1. SBCast.
  2. SBCast.#110 学問を活かす(ア..
今回は、図書館や博物館など公共の施設をデザインする仕事を中心に行う、アカデミック・リソース・ガイド株式会社の岡本真さんに、活動の内容や思いを伺いました。

サマリー

学問を活かすことが求められています。つまり、何かの専門知識や経験を持っているだけでなく、それをしっかりと役立てることが重要であるという意味です。経験だけではなく、努力を惜しまずに進めることの価値も否定しませんが、それだけを価値とするのはもったいないと思います。ただ、ここでは時間がかかるかもしれませんが、それにゆっくりするわけにもいきません。そこで、過ごす場所を作ります。同時に、参加のハードルを下げることも必要です。岡本さんはITの仕組みにうまく関わりたいという意志や、学問を活かすことの重要性について話していました。今回は、アカデミックリソースガイド株式会社の岡本真さんによる公共施設のトータルプロデュースについて話し合います。

アカデミック・リソース・ガイド株式会社(arg)と岡本真さん
岡本真
学問を活かすということです。つまり、それは、何か専攻する優れた学びや知見があれば、それをとにかくきちんと役立っていこう、経験値だけによらない、汗水垂らしていくことの価値は否定はしませんけれど、ただそれだけを価値だというのは、ちょっともったいないなと思っています。
高見知英
NPO法人まちづくりエージェント SIDE BEACH CITY.のポッドキャスト番組、SBCast.です。
この番組は、様々なステージで地域活動、コミュニティ活動をされている皆様の活動を紹介、活動のきっかけや思いを伺うポッドキャスト番組です。
進行を務めますのは、私、SIDE BEACH CITYにてDX推進サポートなどの活動を行う高嶺恵です。どうぞよろしくお願いいたします。
それでは今回のゲストは、アカデミックリソースガイド株式会社の岡本さんでございます。岡本さんどうぞよろしくお願いいたします。
岡本真
はい、よろしくお願いします。
高見知英
よろしくお願いいたします。それではまず早速ではございますが、自己紹介からお願いできますでしょうか。
岡本真
はい、横浜で活動しています岡本といいます。アカデミックリソースガイド、今は頭文字を取ってARGという会社を経営しています。
会社は基本的にはですね、図書館とか博物館、あるいはそういった公共施設、公共の文化施設をプロデュースする、デザインしてプロデュースするという仕事を中心的にやっています。どうぞよろしくお願いします。
高見知英
よろしくお願いします。プロデュースということで、図書館などの公共施設とプロデュースされているんですね。ありがとうございます。
それではこちらの活動についてですけれども、まずこちらの詳細の内容、どういうようなことをされているのかなどお伺いできますでしょうか。
岡本真
はい、会社自体ですね、もうできて14年経ちますが、基本的には一貫してそのプロデュース、デザインプロデュースというのをしています。
ただこれはですね、なかなかどんなことをしているかというと、ちょっとキョトンとする感じかと思います。
まず皆さんにご想像いただきたいのは、それこそ住んでいる町に図書館とか博物館、ミュージアムですね、市民センター、様々な公共施設があると思います。
その施設を作っていくわけですけれど、作っていくってどういうことか。
想像をつくところで言ったら、横浜でも市内で最近たくさんの公共工事が行われていれば、建築工事を思い浮かべるかと思います。
例えば文化体育館のところとか大きい施設が作っていますけれど、まさに私も含めてそうですけど、多くの方がイメージする公共施設ができていく現場ってこんな感じかなと思います。
でも実際はですね、工事って最終局面で、その前に長い長い年月があります。
そこは何をするかというと、どんな構想、基本的なコンセプトでその施設を作るのか。
さらにそれを具体化して、どんな計画にするのか、具体化していくシーンですね。
そしてどんな人を設計者として選ぶのか。
設計してくださる建築士、専門の設計者がいるわけですが、そういう方々を選んでいく。
そして設計者の方が決まったところで、じゃあこの計画を実現する、具体的な空間のデザイン、設計というのを行っていくんですが、それをサポートする、随伴していく。
設計者の方や自治体の方、こんなサービスを実現するためにはこんな空間が必要だ、こんな機能が必要だ。
