1. サイエンマニア
  2. はやぶさミッションの共同研究..

「はやぶさ」「はやぶさ2」のミッションで隕石や小惑星のサンプル分析をしている研究者の方から、隕石研究の魅力やプロジェクトについて、宇宙からのサンプルリターンの難しさなどを語っていただきました。

【ゲスト】

ブラウン大学 廣井孝弘さん

・隕石のふるさとを探る

・希ガスが入ったガラス玉

・隕石の見分け方と命名法

・CIコンドライト(CI chondrites, Ivuna-type carbonaceous chondrites)とは?

・スノーラインはどこか?

・りゅうぐうの故郷はどこ?

・宇宙船は早ければいいわけではない

・「はやぶさMk2」と「はやぶさ2#」

・分光スペクトルの重要性

・風化した場所は宇宙か?地球か?

【Twitter】

#サイエンマニア で感想お待ちしてます!番組情報も更新中。

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【番組について】

あらゆる分野のゲストを招き、サイエンスの話題を中心にディープでマニアな話を届けるポッドキャスト。

研究に夢中な大学院生や趣味を突き詰めている方まで、好きな事を好きなだけ語りたい人が集まる番組です。

第3回 Japan Podcast Awards 2021 推薦作品

【プロフィール】

研究者レン from サイエントーク

化学と生命科学が専門のおしゃべり好き研究者。サイエンスをエンタメっぽく発信するために様々な形で活動中。ポッドキャスト「サイエントーク」ではOLエマと共に番組を制作中。

