そうですね。今回のリュウグウの資料は、もともと5.4グラムしかないのを100箇所くらいの人たちがみんな測ってるわけですよね。
うちに来たのも測定できるのがだいたい5ミリグラムとか。
5ミリグラム?
5ミリグラムに光当てて分析するの、すごい作業ですね。
おまけに反射率がですね、100の光がいっても2%とか3%っていう。
はいはい、検出しないといけないんだ。
少量で暗いので、うちにある小さな2ミリとか3ミリの小さな皿でやっと埋まるぐらいで、実際4ミリの皿の中に不十分に入れたんですけど、
ものすごく今までに比べると挑戦的なチャレンジのある測定だったんですけど。
無事うまくいって?
一応データ数を取れても今ちょっと論文を書かなきゃいけないんですけど、
一応順番があるので、他の人の論文が出た後に出せないっていう世界があるんですけど、
いろいろちゃんとした測定をして、ハイルサ2がリュウグウにランデブーしたときのデータと比べたときに、
大体基本的には整合性を取れていて、
おー、じゃあ結構いいデータが出たと。論文が楽しみですね、すごい。
先ほどの同位体とか元素素成とかの、隕石って本当に厳密に比べる研究と比べたらかなり大雑把なあれですけど、
でも小学生のリモートセンシング、遠隔探査という意味ではやっぱりここでの測定が一番権威があって、
他の測定では出ないようなデータも出てきているんですよ。
だから基本的にあまり詳しいことは言わないんですけど、
はいはい、そりゃそうっすね。
細かい粒子と粗い粒子ってね、さっき言ったゴミグラムっていうのは細かいのと粗いので各々のゴミグラムぐらいなので、
合計10ミリグラムぐらいなんですけど、その両方を取った結果、
どれくらいの粒子の大きさのものをディーグの上空でハイウザというのを観測していたと考えたらいいかとかですね。
宇宙風化っていうのは本当に必要かどうかとかですね。
いろいろ本当にマニアックなことで、この分野の外の人にとってはなかなか探査費がいいってもう帰ってきたっていうぐらいのことがニュースで流れてないと思うんですけど。
そうですね、なんかそんな細かく分析どうやってやってるとか、生き物はいるのかみたいな、そういうのばっかり行きますけど。
そうそう、その方が売れますからね、本当に。
いやでもこういう鉱物の構造とか、実際その構造、形とかから、まだ人類がこれからサンプルに取りに行けないところの推測とかもできたりするわけじゃないですか、取れるデータから。
遠心力を使ってですね、取れた重さをちゃんと測る予定だったんですよ。
ところがちょっと漏れ始めてるってことで、そいつを全部アームごと取り込んでたので、厳密な量はわかんないんですけど、
溢れ出てるので基本的に400gくらいです。
すごいな、でもそれ一気にいろいろ進みそうですね、分析とかもまた。
だからアポロミッションみたいな感じで、細かい物資がいっぱいありますから、
うちにも来るんですけどね。
ヒューストンのNASAのジョンソン宇宙センターで初期キュレーションした後に共同研究室のところに来るってことですね。
それはまた実際に前にハイアブ撮影で取れたやつとどう違うかとか、そういうのも見ていくって感じなんですね。
なんとなく今のところ違う物質じゃないかと思うんですけど、
リモートセンシングっていうのは機械の制度とかによるし、
撮ってきた場所によるので、NASAのはすごいすごい物で、日本にはないような射撃外交のですね、
我々ニューススリーって言われている水の吸収の場所を取った装置があるんですけど、
波長で言うと3.2ニクロンっていうところまで止まってるんですけど、
向こうはもうずっと長く伸びて、例えば炭酸炎っていうドローマイトとか炭酸炎があるとかですね、
あと様々なフラアイ光物でも赤外線がちゃんとスペクトルの形が見えたりするところがあるので、
やっぱり探査機でも物を持って帰ってくるっていうのは我々追い上げとして優れてるんですけど、
やっぱりそれに乗せる機器ですね、可視光、そして近赤外までは初号機でうまくいきましたけど、
それより波長伸びたときに我々はちゃんとした技術持っていないと、
持っていないまたはお金をかけてそれを開発する重要性を考えてなかったということですね。
だからちょっとそれも僕も反省しててですね、もっと強烈にそれを訴えればよかったんですけど。
でもそこはアメリカもやっぱり強いですよね、宇宙開発ずっとやってきてるし、
そのゴソって取るのもアメリカっぽいなってめっちゃ思いましたけど。
ちなみにすごいしょうもないこと聞くかもしれないですけど、
分析した後の小惑星の欠片とかってどうするんですかこれ。
それはですね、アポロミッションにもそうだったんですけど、
基本的には半分ぐらいはですね、将来のより優れた機械とか科学者のために残していくので。
日本でハイブスター1号機も2号機も本当に少量ですけども、
やっぱり確か4割か6割とか忘れましたけど必ず残すんですね。
それ以外のものは初期分析で中の内部のチームがやるんですけど、
それは基本的には本当にトップノッチの最初の論文を書いたり、
あとはカタログを作るために分析するわけですね。
世界中の科学者にアポロ11号の場合は、
1969年に取ってきたものを分配して、
1970年にヒューストンで第1回の月科学会議をやったんですよね。
つまり無料で申し込んで審査が通った人には分配して、
研究成果を持ち寄ってもらってみんなで科学を進めるというモデルを作った。
今でも毎年名前が変わりましたけどね。
月惑星会議という名前が変わりましたけど、その学会が続いているわけです。
それで分配されるんですか?再分配みたいな。
アポロ資料はアポロ17号まであったでしょ?
