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始まりました、映画の話したすぎるラジオ第154回になります。
この番組は、大阪の南森町にあるイベント型カフェバー、週間曲がりにて映画トークバーイベント
映画の話したすぎるバーを開催している店長メンバーによる映画トーク番組です。
私、映画の話したすぎるバー店長の山口です。
マリオンです。
大石です。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
はい、今回前田さん到着遅れてまして、結構到着遅れちゃいそうなんで、
もうオープニング3人で始めちゃうかなと思っております。
はい、ではまずお便り3つ紹介させていただきます。
たずささんからいただいております。
見てる映画は廃帳しています。
1月のバーにてゴーデンカムイを熱く語ってくれた方々がいて、アニメは見ていたので実写版も見てきましたが、
度重なるハプニングとアクションの連続で興奮しまくりの映像体験でした。
基本的に重い話ですが、白石の存在や飯のシーンのおかげで笑いや歓喜もあり、いい映像化でした。
ドラマ化とかしてほしいですね。
次のバーにいつ行けるか、あるいはゴーデンカムイを語ってくれた方々に会えるかはわかりません。
あの時の熱量ある語りに触発されて見に行く動機になったので、もしよろしければラジオを返してお伝えしてくれると幸いです。
話は変わりますが、ある回のオープニングで語られていた王国あるいはその家についてをシネヌーボーにて私も見に行きました。
400文字なので多くは語れませんが、脳が悲鳴を上げました。
脚本、ブックは買った方がいいです。
それでは、ありがとうございます。
ありがとうございます。
大阪お住まいなんですかね。前回来ていただいたということでありがとうございます。
ありがとうございます。
その時にゴーデンカムイについてすごく周囲の方から話されたってことなんですけど、もしかしたら僕ちょっとその人に心当たりがあるかもしれないです。
見てます?ゴーデンカムイ。僕実はまだ見れてなくて。
僕は見ましたよ。
僕もまだで、今週末ずっと会社の同期として見に行くってなんですけど。
どうでした?マリオンさん的には。
僕はそこまでっていう感じではあるんですけど、正直。
一本の映画としてあんまり盛り上がってないように見えちゃいましたかね。
正直、ドラマシリーズの初回2時間スペシャルみたいな感じの内容の大きさだなって僕はちょっと思っちゃいました。
けど再現度とか、実際に北海道の大地で撮ってるようなとか、日露戦争の戦争中のシーンとかも結構迫力があったりとか、そういったところのシーン一つ一つとか、
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あと役者の演技とかそういうのとか結構見応えはあるかなと思ったんですけど、
ちょっと一本の映画としてはあまりにも僕は物足りないなっていう感じが僕はすごくしましたね、正直。
メンバーで原作漫画の方を読んでるのは僕だけですよね、たぶん。
漫画は読んでないですね。
たぶん漫画読んでる僕が見て喋るべきだったんですけど、ごめんなさい。まだ見れてなくて。
原作が大正時代の北海道が舞台ってことで、
定戦になります。大正ではなくて明治末期が舞台でした。
まずそこを舞台にするって時点で実写化めちゃめちゃ大変っていうのがあって、
それをある程度成し遂げてるっていう部分がたぶん評価のポイントとしてすごい大事になってくると思うんですよね。
だから一本の映画としての完成度ってちょっと原作を知らないとどうしてもそこって支点行く部分だと思うんで、
知ってる立場からどうかっていうのはたぶん僕が喋るべきだったんですけど。
そうですね。やっぱりどこまで原作エッセンスを映画に詰め込んでいるのかみたいなのとかはやっぱりちょっと僕にはわからないところだったので、
単純にちょっとしょっぱい争いして終わったなみたいな感じがちょっとどうしてもしてしまうんですよね。
これから面白くなりますよみたいなところで終わっちゃうので、あんまり盛り上がらんみたいな感じにはなってしまったのと、
あとものすごいなんかなんだろう僕めっちゃ丁寧なのかわかんないんですけど、そういうのは入れなくていいよみたいなことを入れてくるんですよね。
その当時の過平価値みたいなのをテロップで入れてくるんですよ。
当時の金額換算して何億円みたいな感じのことを言うわけですよテロップで。
いらねえだろっていう。そんなのいらねえよってずっと思ってて。
だってそれもうマクガフィンじゃないですかそれって。
マクガフィンに意味はないんで、そんなもんにわざわざその理由付けとか説明とかいらんくねってずっと思ってて。
そういう部粋な演出する段階でちょっとこの映画のことあんま好きじゃねえなっていうふうにちょっと思ってましたね正直。
厳しい。厳しい。
まあ確かに100億万円でいいですからね。そこは。100億万円ですでいいですからね。大金ですでいいですからね。
あの僕見て絶対後の回で喋るんで。すみません。
すみません。ちょっと僕が文句ばっかり言ってしまいましたんで。
今日はここまでにしときましょう。
失礼しました。
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漫画読んでる立場からの感想も後の回で喋らせてもらえたらと思うので。
っていう感じで、あと王国あるいはその家についてをご覧になれたっていうことで、僕も見てきました。
見てきましてですね。
ちょっとこれね喋りたいですよね本当に。
オイスさんがその役者が読み合わせを重ねることでその登場人物としての身体性を得ていくみたいなお話されてたと思うんですけど、
