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【環境】EUはなぜ脱炭素のルールを変え続けるのか?環境政策から産業戦略・欧州優先へ
2026-09-04 19:55

【環境】EUはなぜ脱炭素のルールを変え続けるのか?環境政策から産業戦略・欧州優先へ

EUは、世界でも早くから脱炭素政策を進めてきました。


一方で、EVや再生可能エネルギーをめぐるルールは、ここ数年で何度も見直されています。


このエピソードでは、EUの脱炭素政策が、環境対策だけではなく、産業政策や域内企業の競争力と結びついていった流れを整理します。


当初は、CO2排出を減らすために、EVや再生可能エネルギーへの移行を強く進める考え方が中心にありました。


しかし、中国メーカーのEVや電池、太陽光パネルなどが存在感を増す中で、脱炭素を進めるほど域外企業の競争力を高めてしまうという問題も見えてきました。


その結果、EUでは補助金、関税、域内生産、サプライチェーン、雇用といった産業政策の視点が強まっています。


環境に良い製品であればどこで作られていてもよい、という考え方から、脱炭素を進めながら欧州の産業も守るという方向へ、政策の重心が動いていると見ることができます。


また、EV政策の見直しも、「脱炭素をやめた」と単純に捉えるのではなく、目標を維持しながら実現方法を調整している動きとして見る必要があります。


環境政策、産業競争力、雇用、安全保障がどう重なっているのか。


その視点から、EUが脱炭素のルールを変え続ける理由を考えるエピソードです。


このエピソードは、Webメディア「ねんごろ」で公開している記事をもとに制作しています。


元記事:

https://nengoro.com/column/ecology/europe-decarbonization/


YouTube:

