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にゃおのリテラシーを考えるラジオ、読書と編集の千葉直樹です。
このチャンネルでは、読書とIT時代のリテラシーを中心に、好きなものの話をしています。
今回お話しするのは、
生成AIはUIを進化させるものだと割り切るのが吉、というものです。
水曜日は、ITを中心とした技術的な話をしています。
物事には流行りすたりがあるものです。
ITの世界のここ数年の流行は、AIと言っていいでしょう。
ただ、僕はAIという言葉はあまり好きではないのです。
これまでにAIという言葉の流行りすたりを何度か経験しているからです。
AIという言葉は、漠然とした期待を多文に含む言葉で、
いつも実態を伴わないバズワードだったからなのです。
そして、中身をよく知らない人ほど、そういうバズワードを使いたがるし、
そういう人は、持ち上げて落とすという悪趣味なことを好んでいることが多いですからね。
まあ、だからバズワードなんですけど。
40年ほど前には、AIを構築できるプログラミング言語として、
プロローグという言語が流行りました。
この言語をメインに据えた、第5世代コンピュータープロジェクトというものもありました。
プロローグはなかなか面白い言語ではありますが、
今考えると、データベースの構築言語と言っていいものでした。
当時はまだデータベースのデファクトスタンダードがなくて、
データを柔軟にアクセスできることがまるでAIのように思われたのです。
同じ頃に日本語入力システムに、AI変換なるものが出てきました。
アルファベット圏で作られたコンピュータで日本語を扱うのはものすごく大変で、
中でも日本語を入力する仕組みの難易度は高いものでした。
漢字の読みと文字を結びつける単純な辞書を使って入力するだけでもありがたいものだったので、
入力された文字列から文脈を判断して適切な日本語文章に変換できるようになったのは画期的で、
それをAI変換と呼んでいたわけです。
果ては単にグラフィックを扱えるというだけのことをAIという文脈で語るものもありました。
まあ、これは手が届きにくい最先端のコンピューターへの憧れみたいなものだったと思います。
これらをAIというバズワードで表現する時期はあっという間に去るものです。
ブームが去る時にはいつのAIに幻滅したというような言説が出てきました。
でもブームが去ったからといって、その時に作られた技術が消えるわけではありません。
それらを取り込んでコンピューターは進化していきました。
AIではなかったけれど、有用な技術であることは変わりなかったからです。
そして今は誰もが当たり前のものとしてその技術を使っています。
現時点で誰もが一番恩恵を受けている技術は検索技術でしょうか。
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ユーザーのことを学習し、ふさわしい回答を作り出すために
AI的な技術が大量に注ぎ込まれているのです。
これまでのAIはどちらかというとデータを検索する場面で使われてきました。
今度はほんの少し進んで検索したものを構築する方法を学習していて
再構築したものを提示できるというものになったわけです。
これを何かを作り出すという意味を込めて生成AIと呼んでいるわけですね。
手順を詳細に示さないと動かなかったコンピューターが
大量のデータから何かをする手順を学習し
それらの手順を類推的に組み合わせて結果を作り出せるわけで
とても画期的なものではあるのです。
本当にすごいものではあるのですが、人はこれにあっという間に慣れてしまうのですね。
すぐに当たり前ですごいとは思わなくなるのです。
これがブームが去った状態というわけです。
AIを過剰に持ち上げるのとか、既に廃れ始めたみたいなことを言う記事を見ると
僕はああまたかと思う反面、廃れたと言い出す人がいたら
本格的な腐朽期に入ったとも思うのです。
そんな過去の流れから今のブームの落としどころを考えると
それはユーザーインターフェースの進化だなと思うのです。
昔のブームと比較すると
日本語入力システムのAI変換が一番近いかな。
今はチャットAIがもてはやされていますが
もうすぐOSやハードウェアの機能に吸収されて
いつも使う言葉でコンピューターを制御するものになるでしょう。
検索はもちろん、ちょっとした文章や映像を作るだけでなく
自動化も簡単になるのです。
多分できてしまえば当たり前になって
誰もAIなんて呼ばなくなるでしょう。
その代わり、AIの次の目標が見えてくると思います。
AIは人類の夢ですから
蜃気楼のようにいつまでも手が届かないものなのでしょうね。
なので、ほどほどに期待しながら使っていくのが
きちっということになると思います。
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どうぞよろしく。
今回は、生成AIはUIを進化させるものだと割り切るのが基地
という話をしました。
今日はここまで。
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今日もワクワクする日でありますように。
千葉直樹でした。
ではまた。