僕あんまそういう見方をしてなくて単に練習してるなっていう感じの見方をしてたんですけど、
僕はすごい印象に残ったのが、劇中の劇中っていうのは劇中劇の言葉で濃密な時間っていう言葉があるんですよね。
その劇中劇の登場人物2人にとってすごく重要な時間があるっていうところで、濃密な時間って言葉が使われてたんですけど、
劇中劇にあたる映画のシナリオを読み合わせしていく中で、明らかにこのシーンだけ読み合わせの回数多いなっていうシーンがあるんですよね。
逆に1回しか読み合わせしないシーンとかもあって、
そのシーンのことはこの観客、観客僕らのことですけど、僕らから見て印象に残らないシーンだったりはするんですけど、
何回も何回も読み合わせして演技のニュアンスがどんどん移り変わっていく、あるいはその演技の密度が上がっていくシーンがあるんですよ。
で、最終的にそこが一番重要なんだよっていう編集の仕方をしてるんですよね。
脳みそは時間ってこれのことかっていう、本来の劇中劇の映画だと表現されない、このシーンの中にどれだけの時間が圧縮されてるかっていうのを、
その読み合わせの回数を減っていくことで、時間の濃度であるとか、あるいは感情の濃度みたいなのを、この王国っていう作品として表してるのかなって思って、そこがすごく興味深いなと思いました。
この点だけに限らず、メトフィクションとして語れるところがすごく多い作品ですよね、本当に。
おっしゃる通りだと思います。
フィクションとは何かというか、フィクションとはなぜ存在し得るのかみたいな、本当に語り口が多いし、
読み合わせしていくことで、劇中劇の全貌みたいなのが浮かび上がってくるんですけど、
何度も語ることで映画が見えてくるように、多分この作品自体の感想とかを語ることで、さらにこの王国っていう作品の全貌も明らかになっていくんじゃないかなとか考えたら、
しゃべってなんぼですよね、本当に。
そうなんですよ。まさに山口さんおっしゃったように、数重ねられていくとあるシーンが本当に必要に重ねられるんですけど、
09:07
あれって僕らが映画を一本見た後に、あのシーンのことが忘れられないとか、何度も何度も頭の中で反復することってあるじゃないですか、
それにも近いなって感覚にだんだん見ててなってきて、
自分にとって映画であったり、映画じゃなくても人生のある瞬間でもいいと思うんですけど、何度も反復しながら意味を変えていくシーンというか、瞬間って何かある気がして、
おそらくそれが山口さんがおっしゃってるような濃密な時間っていうことになるのかなと思って、
時間って一線的にというか、一方向に不可逆的に流れていくもののはずなんですけど、
記憶とかあるいは記録の中では、それを何度も何度も繰り返すことで、その濃度が増していくってことって、
映画を見ながらあるんだなっていうのを改めて提示された感じがあって、
そこを僕もすごい共感というか、わかるなと思いながら山口さんのお話聞いてました。
たぶんこの王国っていう作品自体が、劇中劇として作られてた映画をそのまま出されるより、たぶん面白くなってると思うんですよね。
なんかそこは本当に圧縮された時間とか感情を表現されたものとして見てるっていう感じで、
すごい不思議な体験をしたなとは思いましたね。
で、あと本作がめちゃめちゃ激烈濃厚な有利映画なんですけど、
超絶有利映画なんですけど、ただね、ちょっと子どもが害されるっていう展開があって、
それのせいでその文脈で楽しめなくって、
子どもがひどい目に遭う話はもう素直には飲み込めないなと思いました。
あれがなければ超有利映画なんですけどね、本当に。
なんか本当いろんな方向で見ることができるし、まさに山口さんが何回も繰り返されるシーンというふうに、
ちょっと中で暗号って言葉が出てきますけど、
そこの夫婦という関係と、あとはある種の有利的な親友との関係との間での暗号の違いというか、
その微妙な入り取りがめちゃくちゃいいので、
なんかこの映画見た方いたらぜひお話ししたいです。
そう、読み合わせるように喋り合うことで肉付けされていく映画ですからね。
この喋ることに本質があるんじゃないかっていうぐらいの映画です、本当。
マリオさん見てください。
明日僕行こうかなって思っててちょうど実は。
元町映画館でちょっと見に行こうかなって思って。
1週間ぐらいしかやってないから、やばって思って、
すぐ明日仕事早く終わらせて見に行きます。
はい、ぜひぜひ。これはね、すごいと思います、本当に。
12:02
では我々の近況の話に入っていきましょうか。
じゃあ僕からいきます。
今日のお題作品以外だと、
まず配信でグリッドマン・ユニバース見て、
あと劇場では夜明けのすべてを見ました。
グリッドマン・ユニバースはずっと見たい見たいとは言ってたんですけど、
まあ良かったっていう感じですかね。
フィクションに対する向き合い方とかが、
王国と続けて、2日続けてグリッドマン・ユニバースを見た後に王国を見たので、
なんか結構ついになって見たんですよね。
メタフィクションっていうものに対して。
これフィクションっていうものの内側から見た話と外側から見た話なのかもしれないな、
みたいなことを想像しながら見てました。
で、夜明けのすべてなんですけれども、
これはね、しゃべりましょう。
これはしゃべっときましょう。
えっと、まず三宅翔監督作品。
僕そんなに触れてないです。
結構目を澄ませて。
で、初めて映画としては見て、
映画以外の作品だとネットフリックス・マンジュオンですね。
を見てて、
稽古の時はとんでもない才能だぞと思ったんですけど、
今回も食らいました。
今一番すごい映画監督かなって思いました。
今一番すごいと思います、僕は。
ちょっとね、みなさんどうですか?
