| 今回は、マルクス・アウレリウスの『自省録』です。 本書を取り上げたのは、三谷隆正さんの高弟である神谷美恵子さん訳だからであります。 本書は、マルクス・アウレリウスの手記、いわゆる日記のようなものであり、 それゆえに、後世の人々に響くものになっています。 私のお気に入りの箇所をピックアップして、叡智を探求できればと思います。 |
サマリー
このエピソードでは、マルクス・アウレリウスの『自省録』における自己奮起の言葉について考察され、ストア派の哲学の重要性が強調されています。特に、内面を振り返り、誠実さや忍苦といった徳を際立たせることの意義が語られています。
自己の徳を発揮する
ちょっとじゃあ、次。 確かに、もうちょっと触れたいですね。 行きますか?
うーん。 読みますね。 うん。
君の頭の鋭さは、人が感心し得るほどのものではない。 よろしい。
しかし、私は生まれつきそんな才能を持ち合わせていない。 と、君が言うわけにはいかないものが他にたくさんある。
それを発揮せよ。 なぜなら、それは皆君次第なのだから。
例えば、誠実、 謹厳、
忍苦、強弱的でないこと、 運命に対して呟かぬこと、
可欲、 親切、
自由、 単純、
真面目、 狡猾な精神。
今すでに、 君がどれだけたくさんの得を発揮し得るかを自覚しないのか。
こういう得に関しては、生まれつきそういう能力を持っていないとか、 適していないとか、
言い逃れするわけにはいかないのだ。
それなのに君はなお、 自ら甘んじて低いところに留まっているのか。
って言ってんです。
朝の覚醒と思考
おー。
え、ちょっとこれ、じゅんさん、 僕だけかもしれないけど、
最初のところさ、 ゆっくり触れてもいいですか?
なんか文法的に一瞬。
本当ですか?
意味をね、理解したかった、ちゃんと。
君の頭の鋭さは、 人が感心し得るほどのものではない。
うんうんうん。で、よろしいと。
うんうんうんうん。
しかし、こう括弧しちゃって、
私は生まれつきそんな才能を持ち合わせていない。
と、君が言うわけにはいかない。
って言うんですよ。
頭の鋭さは人が感心するほどじゃない。
よねと。
だけど才能がないってことを、
言うなということを言ってる。
そうそうそうそう。
自分に才能は何もないんだってのは言うなよってことを言ってる。
そういうこと、そういうこと。
才能を持ち合わせてないと。
そういうふうには、言うわけにはいかないものがたくさん眠ってんだぞと。
うんうんうんうんうん。
なるほど。
それをちゃんと開花させようと。
うん。
言ってるんです。
で、その後でこう言ってくれたいろんな要素が。
そう。
あるんだ。
全て得らしい。これが全て得なんて。誠実。
うん。
誠実はなんかそれっぽいよね。
そう。
謹厳。慎め。細か。
はぁはぁはぁ。
忍苦。苦に耐えること。強悪的でないこと。
運命に対してつぶやかぬこと。
可欲。欲が少ないってことだね。
うーん。
親切。自由。単純。真面目。高まいな精神。
これらみんな得なんだね。これらみんな持ってるんだよって。
単純とかいいね。
うん。
真面目もいいっすね。
いいですね。
うーん。いいですね。
得なんだーみたいな。
ねー。
うーん。
いやーこれちょっとなんか響くなーやっぱり。
どういう?
聞きたい聞きたい。
どういう?
なんか俺もちょっとやっぱりそんな才能ないなってやっぱ思っちゃうから。
あははは。
あーそういうことかそういうことか。
うわー。
でもこの方も思ってたのかもね。
うーん。
なんかやっぱ優れた人ほど自分の愚かさ弱さっていうことを認識していると思うんだよね。
うーん。
だからそういうここに書かれてる誠実じゃない自分もいるし、
親切じゃない自分もいるし、真面目じゃない自分もいる。
っていうことも感じてるんじゃないかなー。
うんうんうんうんうんうん。
確かに確かに。
そうだよね。
サリトテイト書かないか。
書かないよねー。
うーん。
なになにじゅうさんサリトテイト?
いやサリトテイトそのー、
じゃあ諦めていいものではなくて、
こういう徳は万人に眠ってるんだって。
そうなんだよなーほんとに。
快化させる責務があるっていう感じがしますよねー。
あー。
それが自分が自分の?
うんうん。
そんなー。
これやっぱストア派って言われてますけど、
ストイックの語源になっているストア派。
ストア派って名前は聞いたことあるけど、よくわかってないなー。
こういう自分の内面を奮い立たせるような感じ。
そうなんだー。
だからストイックの語源なんだ。
そうそうそうそう。
こういうのがね、ちょっと刺さりにくいタイミングもあると思うんだけど、
やっぱりなんかこう入ってくるタイミングもあるよね。
確かに確かに確かに。
そうだね。
あと時代もあるかもねー。
そうだねー。
いいねー。
だいたい一個一個そういうぐらいのボリューム感のものがいっぱい載っているような本なんですか?
そうなんですよ。
読みやすいですね。
読みやすいんですよ。
読みやすい。
いいよねー。
役が素晴らしいからなのか、今の現代の人が読んでもなんかスッと入ってくるね。
そうだよねー。
じゃあちょっと、もうちょっと読んでいっていいですか?