設備や施設の話をしていって、そうやって設計が出来上がり、そうやって初めて工事に進むということになります。
ただし工事が進んで、いわゆる竣工をして、それで終わりではありません。
施設が出来てからがむしろ始まりで、建物が出来てオープンして施設が動き出すわけですけれど、日々思いもよらないことが起きます。
そういった際にどういう対応をしていくのか、それをあらかじめむしろ考えておいて、こういう使われ方、こういう想定外の事態が起きた時にはどう対処するべきなのか。
そういったことを一緒に考えていくというのは、我々がやっているデザインとプロデュースの仕事と言えるかと思います。
高見知英
ありがとうございます。なるほど。工事のずっと前の段階のコンセプトから、実際に誰がどういうふうな固定で関わるのかというような設計のデザインを行っていくということなんですね。
岡本真
トータルプロデュースというのはわかりやすいというか、なんとなくそれっぽい言葉になりますけれど、最初から最後までです。
なんとなく私たちの経験上の目安としては、その施設がオープンしてから3年から5年ぐらい経つぐらいが一サイクルかなと思います。
ですから実際に関わる事業の長さでいうと、準備プロセスに5年間、運営してから約5年間。
だいたい一つの施設がある程度の助走期間の仕上がりが終わるところまで10年間といったところですかね。
高見知英
なるほど。ありがとうございます。10年、非常に長い期間になりますね。ありがとうございます。
このような活動をするようになった理由というのを伺うことできますでしょうか。
岡本真
そうですね。14年前に私はこの会社を作ったんですが、それまでは私はバリバリIT系の企業で働いていました。
わかりやすく言うとYahooで働いていたんですけど、私は10年間Yahooでインターネットサービスのプロデューサーをしていました。
私が作った代表作でいうとYahoo知恵袋なんですね。
主に私は検索や知恵袋のように、人が何かを知りたいと思った時に調べることをアシストする仕組みをずっと作ってきたんですね。
一つには、そういったサービスを作ることに若干飽きたというか、何となくやり遂げた感があったというのがあります。
特にYahoo知恵袋はかなりヒット作になりましたので、正直ウェブサービスをまた新たに作るということよりは別に面白そうなことがあるんじゃないかなと思っています。
そしてもう一つは、人が知りたいことを知るようになる、調べることができるようになるということは、
その時点においては、もう20年近く前のことになりますが、その時点においてはウェブだけでは完結しない。
実際の私たちの日常に暮らしている、少し専門的な言い方をすれば実空間、実空間の空間の中をもっと変えていかないと人の行動ってなかなか変わらないと考えました。
そういう中で考えたのが図書館のような、あるいは博物館や美術館のような社会的な教育施設、社会教育施設、文化施設をもっと刷新していく、変えていく。
そういう発想があり、今の会社を作って、幸い仕事にも徐々に恵まれてきて、今に至ることになりますね。
高見知英
なるほど。ありがとうございます。
人が知りたいことを知るというところから、ウェブだけでは完結しないというところに気づき、そこから実空間へのアクセス、図書館とか公共交換のアプローチに移っていったということなのですね。
ありがとうございます。
非常にやはり実際にウェブでの知りたいことを知るという工程に関わってきたからならではこその考えの転換になってくるのかなというふうに思いますね。
ありがとうございます。
子どもと若者への関与
高見知英
続きましてですけれども、その他、活動について主に例えば対象としている人とか、それを見て関わっていってほしい、変わっていってほしいなというような人などいらっしゃいますでしょうか。
岡本真
基本的には私たちの仕事ですと、誰もが使う、特に例えば公共図書館、さまざまな主に自治体が設置している図書館ですね。
横浜市の図書館なんかもそうですけれど、そういう公共図書館というのは利用者を選ばないというのが基本的な位置づけです。
誰もが利用できる。そして利用にあたっては個別に対価を請求されることは原則的にありません。
だからこそ、どういう人に知ってほしいか、あるいはどういう人に関わってほしいかというと、やはりそれは行儀のいい回答になりますけど、誰にでもではありますね。
ただ、そう断った上で、あえて言うと子どもと若者だと思っています。
それは正直、さまざまな多くの世代が関わって物事を決めていくということは確かに大切なんですけれど、
