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2025-04-02 37:12

#特別編【宣伝会議賞①ゴールド受賞&考察】その切り口、コピーにすべき?CMにすべき?どっちなんだい?

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宣伝会議賞ゴールド受賞のご報告/課題選び/宣伝会議賞とCM/宣伝会議賞の取り組み方/CMづくりのポイント/時間経過とカメラワーク/問いと答えのリレー/コピー向きの切り口・CM向きの切り口/テレビCMとラジオCMの違い/書いた本数/ホームランが出やすい課題

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事業会社とPR会社という“広告クリエイティブの路地裏”にルーツを持つ2人が、企画やコピー・興味のあるテーマなどについて自由に語っていく番組です。

【出演】谷口泰星 ⁠@iseitachigunita⁠ × 丸山優河 ⁠@marupoke15⁠

●感想は #路地裏クリエイティブ #ロジクリ で。

●毎週水曜日の夜に更新予定。※変更の可能性あり

ご依頼・ご連絡はメールやXのDMでお願いします。番組内で取り上げてほしいテーマや2人への質問なども募集しています。

✉rojiura.creative@gmail.com / ⁠@roji_creative⁠

※発言は所属する企業の立場や見解を反映するものではありません。

【Special Thanks】

ロゴ&アートワーク: 竹内駿 ⁠@bamboo811⁠

企画協力: むすびめ ⁠@musubime_bijoux⁠

収録&編集: 堀修生(自在音響株式会社)

サマリー

本エピソードでは、谷口さんが宣伝会議賞でビデオ&オーディオゴールドを受賞した経緯や作品のアイデアが深掘りされます。彼の個人的な体験を交えながら、詳細なプロセスや事務作業の自動化に関するCMの魅力が語られます。また、受賞作品について、そのコピー、CMの時間軸や切り替えの巧妙さが分析され、時間軸の扱いやシーン切り替えがCMのダイナミズムに寄与している点が重要なテーマとして取り上げられます。さらに、受賞作の背景に関する考察がなされ、情緒的なコピーと企業の製品とのミスマッチがどのように創造的なアイデアを生むかが議論され、具体的なコピーやクリエイティブなアプローチについての深い洞察も共有されます。

