AIの基礎と人間の知能
にゃおのリテラシーを考えるラジオ、読書と編集の千葉直樹です。このチャンネルでは、読書と愛記繋がりで生まれた今風の大好きなものの話をしています。今回お話しするのは、
ヒトはAIに負ける。それは量より質が上だと思っているから。というものです。
おはようございます。水曜日はちょっとだけ技術料理の話をすることにしています。今日は、ヒトとAIの関係について考えたことを話そうと思います。
AIは日本語では人工知能と訳されます。これはコンピューターが生まれた頃から存在する言葉です。
それまで人間特有の比較的高度な知的能力だと捉えられていた計算を、機械ができるようになったわけですからね。だから人工知能ができるはずだ、と当時の人たちも思ったわけですね。
まずはコンピューターができることについてちょっと話しましょう。計算には数字を記憶する必要があるので、そのための方法がいろいろ生み出されました。
そして計算は繰り返しが多いということが繰り返し作業を自動化することにつながり、さらに計算を止めるために必要な条件分岐が計算以外の判断にも使えるようになりました。
我々が使っているコンピューターは、つまるところこの3つの機能をぐりぐりと動かしているだけだということができるのです。
極論に聞こえるかもしれませんが、プログラミングの基本要素はこんなもんで、あとはそれらを組み合わせた上位概念がいくえにも重なっているだけなのですね。
コンピューターがすごいのは、これらのシンプルな機能を簡単に想像するのが難しいくらい大量に実行できることです。
これはある意味、ものすごい力技をやっているというわけですね。
これを知能と呼んでいいかどうか、不明な感じがしませんか。
量より質、なんて言いますよね。
この言葉は直感的というか感情に沿った言葉で、それはそうだろうと考えてしまう人が多いと思います。
そういう人はAIを軽んじたり、逆に必要事情に恐れたりするような気がします。
力技っていう時、大抵はちょっとバカにするようなニュアンスがあるじゃないですか。
でもね、これは大きな勘違いだと思うのです。
よくアイデアが降ってくる、みたいなことを言いますよね。
これ、本当に急に降ってくるものだと思いますか。
実は違います。
降ってくるようになる前には、途方もないくらいの試行錯誤があるんですよ。
本人はそう思っていないかもしれませんが、実はそうなんです。
別の例を出しましょう。
野球の素振り。
上手な人はこれを途方もない回数やっているはずです。
ピアノをうまく弾く人も同じです。
尋常じゃない回数の練習をしている。
アイデアを出すのが上手な人は、ものすごい数の情報をインプットし、考えてアウトプットするということを下手な人には想像できないくらいやっているものなのです。
量と質の関係
要するに、質が高くなるには量が必要ってことです。
さて、ここでAIのことを考えてみましょう。
現在のAIシステムがそこそこ使えるようになってきた背景には、大量のインプットをして、それを体系化し、アウトプットを繰り返すということを、それこそ想像もつかない回数で繰り返すことができるインフラの存在があります。
人ができる試行錯誤回数の何百倍、何千倍の回数を、現実的な時間で繰り返すことができるインフラです。
これ、ものすごい力技ですよね。
でも、このおかげで随分知的に感じられる動作ができるようになったのです。
これがポイントです。
この繰り返しの量に人は追いつくことができません。
生身の人間が走って自動車には敵わないようなものです。
何が言いたいのかというと、あなたが大事な仕事だと思ってやっていることは、自分の足で走ったり、せいぜい自転車を必死で漕いでいる程度かもしれませんよ、ということです。
あなたが必死で質だと思って守っていることが、実は量の問題だとしたら、それはAIに置き換えられてしまうのです。
人がやっていることのかなりの部分が量の問題かもしれないのです。
実は人の脳はもったほど神秘的なものではないのかもしれません。
人はAIに負ける、というのはそういう意味です。
この話、明るい話に聞こえましたか?それとも暗い話に聞こえましたか?
明るい話に聞こえた人は、AIとうまく付き合っていけるような気がします。
さて、あなたはいかがでしょう?
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今回は、人はAIに負ける、それは量より質が上だと思っているから、という話をしました。
今日はここまで。
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今日もワクワクする日でありますように。
千葉直樹でした。ではまた。