それって日本ってもう20年ぐらい前にそういうのが普通にできていて、
なんかその、そういう光景を見ていて思ったのは、これはですね、サイエンスフィクションの小説家のウィリアム・ギブソンっていう人がいるんですね、作家がいるんですけども、
彼が言った言葉で、未来っていうのは世の中にまばらに散らばっているっていう言い方をしてるんですね。
っていうのは、未来はもうここまで来ているんだけども、ただまだそれが日常的に一般的になってないよ、だからまだ遅れてるように見えるんだよっていう風に言ってるんですけども、
実はところどころにまだら状態で、日本にあるけどアメリカにはない、もしくはアメリカでは普通だけど日本ではないみたいな、
逆になんかアメリカでこんだけ生活していて、日本にたまに行ったりすると、あ、なんかそういえば日本ってこれってもうずいぶん前から普通だったよなってことをよく気づくんですけど、
それが一つ地下鉄の携帯で改札を通れるっていうのが、なんか日本ではもう20年ぐらい当たり前だったのが、
アメリカで特にニューヨークという世界最先端と思われているところでようやく普通になってきたっていうのが、なんか意外だなっていう風に思います。
なぜこれを取り上げたかっていうと、よくその日本人の人と話すと、最近ニューヨークで何が流行ってるんですかとか、ニューヨークのことすごく気にされる方が多いんですね。
それはそれで確かにニューヨークの方が進んでたりとか、いろんな意味で中心的な存在であったりとか、ファッショントレードがどの頃とかってあると思うんですけども、逆にニューヨークにいる僕から見て、
特にその1、2ヶ月に1回日本に行って、結構な頻度で行ってますけども、やっぱり離れてまた行くと、気づかなかったことを新しい気づきっていうのが発見できたりするんですよね。
それが日本ではもう全然誰もクリエイティブと思っていない、改札のモバイルタッチっていうのはもう20年も前から普通にある。
確かに。
それってクリエイティブなのっていうと、そうじゃないかもしれないっていう風に思われる方も多いと思うんですけども、でも実はそれってクリエイティブなんだよねっていうのが、僕がここで今日取り上げたかった理由の1つなんですよ。
いやー、なんかそう言われると、さすがに日本をフレッシュな目で見てるなぁ、れいさんはっていうのが改めてわかりました。
クリエイティブ思考っていうテーマでこの番組ずっとやってますけども、クリエイティビティっていう定義って人それぞれで、
僕、皆さんもこれリスナー方ご存知のようにゲストの方にクリエイティビティの定義って何ですかっていうのを決めて聞くようにしてるじゃないですか。
そうするといろんな答えが返ってきて、例えば点と点をつなぐ力だとかそういういろんなことを言われるんですけども、僕がゲストの方から聞いた定義で2つすごく気に入ってる定義があって、
1つはAppleの育成を担当されていたApple大学というチームがあるんですけども、そこのAppleという企業の中の育成チームなんですが、そこの学長をされていたジョエルポドリンさんが言った定義で、
クリエイティビティとは彼の英語の言い方だとoriginal thought and skillful actionという言い方をしていて、日本語にすると独自の発想と熟練した実践っていう言い方をされてたんですけども、その2つを融合することがクリエイティビティなんだよっていう風に定義されてるんですね。
で、それって今すごく地道で日本ではもう何百万人の人が毎日何回もやっている行為なんですけども、実はそこにクリエイティブ思考が隠されていたっていうのが日常的なこととそのクリエイティビティとはという少しちょっと概念的な話をつなぐ事例かなと思ったので、今日は注目のクリエイティブという括りではあるんですが、そういうものを取り上げてみました。
なるほど。
で、もう1個の気に入っている定義は、これはですね、元最近のエピソードで、ドキュメンタリー映像監督プラス広告のクリエイティブディレクターでもある、僕の友達でもすごく長い友達のDavid Charlesとの会話で上がってきた彼の定義なんですけども、彼に聞いた時にクリエイティビティとはhuman expression of magicという言い方をしていたんですね。
これ何かっていうと、魔法の人間的な表現っていう言い方をしてたんですけども、この改札をモバイルでピピって通ることって、これって人間が考えたある意味の魔法だと思うんですよ。
いや、その通りですね。本当に。
じゃないですか。
魔法みたいだと思う。
その裏側にはすごく巧みな技術があって、それを実現することってすごくハイレベルなことだと思うんですね。
でもそれを誰もがほぼ何も考えずにパパッとできちゃうってすごい魔法だと思うんですよ。
で、それを生み出したのは人間。
で、これもそのクリエイティビティの一つなわけで、さっきお伝えしたジョエル・ポロリさんの定義とこのデイビッド・チャーズの定義、結構違う定義ではあると思うんですけども、繋がってるところがあって、それのすごく身近な事例がこの地下鉄の改札をモバイルで通るっていうのは、それはすごく皆さんクリエイティブって思わないかもしれないんですけども、実はそういうところにクリエイティブ思考が隠されてるんだなっていうふうには思います。
いやー、本当にレイさんに言われてみて初めてみんな日常的に当たり前にしている行為がこんなにクリエイティブな裏付けのもとになり立ってるっていうのに気づいたと思います。
はい。
続いて何か気になることありますか?