Twitter: https://twitter.com/REN_SciEnTALK

Note: https://note.com/ren_scientalk/

【サイエントーク】

おしゃべりな研究者レンと普通のOLエマが科学をエンタメっぽく語るポッドキャスト番組です。

人類の科学の歩みと2人の人生を重ね合わせるシリーズ「科学史と人生史」を更新中。

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【BGM】

DOVA-SYNDROME

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こんにちは、レンです。サイエンマニアはあらゆる分野のゲストを招き、サイエンスの話題を中心にディープでマニアな話を届けるポッドキャストです。
今回のゲストは、アメリカブラウン大学で小惑星や隕石の研究をされているヒロイ・タカヒロさんです。よろしくお願いします。
ヒロイさんは、以前この番組にも登場していただきました宇宙話のリョウさんからのご紹介ということで、これまでNASAのプロジェクトに参加されたり、
あとは有名なのが日本の惑星探査ミッションのカグヤとかハヤブサ2とか、最近ニュースにもなっていましたけども、
そういったところに共同研究者として参加されているというすごい方ですね。よろしくお願いします。
簡単に自己紹介の方、よろしくお願いします。
私は東京大学の教養学部の基礎科学科という、もう今はない学科を卒業していて、
そこで望遠鏡で取った小惑星の被害反射とか、一見して隕石を取ったものとかを企画を始めて、
隕石やどの小惑星が来たかという研究を始めたのが、実際は卒業研究が40年くらい前ですね。
40年前から?
それで1990年に職がなくてアメリカに来て、ブラウン大学に来たのはだから32年前ですね。
卒業研究を合わせると40年くらい前ですね。
それで3年だけNASAのジョンソン研究センターに行ってきて、
それも切れて28年くらい前に、1995年くらいにブラウン大学に来て、
ここにうすってますけど、あ、そっか、音は分からないみたいな。
僕は見えてますね、今。
NASAの実験数の測定とかデータベースとかを担当してるっていう人がいますね。
データベースを管理とかもしてるっていう感じなんですか?
だから特に大学の教授とかに会ったのは、客員教授で極地研究所っていうところに夏崎行ったことありますけど、
基本的に研究員ですね。
研究員で、今もいろいろデータ解析とかもやられてるっていう形ですかね。
はい、そうですね。
NASAはこの実験数のお金出してるだけじゃなくて、私の給料も出してるので、
その何年かのプロジェクトで研究費をもらい続けないと仕事もなくなるっていうそういう立場ですね。
ああ、なるほど。まあ、研究者だからお金取ってこないといけないっていう定めみたいな。
1982年からできてる実験数で、私が2代目の、なんていうか、あれですけど、
もちろんお客さんのデータを測ることが多いので、データ測って入れるまでありますけど。
ああ、じゃあ他の大学からとかも。
それ以上不改良しない。
そうなんですね。解析依頼とかが来る。
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それと別に自分の研究は自分でやってるっていう感じですね。
博物館とか研究所のキュレーターに似てる感じですね。
ああ、なるほど、なるほど。
じゃあちょっと今日はそんなひろいさんに隕石のお話、宇宙のお話をいろいろと聞いていきたいと思います。
じゃあ早速最初にですね、この隕石を研究するってどんなことやってるんだろうっていうのをちょっと聞いてみてもいいですか?
そうですね。隕石は古くから見つかってるし、
日本の場合は南極からの隕石を1969年から採取しているので、
歴史もあるし、いろんな分析方法があるんですけど、
例えば元素分析や化粧構造だとか地質学とか、
私の場合はそれがどこから来たかっていう隕石の故郷を探るっていう研究なので、
物がなくても測定できるやり方がないとダメなんですね。
遠くに物があってもできるっていうですね。
ほとんど小惑星って言うんですけど、
なるほど、なるほど。
ですからそれはほとんど太陽の光の反射ぐらいしかないんですね。
近くに行かない限りそれが一番強い電波で、
ですから太陽の光の反射の、もちろん虹の七色みたいな色を見るっていうのもいいんですけど、
可視の光だけじゃなくてちょっと短波長の死骸だとか、
大体大気でちゃんと遮られずにちゃんと見える化粧で言うと、
大体2.5ミクロンぐらいの近赤外光までの反射の光の色、
専門的には分光スペクトルですけど、
その反射のスペクトルを実験室の隕石のいろんな状態で取ったものと、
小学生の表面から太陽の光だけが入っていくのを比較すれば、
理屈としては同じものがあるんじゃないかっていう、
岩石的には同じものっていうのが分かるわけですね。
なるほど、なるほど。
だから遠くのものを当然取ってくるのは非常に大変だというところで、
今手に入ってる隕石がすごいヒントっていうことですね、まず。
それを分析することが。
そうですね。隕石の歴史は本当に古くて、南極隕石はまだ50年ぐらいですけど、
いろんなところに落ちた隕石は隕石と分かってからでもかなり古いわけで、
そこにはいろんな分類が存在するし、そして当然原子レベルまで、
アイソトープ、同位体レベルまでいろんな研究が進んでるわけですね。
なるほど。
ある年に見つかった南極の隕石から、
例えば火星の1970年にバイキングっていうNASAの着陸機が降りましたけど、
その気ガスと同じ素性のガスが入ってたとかいう研究もあって、
06:02
面白い、気ガス。
そうそう、その気ガスが入ってたガラス玉から、
これは火星から来たに違いないっていうことが分かったり、
面白いですね。
あとはやっぱり同位体が大きいですね。酸素の同位体が大きいですね。
酸素も岩の中にはシリコンと酸素が多いので、
