2025-03-08 20:15

なぜ経営計画を作るべきなのか

サマリー

中小企業が経営計画を作成すべき理由を探ります。計画がないと意思決定が行き当たりばったりになり、利益や売上の最大化が難しくなることが説明され、その重要性が強調されています。経営計画の作成は、ビジネスモデルを修正し、未来の予測精度を高めるために重要です。理論値を定め、実績と比較することで意思決定の精度が向上し、組織全体の経営効率が改善されると語られています。

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この番組は、中小小売企業の取締役経験のある2人が、そのリアルについてゆるくお話しします。
人事に軸足を置いたジェネラリスト、私戸部由里が、2度のM&A経験がある連続企業家、樋口幸太郎さんに話を聞いていきます。
既に小売企業を経営している方、これから小売ビジネスで企業を考えられている方に役立つ情報を楽しく語っていきます。
リテールトーク54回目になりました。よろしくお願いします。
お願いします。
今日は、なぜ経営計画を作るべきなのかというテーマでお話し聞いていきたいなと思っているのですが、最初に雑談です。
私結構、カレンダーに入っている次の予定をめちゃくちゃ楽しみにしているタイプの人なんですけど、楽しみにしている予定とかありますか?
僕はそこそこなんですけど、子供が楽しみにしているのでいうと、いちご狩りに行きたいと言われていて、車で連れて行こうかなというので、すごい楽しみにされています。
アマリンという埼玉県で栽培されているいちごの品種、知り合いからもらって子供に与えて食べたら、小取りするくらい美味しかったらしくて、こんないちごと全然違うみたいな。
食べてみると凶縮するくらいいい値段がするいちごだったので、行ってみようかなという感じで、今度は車で連れて行きます。
アマリンを狩りに行くんですか?
アマリンを狩りに行くんですけど、本当に人気っぽくて予約も取れないし、そもそも収穫できる量も限られているみたいな感じなんで、わざわざいちご農園のインスタをフォローして、毎日ストーリーをチェックするくらいなことをやって、なんとしてます。
すごい!
かなり人気みたいで、来店前にインスタと電話で確認してくださいみたいな感じで言われていて、今度ちょっと電話して何時に行けば絶対食べれますか?みたいな質問をしようかなと思って。
すごい。高いいちごが美味しいの美味しいですもんね。
予定はないんですか?東平さんは。
私は大体楽しみにしているのは飲みの予定なんだよ。あれかな、楽しみにしているとはちょっとあれかもしれないけど、上野子が卒園式と入学式がこの3月4月であるので、服どうしようかなとか考えるのはすごい楽しいですね。
今オケージョンの服がすごい売れるみたいな感じで、各社力入れてますねクライアントさんも。
そうですよね。まさに子供の服どうしようかなと思ってて、そこだけのためにオケージョン買うのとか結構嫌なタイプなんですよね。
他の展開できるものじゃないとってなるとわざわざ買うかなって思って一応ゾドタウンでそれっぽいものを見てみたらペアマノンのアンサンブルみたいなワンピースとオケージョン系のジャケットがついてるワンピースで3000円台とかであってすげーなめちゃくちゃ需要に刺さってるわと思って。
頑張ってるんですね皆さん。
さすがだなと思いました。
全国各社取り組んでるみたいですね本当に。
周り聞いたらもう買ったとか言ってて、買うとかって想像してなかったんで。
なるほど。
2月が結構一番盛り上がるぐらいじゃないですか。
そうなんだ。
買っておいてみたいな感じで。
私は自分が何着るかしか考えてなかったですもん。
なるほど。
経営計画の必要性
本題に行きます。なぜ経営計画を作るべきなのかというテーマです。
中小企業だと経営計画しっかり作ってないケースがあるみたいな話も前されてましたよね確か。
結構してると思っていて課題意識結構すごいありますと。
弊社のクライアントも中小の小売りの企業さんが多いので、全然作ってるところないなっていう感じで、ちゃんと一緒に作りましょうみたいな形でやろうとしてるっていうところですと。
あったとしても根拠すごいあるわけではなくて、分析とかデータをちゃんとまとめてやったものじゃないので、結構願望8割みたいな。
このぐらい値上げいきたいな、利益もこのぐらい欲しいなみたいな感じなので、振り返りが難しいっていう感じですね。
初月から予算費60%とか70%みたいな感じなんで、作ってる意味があんまりなくなっちゃうみたいな感じですと。
理由聞くと将来のことなんて分かんないし、作り方も分かんないし、大ヒット商品が売れればドーンって伸びるし、そうじゃなければ自利品みたいな感じなので、作る意欲が湧かないんですよねみたいな感じの回答が多いなと思ってます。
すごいめちゃくちゃ分かる気がするというか、規模が小さいし必要なんだっけみたいな感じがあったな。規模小さくても経営計画ないと良くないですか?