今の私たちの社会においては、世代ごとの量、人数という意味で言えば、人長ではないぐらい若者、子どもが多数を得らせている、そういう社会を私たちは生きています。
しかし、この先を10年、20年、30年という時間で考えていったら、この先の中心的にいるべき人は、今、子どもや若者である方々であって、その世代の方々がさまざまな社会的な意思決定の中心にならなくてはいけない、私自身は強く感じています。
ですから、こういった場を作る時にも、こういう世代の方々にもっともっと参加してほしいし、こういうことを知ってほしい。
それを知らないと、端的に言えば損をするって言ってよいでしょう。
若者参加が少なければ、その人たちの声は反映されることはなかなかありません。
あるいは、勝手に代弁されてしまう。
そうではなく、やはり自らの言葉で、こういうものが必要だ、ということをぜひ語っていっていただきたいし、
同時に、私は今50歳ですけれど、上の世代としては、そういう場合において若者が、若者だからいいことを言っている、子どもの声は新鮮だ、みたいな大人の側での価値の決めつけではなくて、
とにかくその場で一緒に話し合うパートナーとして、フラットな関係で若い人たちにたくさん参加していただけるような空間、そういう環境を作っていきたいですね。
高見知英
ありがとうございます。
こちらのお話について、あえて言うと子どもと若者ですとか、若い人にもっとこういうところにアクセスしてほしいという話。
非常にやっぱり図書館総合展などいろいろなイベントで小松さんがお話をされているのを聞いて、非常にその思いが強いというのを感じていますけれども、
例えばこのような本当に子どもと若者の世代、実際やはり特に子どもでもだいたいもう中学ぐらいになってくると、結構他の学校以外での活動が多くなってきて忙しくなるというのもありますし、
大人、若いうちはともかくやはり仕事のこと自体で頭がいっぱいになってしまう、あるいは私生活の方でボリュームが大きくなってなかなか関われないというところもあると思います。
このような状況を変えて、あえてこのような公共空間にどんどん積極的にアクセスしてほしい、そういう風に流れを作っていくためには何が必要だと思われますか。
岡本真
基本的にいくつかまず大きな前提があって、まず第一はやっぱり子どもがもう少し時間を自由に使える、そういう隙間の時間を社会として設計していくことはやっぱり大きいな、すごく重要だと思います。
やはり子どもと若者、忙しすぎるというのがありますね。
これは実際に仕事をしていても、なかなか例えば何かのワークショップをやる際に中学生や高校生に参加してもらおうと思うと、1年前から用意しないとまず間に合う。
学校行事の都合なんかが入ってしまうというのは非常に大きく、やはりそういった学校に非常に負荷をかかるようになほどに学校には社会が依存してしまっているという状況を、
これは大人たちの側がもっと意識して耐えなくてはいけないと思います。
ただそれはニワトリ卵のところもあって、じゃあそういう若者や子どもが過ごせる場所があるかというのはあまりないわけですよね。
だから結果的に学校が子どもを預かってくれればいいという発想に行きがちになり、
場所作りと参加の敷居の下げ方
岡本真
ここは少し長い時間が必要だと思うんですが、しかしそんなにゆっくりもしていられないので、場所を作っていく。
過ごす場所を作っていくということがまず一つは欠かせないんだろうなと思っています。
同時にですね、参加の敷居を下げる。
まあ敷居というよりは正直言えば手間暇を下げることに尽きると思っていて、この場がそうであるようにオンラインで参加できる。
もうほぼこれに尽きると思います。
ちなみに子どもたちは若い人たちはこういうインターネットやスマートフォンとかこういったさまざまなツールをめちゃくちゃ使えます。
私も長年この仕事をしてきた人間ですけれど、私なんかから見てもすごい使える。
だから課題は子どもたちの方にはないんです。子どもたちは使えるんですね。
でもそういう参加形態を社会が認めていない。
なんとなくリアルで対面することが重要だっていうことを大人が理由にしがちな問題を何とかしたいですね。
ちなみになぜ大人が特にそういうやり方を尊重するか大好きであって、もちろん対面で議論することが大切な局面も確かにあります。
ですが単純に参加しやすさという観点で言ったらやっぱりオンラインでアクセスできる必要があり、