僕ももちろん見て、
いやちょっとこれは何て言うかな、
あんまりないんですけど、
見終わった後これを何かの言葉で表したくないっていう感情に襲われて、
何か一言で例えば優しい映画だとか、
傷ついた人たちのケアの映画だみたいな、
分かりやすい表にまとめたくねえなっていう。
だからもちろんたくさん言葉を尽くして語りたい映画でもあるんですけど、
逆に一言では片付けたくないっていうぐらい、
自分の中で大事な映画になりました。
僕も見て、
うわもう大傑作きたわって感じでしたね、もう本当に。
本当に優しさとは何かっていう映画でもあって、
同時にやっぱ僕がいつも言ってるような、
人と人との距離感の話でもあるなともすごく思いましたし、
しかもそれを劇中でも語りますけど、
宇宙とか星座のモチーフがこんなに使われて、
そこがすごくドラマチックでさえ思えるというか、
今見てる世界こそが宇宙であり銀河でありっていうのを本当にすごく思いましたね。
しかも見たのがレイトショーだったので、
もう見終わったらすぐ夜空を見上げたくなりましたよね。
本当にいろんなことに思いを馳せたくなるような映画で本当に素晴らしかったですね。
15:00
そうですね、好きなとこを挙げ出すと結構キリのない作品なんですけど、
多分全部を一言で表して、
こういう作品なんでいいですっていうのがすごく難しいし、
大井さんがおっしゃってたように、
一言で片付けたくないっていう思いが生まれる映画っていうのは本当にそうなんで、
逆に一個一個挙げていく方がいいのかなって気もするんですけど、
やっぱりその息づらさに対する視線がまずめちゃくちゃいい映画だなとは思いました。
同じ息づらさを抱えて、
一緒だからお互い頑張っていこうねってならないっていうところがまず一つあって、
メインの登場人物それぞれPMSとパニック障害っていう非常に大変な息づらさを抱えてるんですけど、
その息づらさは互いに初めの段階では寄り添おうとしないっていうところ、
むしろ冷たく当たるっていうところがすごくいいなというか大事だなって思いました。
変にわかったふりしないというか、
やっぱ自分は大変だけど人は大変じゃないよねっていうのってめちゃめちゃ人間あるじゃないですか。
自分の息づらさは人に理解されなくて大変だけど、
別に自分は他者に対してそこまで海外の高い見方してないっていうあるあるだと思うんです。
なんかその子が大事だなと思いつつ、そっから先なんですよね本作の良さって。
お互い分かり合おうとしないですよねっていうそこから先を描いてるのが本当にいいなとは思いましたね。
それこそその会社自体がみんな何か、みんなってわけじゃないですけど少なくとも描かれてたのは社長っていうのは明らかにその1個大きな傷というか、
すごいこう、たぶん人生の底突き体験みたいなことをしたことがある人だろうなっていうのが描かれていて。
でこれよくケアの文脈とかであるんですけど、
人生の底突き体験をした人はそういう同じ底突き体験をした人のことを助けるようになるって結構ある。
そういう人がケアの仕事に従事することってめちゃくちゃある話なんですけど、
なんかあの会社ってたぶんそういうのがわかった、いるからそういう人たぶん雇用してるところだと思うんですよ。
そこが無理にまとまってないというか、なんかすごくあのまとまり方はリアリズムがあるなっていう気がして。
そうですね、なんかその感じはすごいわかります。
本当にちょっとした描写なんですけど、帰りにみんなでご飯食べに行こっかって言った後、
女性社員の人が息子連れてくるっていう話をする展開があるんですけど、
そこで端っこの席空けといてねみたいな一言かけるとこがあるんですよね。
あれすごい印象に残ってて、その端っこの席空けといってが何のことなのかなってすごい考えてたんですよ。
パッと思いつくのが、大人に囲まれたら子供はしんどいだろうから端っこにしておいてとか、
18:04
あるいはタバコ吸うから子供は端っこがいいよねみたいなのもあると思うんですけど、
あとあのお子さん、劇中にも登場してたから、ちょっともしかしたら間違ってるかもしれないけど、
例えば左利きだったら端っこの席にしておきたいよねみたいな、そういうのがあるかもしれないですけど、
その一言だけでなんかめちゃめちゃ広がるんですよね。
その席にそういった聞くばりがあって、その聞くばりをできる空間がそこにあるっていうのが、
あの一言でむちゃくちゃ広がったなと思って、あの脚本とんでもないなと思うんですよね。
あんまり説明をしないですよね。この登場人物がどういう人でみたいなというか、
本当に必要最低限だし、その時の行動とかがなんでだったのかとか、
あの時あの人はなんであんなことをしたんだろうなとか、
あの時は何を思ってたんだろうなみたいなのが、
本当絶妙なところでバスタリと切られててないっていう状態の映画だと思うんですけど、
逆にそれがすごく想像力を豊かにさせるなってすごく思ったし、
またその想像力を働かせるっていうことにやっぱ優しさの意味ってあるよなっていうのを、
すごく映画から感じ取れるっていうのが、本当にやっぱすごいなと思って、
例えば松村北斗演じる主人公と、あと同僚の女性の話とかも、
外に出て話があるんだけど、以降全く出てこないっていうのは、
そういうことかみたいなのとか、いろいろ想像するじゃないですか。
とか、あと彼を気にかけていたかつての職場の上司の、
あの時彼はなんで泣いたんだろうなとかっていうところに、
すごくいろんなことを想像してしまうみたいなのが、すごく本当に豊かだし、
そういうことを今、自分の中で反思している時にいろいろ思ってしまって、
