GA4で流入経路の数字を見ても、「だから次に何を調べればいいの?」と迷うことがあります。
検索、広告、SNS、参照サイトなど、チャネルごとの数字が並んでいても、それだけでは改善すべき場所までは分かりません。
このエピソードでは、GA4の流入経路分析を、数字を眺めて終わらせず、次に見る場所を絞るための方法として整理します。
まず確認したいのは、サイト全体の平均値だけではなく、「どの流入経路で違いが起きているのか」です。
成果の低い経路を探すだけでなく、特定の検索や紹介リンクなど、成果につながっている強い流れを見つけることも改善の手がかりになります。
さらに、流入経路を絞ったあとは、そのユーザーがどのページから入り、どこへ進み、どこで離脱したのかを見ていきます。
GA4の数字は原因そのものではなく、ユーザーが行動した結果として残ったデータです。
そのため、数字だけで結論を出すのではなく、「なぜこの動きが起きたのか」という仮説を持って、ページや導線、検索意図など次の確認場所へ進む必要があります。
アクセス解析を「数字を見る作業」ではなく、「次に何を調べるかを絞る作業」として使うためのエピソードです。
このエピソードは、Webメディア「ねんごろ」で公開している記事をもとに制作しています。
元記事:
https://nengoro.com/webmarketing/kaizen/analysis/analysis-01-10/
YouTube:
このエピソードの音声は、生成AIを利用して制作しています。
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00:00
もし私が、あなたのウェブサイトの トラフィックが突然2倍に急増したことが、
実は今日、あなたのビジネスに起きている 最悪の事態かもしれないと言ったら、信じますか?
いやー、普通なら大喜びして、すぐにチームのみんなに スクリーンショットを送ってしまうような瞬間ですよね。
そうなんですよ。GA4、つまり Google Analytics 4 のダッシュボードを開いて、
見事な右肩上がりのグラフを見る。やったーって。
気持ちはすごくわかります。
でも、その見かけの数字の裏で、 実は全くターゲットではない海外からのボットのアクセスだったりとか、
あるいは、エラーページがループして、 無駄にセッションを稼いでいるだけだったりするかもしれないんですよね。
はい。本当の火事が起きているのに、 表面的な数字の増加に喜んで、それを見過ごしてしまう。
これすごく怖いことなんです。
逆に、数字が少し下がっただけでパニックになっちゃって、
手当たり次第にサイトの構造を変えてしまって、 状況をさらに悪化させるケースもよく聞きますよね。
そうなんですよね。だからこそ、 データを開いたときの最初の向き合い方が本当に重要になってくるんです。
というわけで、リスナーのあなたも、 GA4 のトラフィック獲得のレポートを開いて、
オーガニックサーチとかダイレクトとか、 数字がずらりと並んでいるのを見た後、
結局次は何をどう見ればいいの?と、 手がピタッと止まってしまった経験ありませんか?
きっと多くの方が経験しているはずです。
今日はまさにそこを紐解いていきます。 情報の海で溺れないためのディープダイブですね。
データ分析というと、どうしても画面上で全てを解決しなければならない、 と思い込んでいる方が多いんですよね。
ああ、わかります。 全部の答えがこのツールの中にあるはずだ、みたいな。
ええ、でも私たちの今日のミッションは、
GA4 の画面上だけで原因を完璧に断定することではありません。
えっ、断定しなくていいんですか?