その時に比較的社会的に力の強い側にいる人たちが自分の技量が低いからオンラインを好まないというものすごい生々しく残念な現実があり、それを変える必要があるんだと思います。
高見知英
そうですね。ありがとうございます。
自分もいろいろなイベントに参加していて、特にIT系の活動をされている方々でオンラインある程度使えるっていう方もやっぱりどこかしらオフラインが好き、
オフラインにイベントを持っていきたいというようなことをされる方は非常に多いのですが、
やっぱりでもオンラインをもっともっと活用していければ結構できることたくさんあるだろうなっていうふうにすごく感じることが多くなっているなと思います。
特にコロナ禍もある程度明けてきて、明けてきたからこそオフラインに戻りましょうっていう声はすごく強いけども、そこであえてオンラインに踏みとどまってみる。
オンラインでもっとできることを追求してみるっていうことをもっとやってみるといいのではないのかなとすごく感じることが多々あります。ありがとうございます。
岡本真
そうですね。オンラインとオフラインってなかなか本当に難しいなと思っていて、一つ気をつけたいなと思うのは、さりとてオフラインでの会話もやっぱり重要であるし、
だからこういうオフライン大事だよっていう大人の方々のお考えもご意見もよくわかります。私もそう思います。
なんといっても最終的に大部分、大体の場面において人は面と向かって対峙するということからまだまだ世の中の仕組みは変わらないし、
それが画期的に変わるのって多分今生きてる人はみんな死んだぐらいの時間が、経過が必要だと思うんですね。
だからそういう意味では対面したときの対人的なコミュニケーション能力を高めるということはもちろん重要。
だけれどそれだけを大事だっていうあまりにオンラインであることが排除されても困ると思うんですよね。
あと様々な人が参加するということを考えたときに、例えば体が障害がある、何かの不自由がある、
あるいはご自身がそうでなくても家族の介護が必要だという方にとって対面って非常にハードルを高くしてしまう。
そういう方にとってやっぱりボタン操作一つで参加できるという仕組みを作っていくということに対しては、
やっぱりフェアネスのためにもコストをかけなくてはいけないんじゃないかなと思っています。
若者の意見を尊重する必要性
岡本真
特に公共施設を作るような場合においては、それはやはり欠かせないことではないかなと思っています。
高見知英
そうですね。ありがとうございます。
本当にオフラインも重要ですけれども、本当にうまくバランスをとっていくというようなことが必要になってくるのかなと思います。
そしてオンラインでの取り組みという点で言うのであれば、
本当に今は自分も障害がある方の活動に関わる機会も多く関わっているんですけれども、
やっぱりそういうところだとオンラインってすごく活発に使われていて、
なんだかんだ言ってオンラインで会話がまとまって、
オフラインすると途端に人が減ってしまうっていうような悩みに直面をするということは非常に多くあります。
なので、やっぱり使っているところは使っている。
ただ使ってないところはほとんど使っていないという、非常に両極端になってしまっているなという感じがありますね。
ありがとうございます。
例えばこういうような課題について、
岡本さんとして、じゃあどのようなイベントを考えていこうかなとか、
どのような活動デザインをしていこうかとか、
そういうようなものを考えているものは何かございますでしょうか。
岡本真
基本的にはですね、やはり物事を決めていく現場に優先的なぐらいの勢いで子どもと若者が参加してもらう、
そういう仕組み作りに就きようと思っています。
それは、例えば人数という点で言っても、
普通に人口比で割ってしまったら、若者に対する配分が少なくなってしまうんですね。
さっき言いましたように、私は今50歳です。1973年に生まれました。
だから今の子どもたち、若者たちにとってはもう親のような世代です。
私は同世代人口が200万人います。つまり1973年に生まれた人は200万人を超えているんです。
でも今生まれている子どもって同世代人口80万人ぐらいする。
正直これ1970年代、大輪寺BB部門に生まれた世代に比べると3分の1。
だから普通に人口割りで人数を振ってしまうと、若者を超えてめちゃくちゃ通らないんですよ。
それでいいかっていうのが非常に課題で、私はそれはもうかなりまずいと思います。
特定の世代、世代の意見が強くなってしまう。
特にこのまま社会が置いていけば、私の世代は勝ち組でしょう。