https://youtu.be/tE0zjwgTTBw


このエピソードの音声は、生成AIを利用して制作しています。

感想

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00:00
リスナーのみなさん、ちょっと想像してみてください。
はい。
あなたは今、地球を救うためのものすごく壮大なフルマラソンに参加しているとします。
ええ、いいですね。
毎日のように一生懸命トレーニングをして、決められたルール通りに真面目に走っているわけですよ。
当然そうなりますよね。
ところが、レースの途中で、突然運営側がコースをガラッと変更しちゃうんです。
ああ、それは困りますね。
しかも、新しい道には巨大な料金所が設置されていて、
おまけに自分の最大のライバルには、なぜかスケートボードが与えられたとしたら。
それはちょっと理不尽すぎますね。
ですよね。
ちょっと待ってくれ、話が違うじゃないかって絶対叫びたくなるじゃないですか。
ええ、間違いないです。
実は今、ヨーロッパの脱炭素政策をめぐって、世界のビジネスシーンで、
これとよく似た理不尽さというか、違和感が渦巻いているんですよね。
そうなんですよ。今のヨーロッパの製造業の方々や、
現地に進出している企業の人たちが感じているクラストレーションは、
まさにそのマラソンの感覚に非常に近いと思います。
やっぱりそうですよね。
あのEUの政策を見ていると、なんだか矛盾だらけに思えて仕方がないんですよ。
なるほど。例えばどんなところでしょうか。
例えばですね、環境に優しいからっていう理由で、
EV、つまり電気自動車をあんなに大推進しているのに、
いざ安くて性能のいい中国製のEVがどんどん入ってくると、
いきなり追加の関税をかけて締め出そうとするじゃないですか。
確かにそういう動きがありますね。
さらに輸入品にも炭素コストを求めるシーバムっていう厳しいルールを導入する一方で、
自分たちの域内の企業には手厚い補助金をどんどん出している。
はい、おっしゃる通りです。
これを見ていると、これって本当に地球環境を守るための純粋な政策なのかなって。
うーん、なるほど。
それとも、環境をただの公実にして、自分たちの産業を守りたいだけなんじゃないのって率直に疑ってしまうんですよね。
まあ、その疑問を抱くのは非常に自然なことですよね。
ただ、ここで私たちが直面している現状を、
その環境のためか、それとも産業保護のためかっていう単純な二択で捉えようとすると、
二択で捉えると?
今のEUの本当の狙いを見落としてしまうんです。
ほう、二択じゃ説明できないってことですか?
となると、もっと複雑な裏の事情が絡み合っているわけですね。
ええ。今回の私たちのディープダイブのミッションは、まさにその絡み合った糸を紐解くことです。
おお、楽しみです。
純粋な環境政策として始まったはずの脱炭素が、
いかにして経済成長、そして産業競争や安全保障という、
全く別の目的と飲み込まれるように重なり合っていったのか。
全く別の目的と重なり合った、なるほど。
そして、それが結果として世界のビジネスルールを根底から書き換えているという現実ですね。
結論を急がずに、まずはその目的がどんどん巨大化していった経緯から順を追って見ていきましょう。
03:02
OK、ちょっと整理してみましょう。
そもそもEUは一番最初何をゴールに設定して走り出したんでしょうか?
出発点は非常にシンプルだったんです。純粋な温室効果ガスの削減ですね。
なるほど。
そして、実はこの点において、彼らは圧倒的な成果を収めているんですよ。
えっ、そうなんですか?
ええ、データを見るとですね、1990年から2023年にかけて、
EUの温室効果ガスのネット排出量は、実におよそ36%も減少しているんです。
36%減ですか。それはものすごい数字ですね。
でもそれだけ排出を急激に減らすとなると、工場の稼働を止めたりして、経済活動自体をかなり我慢したってことですよね。
いや、ここが最大のポイントなんです。
と言いますと。
まったく同じ期間で、EUのGDPは、なんとおよそ70%も成長しているんですよ。
70%成長。えーと、排出を減らしながら経済も大きくなったってことですか?
そうなんです。つまり、経済活動を犠牲にするのではなくて、経済成長と排出削減を同時に達成してしまったんです。
なるほど。
これこそが彼らの自信の源であり、現在の強気な脱炭素政策の原点なんですよね。
環境を守りながらでも、しっかり経済を回せるってことを証明しちゃったわけですね。
ただ、社会全体のエネルギーシステムを根本から変えるとなると、当然とてつもないコストがかかってきますよね。
ですよね。発電所から始まって、車も住宅も工場の設備も全部丸ごと入れ替えるようなものですから。
天文学的な投資が必要です。そこでEUは、欧州グリーンディールやネットゼロ産業法という枠組みを作りまして、