はい、しなくていいんです。
そうではなくて、数字が動いている場所を賢く絞り込んで、
次に何を調べるべきかを決めるための 最短ルートをご案内することです。
なるほど、次に何を調べるべきかを決める。
そうです。今の時代、GA4 の中には無数のデータポイントが存在しますから。
あっちをクリックして、こっちをドリルダウンしてと手当り次第に潜っていくと、
本当に簡単にデータの海で溺れてしまいます。
確かに、メニューが多すぎて迷子になりがちですよね。
情報の海で溺れないためのコンパスを手に入れる、ということですね。
では早速、GA4 を開いたリスナーが最初にぶつかる分かれ道から行きましょう。
はい、行きましょう。
左側のメニューを開くと、集客というカテゴリーの中に、
トラフィック獲得とユーザー獲得というすごく似た名前のレポートが2つ並んでいますよね。
これ、いきなりどっちを見ればいいか迷うんですが。
分析の前提を決定づける非常に重要な分かれ道ですね。
結論から言うと、今回のように、今、サイトのどこで数字が動いているのか、
03:02
現在の入り口はどうなっているのかを見たい場合は、トラフィック獲得を使います。
トラフィック獲得ですね。
でもちょっと待ってください。
例えば、リスナーの誰かが新規顧客を獲得するために、
今月フェイスブック広告に10万円を投資したばかりだとしますよね。
ええ、よくあるシチュエーションです。
だとしたら、その広告が新しいお客さんを連れてきたかを知るために、
ユーザー獲得の方を見るべきなんじゃないですか。
なんで今日はそっちを無視するんですか。
鋭いご指摘ですね。
おっしゃる通り、その広告投資の費用対効果を長期的に測りたいなら、
ユーザー獲得を見るのは大正解なんです。
ですよね。
ただ、ユーザー獲得というのは、そのユーザーが一番最初にサイトへ訪れた経路に
評価を固定するという特殊な仕組みを持っていまして。
一番最初ですか。
ええ、例えばあるユーザーが1ヶ月前にそのフェイスブック広告から初めて訪れたとします。
その後その人はサイトをすごく気に入ってくれて、
1週間に1回ブックマークから直接訪れて、
そして今日はGoogle検索で関連キーワードを調べて再び訪れました。
はいはいはい。
この場合、ユーザー獲得のレポートを見ると、
今日の訪問であっても手柄はすべて最初の接点であるフェイスブック広告に付けられるんです。
ああ、そういうことか。
つまり、今朝Googleの検索順位が急上昇して、そこから大量に人が来ているのに、
ユーザー獲得のレポートを見ていると、過去の出会いの原点ばかりが強調されちゃうんですね。
その通りです。今まさに起きている検索エンジンの変化に気づけなくなる可能性があるんですよ。
それはまずいですね。
今日のミッションは、現在起きているサイトへの入り口の変化を捉えることですから。
だからこそ、今回の訪問がどこから発生したのかを、
セッション単位、つまり今日の移動手段としてフラットに記録してくれるトラフィック獲得に集中する必要があるんです。
今日の移動手段がトラフィック獲得で、最初の出会いのきっかけがユーザー獲得と目的が全く違うから、
この2つの数字を横並びにして、こっちの方が数字が大きいななんて比較するのはナンセンスだということですね。
ええ、全く意味が違ってきますからね。
リスナーの皆さんも、今知りたいのは現在地の確認ですから、迷わずトラフィック獲得をクリックしてくださいね。
そうですね。では、トラフィック獲得を開いたら、次のステップに進みましょう。
ここからどうデータを絞り込んでいくかですが、初心者が一番やりがちなミスについてお話ししましょうか。
ぜひ聞きたいです。でも、なんか予想がつきますよ。
おっ、何でしょう。
一覧表が出た瞬間に、どの外部サイトのどの記事のURLから飛んできたのかみたいな、一番細かいところをいきなり探そうとしちゃうことじゃないですか。
まさにそれです。ここで興味深いのは、最初から細部を見ると、ほぼ確実に全体像を見失うということです。
でも、細かいところを見ないと、どこに問題があるか原因がわからない気がするんですけど。
06:05
実はこの段階では、なぜという原因はまだ考えなくていいんです。
考えなくていいんですか。
はい。いきなり虫がねで地面のありを探すようなことはせず、まずは空から森全体を見渡す必要があります。
具体的には、いってりのルールで大きく分類されたチャンネル全体から見ていくんです。
森全体、つまりオーガリックサーチとかダイレクトとか他サイトからのリンクであるリファラルといった大きなグループの箱ですね。
ええ。まずはこれらを並べて、セッション数のボリュームが大きいチャンネルはどれか、過去と比べて不自然に増えたり減ったりしているチャンネルはどれかを探します。
はいはい。
あっ、今月はオーガニックサーチの箱全体がすごく起こんでいるなぁと当たりをつけるわけです。
いきなりURLを追うのではなく、まずはどの箱に異変が起きているかを見つけるんですね。なんだか少し気が楽になりました。
そう言っていただけるとよかったです。
じゃあ、例えばオーガニックサーチがすごく減っているぞと気になる箱が見つかったとします。
そこからどうやってズームインしていくんですか?