同世代人口多いですから。
でもそれでいい社会になるかというとやはり違うと思うんですね。
それは基本的に多数の支配になってしまう。
むしろ様々な声がもっと多様に響き合う関係性というのが重要で、
そうなるとやはり若い世代、子ども世代、人数的に判例を追う世代の声を優先的に届ける必要がある。
そういう仕組み作りが一つ必要だと思っています。
そしてその際にされた方々にも考えていただきたいのですが、
こういう振る舞いをやめたいと思うんですよね。
私たちは何かあって、そういう現場において子どもたち、若者たちの意見を聞いたときに、
すごい、これはいい意見だ、あるいは高校生らしいフレッシュな意見だ、大学生らしい視点だって言いますけれど、
結構ふざけてると思うんですよね。
それって子どもの割にはできるっていう評価してる側の、他の側の意識が明らかに反映されてます。
でも本当にそうでしょうか。
実際私は知ってる、優れた20代くらいの友人たちは、
いや正味ですごいですよ、20代とか関係ないです。
だからそういう意味では、すごい子は10代くらいからすごい。
今の私でも、あるいは当時のかつての20代だった私もかなわないです。
それくらい優秀。
それは若いからという下駄の問題ではなくて、
ジャスト優秀。
そういうことを我々がもっと認めていくように変えていきたいです。
だから今最初の問いに帰れば、私自身が何をしていけるかというと、
自分がそうやって作っていく様々なワークショップなり意見交換なりシンポジウムなりの場において、
若いからという下駄を周りが吐かせずに、
フェアに対等に競い合えるような関係性を作る。
そういうことに尽きようと思います。
逆に言えばそれは、上の世代の方であっても、
どんなに経験をお持ちであっても、
その現場において望ましくない振る舞いをしていれば、
バシバシと批判されるということだと思います。
でもそれが望ましい社会ではないですかね。
みんな本気でぶつかり合い、
年をとったからとも思われない、
若いからとも思われない、
ジャストその人としてお互いに尊重し合えるような関係性を、
ギスギスならない程度に緊張感を持ちつつ、
そういう場を作れたらいいんじゃないかなと思っています。
高見知英
ありがとうございます。
まさにそのよりフェアな関係を作る。
別に年齢がどうだからといって、
対応を変えたり考え方を変えたりしないというのは、
すごく重要だなと思います。
自分も以前オンラインの演劇を見ていて、
学生さんがメインで活動される機会というのはあったんですけども、
その時すごく感じたのが、
すごいとかかわいいとか、
そういうような感情を出すのが逆に失礼に感じるものがあるっていうのをすごく感じたところだったんですね。
だからそういうように、やっぱりこの言葉って立場的に、
こういうようなやってること的にそれは失礼にあたるんじゃないかとか、
そういうのをもうちょっと思ってみてほしいなっていうのはなんとなく感じました。
その演劇とかを見て。
ですのでやっぱり本当に年齢が下だからこれができてすごいとか、
そういうようなことを言わずに、
その意見がすごいのか、
その意見が何らかの課題があるのか、
ここをどうにかした方がいいのかとか、
そういうところに突っ込んで話をした方が、
多分とても話が弾みやすくなるだろうなっていうのはすごく感じますね。
岡本真
本当にその通りだと思いますよ。
東京オリンピックでスケボーで金メダルを取った優秀な選手たちがいましたけど、
彼女たちを見て若いのにすごいなんて誰も言わないじゃないですか。
ジャストすごいですよ。
だって世界一ですもん。
私たちが大人の顔して若いのにすごいねって言ったらフルポッコになるわけで、
すごいものは本当にすごいだけ。
っていうのをやっぱりああいう優秀な若手を見ててつくづく思いますし、
私は最近思うのは大谷さんとか藤井名人とか、
破壊的にすごい人、あんなに若い人を見てて本当に感心して、
そしてそれは感心するという表現ですらやっぱり選ぶっていうような気もして、
本当にすごいものはすごい。
年齢に関係ない。
だから実際藤井さんに対しては、
あの世界で将棋の世界でもどんなにプロの方でも大変称賛されてますよ。
本当にそれは実力だから。
そういうふうにやっぱり世の中がお互いに程よく緊張しながら関係性をつくれるように、
私たちは意識をしていくことじゃないですかね。
それは一人一人が何ができるかって言われたら、
自分も含めて、私も偉そうなことは言えません。
