新店の紹介
こんにちは、札幌でグルメ情報誌ポロコの統括編集長をやっております福崎里美です。
今日は、取材した中で本当に薦めたいお店Part1についてお話しします。
仕事柄もあって常に新しいお店を探している私ですが、いつも新店を見つけたらすぐに訪問しています。
本当にオープンして初日とか1週間以内に行ったりすることもあるんですけれども、
でも、場合によっては訪問しても紹介しなかったり、正直今回紹介するかちょっと迷いつつ、
でも、掲載することもあるんですけれども、ちょっと一旦持ち帰るということもよくあります。
その中で、本当に際立っていて個人的にもまた行きたい、ここは誰かに紹介しても大丈夫と思ったお店を紹介します。
食べることが好きな人だけではなく、飲食店や人においしいを提供する人が、
雑誌社の人間がどこを見て取り上げたいと思ったのか、参考にしていただければと思います。
ぜひ最後まで聞いてください。
このチャンネルでは飲食店を知りたいという方だけではなく、
グルメ情報士の立場から媒体を作っている人や飲食店経営に少しでも役立つお話をしております。
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それでは本題、取材した中で本当に勧めたいお店、今回パート1ということでいくつか続けていきたいと思うんですけれども、
今日紹介したいお店は、のやというお店です。
こちらは札幌市中央区大通西23丁目、ラメール丸山公園1階にあって、今年の8月31日にオープンしたお店です。
今発売中の札幌の美食店2025年度版というところで、新店のトップバッターで掲載させていただいています。
こちらは、もともと私も知っているシェフの塚田シェフという方だったんですけれども、
その方がフランスやイタリアなど海外で経験を積んでいて、今までも国内外で北海道の魅力を発信してきた方なんですよね。
これまで自身のお店ではなく雇われていて、バルコ札幌とかコロンというところのシェフを経て、満を持してオープンするということでとても楽しみにしていました。
こちらはもともと知っていたということもあるんですけれども、やっぱり行って期待を裏切らないというか、それ以上のお店ですぐにその場で取材を申し込みしました。
こちら、どこがぜひ取り上げたいと思ったかというと、まず一つ目、他では味わえないメニュー、ひと品がある。
お店によっては全てということではなくても、スペシャリテとかこれだけでは美味しいというふうに感動したら取材は申し込みます。
やっぱりそれだけ他で味わえない味を楽しんでもらえる。それだけでとても魅力的なんですけれども、こちらに関してはどのメニューを紹介するか本当に迷うほどでした。
もともとこちらのシェフは北海道の食文化ということで、藍の料理にも造形が深いので、そちらの要素を取り入れた料理とか、他では味わえない一品がいろいろあったんですよね。
例えば、季節のおはうと言いまして、お鍋なんですけれども、私が行ったときはイノシシとかキノコが入ったお鍋だったんですけれども、ジビエに合わせた季節のおはう、これもなかなかないと思うんですよね。
最終的にいろいろ迷った結果、紹介したのがヒオドリですね。アカビラのヒオドリの炭火焼きというのを紹介したんですけれども、こちら私が行ったときはたまたまオスとメスが両方手に入ったということで、その食べ比べもさせてもらいました。
なかなか食べ比べないとオスとメスってどう違うのか一般の人には分かりづらいと思うんですけど、それを食べ比べできるっていう楽しさもあったり、
あとは炭火でお肉を焼いているので、そのヒオドリの香ばしさが際立っているんですけれども、何よりも作り方として、味噌の上澄みとフォンドボウをまとわせて、アイヌのお酒、トノトをモチーフにした発酵させたソースがかかっているんですよね。
だからちょっと味付けの仕方が炭火焼きでおいしいだけではなくて、ちょっと紹介したくなる要素がいっぱいあります。
アイヌのお酒、トノトをモチーフにして発酵させたヒエのソースって他ではなかなか味わえないと思うんですよね。
そういうこれだけっていうスペシャリティだけではなくて、紹介したいと思うような、膨らませて書きたいと思わせてもらうようなメニューがいっぱいありました。