まだ調べきってないものもあるわけです。
日本の場合は伊藤川資料を2010年に持って帰ってきてから、
ライブ者シンポジウムというのをよく開かれてるんですけど、
それは大体11月か12月くらいに毎年あるんですけど、
日本の伊藤川資料をアメリカとかヨーロッパの人たちが申請して分析して、
その研究成果を発表する場所なんです。
だからNASAが3月に毎年やってるように、
アポロ11号から17号の資料の研究発表というものから始まって、
月惑星全部の研究発表の学会になってるんですけどね、世界最大の。
同じように日本もアポロの時よりは40年遅れてはいますけどね、
1970年から2010年なんで。
それでも日本にしかない資料を各世界の人たちが調べて持ち寄って、
こんな結果出ましたっていうそういう学会が始まって毎年やられてるわけです。
すごい良い取り組みですね、でも。
そうですね。だからそういう人たちがリクエストするためにはカタログがないといけないわけです。
同意資料があるとか。
なるほどなるほど。そのためにこういうのを持ってますよっていうのをリストアップしておくわけですね。
そうですね。写真撮って、いろいろ重さとかいろいろ被災して、
で、まだ少ないですけどね、ハイブザっていうの、リウム資料、今年から募集が始まったんですね。
なるほど、そうやって活用されていくわけですね。
さっきの分析機器の話もやっぱちょっと取っといたら、将来もっと最新の機器で分析したらまた別なことわかるかもしれないとか。
日本でそれができたらいいですよね。
そうですね。日本は実は分析機器世界トップレベルの多いんですよ。
特に電子顕微鏡ですよ。
透過電子顕微鏡っていって、鉱物とかを本当に薄くして、電子線が通るようにするんですよ。
電子って、これも量子医学なんですけどね、ドブロイ波ってあるじゃないですか。
電子だったら電子の運動量をね、つまりスピードを速くすると、その逆数でどんどん短い波長の波動性を持つんです。
だからエネルギー持ちなんで、ものすごい高電圧をかけて電子をすごい高速にしてあげると、まるでかしこりのずっと短い原子レベルの光みたいな働きをするんですね。
だから、そういう高圧電子顕微鏡を世界でトップの作った人たちとかですね、あるので。
へー、そうなんだ。
資料さえあればものすごい、あとはイオンで飛ばして質量分析、波速機を通して同位体の質量を決めるとかですね。
そういうものもSIMSとかいろいろありますけど、日本もすぐでものを持ってるわけです。
北海道大学のゆるもと先生とかね、あと宇宙研究院ももちろん、大阪大学とか、あと九州大学とか、あと岡山にものすごいセンターがありますけどね。
ものすごい世界トップレベルの微量分析機は日本にはある。
そうなんですね。そういうところが協力してとか、資料を分配して分析していくっていう形になってるってことですね。
そうですね。ハイブサ1号機から2号機と協力してるんですよね。みんな欲しい欲しいって感じですよね。
いやー、そうっすね。取り合いになりますね、これ。
だから、ちゃんと条件を満たした人しか、もちろんチームに入ってませんけど。
それでも、ハイブサ2になって格段と海外も非常に増えたので、おそらく何百人という人が入ってますよね、合計で。
そっか。そこでどれだけ配れるか決めるの大変そうだなって思いますけど。
ハイブサ、ハイブサ2は本当に量が少ないのでそうなんですけど、NASAの場合は、アポロのときもそうだし、今回ももう量が多いので、
割とそれを分析する機会は多いと思いますよね。
まあでも、そこもまた競争が生まれそうだなっていう感じがありますけど。
やっぱり今言ったように、ドグロイハとかですね。僕は元々、この前も聞かれてましたけど、ファインマン物理学の量子理学っていう第3巻をね。
あ、そうですね。おすすめの本最後に聞こっかなって思ったんですけど。
まさかのファインマン物理学。
ちょうど卒業を研究しているときに、外国語論文講読セミナーがあったんですよ。
単位を取るために必要な外国語論文を読むっていうセミナーなんですけど、
この固体物理学の増美先生っていう人がですね、ファインマン物理学の第3巻の量子理学の英語版を読もうと決めて、
おそらく10人ぐらいしかいないそういう小さなクラスだったんですけど、