宣伝会議賞の受賞経緯
路地裏クリエイティブの谷口です。
同じく丸山です。
この番組は、事業会社とPR会社という広告クリエイティブの路地裏にルーツを持つ2人が、企画やコピーなどについて自由に語っていく番組です。
決まった台本は特になし、興味のあるテーマについて気の向くまま喋っていきます。
なお、番組内での発言は基本的に個人の考えであり、所属する企業の立場や見解を反映するものではありません。
それでは早速スタートです。
はい、始まりました。路地裏クリエイティブですね。
まずは皆様に一言、お伝えしたいことがあります。
はい、何でしょう。
この路地クリエイティブ、始まって間もないですが、谷口さんが卒業されます。おめでとうございます。
イェーイ。何から?何からですか?
というですね、少しだけ語弊のあるスタートで始まりましたけども、先日宣伝会議賞というですね、日本最大のコピーの投入門と呼ばれる候補賞がございまして、
ここでビデオ&オーディオゴールドという、いわゆる金賞ですね、これをパーソナリティの谷口さんが受賞されました。
ありがとうございます。
いや素晴らしい。この宣伝会議賞という賞についてちょっとお話を。
ぜひぜひお願いします。
60年以上の歴史がある賞ですね、宣伝会議さんがやられている賞で、おそらく候補型のクリエイティブの賞の中だと、日本で最大級の規模ということで、
今年は応募総数が602,673点ということで、その中から宣伝会議賞ではグランプリ1点とゴールド2点、コピーのゴールドとCMのゴールドというところで、
このトップ3の中に谷口さんの作品が選ばれたということですね。
ありがたい限りですね。
このトップ3に入ると、いわゆるこの伝道入りと言いますか、という扱いになって、もう賞には参加できなくなる、すなわち卒業ということで、まずはおめでとうございます。
ありがとうございます。
どうですか、そのゴールド取った気持ちみたいなものって。会場で何回も聞かれたと思うんですけど。
結構そのファイナリストになった時点で、CM作品って4作品だったんですよ、ファイナリストで。
普通にいけばファイナリストの4作品の中からCMのゴールドは決まるので、確率的には4分の1っていう感じで、
これはもしかしたらあるんじゃないかっていうところの気持ちの準備はあったんですけど、いざやっぱ会場でドキドキしてる中で呼ばれると、
ちょっと軽く心のガッツポーズっていうか、やったっていう感じで、めちゃくちゃ嬉しかったし、やっとっていう気持ちも。
6年目のチャレンジだったんで。
6年目ですね。
なので、ここで卒業かって思いながら壇上に上がっていった記憶ですよね。
CMアイデアの詳細
6年目だとちょうど小学校卒業するのと同じくらいの年数だから、結構考え深いものがありますね。
一応その今年はグランプリもCMだったということで、CMが盛況だったというか、豊作だった年っていうようなイメージなんですけども、
その辺りの話はまた追い寄りさせてもらうっていうところで、実際に谷口さんが取られたビリオ&オーディオゴールドの作品を実際にご紹介したいと思います。
課題はNavi搭載業務自動化RPA、RKシリーズという経費生産とか勤怠チェックとか、パソコンで行う事務作業を自動化するソフトウェアという課題ですね。
これを思わず使ってみたくなるようなアイデアということで、CMのアイデアです。
強盗編。オフィスに強盗が入ってくる。強盗、手を挙げろ、動くな。
抵抗せずに手を挙げる社員たち。社員たちがだんまりしていて、社員のパソコンにカメラが寄っていくと、勝手に作業を続けている。
ナレーション。こんな時でも仕事は進む。業務の効率化自動化ならキーエンスのNavi搭載業務自動化RPA、RKシリーズということで。
いいですね。やっぱり緊張感のある導入から、ちょっとユーモラスなクソッと送るようなオチということで。
これすごくBtoBの、しかもちょっと複雑な製品というか、ちょっと文脈が必要な製品というところに対して、
このツールの何たるかというのをしっかり説明しつつ、それでいてこの自動化っていう価値っていうものもしっかりそこで落とすっていうような。
これって出された時って自信ありました?
まず自信云々もあるんですけど、自分の書いた自己の手を人に読み上げられるっていうこの特殊な経験。
確かにそう書いたなと思いながら聞いてましたけど、自信でいうとこれが自信めっちゃあるって感じではなかったですね。正直なところは。