酸素の16って普通の酸素と、より重たい17、18も割とたくさん入ってるんですね。
それの割合から年代が分かるみたいなことですかね。
それは放射性じゃないんで、年代分からないですね。
年代分かんない。どこからみたいな。
物質の同位体、どことどこが同じものであるかとか違うとかっていう、
DNAみたいなものですよね。
ですから、17、18が微量なんだけど地球の存在度と違うものがあったら、
これは地球から来たものじゃないと。
それでいろんなグループに分けられるんですけど、
基本的に気合で分かった火星の隕石は1個しかなかったんですけど、
今度はその隕石の酸素の同位体をカギとして、
それと同じグループのものも全部火星だっていうふうに論理付けて、
火星隕石を作ってみたら。
地球では存在しえないような比率っていうのが一つヒントになってて、
これ最近のハヤブサ2のアミノさん持って帰ってきましたみたいなやつも、
例えば地球だとL体の方が非常に多いというかほぼそれっていうのだけど、
それに入ってるものがLかDかの比率が地球と違ったら、
それは地球外から来たよねみたいな話もあるじゃないですか。
なんかそういう感じですよね。
そうですね。
もともと地球と違うっていう。
そうですね。
ただしDLの比っていうのはおそらく地球と地球以外って2種類ぐらいしかないんですよね。
確かに。
酸素はもっといろんな重要なというか。
酸素同位体はいろんな量比があるので、
今はもう加速器で定量分析、分子量、原子量も加速器でもうミクロンレベルのところでも分析できるので、
ですから今火星から来た隕石とそれから月から来た隕石ってグループがあるんですね。
ところが月から来た隕石のグループは酸素同位体は地球と同じなんですよ。
それもともと地球から来てるっていう。
アポロが11号が1969年に月から持って帰ってきたもので分かったんですよ。
そうなんですね。
もちろん。
酸素同位体では区別できないんです、地球と月は。
もともと混ざってる巨大衝突説のことも。
そうですね。
ですから月の隕石に関しては酸素同位体からは分からないんですけど、
例えば南極の氷に埋まっていて地球の岩石みたいに見えるんだけど隕石だっていうものが月の隕石だと。
09:00
どうやって分かったんですか。
いやもう隕石はだって月とか地球みたいな岩石はほとんどないです。
同位体も違うし、それから隕石種類も違うので、
月の海は基本的に原部岩ですよね。
原部岩で奇跡っていう割と鉄が含んでおりまして溶岩が固まったもんですね。
月の高地はハイランドは社長岩で、地球の河口岩みたいに鉄が少なくて明るいものが特にカルシウムナトリウムとかアルミニウムでできてる社長岩ですね。
ですからそういう単純なものでさらに酸素同位体が地球と同じものが他の隕石と一緒に南極の氷に埋まってるっていうとまず地球のものじゃないんです。
なるほど、面白いな。
だからその火星と月の隕石以外はまずほぼ全て小学生から来てるというのが年代測定からだいたいまずわかる。
ほとんどそれなんですか、その種類としてはそのパターン。
そうですね、もちろんハイブサーミッション以外は実際に取ってきてないので、
100%ソーダっていうのは当然S型であった小学生とかから持ってきたLLコンドライトって普通コンドライトっていう割と大きなものなんですけど、グループとしては。
それから今回ウィググから持ってきた、これはちょっと専門的なCIコンドライトっていう太陽系の太陽の元素層性と最も近い隕石グループなんですけど。
CIコンドライト。
イグナっていうですね、隕石のIを取ってCIコンドライト。
イグナ?
イグナっていうのは場所の名前で、最初にその隕石の種類が落ちたのがイグナっていう場所で。
そっから名前ついてるんだ。
単純でですね、最初にそのグループの親玉みたいなのが落ちたところの場所が、当然隕石は落ちた場所の名前つきますよね。
それがそのグループの名前にもなるんですね、頭文字を取って。
そうなんだ。
じゃあ全然違うところに落ちてもそっからは最初に落ちたところの関連の名前がつくみたいな。
グループとしてはですね。
グループとしてはつくってことですね。
イグナが最初だったんで、CIコンドライトグループになったんですけど、
同じような種類がオーゲイユっていうフランスに落ちたんですよ。
フランスのオーゲイユっていう村かな。
それは名前はオーゲイユなんですけど、一応イグナと同じCIコンドライトグループになってます。
そうなんだ。
コンドライトっていうのはその岩石の種類というか一つ括りみたいなものですかね。
岩石の中にですね、1ミリ程度ぐらいの大きさのコンドリュールっていう球体が入ってるんですよ。
球体。
本当に取り出すと丸いんですよね。
完全じゃないですよ。
で、それ丸いのはなぜかっていうのはちょっといろいろ議論があるんですけど、
12:03
太陽系はまだ暑くてガスと塵がですね、太陽の周り回ってる時代に、
それが急速に太陽に落ちながら溶けて、液的になってそれが跳ね返されて丸い球体になったっていう説もあるし、
それともかなり高速な衝突で、または太陽間の衝撃波で瞬間的に溶けて固まったのではないかっていうのもあるんですけど、
どっちもありそうですね。
共通してるのは液的みたいな無重力空間で球体になって固まったのが岩石のマトリックスに入ったという。
確かにそうやって聞くと直接的に太陽が関与した証拠みたいな感じになってそうですよね、その丸いこと自体も。
そうですね。特にこのシーアイコンドライトは気圧性の元素以外は全て太陽の素性と一緒なんですよ。
元素の火がですね。
イオンとか塩素とかガスになって抜けてしまうものは別としてですよ。
具体として残るものだけ見ると、今観測してわかってる太陽の元素比と同じなんで、
だから太陽、つまり太陽系の最初の元素素性と同じものが固まったんじゃないか。
あれですよね、確か太陽系ができて一回氷漬けになるみたいな。
その氷漬けになった中身がどれだけ保ってるかみたいなのも大事みたいなのを聞いたことがあるんですけど。
太陽から遠いところは水の融点よりも低いので、