非常に大きなソフトカバーですけど、すごく大きな本で、
精巧で割と高く買ったんですけど、
もう二重スリットってあるじゃないですか、ダブルスリット。スリット2つあげといてね。
はい、ありますね。壁に映すかってやつですね。
電子とか光を当てて、それがどうやって干渉して、このね、看板に映るかとかいう。
それの実験の話から始まって、シュレディング方程式までずっとそうやってね、ゼロから積み上げて、
ものすごく面白いんですよ、内容は。
リチャード・ファインマンがカルテックで授業に使ってた内容をまとめたんだと思うんですね。
はいはいはい。
面白くて、僕毎回自分の担当じゃないところをずっとね、読んで役付けたり、語飾を修正したりしてたんですよ。
語飾が、いやまあまあ、なんか昔だったら結構ありますよね。
プラスマイナス間違ってたんでね。
割とサボってなんか予習して来ない人がいたので、そうすると先生がいつもね、
じゃあヒロイ君とか言ってね、あなたきっと読んでるだろうから、解説してとか言って。
もう読み込んでるからいけるみたいな。
いまだにアメリカも持ってきて、自宅にありますよ。
あーそうなんですね。すごいね。それはもう必需品というか。
そうそう。後輩にもね、絶対これを英語版で読むべきだという意味で進めてるんですけど、
まあちゃんと読んでる人あんまりいないと思うんですけど。
読んでくれ。
だって物理じゃないの、みんな地学関係の学生なんで。
あーそうか。
昔の地学関係は漁師役やらないんですよね、学部で。漁師役知らないような人が、ここもそうですけど入ってくるんですよ。
そうなんですね。それはもう研究室入ってから自分で勉強するみたいな感じになっちゃうんですか?
まあ良ければそうでしょうね。だけど、やっぱり測定室でこういうスペクトル型出てきて、
それを主成分解析とかソフトにパッケージにかければ出てくるから、もう簡単にできてしまうみたいな。
まあ確かにな。知らなくてもできちゃいますよね。
それで難しいモデル計算は多くとかやってくれる人いるから、お願いすれば丸投げすればやってくれるみたいなね。
学生がいるんですよ、周りに。
日本にいたときは、時代も古いかもしれませんけど、みんなが実験を自分でやって、機械壊れたら直すのもやって、
それからモデル計算も自分でやってっていうね。
ローシア計算でも、ガオシアン80とかなんか出た時、とにかくチャチなので、
ものすごく自分でやらなきゃいけないことも多いし、
でも今は本当にプログラミング言語もそうですけど、
いろんな、ほとんどスクリプトを書けばいいだけみたいな世界になってきてて。
そのスクリプトも誰かの書いたやつで解析できちゃうみたいな感じですよね、大体。
そうそうそう、そうなんですよ。
だからやっぱり自分で測定しないと誤差のレベルとか出てくるデータの不確定性ってわからないじゃないですか、やっぱりね。
で、それを不確定性をわきまえた上でモデル計算とかした時に、
これは信用できる違いなのか、これは同じエラーの範囲なのかってわかるんですよね。
いや、すごい大事ですよね。そこの生データをちゃんと自分で解釈できるようになるというか。
そうなんですよ。だから僕はもう、まだインターネットもなくスーパーコンピュータもね、
みんなでシェアリングしてね、端末からみんなでタイムシェアリングできるような時代だったんで、
だからそういう高速計算がパソコンではできない時代だったし、
だから自分で測定して自分でちょこちょこ鉛筆で計算しなきゃいけない時もあったし。
いやーすごいな。
だから解析的な回を求めてから数値計算するとか、そういう世界があったわけですよ。
ある意味では今は便利にはなってますけど、意外とそういうところで足元使われたりすることもありますからね。
そうですね。対応計ができるっていうそういうシミュレーションもコンピュータにデータだけ入れていけば、
いろんなシミュレーションコードがあって出てくるみたいなね。
だから計算機実験って言ってるわけですよね、そういうのね。
今減水箱もそうですよね、確か。シミュレーション。
もう完全に理論で全部。
ただ私の分野はやっぱりね、この粒子論もそうですけど、非常に不透明だし、暗いので、