キーエンスの課題は、サービス自体はそんなに知らないものだったんですけど、結構課題について考えていくと、割と面白いなと思い始めてきて、
いろいろ複数あった課題の中でも自分なりには楽しんでいろんな数とか席線とか切り口を出せた課題でもあったので、
最終的には自動化サービスって、要は人間が何もしなくてもパソコンがやってくれるっていうことをどういう視点で伝えていくかっていうことで、
いろいろ考えていく中で思いついた一つのCMだったので、受賞させていただいた時もそうですけど、ファイナリストに選ばれた時も、
出したことはもちろん忘れてるレベルではなくて、しっかりこういうの作ったぞっていうのは覚えてはいたんですけど、
これがファイナリストに行ったかっていうのはその時も、自分の中ではちょっと意外っていうか、これかっていう感じではありましたね。
コピーとCMの違い
面白いですね。そもそも今のこの課題が面白いと思ったっていうのは、一見難しそうな課題で、ややもすればノータッチになっちゃうかもしれないぐらいの課題だなと思ったんですけど、
どういうところで面白いって思ったんですか?
やっぱBtoB系って宣伝会議ショーあるあるですけど、難しくなりがちというか、やっぱり限られた切り口になる感じはあると思ってます。
で、きれいさんの課題も紙面上でお題発表されてみたときは、ファーストインプレッションとしては、
まあなんか難しそうだし、正直そのサービス名を聞いても何もピンとこないので、ちょっとこれは難しいかなと思ってたんですけど、
まあとはいえその訴求していきたい内容としては、究極的に解釈すると仕事が楽に終わりますっていうことだなと思って、
そのくらいちょっと自分の中で理解をシフトできて、課題を咀嚼できてから、仕事が楽にできることをどう伝えますかっていうふうに考えていたときに、
自分も仕事で大変なこといっぱいあるしっていうので、コピーも含めてそこから筆が乗ってったみたいな感触は、きえんさんの課題に関してはあるかなと思いますね。
確かに確かに。結構自分ごととしてある種、この社員さんとか登場してる、まあこれ舞台設定はフィクションですけど、
この社員さんのノリみたいなものっていうのは、結構谷口さんの主観というか、結構自分を憑依させて書いてるみたいなところがあるんですかね、このCMに限らず。
このCMはある意味そういう感じじゃないなと思っていて、自分が強盗が受け入れる側の社員として書いた感じはゼロなので、そこは自分ごととして書いてはないですけど、
コピーに関しては一時通過でスカットにも出てたんですけど、少しきえんさんの課題でコピーの方も何本か通過してましたが、そっちは結構自分の体験とか思っていることとか仕事に対して日々感じる些細な気づきみたいなのを書いてるのが割と残ってる印象ではあったので、
そっちはファイナリストとかには残ってないですけど、コピーはそういうところは強くあったかもしれないですね。
なるほど、面白いですね、確かに。そんな感じで、今回は宣伝会議賞をこのタイミングでゴールで取られたということで、タイムリーな受賞ということで、実はこれ宣伝会議賞、僕も2022年の。
そうじゃない、そうですよ。言わなかったら言おうかなと思って。
ちょっとこらえきれずに僕言っちゃったんですけど、2022年の回でコピーゴールドの方を取って卒業しておりまして、ということでこのホットな受賞者で卒業生の谷口さんと、
今回宣伝会議賞の取り組み方みたいなところについて話していこうかなというふうに思います。そういう回にしたいかなというふうに思います。
ぜひぜひ。
そうですね、まさに今回ちょっとCMで受賞されたっていうことなんですけど、なんか谷口さんは割とCM書いているイメージ、実務でもそうだし宣伝会議賞でも割と書いているイメージがなんとなくあって、結構意識的にCMっていうのは応募されてるんですかね。
谷口 それは結構明確に答えがあって、実務はCM考えたりとか、僕の場合ラジオCMとかが自分の中ではルーツ的にいろんなコピーとか企画のを期待させてもらったなって思う部分として自分の中にあるんですけど、
それゆえに宣伝会議賞への取り組み方に関して言うと、やっぱりCMは普段考えられるから、自分の所属している会社の全然違う視点のお題でコピーを書きたいなっていう、そういう自分のコピーを書きたいっていう熱量も含めて受け皿として宣伝会議賞という場を楽しんで使わせていただいてたっていうか取り組んでいたところがあるので、