水のラインがどこにあったかっていろいろ議論がありますけど。
木星ぐらいのからと思ったんですけど。
太陽もあるでしょ、明るくなったり暗くなったりするフェーズがあるでしょ。
土星と木星は一回太陽に近づいてからもう一回離れたっていうグランタックセフアンドビューロンっていうのがあって、
でも木星の周りには氷衛星があるし、当然木星はもうできたときまたは衛星ができたときにはスノーラインより外にあった。
だから問題は火星と木星の間どこにあったかとかですね。
あとリュウグみたいに水が鉱物の中に入ってるんだから、当然氷と一緒にいたわけですよね。
その一緒にいた氷だからそこはスノーラインの外にあったんだけど、じゃあその元となる母天体はどこにあったのか。
リュウグは小さいのでそれが元々の天体じゃなくて、実際は何十キロとか百キロとかもっと大きなものから分かれて割れてきたわけで、
それが小学生体の木星よりにあったっていうふうに普通は考えればいいんですけど、今もあるので。
ただ、グランタック・セオリーによると木星が外にもう一度移動するときに、
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その重力の影響で冥王星とカイパーベルトあたりでできた天体が小学生体に取り込まれたっていう説もあるんですね。
そんなに行ったり来たりするみたいなことが起きるんですか。
これ軌道計算の人たちが割と最近に編み出したモデルで、
ですが例えばトレア群っていうのがありますよね。
木星の軌道の同じ軌道なんだけど、60度前と後ろに吹き溜まりみたいに溜まってる小学生があるんですけど、
トレア群はひょっとしたらカイパーベルト天体、つまり冥王星軌道にあった非常に氷と岩石みたいな、
そういう水星みたいなものが溜まってるんじゃないかっていう説もあるんですね。
でもそれももともとは太陽付近からボーンって出てきたものが一回外側に行って、また重力に引っ張られてとか、まだわかんないって感じですかね。
その辺は太陽になったらもう高温なんで、水は氷で焼けられないんですよね。
ですから最初に太陽ができる前に太陽系成分っていうガスとダストの円盤みたいなものが中心は太陽になるんですけど、
周りは太陽には取り込まれずに冷えていけば一応水素も酸素も多いので氷できるわけですよね。
ですから基本的に太陽付近の地球軌道とか火星もちょっと厳しいかな。
高温の領域は減ってないものがまだ残存していて、それが冥王星とか冥王星あたりから来る水星ですよね。
コメットなんかでたまにシュピッドとか太陽の方に来るっていうのが標準モデルだと思うんですけど、
だから一つ例外はさっき言った、そう思ってたのが実は木星と土星は計算してみると一旦太陽に近い方まで来てもう一回離れて今のところに来たっていう説があって、
その時にその重力でこの小惑星みたいな小さなもの、惑星になれなかった微惑星のままのものとかはこうやって散乱って言うんですけど、
内側に入れられたり外側に行ったりとかそうやって。
かき混ぜるみたいなことになってるってことですね。
そうそうそう。そういうこともあるので、一体どこに何があって、それはもともとどこに出てきたのかっていう話を作らないといけない。
そうですよね。最初の移動とかがなければわりとシンプルはシンプルじゃないですか。徐々に周りに集まってきてみたいな。
でもそういう惑星の大きい移動があると、もともといた場所が全然わからなくなっちゃうというか、シャッフルされるみたいなことが起きてそうですよね。
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ただいいことは、冥王星軌道まで行くのは大変ですよね。
遠いからっていうことですか。
ニューホライズンとか行きましたけど、ものすごいスピードでパッと通りつけただけですよね。
遠くまで行ってそこで止まってまた帰ってくるとか通信送るとか、いろんなありますけど、冥王星まで行ってそこでその軌道に留まるのは相当大変だったんですね。
なるほど。
ものすごいスピードで行くから早く行けるわけで。
止まれないっていうことですか。
そうです。止まるためにはすごいエネルギーというか、水力がないといけないので。
または優しく優しくいろんな惑星でスイングバイしながら行ったら、もう何十年かかるかわかんないみたいな。
そういうことか。
近地急所惑星行くのにも2年くらいかかるんで。
じゃあ早けりゃいいっていうもんではないみたいな。
早けりゃいいものはバイキングとか、バイキングじゃなくてボイジャーとかニューハイズとかやってるわけですね。
もう片道切符みたいなことですよね。
通り過ぎるだけで、それでもう他の太陽系の外まで行ってしまうわけですね。
ただしちゃんとランデブーして観測しようとか、逆にさらに持って帰ろうとか思ったら、その軌道に留まって大きくしなきゃいけないし、
そしてランダーを落としたりローバーを走らせたりするにはやっぱり安定軌道に見ないといけないので。
大変なんだからハードルが。
そうですね。だからヨーロッパとかでそういうミッションやった人は木星軌道だけでもすごいことで。
ですから木星軌道の、もしさっき言ったトルヨ軍が冥王星でできたカイパーベルト天体みたいなのがあるとしたら、
木星まで行けばカイパーベルトが研究できるっていう占めたものなんですよ。
そこまではまだ行けてないっていう、今取り組んでるんですか。
行けてもランデブーしてなんか調べるとか、物を取ってくるとか着陸とかできてないわけですね、カイパーベルトの。
そこはまだ難しい。
水星が来たときも水星とかに着陸するとかいうのもヨーロッパがやりましたけど、
あれもかなり大変な話で、近くに来てたら当然ながら太陽の光とか熱で蒸気が出てくるわけですよね。
はいはいはい。溶けながらやってくるみたいなことですよね。
そうですね。だから危険なんで、でも基本的に探査機ってのは太陽側にないと太陽の光で生きてるので、
いろいろ矛盾があるわけです。ですからそういうときには水星に行きたいんだけど危ないから枯渇した乾いた水星に行こうとか言って、