ちょっとした粒子の大きさの違いとか、いろいろ微妙なことを調べるにはやっぱりエラーのレベルと近いのでですね、測定の。
だから本当に厳密に繰り返し測定しないといけなくて、
今回はそれを持ってられる時間が1週間とか2週間とか全部2回あったんですけど、
短かったんですけど、
基本的にこれちょっと落としたら5ミリグラムのものが全部なくなるとか言って、
確かにちょっと扱いはドキドキしますね。
そうなんですよね。
2回目にチャンスあったときはもう3、4人の研究者を減ってたんで、だいたい量が半分ぐらい減っちゃってたんですよね。
そんなこともあったり、とにかくもう測定機械の癖とかね、限界も知ってて、
その資料がどういうふうにできてて、何をしたらデータが変わってしまうかも分かってて、
そのデータを同じ人がモデル計算にも使ったり、
小学生とか他の天体と比べる応用に使ったりしないと、
どこかで、アメリカではボールドロップスって言いますけど、
どこかで大事な情報が切れてしまうことがあるんですね。
なるほど。
だから、キュレーターたちはカタログを作ったりはして、
深入りしないんでいいんですけど、実際に詳しく研究してみたら、
ちょっと分類が違ってたりってこともあるし、
難しいですね、でもそれ。
そうですね。やっぱり隕石の研究っていうのは進化してるので、
新しい技術が見つかることもあるし、本当に微妙な元素の量比だったりするので。
聞いてて、物があるのってやっぱりいいなって思いましたね。
さっきの理論だけで構築する学問もやっぱりあるじゃないですか。
そういうのもいいと思うんですけど、僕的にはちゃんと物質としてそこにあって、
それをどうやって捉えていくかみたいなジャンルは結構好きで、
科学とか結構そうなんですけど、そこには結構面白さありますよね。
特に今までの惑星科学、特に太陽系の中とか、境外惑星もありますけど、
基本的には物を持ってこれないところにあったわけですよね。
木はもう半世紀前に持ってきたわけですけど、そこからストップしてて、
やっと小学生、水星のチームの一部ぐらいを持ってくるようになった。
昔はもう本当に少ないデータだから、いろんなモデルを作って、
適当なこと言っても10年も20年も誰も否定もできないし、
確かに答え合わせできないみたいな状態ですもんね。
そうなんですよ。ところが、小学生の僕の分野なんか今答え合わせできちゃうんで、
もう下手したら論文書いても1年以内に答えが出てしまう。
やっぱ違うみたいな。
だからファイブスター2の初期論文も、かなりその辺で際どくですね、
否定されてる部分もあるわけです。
そうなんですね。
だからこれ非常に複雑な気持ちで、
初号機の時には私がネイチャー論文書いたんですけど、ほぼ100%予言は合ってたんですね。
それは非常に簡単なケースだったので、
簡単だけども、S型小学生、普通混在と宇宙風化っていう非常に
ものがたくさんある隕石と小学生のあれで重要な問題だった。
ところが今回の場合は非常に難しい、
明るさだけ見ても10分の1ぐらいの暗さだし、
そしてイトコアみたいにちゃんとある吸収体がある波長に出てるっていうのが、
水の吸収以外は何もないんですよ。
そうなんですね。
水の吸収っていうのはタンススコンドライトっていう有機物の水を含むっていうものには
共通に同じような場所に出るのが普通なんですね。
細かく言うと違うんですけど、
それでさらにファイブスター2に載せたニュース3って機械が、
私の責任もあるんですけど、分解能が低くて、
細かい吸収の場所の違いを隕石の種類を分けるほどには
設定されてなかったんですね、ハードウェイが。
ちょっとよくわからないみたいな。
分解能が必要な分解能の半分ぐらいしかなかったんですね。
結晶の中に入っている水産機があるとか、
あとはクライトとかね。
隕石と比べたら違うとかいうことは分かったんですけど、
そこの2.7ミクロンとかは分かったけど、
2.72ミクロンなのか、2.71ミクロンなのかとか、
そういう細かいですね。
ところで隕石の種類とか、
水によって変化していった度合いが変わっていくんですね。
私とかそれを担当したチームの人たちで、
そこまで深く隕石の研究をしていた人が、
当時はいなかったんですよ、キティを設計した時に。
今はもうちょっといるみたいな感じなんですか?