見ている間ちょっと涙が止まらなくなるみたいなことがすごく映画を見ていてありましたね。
松村北斗の元上司の人の表現も僕すごい好きで、
結構なんというか、ベンチャー寄りの会社感あるじゃないですか。
なんかね、そうですね。
とんでもない残業もしてるじゃないですか。
止まってましたね。
止まるって言ってましたしね。
終電無理なんで止まりますとかって言ってて、
結構ゴリゴリの上昇志向強い会社っぽい雰囲気なんですけど、
あの社長自身もご家族を労働に関する問題で亡くしてるんですよね。
そういうグリーフケアのグループセラピーみたいな場に出ててっていうので、
何だったら他人をハラスメントで害する側の人のように見える存在の人の
そういう悲しみというか痛みみたいなものをこの劇中で描いてるとかっていうのも
21:00
すごい大事なんだろうなぁとは思って、
どうしてもシンプルに捉えられてしまう人じゃないですか。
もうハラスメントのゴンゲなんでしょ。
イケイケの会社ってみたいな見え方をしかねないところで、
あの人のそういうところが見えることですごい広がるなとも思いましたし、
なんかね本当にちょっとしたことなんですけど、
セリフの中に世界が広がってるなって思えた作品だったなと思いました。
なんかそれこそあのパンフレットを買うと、
三宅さんとあと脚本家の方を2人で書く登場人物のまあ、
略歴というか人生みたいなものが簡単に4行から5行ぐらいで書かれてるんですけど、
それを読むと本当に物語に関係ないところまで書いてあるんですよ。
で実際あの三宅翔監督のインタビューちょっとyoutubeで女監督の方と語られてるチャンネルがあったので、
それちょっと聞いてたんですけど、
まず一番最初にその登場人物それぞれの人生みたいなものを書くところから始めたっていうふうにおっしゃってて、
別にそれは脚本に何かあげるとかではなく、
この人ってどういう人だと思うみたいな脚本家の方、原作にもないぐらいのレベルで、
その脚本家の方と話し合いながらそれを丁寧にねって言ったと。
それを本当にだからカフェの定員に至るまでいろんな人にやったんですって。
だからその本当になんていうかな一言しかない人とかそこにいる人に全員人生があるらしいんですよ。
その作り込みのこだわり感はやっぱり凄まじいなと思って。
すごい動力がいるじゃないですか絶対。
だって別に映画に関係ないところもすごく考えて書いたりとか設定考えてたりするはずだっていうことですよね、それだとね。
なんかそのなんかめちゃくちゃ大変でしょうけど、
なんかそのやっぱりいろんな人になんか視線を向けるっていう、
その誠実さみたいなのが本当今作の優しさだったりとか、
人との距離感みたいなもののなんか愛おしさみたいなのにすごくつながってるなーってすごい思いましたね話聞いてると。
それこそある意味浜口隆介監督、また同時代の同じく得意点だと思うんですけど、
彼がそのある種セリフでテキストというところで役者、逆に役者を信頼してないっていうところで言うなら、
なんか三宅翔監督はそれを役者に渡してそれであとは任せたっていうふうにおっしゃってて。
なんかそこはある意味役者を信頼してるとも言えるのかなっていう気がしてて、
なんかそこのアプローチの違いなんかもちょっと面白いなーなんて思ったりはしました。
そうですね。
あとまあ細かいシーンというかまあ具体的なシーンをあげると、
あの髪切るシーンすさまじくないですか。
いいよねー。
あそこ超いいんですよ。
24:00
二人の関係がめちゃめちゃいいんですよね。恋愛にならないし。
別に恋愛になってもいいんだけど、恋愛にならないっていうのを本作選んでるっていうのはまあいいなとは思いました。
二人のやりとりがなんか結構なんだろう、お互いのことをいじってる感じの喋り方ちょっとしてるところがすごくいいなと思っていて、
いいよね、PMSだとなんかいろいろサボれるんでしょみたいなことをなんか平気で言っちゃうとかって、
二人の関係性の中ではすごくちゃんとしたコミュニケーションになってるんですよね。
肌から見てるとすげー失礼な人だなって見えちゃうんでしょうけど、
ちょっと失礼なこと含めてそこがコミュニケーションと成立してる感じってなんかもはやちょっと家族の関係に近いようなぐらいの、
中の親密さなんだけど、人との距離感としては近いけど、実際の関係性としてはすごく遠く離れてるっていうのが、
なんかやっぱそれって人間とか社会とかの関係性のなんかすごく不思議で魅力的なところだなーってやっぱすごく思いましたね。
もうね、僕あの二人の関係もう尊いなってなってました。
これの尊さはね、マイエレメント以来でしたね。
めちゃくちゃ良かったですね、本当に。
すごい夜のシーンが美しいですよねっていうか、
劇中は夜のシーンもあるけど、昼のシーンも全然あるしっていうので、
映画としてはすごく夜の尊さにあふれた映画だなってすごく思うじゃないですか。
人はやっぱり夜になると何かすごく物思いに引き付けて、
すごく落ち込んだりする自分と冷静な自分とのそれぞれを飛ぶような感じの気持ちの穏やかさというか切なさとかに辿り着くと思うんですけど、
前編にあたってその感じがすごく出てて、
僕の好きな夜精はこれだなってすごく思いました。
夜精ね。
僕が求めてる夜精ってこれだよって思って。
すごく孤独で寂しかったりもするし、
すごくそこでしか親密になり得ない関係性だってあるシーンみたいなの。
どっちもがそこにある感じっていうのが、
僕この夜精が大好きだってすごく思いましたね。
夜のシーンで関連して僕すごいちょっと一個どうしても涙が止まらなくなったシーンがあって、
星座についてのたぶん弟さんの録音を聞きながら夜景が映るシーンやったの覚えてます?
