2026/08/14
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おはようございます。花火鑑賞士、気象予報士の鶴岡慶子です。 この配信では、花火や天気、言葉に関することなどをお話ししています。
今日は、線上降水帯についてお話しします。 昨日8月13日、関東地方で猛烈な雨が降りました。
千葉県には、レベル5大雨特別警報が発表されました。 千葉市と市原市では、レベル5土砂災害特別警報も出されました。
これは、大雨と土砂災害の分野では、5月から新しい防災気象情報が始まって以来、初めての発表となりました。
千葉県桜市では、3時間の降水量が189.5ミリ、千葉市中央区では188.5ミリ、立山市では183ミリに達しました。
いずれも観測史上最大の記録となったのです。 この記録的な大雨をもたらしたのが、線上降水帯です。
線上降水帯というのは、次々と発生するセキラウンが列をなす現象です。 そのセキラウンの列がほぼ同じ場所を通過または停滞するのです。
結果として線のように伸びる強い降水域が出来上がります。 どうして同じ場所に雨雲が並び続けるのかというと、その仕組みはバックビルディングと呼ばれています。
英語のバックビルディングが語源で、背後で構築されるという意味です。 まず暖かく湿った空気が同じ経路で流れ込み続けます。
その空気が上昇してセキラウンが発生します。 発生したセキラウンは上空の風に流されて移動していきます。
本来一つのセキラウンは30分から1時間ぐらいの寿命なんですけれども、 雲が流された背後の場所でまた新しいセキラウンが発生します。
この発生しては流され、また背後で発生するという動きが繰り返されます。 その結果線上にずっとセキラウンが列をなすということです。
風上側、つまり雲の背後にあたる場所で次々と新しい雲が構築されているという様子。
これがバック、背後、後方でビルディング構築されるという名前がついたと言われています。
雲の列が同じ場所にとどまり続けることになりますので、数時間にわたって同じ地域に雨が降り続けるわけです。
これが線上降水帯が危険と言われる理由です。 通常の雨とは違って同じ場所に雨が集中して降り続けるわけですから、短時間で記録的な雨量になりやすいんです。
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河川も急激な増水が予想されますし、土砂災害にもつながりやすくなります。 ここでちょっと言葉にフォーカスしますと、
バックビルディングという用語自体は、研究者の間では以前から使われていまして、気象予報士試験でも線上降水帯という言葉よりも、その仕組みであるバックビルディングを理解しているかを問われることが多かったように思います。
一般にこのバックビルディングが知られるようになったのは、平成23年7月の新潟・福島豪雨の時で、
この時に気象庁が線上降水帯という言葉と一緒に報道発表で初めて公式に使用されました。
信号流行語大賞にもバックビルディングは2014年にノミネートされていました。 意外に思うかもしれませんけれども、線上降水帯はその後2017年にノミネートされています。
5月29日から新しい防災気象情報に変わりまして、線上降水帯が発生しますと気象庁は気象防災速報
かっこ線上降水帯発生を発表します。 以前は顕著な大雨に関する気象情報と呼ばれていました。
今は気象防災速報として発表されます。 この情報は今まさに線上降水帯による大雨が発生していることを伝えるものです。
線上降水帯関連で言いますと、半日程度前から呼びかける気象解説情報
かっこ線上降水帯半日前予測もあります。 この気象解説情報によって早めの備えに役立てることができます。
もしこういった情報が発表された場合はすぐに身の安全を確保することが大切です。 この配信はアップルポッドキャスト他各種プラットフォームでお届けしています。
リッスンではこの配信のテキスト版を公開しています。 合わせてご覧ください。
それではまた明日。
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