だから、もっとそれを作ってくれた浜本の技術者とかに、
これじゃダメなんだと、もっと分解能を上げてくれとかね。
確かにあれですよね、ここまで来たら研究の進歩って、
どれだけいい機器を使えるかとか、
そういうところに依存していきますよね。
そうですね。だから、それ言っても結局、
技術が追いつかなかった可能性は大きいので、
あとは予算がギリギリなので、
企業は赤字確保でやってるんでね、あんまり言えないんですよ。
なるほど。
だってアメリカのディスカバリーよりも安くやってるんですよ。
だからそういうのはちょっと無理なんですよ、やっぱり。
なるほど。コストの問題が結構あるっていうことなんですね。
それでさらに私も、人件費としてはボランティアでやってるし、
日本に行く時なんか前に出してたこともあるんですよ、正規にね。
今みたいにオンラインのミーティングってなかった時代ですからね。
だから、宇宙科研究の人たちも残業をしたりね、
あと大学の人たちももう自分の授業とかの他の時間にボランティアでやってた。
そうなんだ。
旅費はある程度出てたかもしれませんけど、
でも旅費は打ち上げのためにね、うちのオランダに行くよりだとか、
買い物だったらタミヤ島に行くよりとか、
延期したらもう一回領事が必要じゃないですか。
確かに。どんどんお金かかっちゃうな。
そうなんですよ。
でもサンプル返ってきた時は結構大忙しみたいな感じになるってことですよね。
そうですね。日本で初期分析チームの人たちはもう徹夜掛けでやったと思いますよ。
特に最初の時は。
大変だな。それはもう頭が上がらないな。
ハイブス2の時はかなりチームができていってね、
初号機で経験積んだ人たちがさらに若い世代に渡してるので。
なるほど。
ハイブス1、初号機の時にやっと僕がやってるような反射分光を始めたような僕の後輩なんかもいて、
特に東北大学の中村智樹君なんかは、もともとは炭素質フォンドライトを
何ていうか、岩石学的にやる人なんですけど、あと気合ですよね。
だけど反射スペクトルの機械をドイツから買い込んで、
学生も当てて、一つの拠点とは言えないかもしれないけど、
かなり中心的にやってくれましたよね。
でも結構若い世代も今活躍してるっていう感じなんですね、ハイブス2に関して。
若い世代って僕から見ては若い世代なんで、もう50歳くらいの人もいるし、
初号機の時に30歳くらいだった人がですね、もう40代だったりするんだなって。
だから初号機の時には確かに若い世代だったりする。
まだ大学院生だった人もいるし。
うーん、そっかそっか。そこの人たちが今中核になって活躍してるってことですよね。
初号機は2003年から2010年前に飛んだので、ランデブーの時だけ考えても2006年ですから、
もう16年も前なんでね。
まあ確かにな、もう偉い人は偉くなってるし、役職いろんな人変わってますね。
大学院生だった人がもう40歳くらいになってるわけですね。
そっか、でもそうやって受け継いでいかないと、やっぱり今後はやぶさ3、4ってあるのかわかんないですけど。
まあそういうの繋がっていかないですもんね。経験を蓄積して。
はやぶさ3っていうか、次世代3分リターン計画のワーキンググループがあるみたいですけど、
まあいろいろそれがちゃんとしたプロジェクトになるかどうか。
最初プリプロジェクトになって、プロジェクトになるとかいろいろ段階があるみたいですけど。
ああ、じゃあ今それは準備段階って感じなんですね、次の。
だからまあいろんなボランティアがワーキンググループでいろいろ計画会議やってるみたいな感じだと思う。
うーん。
だから私がね、ゆの裏側からいろいろね、全部の小学生に行くべきだとか言ってもね、あんまり力ないんで。
結局それでやらないで、全部アメリカに持ってかれてみたいなのもなんかちょっとあれなんで、
せっかく今ある日本の強みとかを生かして、これからも研究いろいろしていってほしいですよね、そこは。