そこで初めてディメンションを切り替えます。
GFOの表の左上にあるドロップダウンから、セッションの参照元、メディアという項目を選んでみてください。
ディメンションというのは、要するにデータを切り分ける切り口とか分類の軸のことですよね?
そうです。チャンネル全体では見えなかった違いを一段階細かく分解する軸ですね。
参照元というのは、トラフィックが発生した元、つまり特定の流入元となるドメイン名などです。
はい。
そしてメディアは、ユーザーがアクセスした方法や媒体区分を示します。
つまり、Googleオーガニックだったら、Googleという場所から自然検索という方法で来たという意味ですね?
ええ、その通りです。
Yahoo!CPCなら、Yahoo!からクリック課金型の広告を使ってきたと。
そうです。これらを組み合わせることで解像度がぐっと上がります。
なるほど。
そしてここで一つ、現代ならではの非常に面白いトピックに触れておきましょう。
最近の流入元といえば、リスナーの皆さんも気になっているはずです。
AIからのアクセスはどう分類されるのか、という点ですね。
ああ、それはめちゃくちゃ気になります。
最近はチャットGPTに調べ物をさせる人も多いですし、そこからリンクを踏んでサイトに来てくれることもありますよね。
あれはどうやって記録されるんですか?
AI経由の流入については、実はその背後にあるメカニズムを理解して分けて考える必要があるんです。
分けて考えるですか?
はい。まず、チャットGPTやGemny、クロードといった独立したAIアシスタントのアプリやサイトからの流入。
これらはGA4のデフォルトチャンネルグループで、AIアシスタントという専用の箱が用意されていて、そこに分類されます。
ああ、じゃあ、AIアシスタントの箱がどんどん大きくなっていたら、AIの回答にうちのサイトがよく引用されている証拠ってことですね?
そういうことになります。
でも、分けて考えるってことは何か例外があるんですか?
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ええ。注意すべきは、Google検索の上部に出てくるAI概要、いわゆるAIオーバービューなどの機能からの流入です。
これらはAIアシスタントには入らないんです。
え?なんでですか?同じAIが生成した回答からのリンクですよね?
それは、ユーザーのジャーネイがどこで始まっているかという構造の問題だからです。
ChatGPTなどは独立したプラットフォームですよね?
はい、別のアプリを開いてますね。
でも、GoogleのAI概要はあくまでGoogle検索結果という画面の一部として組み込まれています。
なので、GA4にとって直前の参照元は依然としてGoogleのままなんです。
ああ、なるほど。
だから、これは今まで通りオーガニックサーチとして処理されてしまいます。
GA4は画面の中身がAIかどうかではなくて、どのプラットフォームから送られてきたかのタグ付けを見ているわけですね?
その通りです。独立したAIアプリからの流入と検索エンジン上のAI機能からの流入を混同しないように気をつけないといけません。
これはすごく実践的な知識ですね。
さて、こうやって大きな箱から中身へとズームインして、数字が動いている場所を見つけました。
次はそれをどう評価するかですよね?
はい、評価ですね。
セッション数が一番多い経路を見つければ、そこが一番優秀な経路だということでいいんじゃないですか?
お客さんがたくさん来ているなら大成功ですよね?
もし私たちがただ人を集めるだけのフェスティバルを開催しているなら、それで大正解です。
フェスティバル?
しかし、ビジネスのウェブサイトである以上、流入量が多い経路が必ずしもビジネスの成果につながっているとは限らないんですよ。
ここで必要なのが量、反応、成果という3つの視点で立体的に経路を評価するフレームワークです。
立体的に見る。量というのはそのままセッション数ですよね?