自分も含めて、やっぱりその振る舞いや言動というのは、
果たしてフェアなのかってことを改めて考えていく。
そういうことを日々ちっちゃなことでいいから、
ITとの関わり
岡本真
気づくようにしていくっていうことが大事ではないかなと思います。
高見知英
そうですね。果たしてフェアなのかとか感じるということは、
とても重要なキーワードになってきますね。
ありがとうございます。
続きましてでありますが、
こちらもアカデミックリソースガイド株式会社として、
ITとどのように関わっていきたいの、何がございますか。
岡本真
基本的にはですね、
先ほど言ったように私自身もともとIT系で育ってきた人間なので、
日常的にそこにあるものとしてもっときちんと駆使していきたいということにつきますね。
そもそも私は特にインターネットの世界から足を洗って今の仕事をしているという認識は特に持っていません。
むしろ今の仕事をする上で、
IT業界としてのかなり明確な出自と経歴を持っているということは、
私の強みになると思うとも思って、こういう世界に入ってきました。
実際入ってきて、こういう公共施設、文化施設の整備や、
そこで働く人々という世界の中では、
ITのスキルや知識、経験というのはかなり強みを持つということもやっぱり非常に感じます。
だからこそ仕事をしていく上でですね、
どうしたら冒頭、私はもともと会社を辞めて今の会社を作った時と思ったように、
どうしたらもっとインターネットの仕組みをうまく使えるようにできるのか。
それは多分ですね、今でも十数年経った今でも私の中での答えは変わらないんですけれど、
パソコンやスマートフォンの中だけでの変化を起こしている限り変わらないんですよ。
やっぱり実世界の実社会の中で、インターネットもまた常に実社会になりつつありますけれど、
その中で世界の日常の生活の中でもっとITの仕組みがうまく組み込まれているような仕組みを作るということを非常に考えています。
それは例えば図書館に行っても、図書館で本を貸し出す時、あるいは座席を予約する時、本当にそのITの仕組みがたくさん使われていますけれど、
本当にそれってスマートなのかというと正直そんなスマートには見えない。
それをもっともっとスマートにしていくと、別にそれはかっこいいからということではなく、
誰にも使いやすいからです。
誰にとっても使いやすい。
それを使うという障壁ハードルを下げるわけで、そういうところにもっともっとITを役立っていきたいなと思います。
インターネットの活用
岡本真
その意味では、まだまだできていることは随分良くなった。
特にスマートフォンの登場によって随分良くなったけれど、依然としてやっぱりまだまだ課題が多いし、
さっき言ったようにシニアの方を中心にオフラインを望まれる声が依然として強くあるのは、
一方でそれはその人たちが苦手だからということだけを責められるわけでもなく、
ITの一人としてはもっと良い仕組みを提供できていないからそうさせてしまっている。
そういうのは受け止めて考えたいし、変化を実現していきたいと思っています。
高見知英
ありがとうございます。
やはりパソコンやスマートフォンの中だけで変化が起こっている。
それだけではまだ変わらないっていうのは本当にそうだなと思います。
今特につながる方法としてインターネットを使っているという方も非常に多くなっておりますし、
もっと未知の人とインターネットをこうしてつながるっていうのは、
そしてそこの人と仲良くするっていうようなことも非常にできるようにはなっていると思いますので、
もっともっとそういうような仕組みをいろんなところで使えるようにしていければというふうにありますね。
一方、やっぱりこのようなツールを、インターネットのツール、スマートフォンのアプリ、
パソコンのアプリ、いろいろと使って人とつながるために必要なものってやっぱりセンスなのかなというふうに思っています。
やはり知識があるっていうだけではダメで、
例えばZoomが使えます、イベントの配信などで使っているようなストリームユーザーのようなツールも使えますっていうのではなくて、
それを使ってこういうことをできる、こういうことをできるっていうようなことまでできて、
初めてやっぱりスマートフォンとかパソコンをもっと便利に使える、
インターネットの仕組みをもっと地域でいろんなところに使えるっていうようなのにはなっていくのではないかなというふうに思いますので、
やっぱりこういうような取り組み、うまくいった事例をもっと共有していくなり、