意図的にあんまりCMにフォーカスして出さないようにしようと思っていたので、受賞させていただいたのは結果的にCMで、それは自分自身も一つ強みかなと思ってたところだったので喜ばしくはあったんですけど、宣伝会議自体の取り組みはコピー中心に出してて、コピーで超取りたいなと思ってずっと6年ぐらいやってたんで、
コピー中心なCMの数はそんなに出してないです。
そうなんですね、なるほどなるほど。なんか結構CMはコスパがいいじゃないですけど、全体の中で60万という応募がある中で、
少ないですもんね、総数が。
ほぼほぼコピー、通過している本数とかで言うと、何十万とか何万に絞られて、この何万というレベルのコピーたちが、何千か6千数くらいですね。6千のうちの5千とか5千500とか、それぐらいがコピーで、残ったものがCMの方になるみたいな。
っていうことで、CMだと通りやすいみたいなところもあったりすると思うんですけど。
確率論的な部分。
確率論的には。ちなみに僕はあんまり宣伝会場で、コピーって応募しなかったんです。コピーじゃなくてCMって応募しなかったんですよ。
単純に書き方がわからなかったとか、CMというものの正体をつかめなかったっていうのがあるんですけど。
なんか丸山さんがCM書いてるイメージ全くないですもんね。
そうなんですよね。言葉を重ねて間延びしちゃうのが怖いというか、難しいなって思っちゃって。
逆にCMを作られるときのマインドというか、それっていうのはコピーをまず中心に書いてて、このコピーはCMで言った方が面白くなりそうだなみたいなことが最初のきっかけであるみたいなことなんですか。
これは人によっていろいろ違うと思うんですけど、僕は今おっしゃっていただいたことにかなり近いです。宣伝会議所への取り組み方においてっていうことかもしれないんですけど、
やっぱり切り口をいろいろコピーで考えていくので、その時点でCMの切り口を出そうとあんまりしてなくて、コピーを考えていく中で、今思いついたシチュエーションであったり、
このコピーはもしかしたらCMで前振りがあった方が効くんじゃないかとか、そもそも映像的に言葉が思いついてしまったというか、降りてきた時に関しては、それはもうCMとして扱った方が、無理やりそこを身近な一行にまとめていくよりも、アイデアとしてそっちの方がシンプルに伝わりやすいんじゃないかなっていうものはCMになっていくっていう感じで、
今年じゃないか、今回その宣伝会議所に出したのは、CMで言うと総数2桁いってないぐらいかもです。10本満たないぐらい。ただそれくらいはCMとして思いついたものを渡しましたね。
なるほどなるほど。そうか。だからやっぱり、コピーを考えるっていうマインドで、それが映像で浮かんできたりとか、映像として扱った方が、長尺の物語として扱った方が面白くなりそうっていう、そこの検証を一回かけるわけですね。
これちょっと今、話したいことが湧いてきたんですよ。CMってどういうコピーとの違いとして意識しているのは、時間軸が存在することだと思っているんですよ。だから言葉一行ってあんまり時間軸を生みにくいじゃないですか。
時間軸を言葉で説明しようとすると、そのいつっていうことが情報として言葉に含まれてないといけなくなるので、必然的に長くなりがち。こういうbeforeがこういうafterになりましたっていうのを言葉だけで出す宣伝会議所の構造を考えると、結構難しいなと思っていて。
CMのすごく利点というか、そもそもCMがそういうものであるっていうこととして理解してるんですけど、時間軸を操作できる、時間軸を付与してアイデアを埋めるっていうものが、結構CMだなと思っていたりするので。
そこにコピーを考えた時に、これは時間軸がある企画だなっていうものはCMした方がいいんじゃないかなみたいなところを意識しているのかなっていうのは、今話を聞きつつ改めて思ったところとしてはあるかも。
面白い。過去のグランプリの受賞作とかで言うと、エヴォルターですかね。の電池のコピーで、元カレーのやつ。
元カレーの目覚ましが今も夫を叩き起こし続けるかな。ちょっと一部もしかしたらちょっと違う側があるかもしれないけど。
そうですね、元カレーっていう言葉と今も夫を叩き起こした。
コピーの巧妙さ