うん。
あの夜景もなんていうか、
ほとんど実は撮影東京都の大田区で撮られてるんですけど、
めちゃくちゃ僕の生活圏なんですよ、あれ。
で、大田区の特徴って高いビルがないんですよ。
低いアパートと坂。
で、なのでその夜景って要は高いビルが並んでる夜景じゃなくて、
27:03
街々人の住んでる低い家が立ち並んでいる夜景なんですよね。
で、それに星空の解説がくっついてくるってなると、
あ、そっかここに暮らしてる生活一個一個が星なんだって思って。
で、その星同士がもちろん一緒に依存し合っていないんだけど、
時々近づいてまさに星座のように繋がっているんだっていうことをちょっと感じてしまって、
そこになんか自分の知ってる風景だからっていうのもちょっと重なって涙が止まんなくなっちゃって。
うん。
なんかなんて詩的な表現なんだろうと思って。
そうですよね。
僕も一応レイトショーで見たって話したんですけど、
やっぱ神戸ぐらい、神戸で見たんですけど、
やっぱ明るい街なんでやっぱり夜空見上げて、星ってあんま見えないんですよね、やっぱね。
けどやっぱりこう、あんま見えないよなーって思ってふと目線を下げると、
やっぱそこにはいろんな人がいて、そこにいっぱい光があって、
あ、ここに宇宙があるじゃんってやっぱ思いますもんね、やっぱりね。
うん。
なんかすごくやっぱり、このままちょっとしばらく家に帰らないで夜の街を散歩したいなってぐらいやっぱ思いますもん、本当に。
あの日の見終わった後、本当に。
うん。
さっきマリオさんが夜勢っていう言葉を使われてたんですけど、
本作、ラストで扱われる題材がプラネタリームじゃないですか。
うん。
プラネタリームって夜そのものじゃなくて、人間が解釈した夜ですよね。
うんうん。
人間が夜を解釈したらこうなったっていうのを、
だからその、自分の人間の外側にある超越的なものとしての夜じゃなくて、
自分たちの内側にあるものとしての夜というか、
いろんなものを含んでプラネタリームなんだなとかって考えると、
また味わい深いなぁとは思いますね。
うんうん。
喋り出したら止まらないですよね。
この回でいいのでは?っていう感じがすると喋りたくなっちゃうんですけど。
あと僕見ながらずっとなんか目が泳いじゃうんですけど、
主人公のことにあんま目、もちろん目はいってるんですけど、
それ以上になんか外の雑音だったりとか、
ただ横を通り過ぎるだけの人に結構目が行くんですよね。
うんうん。
それは前作の稽古でもそういう感じはあったと思うんですけど、
人ってやっぱりいっぱいいるなってすごく感じるみたいな瞬間が結構あるなっていうのは、
本作を見ていてすごく思って、
しかもそれを結構さらっとやってるのがすごいなって思うんですよね。
例えばですけど、坂を自転車降りて登ろうとする松村福人と、
その横を殺草と駆け上がっていく自転車の主婦がいるとかっていうのって、
ああいうのだけで、あ、もうすごく有弁になんか語りかけてくるものがあるよなとかってすごい思ったりしたんですよね、やっぱり。
坂というものがあって、ある人はちょっと漕げないから降りるって人もいるし、殺草と登っていく人もいるしっていう、
やっぱ見えてる世界って同じものを見ているようでもやっぱ違うしっていうのがやっぱそこにも現れてるし、
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なんかすごいなんかそういうエキストラみたいな動きの人ですらすごく目が行ってしまうっていう感じが僕はすごく映画を見ててしましたね。
なんか自分が嫌な目に合わされたっていう人のこともちょっと想像してみたくなるなと思ったんですよね。
怒鳴られたりとか、悪態疲れたりみたいなのも、でももしかしたらなんかあったのかなってちょっと思いたくなるというか、
あると思うんですよ、ああいうアフとした瞬間にこの人めちゃめちゃ嫌な側面出してくるよみたいなのって弾みの瞬間ってあるかなと思うんですけど、
そこに対してちょっと自分の中でのワンクッションになり得る作品だなとは思って、
誇張なしにちょっとだけ優しくなれる映画かなって、そこにちゃんと想像力が及ぶ話になったなと思って、
綺麗ごとじゃなくって、何か地に足ついた想像力としての人に優しくなれそうな感じがある映画だなとは本当に思いましたね。
じゃあ一旦こんなところにしておきましょうか。
じゃあ僕はそんな感じですね。
マリオさんいかがですか?
そうですね、僕は今週はコット始まりの夏とダムマネー、ウォール街を狙え、とかな、そのタイトルと、
あと大井さんが一回オープニングで触れられてた僕らの世界が交わる頃とか、
訂正になります。僕らの世界が交わるまでです。
を、あとまあ、夜明けのすべてを映画館では見てます。
そうですね、コット始まりの夏はめちゃくちゃすげー映画でしたね、これも。
めちゃくちゃ演出されてるなーっていう、これはもうちょっと夜明けのすべてと同じように、
肝心のシーンはやっぱりあまり説明がしないしっていう映画であると同時に、
すごくものすごい辛い話ではあるんですけど、
とてもなんか切実な思いが込み上げてくるような映画で、
ほんと一夏の思い出の映画ではあるんですけど、
やっぱその彼女が置かれてる境遇がほんと辛すぎるからこそ余計にちょっと、
すごくまあ辛くはあるんですけど、
映画としてはやっぱめちゃくちゃ見入ってしまうような映画でちょっと見事だったなーっていうのはありましたね。
山口さん見てたんでしたっけ?