なるほど。もうインスタ映えとか古いっていうことですか。インスタ映えならぬTikTok映えみたいな。
TikTok映えだし、あとやっぱりそのTikTokのアルゴリズムがそこが長けてるのかなと思うんですけども、覚鮮性が全然すごいんでしょうね。
あー、なるほど。
で、全く同じ現象で、ワシントンスクエアパークの近くだったんですけども、ワシントンスクエアパークってちょっとミッドタウンより南のところなんですけども、そこに11マリソンっていうすごく有名な高級レストランがあるんですね。
へー。
で、そこがポップアップとしてパン屋さんを出して、それもヴィーガンのパン屋さんをポップアップでやってたんですけども、そこの菓子パンがメインなんで、クロワッサンとかなんですが、すごく見せ方が綺麗なんですね。
へー。
で、たまたま妻の知り合いもその日にそこに買いに行ってたらしくて、2時間ぐらい待って買ったそのパンの写真をあげてたんですけども、すごく見栄えがよくて、でもこれって結構日本だと普通にいろんなところのパン屋さんだったりとかお菓子屋さんがやってるプレゼンテーションだよなっていうふうに思ったんですよ。
へー。パンのために、しかも菓子パン、例えばペイストリーみたいなちょっとフルーツが乗ってるとか。
そうそうそうそう。
多分そんなものって日本にいたら全然珍しくないから、2時間も並ぶとかちょっとなんか想像できない。
ですよね。で、いや、あれは日本では見ないなっていう。
いやー、日本でパン屋さん2時間並ばないでしょー。
まあ確かにちょっと並ぶとかあるとは思うんですけども、でももうブロックずっと全部何時間もかけて並ぶって。
へー。
よっぽどのことじゃないって、僕あれできないと思ったんですよね、正直。
で、これ何が言いたいかっていうと、どっちもプレゼンテーションがすごい上手いなって思ったんですね。
あ、へー、そうなんだ。
で、ただ別に日本の例えばレストランだったりとかパン屋さんだったりとかそういうとこ行くと、プレゼンテーションが上手なお店っていっぱいあるんですよ。
そうですね、なんか美味しそうに見せるとか日本の文化の中にありますよね。
あと、いわゆる普通のリテールとかでも、これはすごい古い話で、20年くらい前、僕がナイキの仕事を25年くらい前から始めたときに、
ナイキのお偉いさんが、お店のディスプレイを学ぶには日本のお店に行くのがいいっていうふうにおっしゃってたんですね。
で、そのときは僕はまだアメリカに来て5年も経ってなかったんですけども、あ、そうなのかって、なんか日本のお店がそんなにすごいとは全く思ってなくて聞いたんですけど、
ナイキの人たちがわざわざ日本まで行って、そういうのを偵察して、勉強して、それを持って帰るみたいなことをさせたんですけども、
日本の、例えばデパートとかレストランとかそういうパン屋さんとか行くと、プレゼンテーションが普通に上手にできてるんですけども、みんな上手だから、
全部そうこう均一に見えちゃう?
なんかどうすごいんだろうって逆に教えてもらわないと、もう私たちの日常の中では当たり前だなみたいな感じですけどね。
そうなんですよ。だから全部結構ちゃんとしてるから、それが普通になっちゃってるんですよね。
でもなんかデパチカとかは確かにすごく美味しそうに焼き魚なんだけど、今網の上で焼いてるみたいな感じにディスプレイされてたりとか、
例えば煮物とかでも、既に煮物作ってから時間が経っているものなんだけれども、今作りたてのように鍋の中に入ってディスプレイされてたりして美味しそうに見えたりとか、
結構凝ったディスプレイっていうのは確かに見るかなーなんてデパチカとかだと思いますね。
これも日本に行って外国人とかと一緒に買い物とか行ったりとかして驚くのが、包装?ラッピング?
綺麗にね。
そういうことでデパチカの話で言うと、例えばなんか買った時にラッピングをすごいスピードでめちゃくちゃ綺麗にやってくれるじゃないですか。
やってくれます。やってくれます。
みなさん練習していると思うんですけれども、でもそれが普通じゃないですか。
だからそういうところでもすごくそういう身近なところでも、日本ってプレゼンテーションをすごく大事にする文化だと思うんですね。
でもラッピングをプレゼンテーションって考えたことがなかったですね。なんか当たり前すぎちゃって。
当たり前だったりとかリボンかけたりとか、あと例えば観光総裁の時のそのご主義とかもちゃんとした綺麗な封筒に入れてそこにリボンがついたりとか、そういうプレゼンテーションにすごくこだわるじゃないですか。
確かに。
そうなんですけど、でもビジネスの世界で言うと日本の文化、日本の企業、日本人でって言うとちょっと語彙が悪い方かもしれないんですけども、プレゼンテーションが下手なんですよね正直。
確かに。