それも時間軸を二文字と一文字の対比によって成し遂げてるから、超巧みなわけですけど、なかなかそれをそこまでの密度で伝えるのって難しいですし、そのコピーも素晴らしくてグランプリでしたけど、
やっぱり若干理解するのにちょっとスピードがかかるというか、一瞬で理解できるんじゃなくて、そこに理解に至るまでに若干ラグがあるというか、ただそのラグを回収するぐらい独語感のパワーがあるので、
グランプリに輝いたってことだと思うんですけど、あれも確かに時間軸を対比してるというか、そこに物語を感じさせてるっていうのでは巧みなキャッチコピーですね。
元彼の目覚ましが夫を叩き起こし続けているっていう57回のコピーでしたね。
ちょっと今僕聞いてて思ったのが、このコピーとCM、コピーでも時間軸を巧みに表現できた作品もある中で、CMとの時間軸の違いっていうところで一個思ったのが、
コピーの時間軸の切り替えとCMの時間軸の切り替えって、CMの方はシーンの切り替えも伴ってるじゃないですか。
映画を変えられるから。 この元彼と夫を目覚まし時計っていう定点で比較するっていうのってシーンは変わってないと思うんですよ。
時間軸としての独語感はあるけど、シーンは変えられない。逆に多分シーンを変えるコピーにすると、時間軸の方をさらにそこに入れるとオーバースペックになっちゃうというか、
意味合いとして伝えることが多くなりすぎちゃうってことがあるかなと思ってて、それで言うと東京タワーかなんかのコピーで、友達と登って恋人と降りてきたみたいな。
有名な。 有名なやつがあるじゃないですか。あれも入口のところの定点で登っていった人が降りてきたところっていう、このシーンの切り替わりがないっていう。
やっぱその情報のそぎ落としは必要なのかなって思った時に、時間軸とシーンの切り替え、さっきのキーエンスのCMだと、社員さんの方から強盗の方にカメラが切り替わって、その後またパソコンの画面に切り替わるっていうようなイメージになるかなと思うんですけど、
そういうこの時間軸の推移とシーンの切り替わりっていうのを同時に達成できるのがCMなんじゃないかみたいな。 それは今言われて、そんなに意識して作ってたわけではないんですけど、ただ僕ちょっと脱線すると、
僕、脚本の勉強を少し前からしていて、というか学校に行ってた時があって、今あんまり脚本をめちゃくちゃ書いてますってことではないんですけど、今回作ったキーエンスさんのCMってかなり脚本に近いなって、自分が受賞させてもらって改めて自己音程として向き合った時に感じて、脚本ってセリフとと書きっていうものでできるんですけど基本的に。
で、と書きっていうのが状況説明というか、どういうシーンで何が現場にあってどういう状況なのかっていうのがと書きとして字の文であって、小説もそういう背景の説明ってあるじゃないですか。
プラス誰かのセリフとして鍵カッコ付きでセリフが書いてあるっていうのが基本的に脚本の大きな構成の要素なんですけど、今回もそういう意味で強盗が来ますみたいなと書きがあって、強盗がこれを言います。
その次に社員がこういますみたいな、と書きセリフと書きセリフナレーションみたいになってて、すごく脚本を書いた時に近い感じで生まれてるなって改めて思って、それをちょっともう一回戻していくと、カメラワークがこの企画はかなりわかりやすく書かれてるなっていうのを自分の企画に対して自分で分析してるの気持ち悪いんですけど。
今マレマさんの話聞いてて思いました。最初は強盗が出てくるんで、その強盗が主人公に思わせた要は主体設定になっていて、こうカメラが絶対追うじゃないですか。その次社員がいて、今度その受け手としての社員たちオフィスが広がって見えてくる。
そのカメラワークの中でなぜか急にパソコンのよりになるっていうところがカメラワーク的な面白さでもあって、主体が一気に強盗と社員という人間同士の話だったものが急にパソコンのよりになるっていうことがナレーションへの吸引力になっていて、それでオチとしてなるほどそういうことかっていうことになってるんだなと。
今改めてそこまで考えて作ってる時はやってないんですけど、思ったし、そういうことのおかげかすごく受賞させていただいた後も絵が浮かびましたってコメントをいろんな方に文字を読んだだけで映像が自分の中に浮かびましたっていう風に言っていただける方がすごく多かったので、
それは確かにカメラワーク的なものを意識しているかつそれが塗書っぽいものになっているから脚本的なドラマをカメラで撮っていく一つの脚本的なCMコンテになっているっていうのがそこに繋がるんだなっていうのが今自分の中で紐繋がった感じが。