とにかく規模が大きい経路や変化の激しい場所を探す。
じゃあ反応というのは?
反応はGA4で言うところのエンゲージメント率や平均エンゲージメント時間で確認します。
エンゲージメント。
これを見る理由はセッション数という量の数字だけではユーザーの行動の質が全く見えないからです。
質ですか?例えばリアルな実店舗で想像してみますね。
お願いします。
量はお店のドアを開けて入ってきた人の数。
でも中にはああ間違えたとすぐに出て行っちゃう人もいれば、棚の前でじっくり商品を手に取って見てくれる人もいる。そういうことですか?
その店舗の例えで進めると、エンゲージメント時間というのはまさにそのお客さんが店内にどれくらい長く滞在し、商品を吟味してくれたかを測るタイマーのようなものです。
タイマー。
ある経路から1万人が入店しても、全員が2秒で店を出てしまったら、その経路の反応は最悪ですよね。
確かに冷やかしばかりってことですね。
逆に別の経路からは100人しか来なくても、平均して3分間も記事を読んでくれているなら、そこには非常に質の高いユーザーが集まっていることになります。
なるほど。量だけ見て喜んでいると、実は中身は空っぽだったなんてことに気づけないわけだ。
12:05
え?
じゃあ最後の成果は買ってもらえたかってことですよね?
はい。GA4ではこれをキーイベントという指標で確認します。以前はコンバージョンと呼ばれていたものですね。
コンバージョン。聞きなじみがあります。
問い合わせ完了や商品の購入、あるいは特定のファイルのダウンロードなど、ビジネスにとって価値のある行動を示します。
つまり、レジでお金を払ってくれたか、会員登録の用紙を書いてくれたかですね?
その通りです。そして重要なのは、何を成果とするかはサイトごとに自由に設定できるという点です。
あーなるほど。
だからこそ、自分のサイトのGA4で何がキーイベントとして設定されているかを事前に把握しておかないと、この評価は機能しません。
量は少なくても反応が良くて、成果の達成率が圧倒的に高い経路が見つかれば、そこを重点的に強化すべきだと判断できるわけですね?
そうです。この量・反応・成果の3本柱を組み合わせることで、本当に詳しく調べる価値のある経路がくっきりと浮かび上がってきます。
いやー、すごく実践的です。じゃあ、調べる価値のある経路が浮かび上がってきたとして、そこに何が起きているかをさらに絞り込むにはどうすればいいですか?
例えば、ある流入元の数字が落ちているように見えるとき。
まず絶対にやるべきは期間比較ですね。今月の数字だけをじっと見つめていても、それが良いのか悪いのかは誰にも分かりません。
確かに比べる対象がないと。
必ず、前の期間や前年と比較して初めて変化が可視化されます。ただ、ここでリスナーの皆さんに強く警告したいルールが一つあります。
警告ですか?なんか怖いですけど。
前の期間との比較と前年同月の比較を絶対にごちゃ混ぜにしないということです。
ごちゃ混ぜにしない?
季節詳細を扱っているサイトで、8月と7月を比べてトラフィックが増えたと喜んでいたら、実は去年のお盆休みと比べると半減していたなんてことはよくあるんですよ。
うわ、それは痛いですね。条件を揃えて比較することが絶対の鉄則だと。
その通りです。
でも、期間を揃えて参照元まで見てもオーガニック全体がなんとなく減っていることしか分からなかったら、どうやってそこからドリルラウンすればいいんですか?
その場合は、ランディングページというディメンションを掛け合わせます。
ランディングページとは、そのユーザーが今回のセッションで一番最初に降り立った入り口のページのことですね。
なるほど。オーガニック検索全体が落ちていると思っていたけど、ページごとに分けてみたら、実はサイト全体が悪いんじゃなくて、過去にバズっていた特定の一記事への流入だけがピタッと止まっていた、みたいなことが見えてくるわけですね。
まさにそれです。それが見えれば、サイト全体の大工事をする必要はなくて、その一記事の何が問題かを調べれば済むようになりますから。
効率的ですね。
もう一つ、他サイトからの流入、つまりリファラルを調べているときに使える、少しニッチですが強力なディメンションを紹介しましょう。それが、ページの参照元です。
15:07
ちょっと待ってください。さっきディメンションの話で参照元っていうのが出ましたよね。それとは違うんですか?