2つ目、こちらはコース料理だけなんですけれども、コースの流れに緩急があって、本当に驚きに満ちていました。
よく人品術の料理はおいしいんだけれども、コースになったときにちょっと物足りなかったり、通り一遍で飽きちゃったりっていくつかあるとか、よくあります。
もったいないなというふうに感じるんですけれども、こちらは毎回何が出てくるかわからないんですよ。
例えば、私が行ったときはオープンしてすぐだったので、まだ暑い夏の季節だったんですけれども、まずはとうもろこしの甘いスープが出てきて、その後、ウニのカッペリーニ、あとはホタテのフリットとか、ここまではイタリアンの要素なのかなと思わせる料理が続きました。
先ほどもお話ししたひよどりを使った炭火焼きですね。この辺りで炭火を使っているからも炭火焼き料理で、でもトノトのソースなので、ちょっと何料理っていう定義が難しいなと思いながら、
お口休めにキュウリとかコクワのコリアンダーでアジアン風のひと品が出てきて、ちょっとまた何料理って難しいな。
例えばその後、タンカク牛とジャガイモ、そして甲田家のグラタンという付き合わせにグラタンが付いていて、タンカク牛がメインになっているメニューが出てきたんですけれども、この辺りはフレンチの要素なのかなというふうに感じました。
その後もエゾシカの心臓を燻製させたおつまみというのは、燻製の技術とかがアイヌ風、猪のたっぷり入ったお鍋とか、この辺は和風になってきたのかなと思って、食事の最後はパエリアでした。
スペインのパエリアがパエリア鍋って出てきたので、もうその時点で何というカテゴリーなのかが分からない。
それよりもいろいろ環境が付いていて変化に富んでいて、何が出てくるか分からない楽しさ、ワクワクに満ち溢れていました。
コースでこれだけ楽しませてもらえるというところは本当になかなかないと思います。
そして三つ目、本当に気持ちのいい雰囲気で食事の時間を提供してくれる。
シェフの背景とサービス
これ本当に大事だと思うんですよね。
こちらのお店はオーナーシェフの塚田社長が一人でやっていて、ワンオペなので、そしてソムリエがいるわけでもないので、きめ細やかなサービスというのはちょっと難しいと思うんですけれども、そこはいろいろ考えられていました。
そもそもシェフの持つ柔らかな雰囲気や口調でホスピタリティーに満ち溢れている。
素材とか料理に対する引き出しが多いので、シェフが説明してくれているのも聞いているだけでとても楽しい。
あとやっぱり料理にはお酒を合わせたい人が多いと思うんですけれども、ワインを飲みたい人への対応としてあらかじめコースに合わせたペアリングセットというのを用意していて、
そちらをオーダーすると迷わずに合うワインとか、ペアリングセットの中にワイン以外にも日本酒とかが入っている場合もあるんですけれども、
それを出してくれるという工夫で、ワンオペなのにお酒もちゃんと楽しめるという工夫が随所に見られました。
なのでお互いストレスがなく食事、そしてお酒を楽しめるという、そしてホスピタリティーに満ち溢れる温かな時間を過ごせました。
札幌の美食店を作るときにも料理がおいしいのはもちろんなんですけれども、やっぱり雰囲気、サービスというのは重視して紹介していますので、こちらもぜひ紹介したいと思う一つになりました。
あと最後4つ目なんですが、プラスアルファでぜひ紹介したいことがある。
それがシェフのこれまでの経験や経歴、そちらが確かだったり、あとこちらは併設してパン屋さんが、奥様が焼いているパンがいただけるんですけれども、そのパンまでもおいしいんですよね、コースに出てくるパンが。
なのでいろんな角度で紹介したくなります。
現在ここは1万2000円のコースのみなんですけれども、ポロコでまず紹介して、そのあと今発売中の札幌の美食店でも紹介。
他にもパンだけでも紹介したいとか、いろいろ深掘りしたい内容があるので、何回でも雑誌に掲載したくなるようなお店です。
個人的にも1万2000円のコースというと、コース料理の金額が今上がってきている中で、これほどのクオリティ、あと驚きに満ちたコースが食べられるので、ぜひ雑誌はもちろんなんですけれども、個人的にも紹介したくなるお店です。
では、今日のところはここまで。福崎さとみの美食、よろしければチャンネル登録、いいねなど、ぜひよろしくお願いします。ではまた。