見てたんですけど、僕はまあそこまでというか、いいなっていう感じで、
そっから先の感じはあんまりは受け取ってはなかったんですけど、
でもすごいいい映画だと思いましたし、
あとラストすごい好きで、
すごい綺麗だしいい話なんだけど、
同時にめちゃめちゃ残酷なラストだなーと思って、
ここで終わるのかっていうのはすごい喰らいましたね。
33:02
そうですよね、何もスッキリさせてくれないですよね、ほんとに。
そういう意味でもちょっと結構いい評判ばかりを聞いていたので、
ちょっとかなりハードル上げてみてたんですけど、
そのハードル全然超えてくるぐらいの素晴らしい映画だったなというふうには個人的には思いました。
あとダムマネーはちょっと株取引とかの話なんで、
まあ難しいっちゃ難しいんですけど、
事前にマネーショートぐらい見とくと見やすいかなっていう、
空売りの話なのでっていうのはあるんですけど、
けどこんなことがあったんだっていうの全然僕知らなかったので、
ゲームストック株事件っていう話なんですけど、
これご存知ですかね、お二人。
いやー知らないですね。
知らなかったです。
僕も全然知らなかったんですけど、
まあ単純な話、すっげえシンプルに言ったら、
いわゆる大金持ちとか投資ファンドとかの思惑を打ちまかしたのが、
いわゆる僕らみたいな一般庶民の株取引の面々が、
もはやムーブメントと化して、
ゲームストック株の根を吊り上げるような事態になったみたいな話なんですけど、
それを結構テンポよく見せていく話で、
しかも結構コロナ禍の話なので、
なんか結構こんな感じだったなーみたいな、
本当に医療関係者とかの人も出てきたりとかするし、
なんか見ていてすごくこんな事件が本当にあったんだっていうのがすごく面白かったですね、これ。
で、あと僕らの世界が交わるまで、
いやもうめっちゃくちゃこれも大好きでしたね、本当に。
もう痛い話として100点っていう。
本当に痛い人たちだなーっていうのが最高でしたね、もう。
いやーもう痛々しいわ。
好きな子の相手の前でやっぱ、
初手フォロワー何人ですっていう自慢をするのは本当に良くねえなっていう感じだし、
ダメでしょそれっていうね、とか。
あとね、いくら息子が思い通りかないからってね、
別のお子さんに自分の理想を固くしようとするお母さんもちょっとどうよみたいな感じでちょっと暴走しちゃって、
痛々しくってもう、
もうこの人たちへって感じがね、もうすごい愛おしくて最高でした。
これはちょっともう、あ、ペスト入れたいなあぐらいの結構好きな、
好きな痛々しさって感じですね、本当に。
こういう痛々しさをめでていたいっていうか、もうわかるわって感じがね、すごいしちゃって、
すごい良かったですね。
あと、映画じゃないんですけど、
最近アニメでハズビーンホテルへようこそっていうアニメを見たんですけど、
はいはいはいはい、名前だけは。
アメリカのカートゥーンなんですけど、
結構インディーズで人気だったアニメがようやくAmazonプライムで大体的に配信されて、
みんなどっぷりハマっちゃってる人はめっちゃハマっちゃってるみたいな感じのアニメシリーズで、
36:04
僕もまんまとハマってしまったんですけど、
ストーリーが地獄の話なんですよね、これね。
で、主人公が地獄のお姫様みたいな人なんですよ。
地獄を作ったルシファーの娘なので、
チャーリーがホテルを経営してて、
彼女は何がしたいかっていうと、
そのホテルで地獄に住む住人を戒心させて、天国に導こうっていうふうに考えてる人なんですよ。
みんな誰しも救われる余地があるじゃないかっていう、
そういう優しい一味を持った人で、
そうしないと地獄ってめちゃくちゃ人というか、
悪魔とか地味猛虜がたくさんいて人工過密みたいになってて、
戒心したら天国に行けるっていうことになるじゃないかってなったし、
天国は天国、地獄のことをめちゃくちゃ脅威と感じているので、
一年に一回だったかな?
人工生理という大殺戮を天使が地獄に赴いてやってくっていうような世界観なんですよ。
なんかちょっと、え?天使が殺戮ってなんかちょっと、
いろいろなんか、説柄なんかいろいろ思うとこあるなみたいな感じがするんですけど、
っていう世界観なので、
でもかといって天国側天国側で全然地獄どうでもいいと思ってる連中だったりっていうことだったりするので、
もうなんかひどいなって感じになっちゃうっていう。
そんな中でも、地獄は地獄でなんかやれることあるじゃんみたいな夢に向かっていくっていう話で、
ミュージカルなんですよねこれ。
本当にディズニープリンセス見てるみたいな感じですよ。
急に歌い出すみたいな。
格を毎回歌い出すみたいな感じで。
地獄はあのめちゃくちゃ荒れ果ててるというか、
なかなかマットにしたとこなので、
もうセックス、ドラッグ、オンパレードみたいな感じの世界観なので、
そんな中歌ってる曲はめちゃくちゃちゃんと謝ろうとか、
すげえ真っ直ぐなメッセージの曲歌ってるなって、
どういう感じこれ?みたいな。
そのギャップがまたおかしかったりとかもしますし、
もうキャラクターがね、みんなやっぱちょっとどっか変なとこあるんですけど、
それが愛おしくてしょうがないって言われたばかりで、
もうめちゃくちゃいいんですよ本当に。
もうこれはやばいです。
もう8話しかないんですけど、
もう次が早く見たいです。
もういいですね。
僕の推しはチャーリーとアラスターかなっていうね。
わかる人にはわかるキャラクターですけど。
あとハスクもいいよねとかね。
まあちょっと見てくださいよっていう感じです。
見やすそうだし、なんかパッと見ちゃっても良さそうな感じしますね。
バスもそんなないし。
もうパッと見ちゃって大丈夫です。
もうチャーリー可愛いんですよ本当に。
アラスターはものすごい怖いんですけども、
その誰も寄せ付けない感じがめちゃくちゃ良かったりとかね、
するんですよねとかっていう話をめちゃくちゃしたいので、
みんな見てください。
39:00
ちょっと見ちゃいますわ。
はい、そんな感じですかね。
はい。
はい、オイさんいかがされてました?