やっぱり経営計画ない中で重要な意思決定っていうのが結構行き当たりばったりになっちゃうというか、足元好調であれば仕入れドカーンって増やして、よし行け行けどんどん。
一方でその仕入れをしてしまったがゆえに、売れる時期、シーズン商材とかだと売れる時期過ぎちゃったりとか、意思決定が行き当たりばったりなんで取引先にそういう確認をしないまま仕入れちゃってるんで納期が遅れて売り切が短くなっちゃったりとか。
そういうのもあれば、足元調子良くないからって仕入れを控えてたらどんどん調子良くなって売れていくようになっていて、計画立ててないかゆえに機械損失を起こしちゃったみたいな。
そんなことが両面、利益を既存する方向でも売り上げ取れない方向でも両方あるなと思っていて、ちゃんとネットを作っておかないと利益と売り上げの最大化につながらないなっていうのはすごい感じてます。
ちなみにどんなアパレルの会社の時って作ってました?
私が責任者みたいな立場になるまでそういうものが全くなかったんで、あった方がいいだろうなと思って作ったんですけど、あってないようなものだったっていう感じで。
見通し立てて作ったものの、そこから計画に落とすみたいなところまでがうまくやってなかったんで、結果雰囲気であんまり意味を成してなかったみたいなのが正直なところですね。
改めて何で作るべきなんだっけっていうところから聞きたいです。
結論ですね、経営の意思決定の精度を上げるためかなと思っていて、理論値である計画と実績の差っていうのを振り返りながら、
なんでこれずれちゃったんだっけっていうのをずっとフィードバックし続けることで、未来の予測の精度を上げて、それに対する経営の意思決定の精度を上げるっていうのが答えになるかなと思ってます。
計画時点の前提が間違っていることによって、この計画と実績の差って出ることが多いので、それが何で起こってしまったのかっていうところを振り返ると予測精度がすごい上がりますと。
実際の時点でクライアントさんの未来予測の見通しの精度とかもあんまり悪くないというか、結構当てられますと。
それでこれまでこういうこと、この要因が結構大きそうだなみたいな形で分析してきたので、足元こうだとこうなりそうですねみたいな話をするとだいたい当たるというようなところをやっぱりやったことないとそれが見えてこない。
今月の売り上げこうだったから来月の売り上げこうなりそうっていう予測の精度と、それに先んじてじゃあこういう手を打ちましょうみたいなところが、やってきた回数が多いので積み上がってるんだろうなっていうところが多いかなと思ってます。
計画と実績の差分を振り返ることで予測精度が上がる。
季節要因と計画の修正
平口さんもそれで精度が上がってきているっていうことは、平口さん自身も最初外してたりするんですか。
結論、前職のペアマノ入った時はものすごい大きく外していて、根本的に考え方変えないといけないなと思ったのがありますと。
ペアマノに参画したタイミングだと僕自身アパレルの経験も小売りの経験も全くなかったですと。
一方で新卒の総合商社とかだと計画作るのが仕事みたいな、新入社員と2年目のみたいな形だったんで、計画作りの重要性とかそもそも考えなくても作るものみたいな、そういうもんでしたと。
起業してMAで売却した会社でも一気に計画作っていて、それも外してたんですけれども、2期目からほぼほぼニアリーな予測を当てるような計画を作っていたので、本当に作るのが当たり前みたいな感じでいましたと。
アパレルも不慣れだけど、なんとなく見た感じとか聞いた感じで作っていこうみたいな感じで最初から作成していました。
結論外したと、最初は外したってことなんですね。
もう完全に外していて、なんとなく見ていたら当時ってD2Cビジネスみたいなのが流行り始めていて、多分調達とかをしていた時期、2018、19年みたいな形だったんで、ちょうど一番D2Cの調達が盛り上がってた時期です。
その中でもアパレルとかサプリメントとか健康食品とか全部一色たにして、ECで新しく売るモデルですみたいな感じになっていたので、それを見よう見まねで作っていたのが失敗の元でしたと。
どういう理解をしていたかというと、基本的にユーザーがリピートして購入してくれるモデルみたいな形で直接的にSNSであったりLINEであったりで繋がってリピートを促すモデルなので、結論フォロワー数、お友達登録者数みたいなのが増え続ければ売上が増え続けるみたいな右肩上がりの売上モデルを作っていましたと。
売上イコールセッション数×購入率×購入単価みたいなそのままに、もうそのセッション数が伸び続けるので購入率購入単価一定でもずっと伸びていくみたいな感じだったので、今思えば当然なんですけど、季節性を無視して作ってましたと。
なんで小売でにっぱち苦しいって言われる2月も売上が最重要のある12月とか11月よりもドンって伸びてるみたいな感じで、きれいな右肩上がり計画を立ててものすごい外したっていうのが初年度の失敗でしたね。
2月8月これはアパレルにいない人はあんまり理解しにくいかもしれないですけど、めちゃくちゃ季節性関わるので大きいですね。その後どうしたんですか?