ぜひぜひ。
これ面白いよこれ。
いくよ。
明け方に起きにくい時には、次の思いを念頭に用意しておくがよい。
人間の務めを果たすために、私は起きるのだ。
自分がそのために生まれ、そのためにこの世に来た役目をしに行くのを、
まだブツブツ言っているのか?
それとも自分という人間は、
ヤグの中に、ヤグってこれベッドの中に、
潜り込んで身を温めているために作られたのか?
だってこの方が心地よいもの。
では君は心地よい思いをするために生まれたのか?
一体全体、君は物事を受け身に経験するために生まれたのか?
それとも行動するために生まれたのか?って書いています。
確かに面白いね。
解決策がね、真面目だよね。
真面目。
朝起きれねえんすよって話し始めたよね、最初。
早い早い。
今ではわかるじゃないですか。
人間味あるでしょ。
そうだよね。
この解決策がすごいよね。
ねえ。
古い立たせてますね。
古い立たせてますよね。
人間の務めを果たすために私は起きるのだって。
まだベッドの中っすよね、それ。
上向いてる感じで。
ギリギリ戦ってんだ、そこでね。
いやすごいよ、やっぱり。
いいね。朝起きにくい時にね、この言葉を思い出して。
どのぐらいの人ができるか。
私は自信がない。
だからこれ時代背景、当時の。
もう理解がどんどん深まっていくとこの言葉もさらに、
あれなんだろうね、僕がそこの知識あんまないからさ。
この切羽詰まった感じっていうの頃の肌感覚がさ。
たぶん時代背景の理解が深まれば深まるほどとか。
皇帝っていうもののどういうことだったのかっていうのが分かっていくと。
さらにそこの温度感が伝わるんだろうなって思って聞いてた。
確かに確かに。
そうだね、結構映画とかも出てるからね、マルクスの。
そうなんだ。
出てる出てる。
そういうのもいいと思うし。
いいね。
でもこの話はね、朝もうちょっと寝たいなって、
やっぱ誰もが思う話だしね。
なんか皇帝もそうだったんだみたいなね。
そうなんですよ。
いいよね。
いいいい。
まあ確かに目覚まし時計とかがない時代だもんね、分かんないけど。
名声と本質の探求
そうでしょうね、ないでしょう。
結構気力で行くしかないから。
そうなんですよ。
なんか少なくともそれを書いた日は、これ日記だからある意味。
だからちょっと眠かった日なんでしょうね、ほんとね。
なんならちょっと睡眠に負けちゃった日なのかもしれないけど。
そしてそういうのがもうたびたび起きてて、
ちょっと悩んでた。
なんで寝てんだ俺はと。
カニどねしちまった。
なんか2000年前の人の肌触りがちょっと伝わる感じがしてるよね。
ちょっとじゃあ次言っていいですか。
もちろん。
昔盛んに褒めたたえられた人々で、
どれだけ多くの人がすでに忘却に陥ってしまったことであろう。
そしてこの人々を褒めたたえた人々も、
どれだけ多く去っていってしまったことだろう。
って言うんです。
昔盛んに褒めたたえられた人々で、
どれだけ多くの人がすでに忘却に陥ってしまったことであろう。
どんな偉人も、
どれだけ多くの人が忘れてしまったことであろう。
そしてこの人々を褒めたたえた人々もまた、
多く去っていってしまったことであろう。
なんか両方の視点から描かれることで、
また感じることが違うんだなと思った。
ほら、どんな偉人でも忘れ去られちゃうみたいな話があるじゃない。
さらにもう一つね、褒めたたえた人たちももう、
みんな過ぎ去っていったよねって両方描いてくれてるんだ。
そうなんですよ。
無情。
無情ね。
これじゅんさんどんなことを感じたの?
だからこんな名声みたいなものは、
取るに足りないものなんだって。
だからお前がやらねばならぬ本当のことをやれよって。
それが褒めたたえられようが、たたえられまいが、
人々が認めようが認めまいが、
誰かに見られようが見られまいが、
お前が本当のことをやれと。
そうね。
この方は皇帝としてはどうだったんですか、氷川は。
国民というか。
どうなったんだろうね。
どうだったんだろうね。
でもやっぱり褒めたたえられたり持ち上げられたりするようなポジションだよね。
そうでしょうね。
その中で自分の本当に大事にしたいことが見えなくなっちゃうことも、
起こりうるポジションだよね、多分ね。
その中で自分に対して見失うなよっていうことを書いてるところもあるのかな。
ちょっと今これは想像の勢いが出ないけど。
確かに皇帝であっても、
歴代の皇帝と比較されたりとかはあるでしょうしね。
あると思うよね。むしろありそうだよね。
先代の方が良かったって。
そうそうそう。
ねえ、言われそうじゃない?
こんだけ大ローマ帝国だから派閥やらとかもありそうだし、分かんないけど。
ありそうだよね。
だから要は本質を見失わせようとする要素はいっぱいありそうだよね。
政治の世界だからね。
そうそうそう。
その中でその人はそれを考えてたんだね。
うん、うん。
13:23
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