実はハヤブサ2にはもう一つハヤブサマーク2っていうのがあってですね、計画が。
ハヤブサマーク2。
それはコメットみたいなものとかD型小惑星みたいな氷があるんじゃないかっていうところに、
21:04
しかし枯渇してるという、そういう枯渇水星であるウィルソン・ハリントンという天体にヨーロッパのマルトポーロというミッションと一緒に行こうというですね、そういう計画があったんですけど。
それはなんか乾いてるのを狙ってるってことなんだ。
表面は乾いてるんですよ。だから太陽の光が当たってもコマは出さないわけです。
ですがきっと軌道から見てもきっと水星だったに違いないという天体があった。
だからその水星の痕跡みたいな感じでそこから何か持ち帰ればわかるんじゃないかっていう。
微量でもあればできるじゃないですか。
サンプルを持って帰ってくるっていう大変さがすごい伝わりにくいんですけど、持って帰ってくるだけでも相当すごいことっていうことですよね、まず。
そうですよね。だから基本的にずっとアポロ11号以降、月以外からはもう50年ぐらいですかね。
だからハイブスが帰ってきたのが2010年ですよね。
ってことはもう40年間ベーソが月から持ってきた時以降に、もう40年間地球圏外からそのまま持ってくるっていうのは、例外としてはスターダストっていうのが
NASAが水星の近くに行って、エアロゲルのラケットに飛んでくる塵を集めて帰ってきたってのがあるんですよね。
水星ですか。
はい、コメット水星です。それはもともと日本側と一緒に水星小学生のミッションとしてサッカーミッションっていうのがあったらしいんですよ。
サッカーミッションが日本はハイブスになって向こうはスターダストになったらしいんですけど、
彼らは相手が水星なんで着陸できないんで、だからちょっと離れたところから飛んでくるダストを、
そのエアロゲルも汚染物があって鉄が入っちゃったとかいう話があるんですけど、
それを持ってきてNASAのジョンソン宇宙センターで本当に多くの粒子をずっと解析してますね。
ただ水星っていうのは非常にバラエティもあるし、
太陽系の中で一番地球に近い部分にあるっていうのはやっぱり小学生体および近地球小学生なんで、
地球の原材料になったものっていう意味ではやっぱり小学生かなって気がしますけど。
これ今までで一番遠くまで取りに行ったのってどの辺あたりになるんですか。
取りに行くっていう意味ではもう日本しかやってないわけですよ。
スターダスミッションも水星なんですけど、やっぱり水星ってのはもう太陽の近くまで来るわけですね、超大園軌道で。
結構太陽近く。
取ったときはそんなに近くないと思うんですけど、基本的に地球から近いってことですね。
24:02
なるほど、通りすがりに取るみたいなことですか。
そうですね、ちょっと詳しいけど覚えてませんけど、基本的に地球から近くないと早く帰ってこれないですね。
そうですね、時間がかかっちゃう。
小学生が太陽まで行ったときに、帰ってきたときにどうやって減速するかっていう問題があるんです。
ほとんどのミッションっていうのは打ち上げはすごいエネルギー使っていきますよね。
このミッションもそうでしたけど、帰りはただ単に重力的に落ちてるだけっていう感じなんですよね。
ですから地球の近くまで来て、カプセル落とすってのが普通のやり方で、ハイブサもハイブサ2もそれでやってるわけですね。
落としてるんですね、あれ。
そうです。
残りの船はそのまま宇宙にいるみたいな。
そうですね。だから地球の軌道と同じような方向とスピードにしてから、カプセルだけ落として、自分はまた違う楕円軌道に戻るみたいですね。
だからハイブサ2は今延長ミッション、ハイブサ2シャープになったんですけど、対象はですね。
それは2026年に次にフライバイする小惑星および2031年にランデブーする2つの目的に向かって、今また楕円軌道の近地球軌道っていうんですけど、近地球小惑星っていうのは大体地球の軌道とその外の火星の軌道を両方とも擦るみたいな、そういう楕円軌道なんですよね。
でも時間かかりますね、なかなか。
そうですね。でもハイブサ初号機も、ハイブサ2も事故がなければ片道2年ぐらいのミッションだったわけですね。
短い方ではあるっていうことですか。
そうですね。どうしても1回地球スイングバイするので1年じゃいけないわけですよ。
なるほど、なるほど。
だから地球スイングバイが1回だとすると2年でいけるんですね。
今回の小惑星はちょっと離れてるので地球をスイングバイですね、複数回しないといけない。そういうミッションですけど、あとはもちろん近地球をスイングバイするとかね、いろんな候補もあったんですけど、結局は地球スイングバイして今言った2つの小惑星に行くと。
ですから近地球小惑星でもそれが大変なんですよ。だから小惑星帯の火星と木星の間まで行くっていうと、持って帰ってくるっていう時にどうやって帰るのかと、どうやって減速するのかってことは解決しないといけない。
それも重力を上手いこと使って何とか返すっていう計算をしないといけないってことですもんね。
そうですね。だからそれができなければやっぱり、オケノスっていう宇宙圏が観測をしてるようにソーラー星っていう方を広げて、太陽の光の圧力で加速も減速もするっていうのとかですね。
27:03
SFにありましたね、昔ね、宇宙からのメッセージとか言って。若い人は知らないと思うんですけど。
いやでもSFみたいな話ですよね、もうそこまでいくと。
そうですね、我々の世代から見たらもうSFがもう。
ですから往復っていうのは本当に大変なんですよ。戻ってこなくて良ければ、そして通り過ぎるだけだったらいくらでもすごい力で行けばいいわけですから。
でも到着してランデブーするとか着陸するってなったらもう厳密にスピードも軌道も調節しないといけないので。
そしてタイムラバーがありますからね、時間が。
なんか行き帰りで同じような労力がかかるイメージを勝手に思ってましたけど、そうじゃなくて帰りの労力が全然違うっていうことなんですね。