この巨大なコストを単なる出費ではなくて、新しい成長戦略へと転換させようとしたんです。
成長戦略ですか?
つまり、どうせ膨大なお金がかかるんだったら、その新しい脱炭素市場で使われる技術や製品を、われわれヨーロッパの企業が供給してしっかり設けようと考えたわけです。
なるほど。純粋な環境保護の取り組みが、いつの間にか次世代ビジネスの覇権争いにスライドしていったんですね。
そのとおりです。そして、さらにそこに決定的な出来事が起きました。
決定的な出来事?
ええ。2022年のロシアによるルクライナ侵攻です。
ああ、あのヨーロッパ中を襲ったエネルギー危機ですね。
はい。ロシアからの安価な天然ガスにべったり依存していたEUは、この時、根底から戦略往復されました。
ですよね。ガスが止まっちゃったわけですから。
ここでEUは、ギッパワーEUという方針を打ち出しまして、脱炭素という目標の上に、エネルギー安全保障という究極の目的を上乗せしたんです。
安全保障?
ええ。化石燃料への依存を断ち切らなければ、国そのものが生き残れないという強烈な危機感ですね。
なるほど。これちょっと分かりやすいトトレが浮かんだんですけど。
06:01
はい、なんでしょう?
最初は本当に純粋に、健康のためにダイエットしようって走り始めたのに、いつの間にか自分のフィットネス動画をネットで配信して、ビジネスとしてがっつり稼ぐようになり。
面白いですね。
そして最後には、ご近所の治安が急激に悪化したせいで、そのフィットネスの目的が自分の身を守るための誤診術に変わってしまった?みたいな。
ああ、完璧な例えだと思います。
目的がどんどん大きくなっている。
目的が一つではなくて、健康、ビジネス、そしてサバイバルという3一体になってしまったわけです。
なるほどな。
この複層の目的が重なり合っている状態を理解しないと、今のEUの政策はただ単にバータリ的で矛盾しているようにしか見えないんですよ。
確かに。では、その目的が重なり合った結果、企業同士の競争ルールが具体的にどう激変してしまったのか。
え?
ここからは一番わかりやすい自動車産業を例に深掘りしてみましょう。
いいですね。
自動車産業って、これまでは燃料をどれだけ効率よく使えるか、つまり燃費が圧倒的な正義でしたよね。
はい。燃費の良さが技術力の証明でした。
そしてそのルールの下では、日本のメーカーがハイブリッド社の技術で完全に無双していたじゃないですか。
ええ。欧州の朝鮮でも日本企業のハイブリッド技術は圧倒的な競争力を持っていると非常に高く評価されていましたからね。
なのにEUはここでそのルールを根本から変えに来ましたよね。
はい。現行の法律では2035年から新車の平均二酸化炭素排出量を1kmあたり0gにすることが求められています。
0gってつまりガソリンを一滴でも燃やしたらアウトってことですよね。
そういうことになります。
でもこれ法律で直接電気自動車イナーは販売禁止だって言っているわけではないんですよね。
そうなんです。特定の技術を名指しで禁止するのではなくて、あくまで技術中立という形をとっているんですよ。
技術中立ですか?
はい。排出量ゼロという基準さえ満たしてくれれば、どんな技術を使っても自由ですよというスタンスですね。
なるほど。
しかし現実問題として、走行時にどうしても排出が出てしまうガソリン車やハイブリッド車はこの基準をクリアするのが事実上不可能なんです。
つまり結屈的にバッテリー式のEVだけが自動的に勝ち残る設計になっていると。
おっしゃる通りです。
これ見方によってはですよ、日本のハイブリッド車が強すぎるからわざとルールを書き換えて排除しようとしたんじゃないかってちょっと陰謀論っぽく捉える人もいますよね。
そこは非常に興味深い視点だと思います。ただそれを単純な日本叩きだと結論付けてしまうのは少し見方が浅いと言えざるを得ません。
浅いですか。
はい。彼らはあくまで気候変動を止めるために走行時の排出を絶対にゼロにするという究極のゴールを置いたんです。
あーなるほど。
その結果として評価の基準つまりルールの物差しそのものが燃費から排出ゼロへと変わってしまったんですよね。
09:05
ということは学校のテストで言うならみんなが必死に数学の勉強をしていて常にトップの成績だった生徒がいたのにある日突然学校側が明日から採点基準を美術に変えますって言い出したようなものですね。
まさにその通りです。
数学の能力が落ちたわけじゃないのに評価されなくなってしまった。
しかし非常に皮肉なことにですねEU自身が新しく作ったその美術のテストで彼らは思わぬ強敵に市場を奪われることになるんです。
そこでついに登場するのが中国製のEVですね。
EVを大量に安く作るためにはバッテリーやその原材料となる鉱物の確保が絶対に不可欠なんです。
サプライチェーンの問題ですね。