いろいろ知っていくなりしていくっていうのができればいいなというふうに思いますね。
それこそ先ほどの本当にいろんな人とインターネットを越してつながるっていう意味であれば、
例えばインターネットのゲームとかであれば、
もうかなり前から10年も20年も前からある程度そういうようなものはつながってきているはずですので、
それがなぜじゃあ今できないのかっていうようなところにもなってきますしね。
ありがとうございます。
それでは続きましてですけれども、
今後インターネットでアカデミックリソースガイド株式会社の活動を知るにはどのようにすればよろしいでしょうか。
岡本真
ありがとうございます。
アカデミックリソースガイドという会社、もともとはですね、
同じ名前のメールマガジンから始まっています。
それは1998年に創刊しました。
もう今年で25年ですね。
私は人生の半分、インターネットをアカデミックに使っていくためにはっていうテーマにしたメールマガジンを出してきました。
ちなみにヤフーに入る前です。
ヤフーが私を採用してくれたのもそのメールマガジンに出してたこと。
向こう側採用者が知ってたからなんですけれど、
そのメールマガジン今でも出ています。
毎週月曜日に刊行されて無料ですので、
ググればメールマガジンのサイトが出てくるので、
まずはそれを見ていただくというのが一番良いかなと思います。
会社のサイトもありますし、
Facebookやエックスの発信もそこそこやっていますけれど、
一番ありがたいのはやっぱり、
もはや生活の一部ですけど、
メールマガジン毎週出しているので、
ウィークリーでどんな活動をしているかということが、
週めくりのカレンダーぐらいの感じで分かる。
それをご参考いただくというのは結構良いんじゃないかなと思っています。
高見知英
そうですね。ありがとうございます。
会社のサイトのほかに、
あとはSNSのほか、
あとはメールマガジンを見て確認してほしいということですね。
ありがとうございます。
こちらの方はこちらの音声の概要欄にも記載されておりますので、
もしよろしければそちらの方も確認をいただければと思います。
ありがとうございます。
それでは今後、
例えばやりたいこととかやってみたいことなど何かございますか?
岡本真
この放送の時にはもうすでに表に出ていますけれど、
私は別の会社を友人たち、
それをさっきお話しした若い友人たちで作ることになっていて、
実際既に設立しているんですけれど、
その頃にはより大きな広報されていると思いますが、
子どもと若者がもっと社会において、
社会のメンバーとして対等に関わっていくようなことを支援する会社を始めます。
すでに始めています。
これからやっていくこととして、
今の仕事会社のアカデミークリソースガイドの会社もしっかりやっていきますけれど、
そういった新しい取り組みもしていきたいなと思っています。
実際今までここに至るまで十数年の中でも、
常に一つの会社だけではなく、
何かのNPOをやったり、ボランティア団体、震災支援の活動をしたりと、
だいたい3つ4つの肩書きを持って生きてきているんですけれど、
今は先ほど繰り返したように50歳にもなったし、
私は子どもがいないので、これからの5年10年を考えるときに、
次の世代に対して真剣に何ができるかというのを今から考えたいなと思っています。
これは決して人がどうこうではないんですけれど、
周りの世代、特にやや自分より先輩の方々を見てて思うんですけれど、
60歳になってから何か始めようって、
人によっては時間がないってことを感じるんですね。
定年したら何か新しいことを。
でもその時から始めようと思っても、実際なかなか体が動かない。
あるいは何かご病気を抱えるってことを目の当たりにしていると、
10年先にやりたいことを、
特にそれを待つ必要はないので10年。
今始めちゃえばいいじゃんと思っていることを始めていきたいなと思っています。
だからこの1年の始まりの時期においてですね、
高見知英
ぜひそういう新しいことに挑戦していくのをしっかりやっていきたいと思っています。
そうですね。ありがとうございます。
学問の活用
高見知英
本当に子どもと若者が社会のメンバーとしてタイトに関わっていける場所ということで、
非常に楽しみにしております。
ありがとうございます。
それでは最後になりますけれども、
アカデミックリソースガイド株式会社の活動のキーワード、
岡本真
こちらお伺いできますでしょうか。
なかなか改めて悩むというところがあるんですが、