そもそも代表とも話して、これだと良くなくて季節要因考慮してくださいよって当然ながら突っ込まれて、修正する時にセッション数の増減の主要因が自分たちが繋がっている顧客リストの数にあるって考えたのが間違いだったんだろうなと思っていて、
結局アパレルのECのセッション数、訪問者数の集客の割合って季節要因プラス商品画像と価格のバランスみたいなところで決まってくるところが多いので、ちょっとコントロールが難しいなと思いました。
結局季節の波があるっていうところと事前に仕入れする数量が決まっているモデル、あらかじめ工場の稼働を抑えてこのぐらい発注しますみたいなモデルだったんで、結構このポッドキャストで話してるんですけれども、
売上げイコール、上台での仕入れ金額×値引率を引いたもの×消化率で計算しようっていうのが、これをKPIにしましょうっていうふうにして、それをもとに各月の売上げを需要に基づいて組み立てるっていうのがしっくりくるんじゃないかっていうので組み立てましたと。
計算式でいくと、上台での仕入れ金額が例えば5億円で値引率、平均オフ率が10%の消化率が90%であれば、5億円×1-10%×90%で4億円ちょっとになるみたいな、そういう売上げの計算式。この4億円を年間に割っていくみたいな、そういう形で組み立ててました。
結局値引率と消化率ってかなりコントロールしやすいなと思っていて、値引率は本当に値引きして売んなければそのまんまになりますし、消化率っていうのは消化したいんだったらもう反則を踏み込んで、もう10円でも売り切るみたいな形にすれば、ある程度コントロールできて、この2つをバランス見るっていうので、両方のKPIを達成するみたいな形で予測の精度がすごく高くなったなと思ってます。
予測精度の向上
この値引率と消化率も実際に自分たちの実力値っていうのを把握しながら、昨年の消化率高でした、値引率高だったんで、今年は仕入れ量が増えるからどっちかが悪化する。ないし仕入れ量増えてもまだ悪化しないみたいな形で組み立てができたので、ここも予測の土台ができたっていうような形で、高い未来予測の土台ができてきたみたいな、そんな形でした。
本当に最初に理論値を設定しました。訪問者数とフォロワー数が増えれば訪問者数が伸びて売り上げが伸びるみたいな理論値を設定したんですけれども、大きく外しました。そこからどうすれば自分たちのビジネスモデルに合うのかみたいなところを修正したことによって予測の精度がすごい高まったみたいなのを細かく、今は売り上げだけですけれども、コストの部分も含めてやってきたみたいな、そんな形になってます。
確かにそうやってやってきたっていう実例を聞くと、年度が高まっていくんだろうなっていうのがわかります。でも聞きながら思ったのが、理論値を定めて実績との差分を振り返って修正していくっていうのは経営計画に限った話ではないかもなと思って聞いてました。
そうですね。一番計画が使えるというか大きいですけれども、日々の試作単位であったり売り上げみたいなところもこの理論値の差を振り返って未来の予測精度が上がるなと思ってます。
未来の予測精度が上がると、本当に売り上げ利益アップするために今何をしなきゃいけないかっていうのが見えてくるみたいなところがあります。
前も話したかもしれないですけど、クライアントさんで今月の売上見通しこうなりそうです。
このままいくと順調なんで、もっと狙いそうなんで広告費上げましょうみたいなそういう提案ができるようになるみたいな形で、本当に今の現状に対してどの試作が効くかみたいなところが見えてくるので、組織としての意思決定の精度が上がるんじゃないかなっていうのは思ってます。
私、自分の業務に当てはめると、自分が追っている目標に対しての応用とかも効くなと思って聞いたんですけど、試作レベルとかデイリーに落とすと、例えばどんなので実践できそうですかね。
例えば全職とか今クライアントさんでやってて一番大きかったなと思うのは、例えば楽天とかだとお買い物マラソンって言われるイベントにどういう広告メニューを組み合わせてどのぐらいの費用をかけて売上げ伸ばして利益伸ばすかみたいなのの意思決定が結構大きく影響しますと。