面白い。めっちゃ面白いですね。確かにこのCMのタイトルも強盗編っていうところから入ってるんで、最初にオフィスに強盗が入ってきて、強盗のセリフから始まるじゃないですか。この導入のカメラワークのところから入ってるんですね、タイトルからも。
その後手を挙げる社員たちによって切り替わって、その後パソコンの画面になるっていう緊張の爆心地みたいなものは強盗と社員っていうこの関係性にあるのに、そこを移さずに急に無機物というかパソコンの方に寄っていくっていう確かにここの違和感と面白さみたいな。
そこに多分ハテナが生まれて、それを回収するためにナレーションが禁止っていう振りと打ちが。振りが言葉じゃなくて映像演出として振りが生じてるっていうことがCMならではの、CMでしか表現できなかった要素なのかなっていう発見ですね。
確かにこれ違和感を作って、その違和感を回収するっていう構造の時に、この違和感の作り方はテレビCMをイメージして作られてると思うんですけど、その場合はこのカメラワークとかシーンの切り替わりのところで違和感を作っていくっていうところも。
音声と映像の違い
それめっちゃでもありますね。確かにラジオCMとか音声広告はそれこそ映像がないので、結構コピーライティングの勝負の延長戦状の感じあるじゃないですか。極端に言ってしまうと長いコピーをかけるのがラジオCMだという解釈も宣伝会議所においては言えるような気がして。
テレビCMは確かにちょっと違う。絵をどう使うかっていうのもアイディアが必要で、僕の場合は多分そういう企画の絵コンテとかも書いたことありますし、演出コンテみたいな絵コンテをベースにもう少しカメラワークとかを監督さんとかが作っていく段階の演出コンテというものがあるんですけど、
それに近い感じでなんか自分の中ではやってたから結果的にそういう風になってるのかなっていうのと、あとちょっとさっきの脚本の話また戻ったんですけど、脚本の勉強するときも結構カメラワークの話ってすごく勉強するんですよ。だからその主体をこうどう映り変わっていくかっていう意味で、これ丸山さんもそのビジュアル的な要素で考えたときにもわかりやすい気がするんですけど、
単純に映っているものが急に変わるとそこに意味を求めたくなるじゃないですか。その意味を求めたくなることにどんどん答えを出してまた疑問を作って答えを出してっていうことによって成り立っている芸術が映画とかドラマなんですよ。
そのストーリーだけでは実は1時間退屈で見れないんですけど、それをなんでこのシーンでこれがあるんだろうとかこういうことになってるんだろうっていうことをその1話の中のちっちゃな要素でも繰り返されているからそのドラマに夢中になって次は何が起きるんだろうって常に問いと答えが繰り返されているからドラマとかって面白いしみんな夢中で見ちゃうんだみたいなのが脚本の学校で教えてもらって。
その手法をゲットしているのがもしかしたらこの今回のCMっていうふうに言えるのかもなって思いました。こんなことを話すと思って今日いなかったですけど。
めちゃくちゃ面白い。めちゃくちゃ発見ありますね。確かにそうか。違和感を作ってそれを答えとして回収する。でその回収すると同時に新しい違和感を埋め込むっていうこのリレーによって物語が実際に構造になっていて。
でおそらくこのCMとか広告の場合はこの違和感を回収する問いの先、終着点がこの製品の価値とかブランドに落ちているっていうことによって成り立っているということですね。
面白い。めちゃくちゃCM作ることのマシンがわからなかったんですけど、今その一端に触れられた気がしましたね。
確かにそのアプローチで丸山さんがテレビCMを考えたらどんなものができるんだろうっていうのはちょっと気になったし、なんか新しい手法を思いつきそうだなと思います。
映像的に問いを作るっていうのはビジュアルがなせる技でもある。それにかつ時間軸を操作できるっていうのがダブル合わせ技がCMということになると思うんですけど、単純にやっぱ絵を見せられると意味を求めたくなるっていうところが純粋にやっぱりグラフィックもそうだしテレビCMもそこがまずスタートとして考えてみるっていうのはあるかもですね。