中国は国家戦略としてもう何年前からこのサプライチェーンをがっちり握っていまして圧倒的な生産力と価格競争力を身につけていたんです。
なるほど。
その結果EUが自ら作り出したEV市場において地元のヨーロッパのメーカーではなく中国製のEVがすさまじい勢いでシェアを拡大し始めたんですよ。
中国政府の分厚い補助金もあって安くて性能のいい車がどんどんヨーロッパに入ってきたと。
ええそうです。
あのここからが本当に面白いところなんですが。
もしEUの究極の目的が地球環境を救うことなんだとすればですよ。
ええ。
安くて質の高いEVがどんどん普及するのは消費者にとっても環境にとってもむしろ大歓迎のはずですよね。
理屈の上では全くその通りですね。
なのにEUは2024年に中国製のEVに対して追加の関税をかけましたよね。
かけましたね。最大で38%もの追加関税です。
わざわざ関税で車の値段を高くしちゃったらEVが普及しにくくなって自分たちの環境目標の足枷にありませんか。
そう思いますよね。実はこれは非常に重要な問題を提起していまして。
ほう。
この矛盾こそが現在のヨーロッパが直面している最大のジレンマなんです。
ジレンマですか。
ええ。安いEVが大量に入ってくれば脱炭素のスピードは間違いなく上がります。環境にはプラスです。
はい。
しかしそれによって欧州の自動車メーカーが価格競争に負けてバタバタと倒産してしまったらどうなるか。
ああ、雇用が。
そうなんです。何百万という雇用が失われ、工場は閉鎖され、次世代のクリーン技術を開発するための資金も消滅してしまいます。
つまり環境への理想を猛スピードで追い求めてしまうと、自分たちの産業と生活基盤がやけの腹になってしまうと。
ええ。環境を守るためのルールと自国の産業と雇用を守るためのルールが真正面からドカンと衝突してしまったわけです。
それは苦しいですね。しかもこの痛みを伴うジレンマに悲鳴を上げているのは自動車産業だけではないんですよね。
12:00
そうなんです。自動車以外の産業も大変なことになっています。
ニュースなんかを見ていると、ヨーロッパのエネルギー価格が高騰しすぎて、もはや工場を維持できないという話もよく聞きますが。
ええ。非常に深刻な状況です。最近、元欧州中央銀行総裁が中心になってまとめた、通称ドラギ報告というレポートが発表されまして。
ドラギ報告。
はい。欧州の競争力に対する非常に危機感の強い内容なんですが、そこにあるデータによるとですね。
ええ。
現在の欧州のガス価格はアメリカの4倍から5倍。電力価格は2倍から3倍にも達しているんです。
アメリカの4倍から5倍のガス代ですか?
そうなんですよ。
リスナーの皆さん、これ毎月の自宅の電気代やガス代がいきなり5倍になったと想像してみてくださいよ。冬を越すのすら命がけですよね。
本当にそのレベルの衝撃です。
もしあなたがパン屋さんとか、ましてや大量のエネルギーを使う鉄鋼工場なんかを経営していたら、もう2セアをたたむしかないじゃないですか。
ええ。実際その通りのことが起きています。
ドイツの商工会議所にあたるDIHKという大規模な経済団体が行った2026年の調査があるんですが。
はい。どんな結果だったんですか?
大規模な産業企業の約60%がすでに国内での活動を縮小するか、海外への生産移転を検討あるいは実施していると回答したんです。
60%?半分以上の企業がヨーロッパから逃げ出そうとしているってことですか?
そういうことです。
環境を守るためにルールを厳しくした結果、産業が空洞化してしまったら国として成り立ちませんよね。
全くおっしゃる通りです。だからこそEUは最近、このルールの再調整に必死になって動いているんです。
再調整?どうやって調整するんですか?
理想だけで突っ走るのをやめて、もっと現実的な生き残り戦略へとシフトし始めています。その象徴的な仕組みの一つがシーマムですね。
あー、冒頭にも少し触れた輸入品にも炭素コストを求めるっていう制度ですね。これ具体的にはどういうメカニズムになっているんでしょうか?
先ほど例に出た鉄鋼工場で考えてみましょう。ヨーロッパの厳しい環境規制のせいでコストが上がりすぎた工場が、規制の緩い生きがいの国に逃げ出したとしますよね。
はい、さっきの60%の企業みたいに。
そこで大量の二酸化炭素をもくもく出しながら安い鉄を作って、それをヨーロッパに逆輸入してくるとします。
なるほど。
これでは地球全体の排出量は全く減らないどころか、真面目にルールを守っているヨーロッパの工場だけが大損をしますよね。
確かに、ただの規制の抜け穴じゃないですか。
ええ、これを専門用語で炭素2ケージ、つまり炭素の漏れと呼びます。これを防ぐためにシーマムは国境に見えない関税のゲートを設けるんです。
見えないゲート?
あなたが輸入しようとしているその製品、製造時にどれくらい二酸化炭素を出しましたか?
EUの基準より多く出しているなら、国境でその分のペナルティー代を払ってくださいね、という仕組みです。