固定の広告枠はどれをやって、どれをやるとどれだけ伸びて、RPPって呼ばれる検索連動型広告がどれやるとどれだけ伸びてみたいなのの複数の組み合わせがあるんですよね。
これを過去に何回か実施したことによって、これとこれとこれ組み合わせるとこういう効果になりそうみたいなところから、売上げが伸びるとクーポンの分利益が既存する日とクーポンがなくて利益を取る日がこれだけあってみたいなのがあって、日時の利益ベースに落とし込んで計算をしてどうなるのかみたいなのをやってましたと。
これ実は1回大きく外して何回か話したかもしれないですけど、スーパーセールにものすごい値引きというか責めた反則内容にしたら利益が全然残らなかった日があって大変でした。
その後こういうふうになっちゃうんだと思ってすごく真面目に利益計算をしたら、その後全部取り戻せたのでトータルでは良かったねみたいな形になったんですけど、そうやってからもう本当にそこのベンチマークとなる数字と理論値がわかったので大きく外さないようになったなと思ってます。
LINEの配信なんかもお友達数増えてくると結構悩んでる事業者さん多いかなと思うんですけど、うち配信で数十万円の費用がかかるっていうのが結構普通ですと1通3円ぐらいかかるので、ちょっとお友達数が増えるとすぐ10万円20万円とかかってきます。
そうするとこの費用に対して売上ちゃんと取れるんだっけみたいなのを考えて配信をやめるっていう費用を結構作ったりするんですよね。
結構未来の予測をしながらやってる組織となんとなく広告予算を月これだから今月は打ちませんみたいに決めてる会社さん両方あるなと思っていて、
ただちゃんと予測をした上で取れるときには配信すべきだし、予算があったとしても売上取れないときは配信すべきじゃないっていう風に僕は考えてるので、
ちゃんと予測をしてるかどうか予算でがんじがらめにするんじゃなくて、未来の予測からこう意思決定できるかどうかみたいなのは組織として重要な1個になるんじゃないかなっていう風に思っていて、
そのためにも試作単位で理論値設定してこれをやるとこういう風になるはずみたいなのの振り返りの回数を多くするのがいいんじゃないかなって思ってます。
なんかすごい納得しつつ、最初理論値立てるのはすごい難しいんだろうなぁ。
一言みたいに言うけど難しそうだなと思いました。
最初はエイヤーですよ、外してもいい、これが大事な数字でこうなるはずだみたいなのから、盛大に外す端を書いてからじゃあどうすればいいんだっけみたいにやるのがいいかなと思っていて、
そのプロセス自体を楽しめるとよりそこにものめり込めるし、余裕を持って取り組めるんじゃないかなと思っているので、
売上が小さい時ほどそういった形で楽しんで取り組める時期かなとは思うので、早めに取り組むのがいいんじゃないかなと思ってます。
これすごい難しいのが、理論値立てて振り返って打席に立ってバットを振ると向上していく、上手くなっていくんだけれども、
最初から何か意味ないからって言って始めないといつまで立っても上手くならなくて幕地経営が続いてしまって、
幕地経営の怖いのは本当に突然死しちゃうというか、大胆な1個の意思決定によって会社が潰れちゃう、ないしすごく追い込まれるみたいなことがあるので、
意思決定の重要性
そういったことに陥りにくくなるんじゃないかなというふうに個人的には思っています。
エイヤーだけど理論値立てて、ちゃんと振り返る。エイヤーだからあんま合ってないからいいやじゃなくて、ちゃんと振り返るところまでがセットですね。
ですね。
ありがとうございます。今日はなぜ経営計画を作るべきなのかという話でした。ありがとうございます。
ありがとうございます。
リテールトークここまでお聞きいただきありがとうございます。
番組の詳細欄にGoogleフォームのURLがあるので、質問やメッセージはそちらからお送りいただけると嬉しいです。
番組内でご紹介させていただくかもしれません。
次回もぜひよろしくお願いします。
20:15

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