多くの人はおそらくCMを考えるってなるとストーリーから考えると思うんですよ。そのストーリーを考えた後にそれこそどういう絵的な面白さを映像的に見せるかっていうふうにも考えるともしかしたらCMとしてのクオリティーが上がるのかもしれないし、ストーリーで考える企画もあってもいいんですけど、それとはまた別で映像的な面白さを作れないかっていうことをやってみるっていうのでも、
CMの作り方にもしかしたら幅が出たりするのかもしれないなとは思いましたね。
めっちゃ面白いっすね。めっちゃいいな。このコピーを宣伝会議所に取り組むときに、昼帰ってこのコピーを書くべきか、この切り口をコピーにするべきか、CMにするべきかみたいな。その一種のふるいとしては、まずはこのコピーに時間軸という概念があった方が伝わる、面白くなるのか。
そこに加えて、このシーンの切り替わりですね。シーンの切り替わりがあった方が面白くなる、違和感と答えのバランスが良くなるのか。この2点があるかどうかによって、CMに落としていくか、コピーとして一行で完結させるかっていうのは、なんかすごく考えられそうだなと思います。
もうちょっとだけ話しすると、音声とテレビCMでどう違うんだっけってなってくると、テレビCMの方は映像がマストでありきなので、そこのギャップがあると思うんですけど、音声は多分映像がなくても、言葉だけで映像を想像させるからこそ面白いよねっていうものは多分音声の方が向いていると思うので、
多分どっちに、この思いついた企画がテレビなのか音声なのかどっち向きなんだろうってなったときに、どっち向きかどうかっていう話もあると思うし、どっちに最後仕上げていくかっていう同じコアアイデアを、なったときにもそういうビジュアルの時間軸を操作して、面白いギャップを作るんだったらテレビCMの方が良いでしょうし、
単純に言葉で振りと落ちを作って、そこで楽しませたり驚かせたり感動させるっていうことであれば、音声の方が良いと思いますし、あと一個だけやっぱり現場もやってる事業会社的な立場を踏まえると、ラジオの良さってその場所をここは何々ですって音声で言うだけでできること。
実際、僕のキエンスのCMもオフィスっていう具体的なリアルなシーンに強盗が来るというところでアイデアを足してるんですけど、すごく現実的に撮影できそうじゃないですか。っていうのもあるので、そういうところもCMとしては大事になりそうな気がして。
一方、ラジオはどんな場所空間であっても音だけで想像させられるからこそ、そこに無限の可能性があったりするので、そっちはやっぱりそこの面白さが際立ってこないと音声としての評価はされにくいんじゃないかなとは思うので、そこも結構、実は音声CMと動画広告ってベースとしては言葉と音でできているんですけど、そこの違いはあるのかなとは思いましたね。
めちゃくちゃ面白いな。違和感と答えっていうもののある種リレーだったりとか、そこの着地を製品に持ってくるってことが広告という取り組みだとすると、音声の場合は音声でしか作れない違和感かどうかっていうのが重要なんですよね。
それはめっちゃ大事だと思いますね。
ある種、声色とか、あとは動音意義語を口に発した時に伝えることで、何か状況的な違和感を生み出すとか、あるいはシーンの説明をしたり、声色からその登場人物の姿を想像してもらうみたいな、ある種のバイアスを使うときみたいな。
そう、音声は一番人間の想像力を活用しやすいと思うんで、聴き手お客さんの想像力をフル活用した企画の面白さが最大パワーを発揮できるのは音声で、音声はそこを目指したいし目指すべきだなとは思いますね。
そうですね。いろんな事例とか過去の受賞作とかも、確かにそこの想像によるバイアスだったり、違和感の生まれる、違和感の生じ方っていうのをうまく。
絶対そうですね。
確かに。面白い。これちなみに、今そこの作り方のところにめちゃくちゃ組み込んじゃったんですけど、今更聞く話じゃないかもしれないですけど、どれぐらい書きました、今回。
数。
本数。
本数で言うと、ちょっと待ってください。たぶん千何本ぐらいだった気がするんですけど、今回は1600本ぐらいです。CMも合わせて。
じゃあフル課題、フル応募というわけではない。
宣伝会議賞の考察
全然違いますね。そこまでやりきれなかったし、今回は前の方から課題を順番にやっていこうと思って、嫌な課題を避けちゃうと後でやりたくなっちゃうので、もう一個ずつやろうと思ったら後半体力がなくなって、後半の課題が全然出せなくなったっていうパターンがよくあるやつです。
選んでたわけではなくて。
