に都合よく解釈してしまうということがあるわけですよ。
わかっていたつもりだったとか、最初からそう思っていたとか、よくありますけどね、後じえバイアスとか言われるものとか、自分の仮説に都合がいい情報ばかりを拾ってしまう。そういうものばかりが目についてしまう。確証バイアスとかね。
そういうふうなものによって、ちゃんと振り返っているつもりなんですけど、実際には自分に都合がいいストーリーを勝手に作り上げているということもあるわけです。だから、なんかおかしいなと、一生懸命やっている割にはうまくいかないなと言っているのは、振り返りの時点で自分に都合がいいストーリーを作っているからなんですよ。
よくいる人でね、何々ってね、本当はこうなんだよねっていうふうなことをね、もっともらしく語る人っているじゃないですか。よく聞いてみると、それね、誰かが言っていたこととかね、どっかで読んだこととか、聞いたことみたいなね、そういうことばかりなんですよ。つまりこれね、他人の知識を自分の知識のように話をしているんですよ。
で、僕はね、他人の知識を使って自分で経験してみるっていいと思うんですけど、他人の知識を自分の知識のように話してはね、あんまり意味がないんじゃないかなと僕は思うんですね。
で、自分の知識っていうのは、他人の知識とか聞いたこととかね、何でもいいんですよ。それを一回使ってみてどうだったかっていうことを振り返ってみたね。で、その経験っていうのが自分の知識だというふうに思ってるんですよ。
だから、読んだだけとか聞いただけとかね、それはまだ他人の知識で。で、だからそれをそのまま語っても応用がね、効かないんですよ。だからね、振り返りが大事なんですけど。で、その振り返りそのものがね、実はね、またね、これがまたバイアスに支配されているっていうふうな問題があるんですよ。
あの、さっきね、拡張バイアスとかね、後陣バイアスとかね、まあ他にも選択的知覚とかいろいろあったりするんですけど、いっぱいあるんですけど、それら全部を知ってるからバイアスから逃れられるかっていうとそういうわけって言ってもないんですよ。だから全てを意識して振り返るって不可能なんですね。
だからどうしたらいいかっていうと、人の思考には必ずバイアスがあるっていう前提を持っておくと。一旦ね、僕はこれでいいんじゃないかなっていうふうに思うんです。つまりね、なんかね、この原因はこれじゃないかっていうふうに自分では論理的な思考のように見えてもかなりバイアスがかかってるってことなんですよ。
だから振り返るときはね、事実って何?っていうふうなことだけ抑えておくと。まあもっともね、その事実っていうのにもまたバイアスがかかってたりするんですけど、でも、それでもね、事実とは何?事実って何?っていうふうに考えるだけでもね、随分ね、本当の事実に近いところまでいけるんですよ。
で、その事実っていうのはね、どういうふうに考えるかっていうとね、これよく聞いてくださいね、なかなかね、ややこしいんですね。私たちにはね、バイアスがあるので、だから起こったことを都合よく解釈するわけですよ。
だから例えばね、営業に行ってAという商品を断られたと。そうすると、バイアスがあるからね。あ、そうか。セールストークがね、イマイチだったからね、断られたのかもしれないなっていうふうに思い立ったりするわけですよ。
でもね、事実っていうのは、営業に行ってAという商品を断られたっていうこれだけなんですよ。セールストークがイマイチだからっていうのは推測ですよね。その裏には何があるかっていうと、自分は営業ができる人間だ。
だから、セールストークが、自分は本来はできるんだけども、セールストークがイマイチだから売れなかった。もしくはね、商品Aっていうものが、これはもういいものだと。自分も営業マンとしては、営業パーソンとしては問題がない。
ということは、このトークの仕方が問題なんだというふうに推論するわけですよ。でもこれってね、めちゃめちゃバイアスがかかってるわけですよ。全然その事実に属してないんです。事実は営業に行ってAという商品を断られたということだけなんです。
だからセールストークがイマイチっていうのはね、本当にね、希望的観測なんですよね。だからここはね、できるだけバイアスを下げる。すると、どういうふうに次のね、選択肢ができるかっていうと、次にAに行くわけですよ。
違う営業マンが行くか、違う業種の会社に行くか、違う商品をお勧めするかっていうふうな、このどれかの選択肢になるわけです。これが一応事実を元にした論理的な考えですよね。バイアスがあまり入ってない。実はこれもバイアスかかってるんですけど、でもあまりかかってない。
違う営業マンが行くか、違う業種の会社に行くか、違う商品。で、ここで選択肢を作るときに推測するんです。アブダクション推論をここでするわけです。仮説を作るんです。待てよと。違う営業マン、違う業種、違う商品ではない選択肢じゃないかなっていうふうに考えるんですよ。
なんか飛躍できる。論理的に考えれば、違う営業マン、違う業種、違う商品にするべきだと思うけど、なんか他に方法ないかなと。そうすると、そうかと。Aっていう商品を3分割して、A1、A2、A3として、まずはお試しでA1だけ買いませんかって進めてみようかっていうふうな、そういうアイデアが浮かぶわけです。発想を飛躍させるわけですよ。
そうすると、お試しならいいですよ、ぜひA1、A1を売ってくださいみたいな話になるわけですよ。そうするとここで新しい知識が獲得できるわけです。分割してみると売れることがあるっていう、こういう知識なんですよ。こういうことなんです。
まとめると、実際に振り返るときには、バイアスがかかっているので、事実を元に考える。で、選択肢を考えるときには、アブダクション推論で飛躍をする。新しい発想をする。というふうにやるといいわけです。
なんでかっていうとね、このアブダクション推論っていうのは、新しい知識を得るためにやるんですよ。だからね、新しい知識を得ないと意味がないんですね。だから、この新しい知識を得るためにやるには、選択肢を作るときにアブダクション推論を使うといいというふうな話です。
はい。ちょっとなかなか濃い話だったと思いますけどね。いかがだったでしょうか。はい。今日はね、バイアスを知る意味って話でした。いかがだったでしょうか。さて、僕は週3回月曜日に配信のメルマガを書いています。こちらでは、もっと深くて濃いけど分かりやすい話をしています。登録はもちろん無料ですので、ぜひプロフィール欄からご登録ください。はい。本日は以上です。最後まで聞いてくださってありがとうございます。お相手はシローズ厚地でした。では、いってらっしゃい。
はい。