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2026-08-01

第23回【激動の決戦】第3戦 長篠・設楽原の戦い(1/3話)

第1話

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00:11
こんばんは。今夜もまた、おやすみ歴史ラジオの時間がやってきました。
ベッドに入って、一番リラックスできる姿勢で聞いてね。
長篠・設楽原の戦い(第1話のお時間です。
前回は、豪雨をついて奇襲を成功させ、 天下にその名を轟かせた織田信長と、
独立を果たした徳川家康の桶狭間の物語をお届けしましたね。
今夜から始まる新しい物語は、戦国時代の戦い方を根本から覆し、
檜縄銃の衝撃的な威力を世界に知らしめた激闘、
長篠・設楽原の戦い(その第1話をご案内します。
天正三年、1575年の新緑が眩しい初夏の頃のことでした。
戒の武田信玄が亡くなってから2年、家徳を継いだ武田勝頼は、
父の意思を継ぐかのように勢力を拡大し、 徳川寮である三河の地へと深く進行を開始しました。
武田軍が狙いを定めたのは三河の東の要所であり、 深い山々に囲まれた長篠城でした。
この長篠城を包囲したのは、武田信玄の時代から百戦錬磨の有名を馳せてきた、
凄まじい強さを誇る武田の武者たちでした。
その数およそ1万5千、対する長篠城を守るのは、
若干21歳の若い城主、奥平貞政率いるわずか500ほどの城兵たちでした。
30倍という圧倒的な戦力差の前に、
誰の目から見ても長篠城の落城は時間の問題に思われました。
しかし貞政と城兵たちは、死を覚悟して頑強な抵抗を続けます。
武田軍の猛攻に対し、弓矢や石を投げつけ、
堀を埋めようとする敵を必死の思いで押し返していきました。
昼夜を問わず繰り広げられる激しい攻防、やがて日数が経過するにつれ、
城内の兵牢はことごとく底を突き、兵たちの体力も限界に達していきました。
このままでは城が落ち、三河全体が武田の手に落ちてしまうのは明白でした。
絶対絶命の窮地に陥った長篠城の中で、城主の貞政は決断を下します。
遠く岡崎城にいる徳川家康、そして織田信長へ向けて、
城の精算な現状を伝え、救援を求める使者を派遣しようと試みたのです。
しかし長篠城の周囲は武田の兵によって何重にも厳重に包囲され、
川の浅瀬にまで網や鈴が張り巡らされているような鉄壁の警備が敷かれていました。
城から抜け出すこと自体が死を意味するような不可能な任務だったのです。
03:04
この不可能な任務に名乗りを挙げたのは足軽の鳥居スネーモンという男でした。
スネーモンは特別な立場や名のある武士ではありません。
しかし、飢えと疲労に耐えながら懸命に城を守る仲間たちの姿、
そして若き城主貞政の苦悩を誰よりも近くで見つめていました。
自分の命に変えてもこの城の救助を家康公に伝えなければならない。
深夜、スネーモンは身一つで城の裏手を流れる豊川へ静かに飛び込みました。
武田軍が川底に張り巡らせた網や鈴を、
暗闇の中で一本ずつ慎重に切り払いながら水中を忍び足でくぐり抜けていきます。
冷たい清流の霊気と、見つかれば即座に命を落とすという極限の緊張感。
スネーモンは息を殺し、川の流れに身を任せるようにして、
奇跡的に武田軍の厳重な警戒網を突破することに成功したのです。
川を渡り切ったスネーモンは、闇に紛れて山道を必死に駆け抜けました。
足の皮が破れ、血が滲んでも立ち止まることはありません。
ただひたすらに主君の待つ岡崎城へと突き進みました。
そして翌日の午後、スネーモンはついに岡崎城へたどり着きました。
泥と血にまみれたスネーモンを出迎えたのは、
徳川家康、そして救援のために岐阜から3万を超える大軍を率いて駆けつけていた織田信長でした。
スネーモンから流しの城の参上を聞いた信長と家康は、
その驚異的な忠義に深く感銘を受けます。
信長はスネーモンの目を見つめ、力強く語りかけました。
よくぞ知らせをもたらした。
みよ、織田と徳川の連合軍3万8千が、すでに流しの城の救出に向けて出陣の準備を整えている。
城に戻り、救援は間近であると城兵たちに伝えよ。
信長と家康の大軍がすぐ後ろまで迫っていることを知ったスネーモンは、
疲弊しきった体に再び気力をみなぎらせました。
一刻も早くこの吉報を城で待つ仲間たちに届けたい。
休息もそこそこにスネーモンは歓喜の思いを胸に抱き、再び流しの城へと引き返していったのです。
吉報を胸に抱いた鳥居スネーモンは走りました。
自分が生きて吉報を伝えれば、
がし寸前で絶望に打ちひしがれる流しの城の仲間たちに再び命の火が灯る。
ただその一瞬で、傷だらけの足を前へ前へと踏み出していったのです。
しかし流しの城の目と鼻の先にある岩崩山までたどり着いたとき、
あまりの疲労と一瞬の油断からついに武田軍の捜索隊に見つかり捕らえられてしまいました。
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スネーモンの身ぐるみをと調べた武田軍は彼が岡崎城から戻ってきた使者であることを見抜きます。
武田の陣に引き立てられたスネーモンに対し、武田の将たちは残酷な取引を持ちかけました。
城に向かって、信長や家康の援軍は来ない、だから諦めて城を開け渡せと叫べ。
そうすれば命を助け、武田家で私分として飯かかえてやろう。
もし断れば、その場で精算な処刑が待っています。
スネーモンは静かにうなずき、その申し出を受け入れるふりをしました。
武田の兵たちに引き立てられ、長篠城の城兵たちからよく見える川の対岸、張り付けの柱へと引き据えられるスネーモン。
城内からは痩せこけた仲間たちが手に汗を握り、片頭を飲んでスネーモンの姿を見つめていました。
スネーモンは深く息を吸い込むと、城へ向かって腹の底からの大声を張り上げました。
あと二三日のうちに、織田、徳川の救援数万が到着する。
決して城を渡すな、持ちこたえよその声は、川のせせらぎを突き破り、長篠城の隅々にまで朗々と響き渡りました。
狂気乱舞する城兵たちの歓声が湧き上がる中、欺かれたと知った竹田の兵たちは激怒し、スネーモンの体に容赦なく槍を突き立てました。
しかし、スネーモンの顔には、我が身を捨てて仲間を救ったという、誇り高く穏やかな笑みが浮かんでいたといいます。
男の壮烈な最後によって、長篠城の士気は最高潮に達し、竹田軍の包囲を完璧に持ちこたえ抜きました。
そして、そのすぐ後ろには、歴史を変える三万八千の織田、徳川連合軍が、着々と下長原へと迫っていたのです。
今夜のお話は、これでおしまいです。
男が残した熱い信念と、静まり返る夜の長篠の山々を思い浮かべながら、どうか今夜は、心も体もゆっくりとお休みさせてあげてくださいね。
次は一体どのような激動の瞬間が、あなたを待っているのでしょうか。
それでは、おやすみなさい。

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