選んでたのは前の方から。だから前の課題の方が考えている総量の時間が多いんで、きえんさんの課題も4つ目ぐらいだったから、たぶん考えている時間は多かったんで、きえんさんの課題がもし後半だったら、ちょっとこのCMは生まれてなかったかもしれないですね。
それめっちゃよかったですね。きえんす、これアイウェオ人で課題だったんですかね。
アイウェオ人で、おそらく。
きえんすが。
最初に会ったんで。
確かに。ちなみにこの、今課題を選ばずに結構順々に取り組まれてたっていうことだったんですけど、僕ちょっと思ってたのが、わりと谷口さんが書かれるコピーとか考えられるアイディアって、どちらかというと、ちょっとその人の情緒とか気持ちを救ったような、ちょっとエモーショナルなシーン。
ああ、そうですよね。っていうのが多い中で、僕このきえんすっていう課題は、意外とそこってミスマッチしてる気がしてて、いい意味で。で、いろいろ過去の受賞作とかを見て思ったのが、この書き手の人格とこの企業とか製品、課題の人格がミスマッチしてるほど意外とこうショートチェック。
それは面白いかも。
面白い価格反応が生まれるんじゃないかと思って。
なるほどなるほど。
なんかまさにその、いい意味での価格反応ジャンプっていうのが、特に60万点ぐらいあるような賞だと、ホームランを飛ばさなきゃいけないっていうような、そこで突き抜けなきゃいけないっていう時に、ここの距離感がとても大きく出る。
確かにな。
そういう遠い視点からその課題を捉えている人の言葉なんじゃないかなっていうのはちょっと思ったんですよね。すごく印象を強く思って、今回谷口さんが受賞して。
そんなことを思って、ちょっと見ていたわけなんですけれども、大体すごく今深くお話を聞けたかなというふうに思いました。個人的に好きなコピーで、兄さんがわかるのまま新兄さんが始まったっていう、松井翔健さんの。
今回ファイナリストになっていた。
そうですね。ファイナリストとして残られていたコピー。これ僕めちゃめちゃ好きなんですけど、実は僕結構高校生くらいの時からちょっと株式投資みたいなものをやっていたりして。
早いな。ポケモンと株式を同時にやっていた時期があると。
そうですね。ポケモンよりも早かったかも。
ポケモンよりも早かった。それはちょっとおかしいな。
ちょっと父親の株の現物売買みたいなのにハマってて、その流れでちょっとやってみろよっていう感じで手を出したらみたいなところだったんで。
兄さんとか結構知ってたんですけど、っていう立場だと絶対書けないコピーだなと思ったんですよ。兄さん知ってるし、新兄さんも知ってるしみたいな。
でもやっぱりすごくホームランが出てるなっていうふうに思ったんで、そんなことをちょっと思いましたと。
なるほどね。それも兄さんを知らない立場だが、兄さんという課題と向き合ったことでしか生まれなかったアイデアで、兄さんを詳しい人が考えるとそれはできなかったし。
絶対に生まれて。
っていうことですよね。確かに確かに。
はい。そんな感じでありがとうございます。
いやめちゃくちゃ、自分でもこんなCMの作り方をここまで脚本とのあれで言語化したことなかったから、なんかうまく言えた気がしました。
すごいね、ナレッジフルだった気がします。僕もなんか発見があったというか、なんか書ける気になってるんで、今ちょっと僕も。絶対実際書いてみたらそんなことないんですけど。
ぜひでもね、脚本も面白いんで興味ある人はそっちの世界を勉強してみるのも、もしかしたらヒントになるかもしれないです。
いやいいですね、確かに。そこはナレッジが繋がってる気がしました。お話聞いて。ありがとうございます。すごく深くお話聞けたんで、今回はこれぐらいにして、次回はですね、宣伝会議賞の各受賞作について思ったことを話していこうかなと思っております。
次回の配信について
はい。それではすいません、長々と話しましたけれども、お聞きくださりありがとうございました。
ありがとうございました。
ロジウラクリエイティブ 今回の配信はここまで。番組の感想は、ぜひハッシュタグロジウラクリエイティブをつけてSNSに投稿してください。
番組内で取り上げてほしいテーマや2人への質問なども、いつでもメールやXのDMで募集しています。
それでは次回の配信もお楽しみに。
37:12

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