あんまり考えたことなかったですけど今まで。
そうですね、だから今度はNASAが火星に今溜め込んでいるいろんな石を持って帰るっていうミッションをやりますよね。ヘリコプターも使って。
ヘリコプターが使うんですか。
火星の上ですよ。火星の上ではヘリコプターを使って撮るっていうね。
帰ってくる時の宇宙船はですね、実際地球まで帰ってこないんですよ。
いわゆるゲートウェイってありますよね。ゲートウェイっていうのは地球と月の軌道を回るような人工衛星みたいなそういうNASAが計画している中継ステーションみたいなのがあるんですけど。
いわゆる地球じゃなくてゲートウェイまで持ってこさせてそこで受け取るみたいなそういう考えだと思うんです。
それどうやって受け取るんですか。受け取り方というか。
それはゲートウェイの軌道と同じ軌道まで入ればいいので、地球まで落とすっていうとカプセルでやるか宇宙船だったら減速しないといけないですけど。
スペースXみたいに確かにそうやって着陸できるっていうのは開発されてますけど、新宇宙まで行って戻れるような燃料を持ってないですよね、今のところ。
ですから、火星からまず打ち上げるだけでも大変なのに、それプラス地球に何着陸するっていうのはちょっと大変なので、
やっぱり地球16軒だけど衛星軌道まで持ってくるという、ちょっと具体的に確かにどうやって微調整するのかっていう非常に興味深いところですけど。
そうですね、軌道に乗せて、物の受け渡しとかは案外できるのかな。結構人工衛星のドッキングとかそういう感じだったりするんですかね。わからないですけど。
そうですね。とにかくその宇宙室で、ゲートウェイの宇宙ステーションまで持ってきて、そこから地球は定期便がいつもあるっていうそういう過程ですよね、おそらく。
なるほど、定期便。それでちょっとずつちょっとずつサンプルを送ってみたいな。
30:04
だから、そういうものすごいことをしないといけないので、近地球小惑星までは今サンプルでリターンできましたけど、今度はその外の火星に行って帰ってこれるかっていうのは、
今のNASAのその計画プラス、日本がMMXっていうマーズムーンエクスプローレーションっていう、あれをもう2年後ですよね、予定が遅れてないけど、
2024年に打ち上げて、5年かかって2029年に火星じゃないんですけど、火星の衛星のフォボスから物を持ってくるというのはもう決まってます。
それを持って帰る計画がもう。
これはNASAとかESAと国際協力で、日本が衛星は提供するんですけど、上に乗せるものとかいろんなものは国際的なような協力でやってますね。
でも確かに火星付近の衛星とかから持って帰ってきたらまた研究進みそうですね。
そうですね。火星は我々も頑張ってましたけど、のぞみっていうミッションが結局スラスターとか通信のいろんな問題で軌道に投入できなかったですね。
灰草の前で直前ぐらいですね。同じ川口先生がやってた。ですから火星の研究者たちは自前の火星ミッションがないということで、いろいろ思ってたわけですけど、
このホホスは一体火星と同じ物質なのか、それとも小惑星が捕獲されたのか。
また由来がわからないっていうことですね。
そうですね。サンプルの取り方にもよりますけど、ひょっとしたらその物質を調べればわかるんじゃないかと。
その同位体組成もそうだし、ただ巨大衝突で混ざってるっていうケースの場合、じゃあどこを取ればいいのかとか。
掘って取るっていうメカニズムもあるんですけど、今。
はいはい。聞いたことありますね。
それは非常にハイブサミッションとは違う。工学的にもハイブサミッションとは違うし、目的もちょっと似てはいるんですけど、サンプルリターンっていう意味では。
ただ太陽系の資源的な原材料物質としてあるっていうのではないですね。ちょっと違うみたいな。
結構先までサンプルリターンっていう話でいろいろ聞きましたけど。
大変なんですよ。
大変ですよね、本当にこれ。そういうところに共同研究者として参加されたりしてて。
実際に持って帰ってきたもののまたデータを見たりとか、そういうところが実際やってるところだと思うんですけど。
それも一回持って帰ってきたら、いろんな研究機関に分配されるわけですよね、きっと。
そうですね。それはNASAがもう半世紀アポロの資料でやってきてるので、結局物がたくさんあれば本当に多くの人たちが違う特異、特殊な技能を持っている人たちがいればうまくいくんですが、
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国会のリューグルの資料の場合は5.4gですよね。
大分産初号機の場合は、グラム数はわかりませんけど、0.1ミリぐらいのものが1000個ぐらいあったということですね。
ですから、そのものの種類と量によってどれくらいの研究ができるかっていうのはやっぱり、先ほどの阿弥陀さんの話もそうですけど、
やっぱりそのものを溶かしてしまうとか、かなり痛めてしまうものは後戻りできないので消耗されるんですよね、資料が。
で、私がやってる反射分光っていうのは基本的にものを壊さなくてもいいわけですね。光を当てるだけなんですね。
確かに確かに、消費しないですね。
ですから、まず最初にやれば一番いいんですけど、なかなか隕石の科学では反射スペクトル、反射分光っていうのは主流じゃなかったんですね。
NASAのジョンソン宇宙センターも隕石の初期のキュレーションの中にはそういう分光解析ないんですよ。
そうなんですか。消費しないからこそ大事そうだなって思いましたけど。
そうなんですけど、やっぱり専門家が一人ついてるんでできないわけですね、そのキュレーションのチームに。
ですから、そういうふうなチーム作りになったんです。
で、当然日本の特別研究所もそうですね、立川にある。
私実際そういう提案したことあるんですけど、やっぱりポストがないんで、日本の大陸学術関係全部予算削られてきてるんで。
そうなんですね。厳しいな、それは。
日本は危ないですよ。