似ていますが、全く別物なんです。通常の参照元は、トラフィックの発生元となるドメインを示します。例えば、facebook.comとかですね。
はい。
しかし、ページの参照元は、ユーザーがあなたのサイトに来る直前に見ていたページの具体的なURLまで示してくれるんですよ。
へー、それはすごい。誰かのブログから来ているのはわかるけど、どの記事で紹介されたの?ってもやもやするとき、ピンポイントでその記事のURLがわかるってことですね。
その通りです。
すごい便利じゃないですか。
ただ、ここまで細かく見れるようになると、リスナーの皆さんは別の罠に陥りやすくなります。
罠ですか?
はい。少しでも数字が動いていたり、差があったりすると、大変だ、これには何か重大な意味があるはずだ、といちいち過剰反応してしまうんです。
あー、わかります。先月よりリファラルが100%増加している、すごいぞって。
でも、母数を確認すると、先月が1件で、今月が2件だっただけかもしれないです。
うわ、恥ずかしいやつだ、それ。
そうなんですよ。このディープダイブでお伝えしたい重要なポイントは、見かけ上の数字に騙されないように、冷静にブレーキをかけるということです。
冷静に。
母数が少なすぎる経路の変化に一気一融しないこと。そして、対象期間が揃っているか、途中でキーイベントの定義が変わっていないか、タグの計測条件が変更されていないか。
はいはい。
実態として、ユーザーの行動が変わったのか、それとも単に測り方が変わっただけなのかを常に疑ってください。
冷静な確認が大事ですね。さて、ここまでの手順を踏んで、オーガニックサーチ経由で、この特定の記事への流入が先月と比べて明らかに減っていると明確に絞り込めたとします。
はい、素晴らしい絞り込みです。
つまりこういうことですよね。よし、この記事のSEOが悪くなったんだ。今すぐキーワードを見直して記事をリライトしなきゃ、ってすぐにアクションに移せばいいんですよね。
そこがデータ分析における最大の落とし穴なんです。
えっと、なんですか?
オーガニックサーチが減ったからといって、SEOが悪くなった、記事の質が落ちたと決めつけるのは早すぎます。
気が温ですか?
もしかしたら、Googleの検索結果の画面上で大きなレイアウト変更があって、全体的にクリック率が下がっただけかもしれません。
あるいは、単純にGA4の計測タグがそのページから外れてしまっているだけの計測エラーの可能性だってありますよね。
待ってください。じゃあ、今日ここまで一生懸命にGA4の画面を操作して、チャレルから参照元、ランディングページへと絞り込んできたのは何だったんですか?
結局原因はわからないってことですか?
はい。GA4は原因を特定するツールではなく、場所を特定するツールなんです。
18:06
場所を特定するツール。
火災放置機を思い浮かべてみてください。ビルの中で警報が鳴ったとき、システムは3階の給湯室で異常な熱を感知しましたと場所を教えてくれますよね。
はい。
でも、誰が煙草の火を消し忘れたのか、あるいは電子レンジがショートしたのかまでは教えてくれませんよね。
ああ、なるほど。GA4は今この入り口のページで数字が減っていますよという場所を教えてくれる火災放置機なんですね。
そうです。
そして、なぜ火事が起きたのかを調べる現場検証は別のツールや方法でやるべきだという役割分担なんですね。
完全に理解していただけたようですね。GA4で確かめるのは数字が動いている場所まで、その後のアクションのご対例をあげましょうか。
お願いします。
もしオーガニックサーチの特定のページに変化があったなら、次はGA4を閉じてGoogleサーチコンソールへ向かいます。
サーチコンソール。
そこで実際の検索順位が落ちているのか、順位は同じなのにクリック数だけが減っているのかを確認します。
火災放置機が鳴ったからサーチコンソールという現場検証ツールに持ち帰るわけですね。
もし特定のリファラルに偏りがなねばら、先ほど見つけたページの参照元のURLをブラウザに打ち込んで、その外部サイトを直接自分の目で見抜きます。
どんな文脈でリンクが貼られているかを確認するんです。
現場100回、自分の目で確かめると。
じゃあちょっと気になっていたんですが、ダイレクトとかアナサイントという経路が増えている場合はどうですか?