アカデミックリソースガイドはメールマガジンの時代から、
アカデミックということをすごく大事にしてきました。
今でもそうです。
我々はやはり会社として、コーポレートメッセージと言っているんですが、
かたく言えば社税ですね。
そして考えているのは学問を生かすということです。
つまりそれは何か専攻する優れた学びや知見があれば、
それをとにかくきちんと役立っていこう。
経験値だけにはならない。
汗水だらしていることの価値は否定はしませんけれど、
ただそれだけを価値だというのはちょっともったいないなと思っています。
さまざまな学びをもっともっと生かしていくということが、
私たちがこの会社でやっていることの価値そのものだと思っているので、
それが重要なキーワードではないかなと思っています。
学問を生かす、そういう社会をつくっていくということを、
引き続き努力していきたいと思います。
高見知英
ありがとうございます。
そうですね。学問を生かす。
実際の物理的な活動、肉体での活動、努力というのはすごく良いのですけれども、
学問を生かすことでそれがさらに倍に、3倍に増えていく可能性が、
伸びていく可能性があるものだと思いますので、
積極的に学問を生かして、
その上で何ができるかというのを考えていきたいですね。
ありがとうございます。
それでは最後、その他何か言わせたな、これは言っておきたいなどございますでしょうか。
岡本真
これで大丈夫です。
申し訳ございません。
高見知英
ありがとうございます。
それでは今回のゲストは、
アカデミックリソースガイド株式会社、岡本真さんでございました。
岡本さんどうもありがとうございました。
はい、ありがとうございました。
ありがとうございました。
アカデミックリソースガイド株式会社の活動
高見知英
今回は図書館や博物館など、工業の施設をデザインする仕事を中心に行う、
アカデミックリソースガイド株式会社の岡本真さんに、
活動の内容や思いを伺いました。
町の図書館、博物館、ミュージアム、様々な公共施設、
これらの施設工事を実際に行う前に、
どんな構想で、どんなコンセプトで、その施設を作るのか、
それをどう具体化し、どういう構造にするのか、
このような施設ができるまでの準備や、完成し、運営され、
ある程度仕上がりが終わるところまでを含めて、
公共施設のトータルプロデュースを行う。
これがアカデミックリソースガイド株式会社です。
子どもと若者が関わりやすい公共へ。
人口比で言えば、今の地域を支える人々より圧倒的に少ない子どもと若者。
だからこそ、そのような人たちの意見がより入りやすい地域へ。
公共への若者の参画
高見知英
若者と参画が少なければ、その人たちの声が地域に反映されることはなかなかない。
あるいは、勝手に代弁されてしまう。
40代、50代と10代、20代が、大人の目線ではなく、
一緒に話し合うパートナーとして、
フラットな関係で関わっていけるような空間環境を作っていきたいと岡本さんは言います。
アカデミックリソースガイド株式会社の活動のキーワードは、学問を生かす。
何か専攻する優れた学びや知見があれば、それをきちんと役立てていこう。
経験値だけに寄らない。
汗水垂らしていくことの価値は否定しないけれども、
ただそれだけを価値だというのではもったいない。
オンラインとオフラインをうまく使い分けながら、
お互いの環境を生かし、最大限つながって価値を生み出す。
みなさんも、オンラインでオフラインで様々な場所にて、
学問を生かす試み、考えてみませんか?
このポッドキャストの感想は、YouTubeやスタンドFMのコメント欄などで受け付けています。
それらが使えないという方は、
まちづくりエージェントサイドBTCサイトのお問い合わせフォームなどからご連絡ください。
また、SBキャストは、継続のための寄付受付を行っています。
毎月1000円の月額サポートの内容となります。
特典などご興味ご関心おありの方は、ぜひ寄付サイトもご確認ください。
今後も、この番組では様々なステージで地域活動、コミュニティ活動をされている
皆様の活動を紹介していきたいと思います。
それぞれの視聴環境にて、ポッドキャストの購読ないし、
チャンネル登録などをして、次をお待ちいただければと思います。
それでは、今回のSBキャストを終了します。
お聞きいただきありがとうございました。
40:59

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