この週は課題作というわけのすべて以外だと、
バス・ドボス、ベルギーの監督なんですけど、
ヒアーとゴースト・トロピックと、
あとビクトル・エリセ監督の三橋の囁きと、
瞳を閉じての2本を、合計4本を見てきました。
バス・ドボス監督って多分今回日本初公開になるのかなって思うんですけど、
確かシネリーブルメタでも見れるそうなんですが、
なんかね作風が三宅翔監督っぽいんですよ。
人の解像度というわけではそうじゃないですけど、
なんとなくその稽古の時の空気を映す感じというか、
その場の空気の匂いが漂ってくる感じが、
すごい三宅翔監督的な匂いがするなって感じがして、
めちゃくちゃよかったです。
特にヒアー、僕はゴースト・トロピックはめちゃくちゃ好きなんですけど、
あるおばあさん、ベルギーで移民のおばあさんが、
仕事終わり、夜勤の仕事終わりで寝過ごしちゃって終電で、
終電の駅まで着いちゃうと。
で、その駅から家に歩いて帰るまでの話なんですけど、
その歩いて帰る中で道行く人とかいろんな人と話していくっていう、
ただ本当にそれだけの、そのおばあさんの旅路をカメラがずっと追っていくみたいな、
そういう映画なんですけど、
なんか一個一個のショットがまあすごくて、
また夜明けの旅での、さっきマリオさんが夜の話をされてましたけど、
ゴースト・トロピックもだから真夜中の話なんですよね。
むしろ夜から夜明けにかけてまでの話で、
その中でほんとちっちゃい旅っちゃ旅だけど、
偶然閉店間際のコンビニに入ったらコンビニのお姉さんが、
じゃあ近くまで乗せてあげようかって言ったりとか、
あとは急に気になって、その日がめちゃくちゃ寒い日だっていうことらしいんですけど、
ホームレスのおじいさんが寝てるところに、
でもこのままだと透視しちゃうかもしれないって言って救急車を突然呼んでみたりとか、
多分この人普段ならそんなこと絶対しないけど、
今日はなぜかやってるみたいな、そういう夜の話なので、
なんかそれをその人のその人生のちょっとした得意点を眺めるっていう意味で、
めちゃくちゃいいですね。
で、この映画そのオープニングがすごい印象的で、
オープニングとエンディングがある種ツインになるんですけど、
その人がまあ要は母親で娘が一人いると、
まあ父がいるかどうかちょっとわかんない、
父というか夫がいるかどうかわかんないんですが、
冒頭めちゃくちゃ長回しで、
その人の部屋であろうものがずっと映されるんですよ。
で、映されて彼女のセリフがモノローグに流れてくるんですけど、
これが私のすべてって言うんですよ。
これが私の生活のすべてと。
ちょっとなんかシャンタラ・アケルマンっぽい感じもありつつ。
でもなんかそこからその閉じられた部屋っていうものが、
彼女の生活のすべてだったのが、
その夜になって急に世界が開ける感じが、
それはルーティーンから外れる感じっていうのが、
すごくポジティブに描かれていて、
42:00
そこもすごいフェミニズム映画的な文脈でもすごいいいなって思いました。
もしすごい地味な映画だったら地味な映画なんですけど、
お好きな方は絶対お好きだと思います。
全然知らない監督だったんですけど、
結構見てる人の評判はめちゃくちゃいいのが流れてくるので、
ちょっと気になってはいたんですけど、
すごいなそれ。
で、あとビクトリー・リセなんですけど、
三ツ鉢の囁きを僕今回初めて見て、
まずそれはめちゃくちゃすごいですね。
やっぱり前回マリオンさんもおっしゃってましたけど、
その一個一個の絵の細部まで魂がこもってるというか、
どこ切り取っても絵画になるって、
よく映画の褒め言葉でありますけど、
三ツ鉢の囁きは本当にそうだなと思って。
かつそこに三ツ鉢というものに託されたであろうメッセージ性というか、
スペイン内戦の話の中で、
人がこう思想が割れてしまった状態、
思想が割れて心のコミュニケーションが取れなくなった状態の中でも、
生活をしなきゃいけないっていうのを、
社会性昆虫の三ツ鉢になぞらえているところとかも、
すごいうまいなと思いましたし、
あとやっぱ主人公すごいですね。
あのアナちゃん。
なんかもう吸い込まれるよね。
そう、あの大きい目。
で、彼女がある種フランケンシュタインと遭遇するというか、
フランケンシュタインと遭遇するシーンあるじゃないですか。
あれ、彼女の中で多分あれ本当にあったんだろうなと思って。
いや、そうだよなっていうか、
めちゃくちゃシンパシー感じるよなっていう感じの表現として、
ちょっとハッとさせられたよね、見てて。
そうなんですよ。
かつそこで打ち震えてるじゃないですか。
やっぱり怖いから。
その一個一個の彼女の動きっていうのがリアリズムだなと思って。
なんかほぼドキュメンタリーと言ってもいいような。
なんかそんなめちゃくちゃすごい映画だなと思いました。
で、一方でひと目を閉じての方なんですけど、
これ僕も実は2回目なんですよ。
1回試写で見させてもらってて、
ただ試写で1回見た時にはちょっとあんまりうまく読み取れなかったんで、
今回もう1回見に行ったんですけど、
筋を捉えた上でもう1回見るとすごい面白かったです。
お話としては90年代に映画監督がと、
ある主演の男が主演になる映画を撮ってたんですけど、
その男が映画の撮影図に行方不明になってしまうと。
で、結局そこから行方不明まして、
で、2012年まで時は進むんですけど、
彼はもう映画監督を引退していて、
その引退した彼がドキュメンタリー番組未解決事件みたいなところに呼ばれて、
その主演俳優本当にどこ行ったんでしょうねみたいな番組を撮るんですけど、
なんていうか、基本的にはもう本当に会話劇だけなんですよね。
だから三ツ鉢の囁きの時の絵の力みたいなのは実はあんまりないんですよ、この映画。
結構誠実な会話劇なんですけど、
なんかその目線のやりとりというか、
微細な表情であったり目のやりとり、