今のところアメリカは小学生からの3分リターンっていうのは、来年帰ってくるOSIRIS-X以外は動いてないので、
ですから、これはもう日本は必ずできることなので。
そうですよね、先に手を打ってるからこそ、いろんな種類の、さっき10何種類、15種類、6種類あるって言ってましたけど、
まだ誰も取ってきてないようなタイプの小学生からサンプルを持ってきたりとか、それは先行してどんどんできそうですよね。
それで、さらに行くとなったらですね、さっき言ってたしょぼいオンボードのリモセン機器をね、開発していく、そういう理由になるわけですよ。
だから外国のを載せればいいっていうのではなくて、ちゃんと予算をつけて、自分の自国でちゃんと開発していこうっていうのがないと、
いつまでたっても運び合いに過ぎないんですよ、そうしないと。
なるほど、お金をつけろっていうのが結論になりそうですけど。
そうそうそう、だから途中でポシャったX線スペクトルマイターとかね、
あと今言ってたさっき言った、ちゃんとした赤外に伸ばしたやつとか、あとガンマ線とかですね、
日本がちゃんと成功してない分野いっぱいあるんですよ、そのリモセン機器が。
ローバーだってね、ミネルバーで、はっきり言っておもちゃみたいなものしかないわけですよ、日本側は。
おもちゃ、はい。
ヨーロッパのを載せただけなんですよ、ちゃんとしたのは。
そうなんですね、だからその辺を自分で作るのはまだ整ってないから、そこは技術がもうちょっと。
やっぱり若い人たちを何年かでもね、それに専念させるには予算が必要じゃないですか。
そうですね、はい。
でも若い人たちは、もう例えば30歳だったら60歳の人もあっというぐらいのね、給料の半ぐらいで済むわけですよね。
だから、そういう年寄りなんかをね、全然海外で協力登録ないような教室とかを雇ってるよりも、そのお金でね、2人くらい若い新進系の人を雇った方がいいわけです。
確かに確かに。
すみません、こういう問題発言するんで日本に帰れないんですけど。
いや、まあでも、なんか、そういう意見は別に僕はあっていいと思いますけどね。
やっぱりそういうのを言う人がいなくなっちゃったらおしまいかなと僕は思ってるんで。
そうですね。
事実だと思いますしね。
強制定年があるのはいいですけど、だんだん伸びてますよね。
だから、サイエンスとかメーチャーとかね、世界のトップの地の論文に一度も出したことない、それから海外の学会で英語で発表もできないっていうような人が普通に大学の教授とかに慣れてるんですよ。
はいはいはい。
だから、こういう惑星科学とかどんどん発展してる分野ではそんなんじゃダメなんですよね。
実際にやっぱ第一線で活躍できて、海外で発表できないとかはちょっと、そもそもなんか支障が出そうですけど、ミーティングとか。
いやでもね、論文さえ書いてればいいっていう人もいるわけで。
まあまあ確かに。
ちゃんとネイティブスピーカーにちゃんと構成を出して論文を完成させてるわけですよ。
そうですね。
でもそれってダメなわけですよ。そういう無駄遣いなんですよ。
私が大学の学習終わったらですね、海外で研究を1年とかしたことない人はまず、予選からもう通させないんですよ。
日本だけでは関係してない分野なんですよ、この分野はね。だから、どの分野もそうですよね、今は。
まあどの分野もそうですね。むしろ日本で全て満足できるような学問ってないんじゃないですかね、ほとんど。
文化系の例えば日本のね、古代史とかそれを見つかってますけど。
まあそういうのありますけど。研究、そうですね。
文化系でね。
自然科学の研究ってなると、なかなかやっぱ難しいんじゃないですかね。
学会員だって惑星科学は300人か500人かなんか小規模だし、もう基本的に海外の英語の雑誌に出さない限り国際的な業種として認められないですから。
はい。
まあ、だからネイティブスピーカーと対等に議論し、論文を書いて、そして共同研究できるっていう人でないとダメなので、やっぱり一生ずっと日本にしかいなかったって人で、そういう人は稀にほとんどいないですよね。