だからそういう分析には順番があって、何を測るべきかという順番があって、このリューグの資料では早草の初号機よりはたくさん資料が来たので、かなり計画をしっかりやってやったんですけど。
一つの問題は、糸川の資料ですね、早草初号機の、あれは非常に単純なオーブソーセーなんですよ。
隕石に本当に多くある、普通コンザイトっていう名前の中のエレルっていうグループなんですけど、
もう割と高温で熱冷ましされてるのが500度とか600度Cぐらいかな。
そのコンドリュープラスマトリックスがあるんですけど、そんなに水を含んだ鉱物とか有機物とかが入ってるもんじゃないんですね。
そういう1ミリもないようなものをいくつか調べただけでも、かなりこれは隕石としたらこれと対応するとか、
ちょっと専門的なんですけど、宇宙でしか起こらない宇宙風化っていう色が変わってくる、そういう過程がちゃんと見つかったとかですね。
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微粒子がたくさん来ただけなんですけど、ものとしてはそれだけで隕石との関係がわかる、非常に良いケースだったんですね。
今回のリューグーナーツはCIコンドライトだったんですけど、
リューグはまた違う。
先ほど申し上げたイブナから始まったCIコンドライトと同じものだったっていうのが元素分析からわかったんですね。
CIコンドライトって割と少ないものなんですね、隕石の中では。
イブナとオゲイオは大きくてたくさんあったんですけど、それ以降ほとんど落ちてきてないんです。
結構レアなやつ引いたんですね。
地球に落ちてきた隕石でちゃんと回収されたものとしては非常に少ない。
なのにたまたま行きやすいからってことを1個言ったリューグがCIコンドライトだったっていうのはなぜっていうような疑問を持ってる人がいるんですね。
ただ、これはCIコンドライトも含めて炭素質コンドライトっていう水や有機物を含むものってものすごく比重も小さくて物理的にも脆いものなんですよ。
水が入れば入るほどだいたい脆くなるんですね。
壊れやすいんだ。
そうです。
ですからほとんどは大気圏に入ったときに細かい、本当にミクロンサイズとか100ミクロンとかのダスト、宇宙人になってしまった可能性があるんですね。
そういうこともあるので、回収のバイアスを考えたら宇宙空間にはたくさんあるけどってことですね。
安定な形で持って帰ってくるっていうのがすごい難しい。
そうですね。
さらにもっとすごかったのは、私の分野ではさっき言ったように太陽の反射の色を見て、そして波長範囲も広げて反射スペクトルでものを見るって言ってましたよね。
そのときに先ほどの代表的なイブナとオーゲイユっていうCIコンドライトを見たときに、リュウグウを行く前に望遠鏡で撮ったスペクトルと全然違ってたんですよ。
だから、今持って帰ってきたら同じグループだって分かったんですけど。
それは地球にいるときに観測しただけだったら分からなかったっていうことなんですか?
はい。実は地球に落ちた後にすでに汚染物質が入ってたって分かったんですよ。
コンタビしちゃったってことか。なるほど。
そういうコンタビを受けていたので、明るさも色も変わってたっていうのが今のところ分かってる。
糸川のときは逆だったんですよ。
糸川のときには地球に落ちてきている糸川と同じエレルコンドライトいくら撮ってもないものが糸川の上にあったんですね。
それが宇宙風化っていうものなんですけど、今回はリュウグウの上には色を変えるような宇宙風化みたいなものは特に考えなくてもいいんですけど、
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地球に帰ってきた、そういう同じものが地球に落ちた後に色が変わってしまっていたのを我々は本来の色だと思ってた、思い込んでしまってたんですね。
なるほどな。宇宙で色が変わったか地球で色が変わったかが違うっていうのは確かにそれは間違っちゃいそうですよね。ややこしいですね。
そうですね。だから地球にしかない風化のものと、風化作用と、宇宙にしかない風化作用があって、
糸川の場合は弾丸を打たれなかったでしょ、ハイブサが。
そういう機能がなかったっていう、打ち込む機能がなかったっていう。
あったんですけど、プログラムにセーフティー機能が入ってて、人間のミスで打ち込まれなかったんですよ、実は。
ああ、そういうことだったんですね。
サンプルを撮るときに、ですから、糸川粒子でハイブサが撮ってきたものっていうのは、2回タッチダウンしたときにふわっとですね、舞い上がってきたものだけなんですよ。
だからちっちゃい微粒子というか、ダストみたいなやつがほとんどだったっていう。
そうなんですよ。そして、それに埋まってる奥の深いものは来てないんですよ。
だから、表面で太陽からの太陽風っていうイオンとか、いろんな微小隕石の衝突にずっと晒されてきた、宇宙風化してるようなものを優先的に撮ってきたんですね。
なるほど。だからこそ、宇宙風化みたいな現象がわかったっていう結果にはなってるってことですね。
そうですね。さらにそれはS型小惑星っていうものしか、はっきりと宇宙風化はまだ証明されてないんですけど、
ハイブサ初号機が2回遅れたんですよね。最初はネレウスってところに行く予定なのが、
発射時期遅れて1989MLっていうのがあって、最後1988SF36っていうイトカイになったんですね。
その3つ目に、遅れて3つ目になったのだけがS型なんですよ。
この宇宙風化という現象を証明できたのも、遅れてイトカイに行くことになったからよかったんですね。
じゃあ、結構偶然だったってことなんですね、これ。
そうですね。偶然か、それとも日本がそういう業績を上げるための天の計りだったって可能性があるんですけど。
そうやって考えたら、ポジティブっちゃポジティブ。
そうですね。隕石の8割ぐらいがそういうような隕石で占められてるので、細かいこと言わなければね。
今回もCIコンドラトという非常に重要な隕石と同じものだったっていうのが、たまたまいった理由がそうだったので、