45:01
時々それが急にカメラがぐっとアップになって、
俳優の顔を写すんですけど、
なんかその緊張感というか、
みたいなものがすごい漂ってる。
終始ずっと漂ってるような映画で、
それだけでめちゃくちゃ面白いっていう。
で、お話としてはだから監督がもう、
今、欲が不明になってしまった彼を、
12年ぶりにちょっと探してみようって話になっていくという形になるんですけど、
ある種、そこは本当ネタバレができないところなんで、
あえて伏せますが、
ラスト、とある理由で映画を見ようって話になるんですよ。
12年前に撮った、彼が失踪した、
でも撮りためてたシーンというのが2つあって、
冒頭に最初のシーンと最後のシーンを撮ってて、
最初のシーンだけが冒頭に僕らを見ているんですね。
で、ラストのシーンというのが一応最後に流れるんですよ。
実はその2つっていうのが、
物語全体の流れと結構交互してるんですよ。
内容と。
で、そのラスト、映画を通して、
こちらに向けてくる視線みたいなものが、
とにかくこっちを指してくるような感じがあって、
めちゃくちゃすごい映画だなって思いました。
ちなみに、このパンフレットが買ったんですけど、
このパンフレットの中に、
浜口隆介、深田浩二、三宅翔っていう3人の対談が載ってます。
やばい。
やばいですよね。
ビッグスリーすぎる。
映画見てないけど、その対談が読みたいわって。
見に行く予定ですけど、すごい。
この3人のヴィクトル・エリティック感というか、
一目を閉じて表が見れるので、
パンフレットもぜひぜひおすすめです。
やばい。
やばいですね。
すごい情報最後に来た。
パンフレット買いに行こう。
ぜひ。
はい、本集はこんな感じです。
前田さんが到着されました。お疲れ様です。
お疲れ様です。
お疲れ様です。
めちゃめちゃ喋ってました。
めちゃ喋ってましたよね。
しかも、全然本編ちゃうやんと思いました。
本編入ってないですよ。
これ本編じゃないですよ。
1時間ぐらいアイドリングしてたんで、
肩だいぶあったまってるんですけど、
前田さんのちょっと肩あっためたいと思うんで、
前田さんの近況があっていいですか。
私はフクロウ。
はいはいはい。
フクロウ見ました。
フクロウ見られた方いらっしゃいますか?
見てないですね。
見てないです。
まだ見てないです。
フクロウ面白かったです。
さすがの韓国のサスペンスっていう感じで。
本場に何も前情報なしでというか、
多分劇場で見ても、
劇場で見れなかったとしても、
いつ見ても面白い作品だと思うので、
ぜひ見てくださいっていうのと、
あと配信でなんですけど、
それがいる森を見ました。
ほうほう。
はいはいはい。
話題にすごいなってたんですけど、
公開当時から。
48:00
ちょっとナミに乗り遅れた感があって、
置いてたんですけど、
なんでこれを劇場で見なかったのかって、
めっちゃ後悔しましたね。
それはどういう意味ですか?
これは2000円払って、
見るべき映画だなと思いました。
それはどういう意味だっていう。
もしそれがいる森を見てたら、
それがいる森って2022年?
なんで一昨年公開なんですけど、
監督中田秀夫なんですよね。
それがいる森を見てたら、
去年禁じられた遊びを、
ワーストにしてなかったんじゃないかなっていう。
禁じられた遊びが、
めちゃくちゃまともな映画に思えてきたっていう感じでした。
やっぱり悪い方向じゃないかっていう。
でも本当にこれは、
時を戻せるなら、
何人かで劇場で、
何も知らずに見て、
とことん、
なんていうんですかね、語るというか、
とことんみんなで話したいっていう。
ほんと見てください、今からでも。
お願いします。
私からのお願いなんで、
見てください、みなさん。
それがいる森を。
聞いてる人も。
ですって。見てくださいっていう。
結構ネタバレ食らってはいたんですけど、実は。
でも上回ってくるというか、
下回ってくるというか。
下回って。
これは本当にちょっとね、
話題として取り上げとくべきやとなって、
めちゃくちゃ後悔しましたね。
そういうのにも踏み込んでいかないとダメですよね。
番組的にも。
中田秀夫ちょっとね、
ぶっちぎってますね、最近。
ちょっと中田秀夫特集組みたいぐらいですもん。
どういう意味だって。
もはや去年ね、
みんなの歌やりましたけど、
みんなの歌、ウェルメイドやなって感触ですもん。
前田さんの話聞いてたら。
よくできてたわって。
僕だいぶ怒ってたけど、あの時。
そうなんですよ。
でもなんか、
怒るとかじゃないんですよ。
ただただ後悔。
自分がこれを逃してしまったことに対する後悔がすごくて。
次中田秀夫監督来たら、
絶対劇場に毎回見に行こうと思いましたね、私は。
そうですね、ちゃんとお金払って、
ただやからダメージ少なかったなとかじゃなくて、
そういう受け身を取らずに、
自分は全部これを食らうんだっていう。
2000円払ってるんだぞって。
劇場を出れるようにね。
いやもうポイントとしては、
レイトショーとかでもなくて、
2000円払いたいですから、私は。
2000円払いたいの?
ビーチ券とかそういうのを使わずに、
2000円払ってみるっていう。
それぐらい。
ちなみに中田秀夫監督、
51:00
今年はスマホを落としただけなのに、
ファイナルハッキングゲームというやつが。
スマホを落としただけなのにもね、
たいがいな作品ですけど。
たいがいでしたね。
見ましたけどね、たいがいでしたね。
たいがいでしたけど、やっぱね、
食らいついていかなあかんなと思いますね。
抜けてたなと思って、反省しました。
抜けてましたか。
抜けてました。
清水隆ばっかりに聞いとられて、
中田秀夫のことをおろそかにしてしまったことを反省しました。
ちゃんとそういうとこも拾っていきましょう、今度は。
そんな感じです。
では、テーマトーク入っていきたいと思います。