15:01
うわー、それは強烈ですね。海外の企業からしたら、お前らのルールをこっちに押し付けるなって猛反罰が起きそうですし。
ええ。
手続き自体もめちゃくちゃ面倒くさそうですよね。二酸化炭素の量を正確に測るなんて。
おっしゃる通りで、現場の混乱は避けられません。ためにEUも2025年にはこのシーマムの制度を急遽簡素化しました。
あっ、簡素化したんですか?
はい。年間50トン未満の事業者など、全体の約90%の輸入者を煩雑な手続きの対象外にしたんです。
90%も外しちゃったんですか。それだと意味がないのでは?
いえ、対象となる排出量の99%を超える大口の部分は、しっかり制度内に残しているんです。
なるほど。中小企業の手間を省きつつ、大企業からはしっかり取るという、事務負担を減らしつつ実効性を保つ現実的なバランスを取ったわけですね。
そういうことです。
理想と現実の落とし所を必死に探っているんですね。他にもそういう調整の動きはあるんですか?
ええ。EU ETSという排出量取引制度の緩和もその一つですね。
ETS。
これもともと、企業ごとに排出できる二酸化炭素の上限を決めて、それを超える場合は排出枠をお金で買わなければならないという仕組みなんですが。
枠を売り替えするわけですね。
ええ。EUは本来この排出枠をどんどん減らして、企業にプレッシャーをかけていく予定でした。
でも、2031年以降の削減ペースを当初の予定より少し緩める案を出しています。
ちょっと手心を加えたと。
さらに大きな動きとして、2025年のクリーン産業ディールがあります。
はい。
ここではなんと1000億ユーロ規模という巨額の産業脱炭素化銀行の設立を打ち出しました。
1000億ユーロ、すごい額ですね。
ええ。もはや規制でムチを打つだけでなく、域内で生産体制を維持してもらうための莫大な資金支援に乗り出しているんです。
なるほど。これを大きな視点で捉え直してみると。
ええ。
自動車のルールを変え、中国に関税をかけ、シーバムで国境にゲートを作り、でも国内の規制は少し緩めて、多額の補助金をばらまく。
はい。
これらを全部つなげてみると、もはや純粋な環境政策というより、次世代産業でヨーロッパが勝つための緻密に計算された市場コントロールに見えてきますね。
その見方は非常に鋭いと思います。経済成長や雇用を何としても守り抜くという強烈な意図があるのは間違いありません。
ですよね。
ただ、ここで一つだけ強調しておきたいんですが、だからといって、環境を公実にした単なる悪質な産業保護主義だと切り捨ててしまうのはフェアではないと思うんです。
ほう、と言いますと?
なぜなら、EUは自分たちの生きない企業にも本当に血を流すような多大なコストと痛みを敷いてきたからです。
ああ、なるほど。
最初から自国産業の保護だけが目的なら、わざわざ60%の企業が逃げ出したくなるような厳しいルールを自分たちに課すはずがありませんよね。
18:02
確かに、自分で自分の首を絞めてますもんね。
ええ。EUという一つの完璧な意思が黒幕として存在しているわけではないんです。
はい。
環境という絶対的な思想、経済という現実、そして安全保障という視覚問題、この複数の目的の間で日々悲鳴を上げながら泥臭くバランスを調整し続けているのが彼らの本邦の姿なんです。
なるほど。つまり、これらは何を意味しているのでしょうか。
ええ。
リスナーの皆さん、今日のお話を聞いてニュースの見方がガラッと変わったのではないでしょうか。
そう思っていただけたら嬉しいですね。
これからは、ヨーロッパの環境に優しい最新の取り組みという美しい言葉を見かけたら、その後ろに隠れている意気惚りをかけた経済と安全保障の切実な戦いの影をぜひ探してみてください。
きっと、見えてくる世界が全く違うはずです。
最後に、あなたに少し考えてみてもらいたいことがあります。
はい。
脱炭素のトップランナーと呼ばれ、最も意識が高いはずのヨーロッパでさえ、環境の理想と経済の現実の間でここまで苦しみ、もがきながらルールを作り変えて続けているわけです。
だとしたら、これから本格的に脱炭素へと向かう日本やアメリカ、そして新興国を含む世界中で、これからどれほど激しいグリーンの名の下の生存競争が繰り広げられるのでしょうか。
想像するだけでも凄まじいですよね。
この波は決して遠いヨーロッパだけの話ではありません。
私たちが毎日買う製品の値段、電気代、そしてあなたの働く会社のビジネスモデルにも間違いなく押し寄せてきます。
すでに足音は聞こえていますからね。
あなたはルールの物差しが突然変わるこの新しい世界をどう生き抜きますか。
ぜひご自身でも考えてみていただければと思います。
それでは今回のディープダイブはこの辺で。また次回、新しい視点を探しに行きましょう。
19:55

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