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第32回【群雄・武将シリーズ】長宗我部元親(1/3話)
2026-09-06 07:52

第32回【群雄・武将シリーズ】長宗我部元親(1/3話)

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今晩は、今夜もまた、おやすみ歴史ラジオの時間がやってきました。
ベッドに入って、一番リラックスできる姿勢で聞いてね。
前回は、ミノのマムシと呼ばれた斉藤道さんが残した最後の夢と、
その思いを受け取った信長が天下へと羽ばたく物語をお届けしましたね。
今夜からは、南国の風が吹き抜ける四国の地に舞台を移します。
乱世を駆け抜けた軍友、武将シリーズの第二奏者、張曽壁本近の物語です。
姫は子と呼ばれて嘲笑されていた器用な若者が、
いかにして土佐の敵人と呼ばれる英傑へと覚醒していったのか、
その第一話をお届けしますね。
四国の南に位置する土佐の国、今の高知県に張曽壁本近は生まれました。
幼い頃の本近は、武士の家に生まれたとは思えないほど大人しく、色白で物静かな少年でした。
部屋に閉じこもっては本を読み、
外に出て体を動かしたり武芸の稽古に励んだりすることをあまり好まなかったのです。
そのあまりに優しげで弱々しい立ち振る舞いを見た家臣や周囲の人々は、
親しみを込めるどころか、密かに失笑し彼を姫は子、
つまりお姫様のような若気味と呼んで嘲笑っていました。
当時の土佐はいくつもの豪族がしのぎを削り、
常に争いが絶えない荒々しい土地でした。
武勇こそが全てとされる血生臭い世界において、
姫は子と呼ばれる跡取りの存在は張曽壁家の未来に暗い影を落としていたのです。
父である張曽壁邦近もまた、
このもの静かな息子が本当に戦国の嵐を生き抜いていけるのだろうか、
戸棟の奥で深い不安を抱えていました。
しかし、元地下の心の中には、周囲が気づいていない静かな観察眼と、
物事を深く見極める知恵が着々と蓄えられていました。
部屋の中でじっと本を開いていた時間は、
単なる逃避ではなく、歴史や兵法、
そして人の心の動きをじっくりと学ぶ大切な時間だったのです。
やがて元地下が22歳になった時、ついに運命の瞬間が訪れます。
隣国の強い勢力である本山氏との間で行われた本山や流れの戦いで、
元地下は人生で初めての陣で、つまり偽陣を迎えることとなったのです。
周りの誰もが、あのお姫様のような若気味に戦などできるはずがないと、
不安と疑いの目で見つめていました。
偽陣の場へ向かう元地下の表情には、これまでの弱々しさはみじんもありませんでした。
しかし、本気で戦う覚悟を決めたものの、
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実は元地下は槍の突き方すらまともに教わっていなかったのです。
陣中で不安そうに佇む元地下の姿を見たベテランの家臣は、見兼ねて尋ねました。
若気味、槍はどのようにして扱えばよいかご存知ですか?
元地下が静かに首を振ると、家臣は丁寧に教えました。
敵の目や突き刺すべき場所をじっと見定め、
突くときは力を込めて思い切り突くのです。
そして、大将というものは陣の戦闘に立って威風堂々と振る舞うものでございます。
元地下はその教えを深くうなずいて胸に刻み込みました。
知識として頭の中にあった兵法と、
現場で教わった泥臭い極意が彼の中で見事に一つに溶け合った瞬間でした。
いざ戦いの火蓋が切られると、周囲の予想を完全に裏切る光景が繰り広げられます。
悲鳴はこと嘲笑われていたはずの元地下は、馬上で槍を鋭く構えると、
躊躇することなく敵陣の真っ只中へと突撃していったのです。
その姿には迷いも恐怖も一切ありませんでした。
教えられた通りに敵の目をじっと見据え、
全身の力を乗せて槍を繰り出す元地下の勇猛さに、味方の兵たちは息を飲みました。
姫箱の仮面を脱ぎ捨てた元地下は、
まるで覚醒した鬼人のように戦場を重大無人に駆け巡り、
凄まじい働きで見事に自軍を勝利へと導いたのです。
戦が終わった後、調査壁家の武士たちは驚きと歓喜に包まれました。
あのおとなしかった若気味が、これほどまでに丈々しく、頼もしい将であったとは。
人々は手のひらを返したように元地下をたたえ始めました。
姫箱という嘲笑の言葉は消え去り、
人々は彼のことを土佐の敵陣、
つまり土佐が生んだ滅多にない素晴らしい英傑と呼ぶようになったのです。
鬼人で見せた圧倒的な覚醒により、元地下の壮大な戦いがここから幕を開けました。
鬼人で見事な勝利を収めた元地下は、
その勢いのまま調査壁家の家徳を継ぎ、第十六代党首となりました。
土佐の敵陣と称えられるようになった元地下の胸には、
今や土佐一国をまとめ上げるという固い決意が宿っていました。
しかし、当時の土佐は七つの強い豪族がそれぞれの領域を支配し、
しのぎを削る群雄合協の地でした。
土佐七雄と呼ばれる武将たちが互いに建成し合い、
一歩も引かない泥沼の争いが続いていたのです。
元地下は、持ち前の優れた志望と決断力を発揮します。
ただ力でねじ伏せるだけではなく、
敵の真理を尽き、時には張略を用いて内側から切り崩し、
時には電撃的な強襲を仕掛けて敵を圧倒していきました。
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その戦いを強力に支えたのが、元地下が作り上げた一両武卒という独自の兵士たちでした。
彼らは普段、田畑を耕す農民として生活し、土と向き合っています。
しかし、一度戦の合図が響き渡ると、
畑の脇に置いておいた一両の鎧と武器を身につけ、
瞬時に勇猛果敢な武士へと変貌するのです。
農業と武士が完璧に一体となったこの仕組みにより、
元地下は常にあらゆる場所へ俊敏に兵を動かすことができました。
大地に根を張り、自分たちの家と土地を守るために戦う一両武卒の粘り強さは、
他国の軍勢を大いに恐れさせました。
元地下の指導の下、一両武卒の凄まじい粘り強さと結束力は遺憾なく発揮され、
強力なライバルたちを次々と破っていきます。
器用でおとなしい姫箱と呼ばれていた青年は、
今や四国の南の海を背に、
土砂全土をその支柱に収めようとする巨大な英傑へと成長を遂げたのです。
調査壁元地下のお話、第1話はこれでおしまいです。
姫箱の仮面を脱ぎ捨て、土砂の敵人として覚醒を果たした調査壁元地下。
次は一体どのような物語が待っているのでしょうか。
今夜はどうぞ、ぬくもりのある布団に包まれて、
心も体もゆったりとお休みさせてあげてくださいね。
それでは、すばらしい夢が見られますように。
おやすみなさい。
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