これリスナーの方もよく目にして不安になると思うんですが。
それは非常に重要で、多くの場合、ユーザーの効能の変化ではなく、計測環境の不備を疑うべきサインです。
計測環境ですか?
ええ。例えば、メールマガジンやLINEからリンクを貼って集客しているのに、パラメータを設定していないと、GA4はどこから来たか判断できず、ダイレクトに放り込んでしまいます。
流入元を判別するためのURLの尻尾、UTMパラメータですね。これがついていないとGA4はお手上げになってしまう。
その通りです。さらにアナサインドが急増している場合、先ほどのUTMパラメータの書き方が間違っていて、GA4が解読不能に陥っているか、あるいは複数のドメインをまたいで運用しているサイトで、クロスドメイントラッキングの設定が漏れている可能性があります。
クロスドメイン?Aというドメインのサイトから決済用のBというドメインに移動したとき、設定が漏れていると全く別の人が来たと勘違いしちゃうやつですね?
はい。本来なら同一人物の1回の訪問としてつなげて記録すべきなのに途切れてしまう。結果として出走不明のデータとしてアナサインドや自己参照、つまり自分のサイトから来たことになってしまう現象が増えます。
なるほど。
こうなるとGA4に表示されているチャンネル名を信じてはいけません。設定そのものを見直すシステム側の現場検証が必要になります。
21:02
いやーすごくクリアになりました。オーガニックならサーチコンソールへ、参照元なら外部サイトへ、分類がおかしいなら計測設定へ。こうやって次に調べる対象、つまり次に行くべき場所が決まった時点でGA4の流入経路分析は一旦完了というわけですね?
その通りです。GA4はゴールではなく最適な出発点を見つけるためのツールなんですよ。
今回はGA4の流入経路分析についてディープダイブしてきました。一番の収穫は、GA4の画面をどこまでも細かくドリルダウンして、画面とにらめっこしながら答えをひねり出そうとする必要はないと知れたことですね?
ええ、本当にそう思います。
GA4は次にどこへ向かうべきかのパスポートを発行してくれる場所だったんだなと。
そうですね。デート分析で迷子にならないための最大の防御策は、自分が今何を探しているのかを見失わないことです。
はい。
セッション数という量だけで評価せず、反応や成果と組み合わせること、見かけの増減に騙されず条件を揃えること、そして何より忘れてはならないことがあります。
何でしょう?
ダッシュボードに並ぶ数字の向こう側には、困って一生懸命検索してきた人、誰だのSNSを見て興味を持った人、一度来てあなたのサイトを気に入り、また戻ってきてくれた人など、多様な生きたユーザーがいるということです。
数字の向こうには血の通った人がいる。そこで最後にリスナーのあなたに一つ投げかけたいと思います。
はい。
もし今PCの前にいるなら、あなたのサイトのGFOを一度開いてみてください。そしてただグラフの上下を見るだけではなく、想像してみてほしいんです。
ええ。
もし自分がこのチャンネルを通ってきたユーザーだとしたら、なぜこのページで立ち止まったのだろう?なぜカートに商品を入れたのに、ここでブラウザを閉じて離脱してしまったのだろう?と。
素晴らしいアプローチですね。
数字の裏にあるユーザーの心の動き、つまりなぜを想像し始めたとき、無味乾燥なExcelのようなデータ分析は、単なる作業から推理小説のような最高に面白い謎解きに変わるはずです。
次に現場検証に向かうのはあなたです。
謎解き、ぜひ楽しんでいただきたいですね。
さて、今回のディープダイブはここまでです。また次回、新しい知識の扉を開くのを楽しみにしています。
ありがとうございました。
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