やっぱり日本は本当に幸運に恵まれてると思います。
でも確かに、こんな何年かに1回とかしかチャンスがないような研究だと、やっぱり回数も限られるじゃないですか。
42:03
何回も何回も取ってくるわけにもいかないし。だからもう結構運も必要だなって思いましたね。
そうですね。おそらく同じ種類の小学生には2度行くことはあまりないと思いますね。
えー、そうなんだ。ちょっとスケールがでかい話だなって思いましたけど。
ちなみに、ちょっとこの研究の広い限定みたいなのも聞いてみたいんですけど、
もともとこういう隕石とか小学生とかの研究やるぞって思ったのって、何かきっかけとかあったりしますか?
そうですね。私もともと東大の理科一類なんで、大半の人は物理学科に行きたいっていう人たちなんですね。
でも、理科一類は1000人もいて、たった60人くらいの物理学科に行けるわけないわけです。
だから、結局その物理学科に行けない人はどこに行くかっていうのが、さっき言った基礎科学科っていうところなんですよ。
基礎科学科って、生物から数学までですね、すべての分野が小規模に一緒に入っている学科だったんですよ。
その中に地学系の一つあって、結晶学っていうのがあって、結晶学をされている高野先生っていう人の女教授の先生の下の女子の先生に宮本先生っていうのが来られて、
その方が小学生の反射スペクトルを測るために、実験室で隕石を測ってるっていうそういう人だったんですね。
その宮本先生が、基礎科学科では4年生の後半だけ卒業研究なんですけど、そこの研究室に僕がたまたま行くことになって。
たまたまだったんですね、はい。
たまたまっていうか、一応小学生の研究をしてるっていうのが面白いなとは思ったんですけど、卒業研究なんでね、半年なり1年であんまり大したことできないわけです。
確かにとりあえず卒業することが大事みたいなものはありますけど。
そうですね、大学院も一応また大学院物理に行きたいとかね、天文に行きたいとかですね、情報科学とかもう全部レベル高いわけですね。
それがあったんで、一応大学院もその基礎科学科と同じところにある大学院に行ってもよかったんですけど、
卒業研究で一緒になった木下くんっていうその同僚がいたんですが、彼がそこを受けるものですから定員があんまりなくて、
私は本校の、法基本元の本校キャンパスの工物学科っていうですね、あ、工物学専攻かな。
つまり、地学とか工物学とか物理から見たら、なんかちょっと、悪く言うとですね、なんか落ちこぼれ影響のところじゃないですか、急には。
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まあ、当時。
フィールドワークとか結構いろいろやるようなとこですか、工物学ってなると。
そうですね。だから、その卒業研究の前にいろいろ実験とかで、同じ宮本先生にいろいろ教えっていうかね、授業を受けてたんですけど、授業とか実習みたいなですね。
実験の実習で助手の先生が普通実験の話だけするのに、その人は全然違う話をするんですよ。小学生とかの話をするんですよ。なんか職務乱用じゃないかと思うんですけどね。
好きなんでしょうね。
それで、そういう時に、一体どうやって小学生の上の鉱物、何があるかって調べるっていうので、太陽の光をいろいろ波長に分けるっていう話があった時に、
その時に、皆さんあんまり地学、ここで勉強されないと思うんですけど、大体、惑星の鉱物は大体、観覧石っていうマントリーにあるオリビンっていう鉱物とか、
原部岩とかの溶岩が固まった時にできる奇跡、パイロシンとかあるんですけど、その奇跡っていうのがすごくですね、反射スペクトルがガウス関数を逆にしたみたいな吸収体があって、
すごく綺麗なんですよ。左右対称でものすごく綺麗で、なんかもうすごい的に作ったみたいな形になったんですね。
そのスペクトルに惹かれたみたいなところはあるんですか?
私はそれを見てですね、これ美しいか、私物理学じゃないですか。それで、これを量子力学で証明してやろうと思ったんですよ、この形を。計算して。
なるほど、スペクトルがなぜこの形になるのかを解き明かしたいみたいな、そっちなんですね。
そうそうそう。鉄の2かのイオンが入ってて、それが吸収するんですけど、わりと複雑で、原子の中の電子のS軌道、P軌道じゃなくて、3D軌道。
1Sがあって、2S、2Pがあって、3S、3P、その3D軌道でできてる吸収なんです。
だから、かなり電子が多くて、可視光のちょっと外の近赤外の光ってのはわりとエネルギーが弱いので、そんな原子結合による吸収じゃないんです。
だから、そのD軌道っていう、特に原子の結合には寄与してないけど、周りの空論力とかに影響されてエネルギー分裂を起こして光が吸収するっていう、そういう古い話に言うと結晶場分裂エネルギーみたいなそういう話なんですけど、
なんかその量子力的に計算できると思い込んだ、それがちょっとその美しさと、それでどんどんそこから深入りしてしまったっていうのがあるんですよね。
話し手2はははっ。なるほど。それがずっと今の文工学的にとか、隕石の分析のとこに繋がっていくんですね。
48:05
そうですね。だから、いまだにそういう大問題ってあんまり解決されてないんですけど、そこから隕石を調べ始めて、そして小学生も観測、1回しか行ったことないですけど、観測とか観測データを分析して、それで自然にこのハイブサミッションに入っていったっていう感じですよね。
へーすごいな。そこで、なんかアメリカに行くきっかけというか、そこもあったんですか?
88年にドクターとった時も、学術振興会の2年間の研究員はありましたけど、まあそれ以上は何もなかったんで、アメリカに行っちゃったっていう感じですよね。
そこからずっとアメリカで。でも実際やっぱ日本も結構そういう隕石系のやつ強いのかなって思ってましたけど、やっぱNASAとかとは違いますか?
またポッドキャストのレビューもよろしくお願いします。次回もまたお楽しみに。
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